25年前、象が設計したお宅(1階に工場、2・3階が住宅)です。当時は、建坪11坪の中に、5人家族(おじいちゃんとご夫婦、小学生の娘さん2人)の暮らしと仕事をどのように組込むかという課題があり、4帖半グリッドを基本に、収納を兼ねた間仕切りや、吹抜や小屋裏を取入れながら視界を通す仕掛など、工夫のつまった住まいです。
今回、年季の入った床や壁の貼替えと浴室など水廻りを新しくすることと合わせて、大勢で集まれるように居間を広くしたいという希望がありました。
いくつかの案を検討しながら、大切にしたいことの優先順位を整理し、水廻りをコンパクトにまとめ、階段下の押入をやめて、居間から玄関側へ広がりを持たせました。また、工事直前にわかった雨漏りも直し、窓枠は洗って障子も貼替え、さっぱりしました。
工事中も来客が多かったのですが、完成後すぐに、住宅公開にも協力していただき、象の若手でご近所へチラシを配りました。公開日の夜にはさっそく、娘さんたちの子どもを含めた家族と象のメンバーで居間に集い、一杯ごちそうになりました。
お父さんより、「2階での犬と熱帯魚と植物たちとの生活、快適だよ」と聞いています。
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