●第18号 1998年(平成10年)8月発行

これからの市民社会のあり方を考える 新世紀委員会始まる
 平成10年第2回定例議会は6月8日から6月26日までの19日間の会期で開催されました。主な議案は市民クラブ、自由民主クラブ、市議会公明などの要請に応えた形で提出された「武蔵野市小規模企業資金特別融資あっせん条例」、乳幼児の医療費の助成を広げる条例などであった。また、山下議員は引き続き総務委員会に所属することが決まった。

 後援会報第17号でお知らせいたしましたように、山下議員も大変注目しております「新世紀委員会」がいよいよスタートいたしました。

  この委員会は、『21世紀を目前に控え、これからの重要課題について、新しい時代の要請に応えつつ、限りある財源でどの様な新施策に取り組むことが出来るか、施策の方向性と行政執行のあり方などについて検討及び研究を行うため』と設置要領にあるように、今後の行政の在り方を含めた、様々な課題について研究していこうとする委員会で、その中で検討、研究されるテーマ別に四つの委員会で構成されています。   *(  )内は愛称名

(1)新世紀の子育て、教育を考える委員会(子育ては楽し委員会) 委員9名
(2)新世紀の都市・環境・自然を考える委員会(都市・環境・自然委員会) 委員6名
(3)新世紀の豊かな地域社会を考える委員会(地域を豊かに耕す委員会) 委員9名
(4)新世紀の市役所の組織・経営を考える委員会(新しい仕事のやり方委員会)  委員9名

  以上四つの委員会は7月3日に「都市・環境・自然委員会」の初会合を皮切りに各委員会が3月までに答申を出すことを目標に順次始まりました。各委員会は毎月1回の開催を予定されております。
  新世紀委員会は30年程度の長期スパンを視野に入れ、縦割り行政からの脱却、人口減少、地方分権など旧来の枠組みを外し大胆な発想で論議を深める予定です。またそのメンバーは市内在住在勤の方を基本とし、子育て中のお母さん、民間企業人、地域活動者、生物環境学者、小学校の先生等により構成されています。また、同時に庁内にも若手職員を中心とする「NPO検討委員会」、「環境型住宅研究委員会」等の専門部会を設置するとともに同時にワーキンググループを立ち上げ研究に取掛りました。新職員を含めて全庁をあげての大きなプロジェクトで取り組みます。また、途中で5〜6回のシンポジュウムが予定されております。
  平成13年からの長期計画第2次調整計画の基礎的資料になると共に将来の武蔵野市の方向がある程度出ると期待しております。また、私の選挙公約の中にある「省資源循環型社会」、「自然とのふれあいを通した子どもの育成、地域や学校教育の新たな役割」、「効率的で計画的な市政運営」など、これからの武蔵野市ということだけにとどまらない大きな曲がり角に来ている行政の在り方そのものにまでも踏みこんだ討議を行い得る、全庁的な規模で取り組むこの委員会はまさに時代に合ったタイムリーなものであります。
  右肩上がりの時代が終わった今、武蔵野市も厳しい財政運営が強いられています。これからの財政運営を含めて私も新世紀委員会の動きに注目をしていくとともに様々な問題を考えていきたいと思います。


今後予定されている新世紀委員会関連のシンポジュウム

10月20日:「21世紀の座標」
杉村 隆氏(国立癌センター名誉総裁、名誉市民)

10月30日:「新世紀の経営を考える」
鈴木 敏文(イトーヨーカ堂社長)

11月21日:「子育ては楽しシンポジュウム」
パネラー 山本 泰氏(東大教授)/森下久美子(0123吉祥寺園長)/山本富美子氏(小学生、保育園児の母)/内藤 尚子(PTA連合会会長)/町田由己夫氏(第五小学校教頭)/土屋正忠氏(武蔵野市長)


武蔵野の水は今・・・PART2
赤水対策は・・・水質の監視体制は・・・
循環型社会を目指して

 今年は近代的な水道が始まってから百年。そこで今日は、山下議員の初当選以来一貫したテーマである「安心して飲める水」についてお聞きいたしました。

i以前、後援会報第4号で武蔵野市の水がどのような経路で供給され、本市の水がおいしいのは地下水が60%も含まれているためなど基本的なことを教えていただきました。あの記事を読んで「初めて知った」等ご意見が多数寄せられました。
 そこで今日は、最近の本市の水道の新しい話題についてお聞きいたしたいと思います。
  初めに水道から赤い水が出るとの相談がありますが、その原因はどうなのでしょうか


山下議員 武蔵野市でも何ヶ所か赤い水が出ると苦情が寄せられております。毎日使うものですから気持ちが悪いですよね。原因としては、建物の水道管の老朽化によるものと、道路に埋設しているいわゆる本管に問題があるケースに分かれると思いますが、今日は本管の問題についてお話ししましょう。
  武蔵野市の水道は昭和29年から業務が開始されました。その当時は、石綿管と鋳鉄管が使用されていました。石綿管はご存知のように、耐久性等の問題で今盛んに交換しているところです。赤水の原因になるのはそのころの鋳鉄管のなかに赤サビが出来て様々な条件下でそのサビが溶け込む原因が一つ。また、もう一つは井戸水に含まれるマンガンや鉄と消毒用の塩素が結びついて赤サビを発生させるという二つの原因があります。
 市では井戸水の中から鉄、マンガンを取り除く装置の設置を検討しており、来年度には設置されると思います。また、老朽化した鋳鉄管の改修も少しずつ進めております。いずれにしてもこの二つの原因による赤水は人体に影響が無いとされていますが気持ちのよいものではありませんので早急に改善をお願いしているところです。

分かりました。次に発癌性物質として話題になりました、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリハロメタンについてはどうですか

山下議員 三つとも基準値以下です。トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンは自然界に存在しない物質ですので、地表からの浸透が考えられるわけですが、他市ではだいぶ計測された所もあるようですが、本市の井戸は深いためその影響が少ないと思われます。また、井戸水に含まれる有機物と消毒用塩素が結合して出来るトリハロメタンは、水質が良いせいかほとんど計測されておりません。

昨年も話題になりました、病原性微生物・クリプトスポリジウムはいかがですか

山下議員 2年前埼玉県越生町で町民の約7割が感染し大きな問題になりました。この病原性微生物は厄介なことに水道水に混入すると塩素でも殺菌できないとされておりますが、本市では年4回の検査を実施し、チェックしておりますが現在のところ発見されておらず問題がありません。

最近話題になっております環境ホルモンの関係はいかがですか

山下議員 7月の新聞報道によると『関東の3水系で4物質が検出。基準を作成へ』と報道されました。環境ホルモンそのものがまだはっきりしておらず、その影響についても基準がないため評価出来ない部分がありますが、今後注目していかなければならない問題でしょう。

ところで、水質の監視体制はどのようになっているのでしょうか


山下議員 水質を監視する項目は水質基準項目として健康に関する項目29項目を含む46項目、快適水質項目として13項目、監視項目として28項目計87項目にわたり、毎日検査するもの、月に一回、年に一回チェックするものと分けて常に安全を監視しており、現在の水質基準はかなり厳しいものです。しかし、現在の分析技術やろ過装置では対応できない恐れは将来考えられます。これからも安全な水という点から常に新しい情報に注意していきたいと思っております。

次に山下議員が初めての一般質問(平成3年9月議会、後援会報第1号参照)で3階までの直結給水を認めるように主張してきましたが、ようやく実施されますね

山下議員 今までも試験的に一部認められていましたが、8月からは水圧が確保できるところは認められることになりました。これによってタンクが不要となり省スペース化が図れ、タンクの点検清掃の管理費用が削減できるなどのメリットが考えられます。また、なによりも安全な水が直接飲めることが大きいと思います。

しかし、一方では水の出が悪い地域がありますが

山下議員 そうですね。今のままでは、3階直結が認められない地域が出てきます。私も水圧不足地域解消のための管網整備を早急に解消するように一貫して主張してきましたが、直結を認めるためにも管網整備は必要で、今年は、安定的な給水体制のために総合的に管網整備を図る「最適管網整備計画立案」の予算がついております。この計画の早期実施が望まれます。

さて、最近は冬でも給水制限が行われるように、都市における水循環が考えられてきておりますね

山下議員 そうですね。都市化が進んだり、ライフスタイルの変化によって水道の使用量が以前とまったく違ってきています。従来通り節水に心がけることも大切ですが、この問題はもちろん武蔵野市だけで解決できる問題ではありませんが、本市としても以前から独自に、雨水の地下浸透、或いはその利用、緑化政策等を積極的に推進してきました。ただ単に水のことだけではなく地球環境という観点から今後すべての施策が推進され、我々のライフスタイルも考え直す時期に来ていると思います。

本当ですね。これからも安全な水を守るためにがんばってください。今日はありがとうございました




第7回後援会総会及び懇親会開催される
〜皆様のご意見・ご相談・情報が山下議員を育てる〜

 去る6月11日、JA武蔵野において第7回山下倫一後援会総会及び懇親会が開催された。好天に恵まれ例年を上回る出席者の中、定刻通りに始まった。
  小川洌後援会長(早稲田大学名誉教授)の挨拶で始まり、来賓の土屋正忠市長は祝辞の中で山下議員に対して、市民クラブの会派の代表としてより積極的、創造的な発言や行動を求めるなど市長のイコールパートナーとしての議員への期待をにじませる祝辞だった。
  その後、山下議員が昨年一年間の活動報告と今後の抱負を語った。特に、これからの街づくりについて、行政の効率的運営や情報化社会への対応として、コンピューターの積極的導入とその活用。また、「地方自治経営学会」研修会への参加などを通して研究している、自治体経営の透明性の確保、情報公開等のために今後必要と思われる公会計における複式簿記の導入の研究等、今後の市政の課題と市政への取り組みについて決意を述べました。
  そして、皆様から寄せられる市政に対するご意見、要望あるいは情報といったものが議員山下をさらに大きく育てるとの発言があり、監査委員、総務委員長など議会内で様々な要職を歴任したり会派の代表を務めるなど、8年目を迎え中堅議員として活躍しているにも関わらず、最初の立候補の時に述べた「私は、常に街を歩き、実態を見、市民の皆様の考え、ニーズがどこにあるのかを直接お聞きして、イデオロギーや政党に縛られることなく市民の立場で行動し、発言していきます。」との初心を忘れることなく活動している様子がしっかりと伝わって来る活動報告だった。
  懇親会は、7回目を迎え旧知の方も多い中、初めて出席された方も和気あいあいとした雰囲気で、参加者ひとり一人が山下議員を育てているとの思いが伝わる会であった。


返信ハガキから

今回も総会の出欠のご返事と共に山下議員に様々な市政に対する要望・ご意見、励ましの言葉が多数寄せられました。しっかりと目を通し今後の活動の参考にさせていただきます。 今回の特徴としては、財政問題に対するご意見が多く寄せられました。主なものは以下の通りです。

・予算の見直しと共に予算の使われ方の内容のチェックまで踏み込んでいただきたい。(南町S・Kさん)
・日本経済の先行きが不透明な時、市政について、収支の先行きを冷静に判断していただきたい。(西久保I・Tさん)
・市財政の一層の効率化と透明性を望む。(境T・Kさん)
・ムーバスが通り生活がとても便利になりました(行動パターンが変わる程)。ようやく武蔵野市に住んでいるという実感が持てるようになりました。他地区からもムーバスの要望があったと聞いております。できるだけ早く実現できるようにお願いいたします。(北町Y・Tさん)
・情報の公開に尽きます。特に第三セクターと呼ばれる機関にも。また、CIMを小冊子に。(西久保K・Mさん)
・住みやすい都市になりつつあると思います。環境の美化、緑化について一層の努力を。(境南町A・Sさん)
・障害児・者福祉にもさらに力を入れていただきたい。(中町 R・Tさん)
・間もなく実施される介護保険 では介護の認定や保険料の未納問題など種々の課題が残っているが実施までに解決して国民ひとり一人が公平に受けられるように計ってもらいたい。(八幡町H・Yさん)
・これからも『水と緑』を大切に活動されることを期待いたします。(西久保H・Mさん)



編集後記

・7月の参議院選挙。政治、経済はいうにおよばず、あらゆる面で確実に曲がり角に来ていることを実感。このような時代だからこそ政治家の役割の重要性を痛感。
・山下議員は、ジャンボリー、ルーマニア・ブラショフ市への視察と忙しい夏でした。
・今年は幸い水不足の心配がなかったのでほっとしておりますが、騒がれない分、つい水のありがたさを忘 れがちになります。あたりまえに飲んでいる水の問題について、これからも山下議員とともに考えていきたいと思います。




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