EBAKOS ON LINE LESSON NO.20 アーバン金管教本を使って(10)
シンコペーションの練習 その1
【日本語版アーバン金管教本】25ページのシンコペーションの練習曲を使って、シンコペーションの練習をしましょう。
これまでに学習した事の上に、積み重ねて行きましょう。これまでのことがきちんとできていれば、さほど難しい練習ではありません。
拍子感、音の高さのエネルギー、ブレスの位置を確認しましょう。体の重心にも気をつけて!!
25ページの【譜例】1を見て下さい。4/4拍子です。
この曲と【譜例】2は1小節を4つに数えて練習します。シンコペーションを正確にできるようになるための準備練習といえます。
4拍子ですから、拍はそれぞれ強弱中弱と感じます。
シラブルは、タッタァーンタッと言うようにして下さい。
譜面を見ると1拍目と4拍目にスタッカート、2拍目に強いアクセントが書いてあります。
これだけを見ると、2拍目が一番強くなるように感じてしまいがちですが、そうではありません。
シンコペーションを練習する前に、1小節の中身について考えてみましょう。
小節線はなにを意味しているのでしょうか?
音楽は1小節動く度に1回転するんだと考えて下さい。(もちろん、記譜上の問題で必ずしもそのように書いている作品ばかりではありませんが)
少し重心がずれた円柱を床に転がしてみたことがありませんか?
ごろんごろんとやや加速したり、遅くなったりして転がって行くと思います。
重力のない世界では、ビート感は生まれません。拍は一定のパルスを刻みながら、等速運動を繰り返します。
私たちが自然だと感じている音楽には、ビート感があります。
これは、言い換えれば、重心のちょっと「だけ」ずれた球か円柱が、「重力のある」世界で、転がって居るようなものです。
そして、1拍目に必ず、ごろんと少し重くなります。
ズンタッタッタ|ズンタッタッタ|ズンタッタッタ|ズンタッタッタ|・・・・
さて、シンコペーションです。
たとえば・・・・
河原や海岸でうすっぺらい石を投げたことはありませんか?
うまく投げると、石は、2度3度と水面をバウンドして、飛んで行きます。
水面に触れたときが1拍目。2拍目は1拍目の勢いを保ちながら、3拍目を通り越して、4拍目にたどり着きます。
ですから、結果的には、音の強さは・・・強 強ーン 弱 という感じになります。
ですが、この音型だけを真似するのではなく、シンコペーションの概念(大袈裟か?)を把握して、音楽のイメージ作りをしながら、練習して行きましょう。
テヌートの練習の時にも触れましたが、タッタァーンタッの「タァーン」の部分には、お国柄が出るようです。
【譜例】3以下に関しては、次のレッスンで・・・
がんばって、練習して下さい。みなさんからのお便りをお待ちしています。