にんぷ日記/妊娠8ヵ月の巻〜半分ほんとで、半分は嘘かも〜。

  6月15日(31週6日)   カラ梅雨


  ようやっと7月に、平日夜の「父親学級」が開かれることになり、申し込んだ。
  夫婦同伴が原則だが、開講時には臨月なので、夫が一人で参加する。もっと頻繁にやってくれればいいのに。
  梅雨のはずなのに全然雨が降らず、蒸し暑いばかりで妊婦はぐったり。農作物も心配。

  6月14日(31週5日)   ラッコごっこ


  赤んぼ用の替えシーツ2.5組を一気に縫った。ミシンで思い切り直線を縫うと、蒸し暑くても爽快。
  夜、胎児と“ラッコの母子ごっこ”をして遊んだ。床の上に仰向けに横たわり、
  「お母さんが貝を割ってあげよう」と言いながら、胸の中央を叩いて振動を伝える。
  「ほら割れたよ!食べな」と腹に載せているつもりの子供(胎児)のいるあたりに手を持っていくと、
  胎児がウネウネと動く。食べているフリなのか? ノリのいい子だ。
  子宮の重みで苦しくなるため、あまり長い時間、仰向けではいられないのだが。

  6月13日(31週4日)   父の友は?


  大阪帰りの夫のお土産は、赤んぼ用のやわらかいガラガラと、鈴木光司氏の育児エッセーと、月刊誌『母の友』。
  育児にやる気の夫は「なーんで、“母”の友なんだ。名前を変えるべき」。
  昼は、夫と一緒に街の本屋へ。またしても公園でパニーニなんぞ食べながら、よその子供を観察。
  夜は、名前を考えるのに夢中になって、床に就くのがかなり遅くなってしまった。

  6月12日(31週3日)   面白がり


  『子どもを産む』(吉村典子 岩波新書 1992)を再読。
  “今月の新刊”との帯がついているから、出たてで買ったらしい。
  当時、自分が子供を産むとは考えていなかったが、興味はあったらしい。
  そしてそれが現実となった今も、妊娠/出産/育児は、「初めて体験すること」として面白がっている。
  “子孫を残す”なんて重い意味は、感じない。そんなの、めんどくさい。

  6月11日(31週2日)   びっくり胎児


  午前中の体調がいいうちに……と、久しぶりに車を運転して、知人宅へ届けもの。
  腹が張ってくるのが怖くて、玄関先で立ち話だけして、大急ぎで帰った。
  案の定、家に着く直前で胎児が暴れ始め、たどり着いたときには腹はもうパンパン。
  今の時期は、車や歩行の際の振動が直接胎児に伝わっているため、それに応じて腹が張るのだそうだ。
  葉物を炒めるときの「ジャッ!」という音にも、びっくりして大暴れしている胎児であった。

  6月10日(31週1日)   絵本


  ミッフィー こと うさこちゃんの絵本で知られる、福音館書店からPR誌が届いた。
  そのなかに載っていた『こっちよこっちよ』という本の絵に「あーん、可愛い♪」と身もだえ。
  まんまと出版社の策略にはまった。絵本を買わせたいなら母親のツボを押せ!だ。
  夜、保健所の母親学級で友達になったAさんから電話。予定日は1週間違い。
  最近急に出歩くのがしんどくなった…という状態は、彼女も同じようだった。

  6月9日(31週0日)   ワインの代わりに花の苗


  我々夫婦には、訳あって年に3回も結婚記念日がある。本日もその一つ。
  去年まではワインで乾杯なんぞしたもんだが、今年は私が禁酒中なので(アルコールは胎児に悪い)
  朝、オレンジジュースで乾杯した。なんて健康的な。
  夫が仕事帰りに、毎年のワインの代わりとして、花の苗を買ってきてくれた。

  6月8日(30週6日)   情報のゴミ捨て


  梅雨の晴れ間だというのに、どうも気分がすっきりしない。お腹は張るし。
  こんなときにはゴミ捨てだ。そこで、昔つくったスクラップのファイルを整理。紙袋一杯近く捨てた。
  子供ができたあたりを境に、興味の対象がかなり変化してきたのだ。

  6月7日(30週5日)   順調


  健診は2週間に1回となった。本日も、体重/血圧/尿検査、ともに順調。
  胎児も順調にスクスク大きくなっており、サイズから計算した体重の予測値は1800g強。
  相変わらず週数の割には、ちょっと大きめ。その点は夫似か?
  腹が張るのは、この時期では仕方ないらしく、しばらく横になって治るようなら心配ないとのこと。
  「昔からアグラが苦手で、妊婦体操のアグラをかくのも辛いんですが」と助産婦さんに相談したら、
  「アグラがかけないと自然分娩できない? そんなことはありませんよ!」と言われ、ほっとした。
  医院は大分市の中心部にある。帰りに、百貨店の食料品売場に寄ったら、
  あちこちの売り子さんから「ほら、鉄分が欲しい妊婦さん!この◯◯が鉄分補給にオススメ!」
  とかなんとか声がかかって困った(苦笑)。

  6月6日(30週4日)   ぐいーっ


  腹の中が狭くなってきたようだ。時々、腕(肘?)や脚(膝?)らしきものが、
  腹の皮に引っ掛かるのが分かる。これまでの胎動が「ボコボコ!」だったのに対し、
  ここ数日のは「ぐいーっ!」。もちろん、腹への衝撃は後者の方が大きい。

  6月5日(30週3日)   布団をありがとう


  昨日、ありがたくも、実家の両親と妹が、赤んぼの布団を買って送ってくれた。それが本日届いた。
  ベージュ地にミッフィーの刺繍。かわいー♪ 妙なフリルがついてないのも、うれしい。
  (身内を誉めるのも何だが、妹のセンスの良さには、一部で定評があるのだ)
  さっそく替えのシーツを縫うことにしよう。
  郵便受を覗いたら、申し込んでおいたバンバンバザールの最新CDが届いていた。二重の喜び。
  そのうえ、バンバンのHPを見てみたら、久々に大分に来てくれるとの情報が。
  きゃー、うれしい!! おや待てよ?……7月29日って、予定日直前じゃん。あらららら。

  6月4日(30週2日)   母ちゃんは出ベソだ


  ヘソが裏返ってきた。妊娠前に凹んでいた部分が、とうとう軽い出ベソ状に……。
  胎児の動きによっては、ヘソの部分の薄い皮膚が刺激され、不思議な感覚を味わえる。
  ヘソを突き破って胎児が出てくるような。

  6月3日(30週1日)   ダイオキシン


  ダイオキシンについての講演を聴講。講師は県環境課の化学の専門家。
  ダイオキシンの化学的性質を説明してくれたのはいいけれども、
  「マスコミがあおったせいで、皆さん気にしすぎ」「生殖期が終わった年代には、大して影響はない」とか
  「議会の賛成がないと行政は動けない」「大分の汚染度は低い」とか、逃げ口上が多い。
  で、「これから妊娠する若い女性だけは、気をつけるべき」と言う。
  妊婦としては黙っていられず、質問コーナーになったら真っ先に挙手して、
  「私はそんなに若い女ではありませんが、妊娠中です。
   貧血防止に貝やレバーを食べろと栄養士は言いますが、汚染が怖くて食べられません。
   若い人間は一体、何を、どう、気をつければいいのですか?」と質問した。
  返答は、薬などの化学物質を極力とらないこと(→そんなの妊婦の常識だってば)、
  そして栄養士の言うのと同様、「色んな食品をバランスよくとること」(→これまた妊婦の常識)だと。
  他の人の質問にもヌルイ返答で、肝心な点は教えてくれずガッカリだ った。行政はあてにならない。
  結局、自分や家族の身は自ら守るしかないのだ。これまた当たり前のことだが。

  6月2日(30週0日)   油汚れ


  換気扇の掃除。図書館で借りたDIYの本を見ながら、モーターのついている本体部分も初めて外した。
  結構簡単に外れるものだ。ネジ2本で止まっているだけだもの。
  踏み台から落ちたら洒落にならないので、取り外しには細心の注意を払う。
  ベランダに出て、油汚れをせっせとボロ布で落していると、隣の神社(無人)で何やら唱えている声が。
  聞いてみれば、般若心経。神社でお経! 吹き出しそうになったが、
  ご本人(お婆さん)は「……くださるよう、お願い申し奉ります」と真剣な様子なので、こらえる。
  上半身が油臭くなったのでシャワーを浴びて、車で郊外の美容院へ。
  ざっくりと髪を切ってもらい、お猿になった。

  6月1日(29週6日)   嫁に出す


  夫が13年前から所有していた古いテレビと、私が8年前に買った古いモノラルビデオを、
  「欲しい」という奇特な方がいらっしゃったので、嫁に出した。おかげで、赤んぼの空間が増えて嬉しい。

  5月31日(29週5日)   部屋の準備その1


  赤んぼは畳の上に布団で寝かすことにした。そこで、寝室の畳を上げて、
  裏を掃除した。をー、カビくさっ! ちなみに我が家は集合住宅の1階だす。

  5月30日(29週4日)   ほー


  夫と街の図書館に行き、胎児にかんする本を2冊ばかり借りてみた。
  それらによると、胎児は何でも知っているらしい。ほー。

  5月29日(29週3日)   他人から見ても母


  やっとスカッと晴れた。12時間も寝て体調は回復。大分市の端までフリマを覗きにいった。
  妙にテンションの高いオジサンが、私に向かって一声。
  「そこのお母さん! 子供の服やら、買うていかんね!」。
  見知らぬ人にいきなり“お母さん”と声をかけられたのは、初めてだ。がーん。
  だからって訳でもないが、オジサンとことは別の店で、ピアスなんぞ久々に買ってしまった。
  オーブン粘土でつくった、青/ベージュ/緑のマーブル模様の玉 のついたやつ。
  家に戻ってよく見ると、地球みたい……う、「母」なる地球ってことかい。

  5月28日(29週2日)   イテテテ


  妙にお腹が張ったり(しばらくじっとしていると治る)、頭がボーッとしたりで、
  せっかく晴れたというのに、横になっている時間が多かった。ううう。

  5月27日(29週1日)   入院準備終了


  昨日の医院でのレクチャーをもとに、入院時に必要なものを点検。
  乳帯(授乳用ハーフトップ)と、家で破水した場合のお産パッド(巨大ナプキン)とを買い、
  入院する最低限の準備は、とりあえず終了した。

  5月26日(29週0日)   医院の母親学級2


  医院の母親学級の後半。医院のスタッフ紹介があり、看護婦さん、助産婦さんはもちろん、
  受付の方、厨房の方や美容師さん(!)まで、わざわざ見えた。その後、我々も自己紹介。
  本日の講義内容は、妊娠中の食生活と、母乳管理、入院時に必要なもの、そして新装なった院内見学。
  妊婦の集団はノロノロしていて、どういうわけか他人の迷惑を考えない。人のフリ見て我がフリ直せ、であった。
  狭い出入口を巨体と傘でふさぐようにして、靴をゆっくりと履く。後ろがつかえているのにお構いなし。
  各室を見るときにも、奥まで詰めないでボーッと立っているため、後ろの方の人には何にも見えない。
  (しかも、見えなかったはずの人も、後から見ようとはしないから不思議。やる気あんのか?って感じ)。
  スタッフのテキパキした態度とは、あまりにも対照的な妊婦たちであった。
  私以外の妊婦は皆、地元人か、夫が地元人。
  この医院の評判を十分に聞いて来ているわけで(わざわざ他院から移って産む人もいるとか)、
  「医院にお任せするから、私はちゃんと聞かなくていいわ」なあんて思ってるのかな。
  ま、他人のお産だから、知ったこっちゃないけど。
  解散して医院を出ると、お迎えの車がずらっと並んでいた。不気味だった。
  そうそう、シャンプー&エステルームでは、退院前に、無料で髪をカットしてくれることが分かり、
  これで、安心して髪を短くできると思ったことだった。

  5月25日(28週6日)   私似??


  昨日の超音波画像ビデオには、もう胎児の顔立ちもばっちり映っていて、
  医師も夫も「アゴのラインがお母さん似」だと言う。夫は喜んでいるが、私は複雑な気分。
  ま、顔立ちなんて年齢を重ねるごとに変わるから……と、気にしないことにする。
  天気予報では、今日一日だけ晴れて、明日からはまた雨らしい。
  というわけで、朝は大急ぎで洗濯と網戸の張り替えを済ませた。

  5月24日(28週5日)   愚問


  大阪〜京都と勉強会をはしごした夫は、フェリーで早朝に帰宅した。疲れでフラフラしつつも職場へ。
  私は妊婦健診へ。妊娠後期に入り、心電図の測定、ATLおよび貧血の検査を受けた。
  ATLの結果は後日だが、貧血の結果はすぐに出た。
  鉄剤を処方されずに済むギリギリのヘモグロビン値。
  ここ2〜3日、鉄分が不足した食生活だったかも。心当たりあり。油断した。
  体重の増加は制限範囲内だったので、「よく管理してますね」とほめられた。
  今ちょうど、看護学校からの実習生が来ていて、腹囲と子宮底を測ってくれたのはいいが、
  臍上部の皮下脂肪のために、子宮の境目が見えず、右往左往。分かりにくくて申し訳なし…だった。
  心電図では雑音が入るし、採血後の絆創膏はズレて貼られるし、
  今日の私は、医療関係者を惑わす妨害電波を発していたのかもしれない。
  超音波画像のときにいたっては、医師がビデオの録画ボタンを押し忘れてしまった。
  一通り見終わったところでミスに気付き、録画し直し。ま、二度も画像を見られたのでいいけれど。
  頭や胴体の幅、脚の長さなどから計算すると、胎児の体重は現在1500g強。週数の割に少々大きめらしい。
  つい「発育がいいと、(胎児が)早めに出てきてくれたりしますか?」と医師に問うてしまった。
  即座に「そんなことはありません。だったら“未熟児”なんてないでしょう」と笑われた。愚問だった。
  夕方、雨上がりに油断して歩いていたら、溝の蓋のグレーチングの上でツルン!
  危うく転ぶところだった。気を付けなくちゃ。

  5月23日(28週4日)   裁縫


  朝目覚めて「雨だから網戸の続きはできないなー」と思ったら、二度寝してしまった。
  でも、雨に車の汚れを落してもらえたのは、幸い。午後は、お裁縫。
  フリマで買った長袖の授乳用パジャマを半袖に。着過ぎて剥げチョロけたワンピースを
  授乳用の寝巻きに作り替え。このごろ、服に鋏を入れることに抵抗がなくなってきた。
  バジルとロケットが発芽した。

  5月22日(28週3日)   アミードアミード♪


  初めて「トイザらス」に入店できたが、商品数の多さに目眩が……。とりあえず今日は見るだけ。
  感じいいのオンブ紐を見つけた。赤んぼの首がすわる頃には、寒くなっているはずだから、
  背負って暖をとりたいなーなんて、うしし。まだ生まれてもいないのに気の早いこと。
  その後、ホームセンターへ行き、アミ戸の張り替え材料(網、押さえゴム、ローラー)を買い込んだ。
  赤んぼと夏を過ごすための、蚊よけ対策である。遅い昼食の後、張り替え開始。
  作業は、古い網とゴムをはがし、新しい網を広げてローラーでゴムを溝に押し込んでいくだけ。
  余った網を切るカッターの使い方や、網を張るときの力加減などには慣れが必要だが、
  コツをつかんでしまえば、テキトーな私にも楽勝。初めてにしてはまあまあの出来か?
  予定の半分を張り替えたところで蚊が出てきたので、残りはまた今度。

  5月21日(28週2日)   修了証書


  市保健所の母親学級/全6回がやっと終わり、修了証書をもらった。
  本日の内容は、新生児の育児および家族計画。新生児にとって快適な環境は、
  湿度60%、気温20〜22度だそうだ。数字を守る趣味はないが、家の中に温湿度計を置くのは、
  小学校の理科(今は生活科だっけ?)の観察のようで面白そう。これを機会にやってみたい。
  来週、医院の母親学級の後半を受けたら、レクチャーはお終いとなる。
  市では「父親学級」も行っているが、ここ数カ月は土曜のみの開催だった。
  土曜ごとに大阪通学の我が夫は、参加不能。本人は参加したがっているのに、残念なこった。
  夫を通わせた人たちの話によると、出産・育児に対する夫の姿勢が、てきめんに変わったそうな。
  夜、義父母と電話で話をした。

  5月20日(28週1日)   久々に美術館


  美術館の研修へ。5月からボランティアの当番は休ませてもらっているので、久しぶりの美術館だ。
  展示替えしたばかりの常設展示室の日本画について、学芸員さんからレクチャーを受けた後、
  明後日から始まる企画展の準備を見学させてもらった。
  ずっと立ちっぱなしで少し疲れたが、ピンとくる絵も多く、楽しい時間を過ごせた。

  5月19日(28週0日)   医院の母親学級


  医院の母親学級へ。内容は、医院の方針説明、呼吸法、妊婦体操など。
  噂に聞いていたオヤツは、バニラアイスクリームに白玉団子(アンコ)添え。
  「新ラマーズ法」のビデオを見ながらいただいたのだが、一口食べたところでいきなり、
  股間から子供の頭が出てくるシーン。団子が喉につかえるかと思った。


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