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画面表示の速度について

 実寸法師のメニュー、「ファイル」−「実寸法師の設定」”表示”タブの設定項目に
    ・メモリー再表示を行う
    ・DirectDrawを使う
と言うのが有ります。 これらの設定によって作図画面の表示スピードが変わってきますが、
どれくらい違いが有るのか実験してみました。

・測定条件
 直径100mmの円に比率150の中心線を引き(共に線幅はなし)
サイズ30mmのストロークフォントで文字  Aあ を円の中心辺りに
書きます。(A は半角のアルファベット)

 これを10mmの間隔を空けて縦横に200x200=40000個並べた時と
400x400=160000個並べた時で全画面表示した後スペースキーを
押した瞬間から再描画が終わるまでを時計で5回測定し、一番速い
データと一番遅いデータを捨てて残り3つの平均値を取りました。
使用PCの仕様はこちら
メモリー DirectDraw 指定無し
200x200 1.2秒 1.2秒 4.3秒
400x400 3.3秒 3.6秒 8.4秒

 測定結果は使っているコンピュータによって違ってきますし、極端な話コピーする順番によっても
違ってきます。 あくまでも目安と考えて下さい。

 指定無しは問題外として、時間的には”メモリー再表示を行う”が一番速いのですが、メモリー再
表示の場合作図画面が一旦消えて一気に表示されます。上記の400x400の場合3.3秒もの間
作図画面は真っ黒です。
 これを我慢できる限界は個人差が有ると思いますが0.3秒を超えると実用的では無い気がします。

 ”線幅を表示しない”のチェックを外した場合、メモリー再表示・DirectDrawは表示速度に変化は
有りませんでしたが、指定無しの場合約2倍の時間がかかりました。(200x200時)

 また、僕は普段CPUを500MHzで使っていますが、これを333MHzにした場合は

メモリー DirectDraw 指定無し
200x200 1.7秒 1.7秒 6.4秒

となり、ほぼCPUの速度に比例した時間がかかっています。

 表示色数(Windowsの設定)による違いは、僕の環境では誤差程度の違いしか有りませんでした。
(200x200時。 256色・約6.5万色・約1677万色でテスト)


 皆さんも時間の有る時に測定して、簡単なコンピュータの仕様とあわせて掲示板に書き込んで
いただけませんか?

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図面内のTEXTを検索

 削除・移動・複写や要素の変更等のコマンドを選択すると、描画領域の下に個別・領域・連鎖・・・など
8個のボタンが表示されます。

 その中の オプション ボタンを押し、 検索 − テキスト と
選んでいくと左の様な窓が開いて図面中のテキストの検索が
出来るようになりますが、使っていますか?

 削除や移動をする要素を選択する事の他にもこんな使い方を
僕はしています。

 梁本数の多い鉄骨伏図から特定の梁を探すのは結構面倒で
出図した図面から探したのでは見落としも良くあります。
 そこで、伏図を実寸法師に読み込んで
(間違って上書きして
しまわないように必ず”読み取り専用ファイルとして開く”にチェック
を入れておきましょう)
テキスト検索をかけます。 

1. 梁の位置を探す

     まず読み取り専用で開いたファイルの線や文字の色を単色に変更してしまいます。
    次に「変更」「要素」とコマンドを選んでテキスト検索で検索文字に目的の梁名を入れて検索します。
     この時、検索方法は 3G1-1 の様な特定の梁の場合は”完全一致”、3G1の様に3G1梁全部の
    場合は”先頭一致”で良いと思います。
     検索終了後要素の選択が終わったらそれの色を変えたり、文字を大きくすれば一目瞭然です。

2. 梁の本数を知る

     まずテキストの検索で目的の梁名を反転状態にさせます。
     次にキーボードの【Esc】キーを押すか、コマンドボックスの機能0・機能1・機能2と書いてある部分の
    どれかをクリックしてコマンドを選択していない状態にします。 その状態で反転している文字の上で
    マウスの右ボタンをクリックし、”プロパティ”を選ぶと要素数・文字数が出ます。
     要素数・文字数 ではなく、レイヤとか色とかの詳細な情報が出た場合は1本だけと言う事です。

     本数を知りたい時、3G1-1の様に検索すれば問題ありませんが、G1 だけで検索をかけると梁リスト
    の中のG1もヒットしてしまいますから注意が必要です。

 
実寸法師のメニュー「ファイル」の中の「抽出書き出し」でもこのテキスト検索が出来ます。
 そこで、検索した文字をテキストファイルとして保存できると便利だと思うのは僕だけでしょうか?
 現状ではDXFに書き出してテキスト部分のみ抽出するようなフィルタを通すしか方法は有りません。
その様なプログラムが無いか探してみようと思います。

 DOS版に有ったJIAフォーマットがWindows版にもついてくれると嬉しいんだけど。

(1999/09/15追記)

 
図面中のテキストのみを抽出したい時、BMIファイル(*.bmi)を使えばかなり簡単に出来そうです。
 (よって、上記のJIAフォーマットの要望?は取り消します)

 
事例

 僕が鉄骨の工作図を書く場合、小梁のマークは通常
(フロア)(部材マーク)−1,2,3・・・で付けていきます。
 しかし、設計変更に対応して行くうちにどこまで番号を
使ったのか判らなくなる場合が有ります。

 そんな時は梁伏図から小梁符号のみを抽出して
どこまで使ったかを確認しています。

方法
a. 実寸法師の「ファイル」−「抽出書き出し」を選択。
b. ”要素を選択して下さい”と言ってくるので上記の
   テキスト検索で対象となる梁名を選択します。
   (左の図面の場合、 4b  4g  で先頭一致の検索
   を2回すれば全て選択できます)

c. 選択が終わったら BMIファイル形式で保存します。
  (あらかじめ専用のディレクトリ(例えばBMI)を作っておいてそこに保存します。
  出来上がったBMIファイル(仮にTEST.BMIとします)の中身はこんな感じです。

FLSTCAD TRAIN BMICAD .254000E+02 2 2 BMI V1.22
BEGV 0PV 0 10.000000E+000.000000E+000.100000E+010.000000E+000.100000E+01
0.000000E+000.000000E+000.000000E+000.100000E+010.000000E+000.000000E+00
0.000000E+000.100000E+010.000000E+000.000000E+000.000000E+000.100000E+01
SUPT 0 4 0 0 5 00.440000E+030.319919E+040.753739E+04
0 0 0 0 0 0 00.377142E+030.377142E+030.660000E+03
4g2-8
SUPT 0 4 0 0 5 00.440000E+030.319919E+040.155373E+05
0 0 0 0 0 0 00.377142E+030.377142E+030.660000E+03
4g2-8
SUPT 0 4 0 0 5 9000.440000E+030.389205E+040.332953E+04
0 0 0 0 0 0 00.377142E+030.377142E+030.660000E+03
4b1-2

(中略)

SUPT 0 4 0 0 5 9000.440000E+030.389205E+040.868953E+04
0 0 0 0 0 0 00.377142E+030.377142E+030.660000E+03
4b1-4
ENDV 0PV 0
FLENCAD TRAIN BMICAD

d. このファイルから余分な部分を取り除いてソートします。
   僕の使っているソフトは
       jgrep スリム & MS-DOS汎用版(http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se016423.html)
       tSORT                (http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se018406.html)

  の二つです。これらのソフトはDOS用のソフトですがWindows NT環境でも問題なく使えていますから
  Windows95 98 でも問題ないと思います。

   上記の2つのファイルをダウンロードして解凍すると出来る TSORT.EXE と JGSLIM.EXEの二つを
  BMI形式で保存するディレクトリにコピーし、同じディレクトリに以下のバッチファイルも入れておきます。

SORT.BAT

jgslim TXT !000+ *.bmi -v|jgslim * -so/\(.*\)\-\([1-9]\)\r/\1\-\s\2\r/x|tsort -n >sort.txt
del *.bmi

(このバッチでは梁マークの追番が2桁までは正常にソートできます)

   ここまでの工程を終えると同一ディレクトリ(仮にBMIとします)に、  TSORT.EXE  JGSLIM.EXE  TEST.BMI
  SORT.BAT  の4つのファイルが有るはずです。

e. BMIディレクトリの中のSORT.BATのアイコンをダブルクリックするとTEST.BMIが消えてSORT.TXTが出来ます。
  SORT.TXTの中身はこんな感じです。

36: 4b1- 4
1: 4b1- 5
1: 4b1- 6
14: 4b1- 9

(中略)

1: 4g7- 4
1: 4g8- 1
1:ENDV 0PV 0
1:FLENCAD TRAIN BMICAD

   先頭の数字が出現回数(=梁本数)を表しています。
   あとはこれをワープロ等で読み込むなりして3〜4段組位でプリントすれば一覧の出来上がりです。

 実寸法師のテキスト検索は正規表現等が一切使えないので実寸法師では全てのテキストをBMIで
抽出保存しておいて、外部のソフト(例えば上記のJGSLIM.EXE)でテキストの絞り込みをした方が
いろんな事が出来そうです。

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ファイルダイアログボックス2題

 ファイルを開いたり保存したりするときに開くダイアログボックスに関するTips。

■その1

 もしあなたの実寸法師が
バージョン4.01.2以降、かつWindows 98 / Me /2000 をお使いでしたら
ファイル選択ダイアログボックスを開いて、その右下隅にマウスカーソルを移動してみてください。

 マウスカーソルの形が上図のように変わったら、マウスの左ボタンを押しながらドラッグすると
ダイアログボックスの大きさを自由に変えることが出来ます。
(例えばこんな具合に)

 一度大きさを変更すると、実寸法師を終了するまでその状態は維持されますが、
一度終了させると次回起動時にはデフォルトの大きさに戻ってしまいます。

 なんとも中途半端ですがこれが仕様のようです。 ぜひダイアログボックスの大きさを
記憶するようにしていただきたいですね。

(2001/06/26追記)
 バージョン4.01.4からファイル選択ダイアログボックスの大きさが記憶されるように
なりました。

 ※ Windows 95 /NT の場合は実寸法師をバージョン4.01.2以降にしてもファイル
   ダイアログボックスの大きさを変えることは出来ません。
   (Dialog++ 等の常駐ソフトを使うことによってダイアログボックスの大きさを変える事
   が 95 /NT でも可能になります。  これなら大きさも記憶されるのでこっちの方が
   良いかも(^^;   )

■その2

 実寸法師は多くのファイルフォーマットに対応してそれらを開いたり書き込んだり出来ます。
しかし、そのためにファイルダイアログボックスの ”ファイルの種類” には自分の使わない
ファイルフォーマットが多数入っている事が多いと思います。

 この中の自分の使わないファイルフォーマットは簡単に消してしまうことが出来ます。

 実寸法師をインストールしたディレクトリの中に拡張子が 
fll のファイルがいくつか
有ると思います。(下図)

 ファイル名を見れば、どのファイルがどんなフォーマットに対応しているかは容易に想像できる
と思います。

 自分にとって不要な物を別ディレクトリに移動してしまえば、以後 ”ファイルの種類” にそれらは
現れなくなります。
(決して削除はしないで下さい。不具合が起きたら移動したファイルを元に戻しましょう。)

 ※ タイワさんにこんな事しても大丈夫か尋ねたら、きっと「絶対にしないで下さい」
   と言われると思います(^^;  
   ですから不便を感じない人はしない方が良いと思います(^^;
   リスクを背負ってするほどのメリットも無いでしょうし・・・。


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図面を探す

 鉄骨の工作図、特に柱・梁詳細図は枚数が多くなりがちです。

 現在進行中の物件はともかく、過去の工事の内容について問い合わせがあった場合、目的の
柱や梁が描かれている図面をどうやって探しますか?

 何らかのindex等を作っておけば簡単に見つかるかもしれませんが、そんな物を作っていれば
こんな事は書いてません (^^;
 適当に見当を付けて図面を開きまくったり(それでも実寸法師は一度に20枚程度開けるので
短時間で見つかるかも)、印刷した図面の中から探すなんて面倒です。

 そんな時はWindowsの検索を使えば簡単に見つけることが出来ます。

 
例えば、某工事の 3GX3Y1[G5] という梁の描かれた図面を探してみましょう。

 最初にスタートメニューから”検索” → ”ファイルやフォルダ”を選びます。

 上はWindows NTの場合ですが、98やMeでも形は違っても同じような内容の
ウインドウが開くと思います。

名前 実寸法師ファイルなら *.tdf 、DXFファイルなら
*.DXF の様に拡張子を記入します。
含まれる文字列 探す柱・梁等の固有のマークを記入します。
探す場所 ”参照”ボタンを押すとディレクトリツリーから選択
出来ます。 なるべく対象の図面が含まれている
ディレクトリを直接指定した方が短時間で終わります。


 全てを入力後 ”検索開始” ボタンを押すとファイルが探し出されるので、後は
そのファイルをダブルクリックするなり、実寸法師にドラッグ&ドロップすれば目的
の図面を開くことが出来ます。

 この方法では”含まれる文字列”に正規表現は使えない様です。

 ■同様の検索が出来て、かつ正規表現が使えるようなソフト、どなたか知りませんか?


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