生活情報ページ-3


NO21 洗面器置台 2001.11.1

 浴室で使用する洗面器を置く台。背の高い浴用イスと吐水口の短い水洗の3点で使用します。高齢者用に開発されたものですが、浴室の出入口の段差をなくすのと同じようにかなり効果があるとものだと思います。
 高齢者にとって、床に直に座って作業するよりも、イスとテーブルを使って行うほうがずっと楽です。それを考慮して、浴用イスの高さを25〜30センチ位に高くし(一般の浴用イスは20センチ位)、立ち上がり易くし、そして浴室の壁に取り付けた洗面器置台の上に洗面器を置くことで、かなり快適に体を洗うことができるようになります。
 洗面器置台を使うことにより洗面器の位置が高くなるので吐水口の短い水洗でも良くなります。裸で過ごす浴室では突起物はできるだけ短いほうが安全でしょう。
 この3点の開発は画期的だと思います。
 商品としては、ユニットバスについていたり、在来の浴室につけるタイプ、既存の浴室に置くようにして設置できるタイプとかなりいろんなタイプが開発されています。

代表商品 TOTO 洗面器置台関連製品



NO22 無線LAN 2001.12.1

 最近無線LANという言葉を良く耳にします。LANとは複数のパソコンをつなぐ技術のことです。一般の家庭では2台以上のパソコンをつなぐ必要のある家庭は少ないと思いますが、この無線LANが話題になっているのはそんな使い方とはちょっと違うようです。
 住宅の設備を考えるときに施主からいろいろな要望が出ますし、もし要望がなくても将来性を検討して必要なものを考えなくてはなりません。
 一昔前には電話の端子は1ヵ所でした。それが時代と共に各室に一つずつつけるようになり、コードレスホンが普及してからはまた1ヵ所に戻りました。
 しかしインターネットが普及してからは再度各部屋に端子をつけるようになりました。TVのそばにも必要な場合が出てきました。また家庭内でLANを組みたいという要望にはかなり太い配管を検討しました。
 しかし最近この無線LANが出てきたのでまた考えが変わってきたようです。
 簡単には1ヵ所の端子から無線LANの装置につなげば、家中どこでもコードレスでインターネットが出来るようになります。しかも将来パソコンが増えても対応可能に成ります。
値段もかなり安くなり現実的になりました。
 住宅の計画時にはこの無線LANについて知っていると設備の計画がずっと楽になります。


代表商品 メルコ エアーステーション等


NO23 浴室乾燥機 2002.1.1

 浴室乾燥機がだんだん人気がでてきました。本来の目的は、浴室に洗濯物をかけて、それを乾燥機で乾かすというものでした。
 実際には乾燥機としてみると、洗濯機の上につく、電気メーカーの商品のほうが優秀です。しかし最近では浴室の暖房機としての使われかたに人気が高まっているようです。
 住宅のバリアフリー化が進む中で、老人が一番危険とされる場所が浴室です。
 真冬に浴室に裸で入る時の温度差が問題とされる中、浴室乾燥機はかなり有効な商品といえます。入浴する20分位前からスイッチを入れておけばかなり温度は上がっています。 また最近の商品は換気扇と一体型になっているので、天井に一台いれるだけでOKです。浴室の床暖房も有効な手段ですが、立ち上がりが早いのとイニシャルルコストの安さでは、浴室乾燥機が有利です。
 NO20で紹介した、東京ガスのTESのシステムで床暖房をする場合は、熱源機は共用できるので、いっしょに浴室乾燥機をつける事をお勧めします。

代表商品 東京ガス TES浴室暖房乾燥機等



NO24 ガルバリウム鋼鈑 2002.2.1

 屋根材を考えるときに金属葺きという選択があると思います。屋根の勾配が緩い場合は特に有効です。少し前はカラー鉄板という素材が多く使われていました。
 ガルバリウム鋼鈑という素材がでてから私共の事務所ではこちらに変わりました。ガルバリウム鋼鈑はアルミ55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%からなる合金めっき鋼鈑です。アルミニウムの特性(耐食性、加工性、耐熱性、熱反射性)と、亜鉛の特質により、かなりの耐久性があります。色は基本的に銀白色で美しく輝きます。
 値段もカラー鉄板と比べてべらぼうに高いわけではありません。むずかしい名前ですが、かなり一般的になってきました。
 もちろん外壁にも、水切り等の部分的にも使うことが出来ます。


NO25 ルイスポールセン 2002.3.1

 住まいの照明を選ぶときにはどんな基準で選んでいますか?当然の話として照明は夜のもので、昼間は必要ありません。そう考えると必要なのは光であり、照明器具はできるだけ目立たないもののほうがいいでしょう。
 私共の事務所ではダウンライト等のあまり目立たない器具や建築化照明等を多く使うのですが、食卓の上はペンダントを多く使います。テーブルに近いペンダントの明かりは、家族の食卓の楽しい雰囲気造りに一役かっているからです。
 ルイスポールセンは北欧の照明器具メーカーです。日本ではヤマギワが扱っています。
 いろんなタイプの照明がありますが、なかでもPHランプはひじょうに美しい照明です。照明器具のデザインもいいのですが、そこからだされる光自体が美しいように思います。数枚のセードと内部のリフレクターを組み合わせ、直接光源が見えない形になっています。40年以上前にデザインされ、いまだに変わっていないというのも納得できます。

ヤマギワ ルイスポールセン


NO26 学習机 2002.4.1

 今回はいつもと違ってなかなかいいものがないというコラムのように成ってしまいました。
 私(ウェブマスター:麻生)の家の子供は男の子二人で、下の子も小学校入学になりました。今までは上の子もちゃんとした机を与えていないことも有り、机を二セット買うことに成りました。デパートから、日本一大きな家具屋さんまで、かなりの数の学習机を見ました。
 仕事柄、一般の人よりも家具を見る機会がありますので、うちの家にあう家具はなんとなく想像していました。しかし気に入ったものはなかなか見つかりませんでした。
インテリア関係の友人もかなりいるので聞いてみましたが、だめでした。
 私が思うに、学習机の市場というのはまだデザイン性というものが重要視されていないような気がします。一番の問題は買い手と使い手が違うということではないでしょうか。
 大人自ら使うものに関してはかなりデザイン性を求めると思いますが、親や祖父母が買い与える学習机は狙っている部分が違うのかも知れません。現に大学生位の人が自分で使い、自らお金を払うものに関してはかなりいいものが出ています。
 大学生や社会人になると小学校のころの学習机をそのまま使っている人は少ないように思います。いくら丈夫でもデザイン的に自分の部屋に置きたいと思えなくなるからです。
 私は、将来子供がかなり大きくなっても、愛着の持てる(だろう)机を買いたいと思っていました。デザインして造ってもらうことも考えましたが、予算と、移動家具ということから断念しました。あきらめて普通の茶色で収納がいっぱいついていて、丈夫な机を買おうかとも思いました。
 結局我が家は、偶然にも船橋のララポートにあるアクタスで、ほぼ理想に近い学習机を見つけることが出来ました。予算はちょっとオーバーでした。
インテリアをやっている友人はその話をしたときに、理想の学習机をデザインして売り出せばかなり売れるねといっていました。そんなに簡単ではないと思いますが、この分野が、未開拓なのは確かだと思います。


NO27  V型フラットレール 2002.5.1

 V型フラットレールとは引戸に使うレールです。呼び方はいろいろですが、引戸の敷居や床に彫りこんで、レールにつまずかないようにしたものです。10ミリくらいの巾なのでほとんど目立ちません
 材質はアルミや真鍮、木製のタイプもあり、床材によって選択します。また施工する場合はこのレール専用の戸車を使用します。
 最近は引戸の下につまずきやすいレールというのはかなり見なくなりました。しかし改造等の時に既存の金物を使ってしまい、床からレールが出っ張ったままの事例も有ります。
 バリアフリーの観点からも、意匠的にもこれから引戸を考えるのであればこのレールのようなフラットになるものがお勧めです。

代表商品 ベスト V型フラットレール 


NO28 模型-1 2002.6.1

  どんな家を建てたいかを、誰かに伝えるのは図面です。平面に始まり、設備や外構の図面を作成しこんな家を造ってほしいと伝えます。一般的な住宅で図面枚数では30枚以上になります。
 しかし施主も、大工さんもなかなか立体を図面で見ても完全には想像できないものです。それは空間を考える私達も同じです。
 そこで模型の登場です。一般的には1/100のスケールの外観模型からスタートします。外観を検討する模型ですから、既存の塀や木やお隣さんも作ります。
 いろいろな外観を作って検討しますので外観模型は何個か出来ます。それが決定すると1/50の大きさの内部までの模型を作ることになります。1/50の内部模型があれば、たとえば吹抜の天井の高さがどれ位がいいか、また窓の大きさがどうか等の空間の検討が出来ます。
 模型は図面と違い立体なので施主や大工さんにも大部分空間を理解してもらえます。最近はパソコンでもパースで立体を表現できるようになりました。しかしまだまだ検討し、空間を伝えるのは模型のほうが優れているように思います。
 次回模型の作成の仕方を解説します。


NO29 模型-2 2002.7.1

 模型作成の仕方を順を追って解説します。
 模型の道具は画材やデザイン用品を扱っている専門店で購入します。都内で代表的なお店としては、東急ハンズ、レモン画翠(御茶ノ水)、ITOYA(銀座)等です。
 そろえる代表的な道具、材料としては、スチレンボード、スチレンのり、スプレーのり(55、88)カッターナイフ、等です。それ以外に木や柱に使う棒等かなりいろいろな材料があります。はじめは作りやすい1/100くらいのスケールの模型から作成をはじめるほうがいいと思います。
1.スチレンボードに立面図、平面図をスプレーのりで貼ります。コピーした図面をそのままスプレーしてボードに貼るだけでOKです。スプレーのりは後で剥がせるタイプの55(住友3M)タイプのほうが使いやすいと思います。
2.それを図面通りに切っていきます。カッターはなるべく直角に刃をあたるように持ち、切れなくなってきたら惜しみなく刃を交換していくのがコツです。
3.切断された部品を組み立てていきます。スチレンボードはスチレンの両面に紙が貼ってあり、組み立てるときはその部分をうまくのりしろにしていきます。

以上が簡単ですが模型作成の流れです。初めはうまく行かないと思いますが、作っていくうちにコツがわかってくると思います。


NO30 フローリング 2002.8.1

 住宅の床材の1番人気はフローリングだと思います。木の質感もいいし、掃除も簡単です。小さいお子さんのいるお宅では特にメンテや健康面を考えてフローリングにする方が多いようです。
 しかし一概にフローリングといっても色々です。専門家任せにしないで少し木の勉強をしてみましょう。
 フローリング(木の床)や家で使う窓枠、階段の段板、和室の柱、天井等に使う木には大きく分けて四通りあります。
1.ムク材:ご存知本物の木ですべて出来ているもの。本物の材料なので接着材等は一切使っていない。傷がついたら削ればまたきれいになる。自然材料なので反ったりあばれたりする事がある。

2.集成材:本物の木の細かいものを接着剤で貼り合わせ大きな断面にしたもの。ムク材と同じように削ればまたきれいになる。

3.天然木化粧合板:合板に薄い目のきれいな天然木を貼った物。ほとんどのフローリングはこれにあたる。この中に厚貼、中厚貼、単板等に分かれる。平均的に表層の天然木の部分は厚貼で2ミリ程度、単板で0.3ミリ程度である。

4.プリント合板等:印刷で木の模様をつくり合板に貼ったもの。また塩ビ樹脂化粧シートや、メラミン樹脂化粧板等もこの部類に入ると思われる。技術が発達して本物の木との見分けもつきにくくなった。

 自分の家の木の部分が上記のどれにあたるかわかりますか?昔の日本の住宅はムク材しか使っていない健康住宅でした。しかし今では新建材とよばれる工場で作った材料を使うことが多くなりました。どれが良くてどれが良くないかはケースバイケースです。ただ後悔しない様に家の材料がどんなものなのか関心を持つことが大事だと思います。



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