3等分する


 2等分ができたところで、次に3等分の練習をします。前にも書いたように、日本人は次の拍で合わせることはできるので、次の拍の頭は合うのですが、タタターと前に偏ったり、タータタと後ろに偏ったりすることが多いようです。まず、最初はゆっくりなテンポから練習することが肝要です。自分のリズムを良く聴くことです。

 まず簡単な譜例からやってみましょう。アーバン金管教本1巻の155ページからの譜例を2つか3つ普通のシングルタンギングでやってみてください。

 では次に、以下の譜例に従って、練習して下さい。正確に時を刻むメトロノームを用意して下さい。最近は2等分や3等分できる電子メトロノームも数多く売られています。どうしてもうまくゆかないという人は、3等分できる電子メトロノームを、練習とは思わず、聞き続けること、それに合わせて、言い続けることも、身体にリズムを馴染ませる一つのやり方です。

 2等分同様、身体や感覚が3等分に慣れるためには、この教材だけでは量的に不足です。副読本としてお勧めするのは、アーバン金管教本の1巻の34ページ28番から38ページ38番までですが、これでも不足かもしれません。アーバンのもう少し後ろの練習曲にも、音階や半音階の練習をこのリズムで行う練習曲があります。またこれ以外の教本の3連音符(あるいは3/8や6/8)の練習の部分を使ってくれても良いと思います。

【付記】

 2等分・3等分を速いテンポで行うための練習には、ダブルタンギングとトリプルタンギングの練習があります。これらは、アーバン金管教本1巻の155ページからです。ここでは、シングルタンギングではなく、TK(ダブルタンギング)やTTK(トリプルタンギング)のシラブルで練習しますが、最初はゆっくりなテンポで一つ一つのタンギングを確かめるような気持ちで、練習を行って下さい。


1 2等分する

3 運動として理解する(シンコペーション)

4 言葉として理解する(民族性とかジャズの語法とか)

5 5等分する・組み合わせ・応用

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