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 今月のケーススタディ

2001,7  
 

乳児との間でも、使えてびっくり!−聞くべきときに聞くコツ

 夏休みに夫の実家で、3ヶ月になったばかりの息子が生まれて初めて蚊に刺されて大泣きしてしまった時のこと。
なんとか泣き止まそうと、ミルクやだっこで気をそらそうとしても、効き目がありません。 薬を塗って、
「はい、かゆくないよ〜。がまんがまん」
と言っても、さらに号泣するばかりで、途方に暮れてしまいました。

 そこへ義母がきて、息子を抱いて話しかけました。
「蚊に刺されちゃったね。とってもかゆいね〜。みんながなかなか気づかなくてくやしかったね。薬もひりひりするかな?初めてだから辛いよね〜」
 すると、息子はまるでその言葉が解ったかのように、泣きやんだのです。

 私たちは、つい
「薬を塗ったんだからかゆくない」
と説得したり、
「男なんだから我慢しろ」
と言ったり、別のものを与えてごまかそうとしがちです。
しかしこれは、言っている内容は正しくても、子どもの気持ちを無視して親の理屈を押しつけているに過ぎません。
そして子どもは、自分が無視されたことを敏感に感じとるのです。

 一方、義母は、子どもが抱えている問題を受けとめ、その気持ちを汲んで、言葉にしてあげていました。
これが親業の「能動的な聞き方」、たとえ言葉が解らなくても、こころが通じる方法なんですね。
乳幼児期からこのようなかかわり方をしていくことで、「お母さんはぼくのことを分かってくれる」という信頼感や自信が育っていくのだと実感しました。

 みなさんも、ご家庭で実践しての成功談、失敗談をぜひお寄せください。
それではまた。

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2001 Yuko Sakakura ; Communication House