2016年3月30日。これぞ農村舞台!! と言える場に辿り着きました。長門市駅から遠くない赤ア神社に楽桟敷と呼ばれる天然の素材を生かした舞台があると知り、萩・石見空港から萩、長門市と移動。現在もまだ現役として使われている楽桟敷、ほんとうに清々しい空間でした。 赤ア神社楽桟敷は昭和38年に国指定重要有形民俗文化財に指定されており、碑文にこうあります。
例祭(9月10日)に奉納する楽踊、湯本南条踊(いずれも県指定無形文化財)、地芝居などの観覧席として、赤崎山の中腹の摺鉢状の山の浴に、北、東、南の傾斜面の地形をうまく利用し、谷底を踊り場として石垣で築き上げた階段状馬蹄形の桟敷である。 桟敷は北側四段、東側十二段、南側五段で、総面積約1,611平方メートル、一段の高さは約90cmから170cmで、広さは畳三枚分位に区分されて桝形に形成され、各桝は竹笹をもって竹矢来仕立に区切っていた。 桟敷の構築年代は判然としないが、奉納芸能がはじめられた慶長元年(1596)以後次第に構築され、江戸後期から明治初期にかけて現在の形態に完成したものと思われる。桟敷は宮桟敷(御用桟敷)、祭組共有の桟敷、個人または共有の桟敷等があり、昭和30年代までは芝居小屋もあり、その音響効果はすばらしいものであった。
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