●第16
号 1997年(平成9年)11月発行

都市マスタープランの作成を!
〜きめこまかな街づくりをめざして〜

 
武蔵野市は街づくりには基本構想・長期計画にしたがい独自の規制である宅地開発指導要綱や福祉環境整備指導要綱などいち早く定め、着実に街づくりを推進してきました。さらに、昨年からは建築主事の導入を図り従来にも増してきめ細かい街づくりが可能になりました。緑豊かな環境をさらに良好な環境にし、防災上も安全で快適な街につくりあげ後世に伝えることは、今、武蔵野市に生活する我々の責務と考え質問をしました。主な質疑は次の通りです。


都市マスタープランの作成を急ぐべきでは

山下議員 平成4年の都市計画法の改正で地域住民の多様なニーズや地域の問題、地域の特性に合わせたきめ細かな術づくりを進めるために、住民に最も近い立場にある市町村がその創意工夫のもとに住民の意見を反映させた都市マスタープランをつくる権限を本市も持つことになりました。
  しかし、本市ではこの件に関して平成7年に300万円の予算がついたきりだがどのような進捗状況なのか。

土屋市長 残念ながら全体として遅れている。平成10年を目標に何らかの形を出したい。


西久保2・3丁目街づくりと地区計画制度について

  西久保2、3丁目は人口密度が高く、木造住宅密集地として、また、昭和14年頃に設定された建築線の存在や昭和26年頃に決められた計画線の存在があり再整備が求められていました。そのため以前から「まちづくり協議会」が発足し研究を重ねてきました。平成5年には区画街路計画も発表され今日に至っています。再整備の基本ともなるべき地区計画制度も、平成になり土地の有効利用を誘導する誘導容積制度など新たな手法の導入により地域の実状にあった制度の拡充が図られ、以前とは違ってきています。また、このたび都防災都市づくり推進計画により「早急に整備すべき市街地」に指定されました。防災上問題ありと指摘されたことをきっかけに、本地区の再整備を進めるべきではないかと質問しました。

山下議員 区画街路の計画はその後どうなっているのか。

土屋市長 道路の拡幅を含め、中央部分の線引きの準備をしている。

山下議員 推進計画の指摘や近年の地区計画制度の拡充について住民に周知を図り、再整備を進めるべきではないか。

土屋市長 いよいよ本気で取り組まねばいい街になっていかないと考えています。


井の頭公園へのアクセス道路を潤いのある道路へ改善を

  最後に、井の頭公園の野外音楽堂の西側に平成7年に開通したアクセス道路が、コンクリートの擁壁に囲まれあまりにも潤いがない景観をつくっていることを指摘し、アメニティや駐輪対策も考慮し武蔵野の顔としてふさわしい改善をお願いした。市長は、今後何ができるか研究してみたいと答弁をし質問を終わった。
  今回はこれからの街づくりにおいて基本となるべく都市マスタープランの作成を中心に質問しました。武蔵野市も建築主事の導入が図られよりきめ細かな街づくりが求められています。そのためには各課が情報の交換をしっかりして様々な角度から検討することが必要だと痛切に感じました 。


減量・資源化に向けて 事業系ゴミ全面有料化
資源の日スタート

 武蔵野市では、10月1日から事業系のごみの全面有料化や資源の日の設置などごみの出し方が変わりました。そこで、全国的にも大きな関心を集めているごみの問題について山下議員にお聞きしました。

事業系ごみが有料になりましたが、有料になる理由や経過はどうだったのですか。また、いずれは一般家庭のごみも有料になるのでしょうか

山下議員 事業系ごみは、事業者自らの責任で処理することが法律で決められていますが、今までは排出量が一日10kg未満の事業所のごみは市が無料で収集をしていました。これに対し平成8年にごみ市民会議の中間答申で、事業者の責任を明確にし、適正な分別排出を徹底させごみ減量を図るため、事業系ごみの全有料化が提起されました。この答申を受けて市長は、平成9年3月議会に事業系ごみ全面有料化の条例案を提出し、議会の議決を経て10月1日からの実施が決定しました。この事業系ごみ有料化は事業者の廃棄物処理責任の原則に基づいて実施されたものですが、その根幹にはごみの減量・資源化という大きな目的があります。
  家庭系のごみの有料化については、他市町村ではそういう動きもでてきてますが、今現在、武蔵野市では考えていません。家庭系ごみは分別による資源化と減量に取り組み、将来的にも有料化ということなく、ごみの出ない生活を目指せればと考えています。

事業系専用のごみ袋を見かけますが事業系のごみの出し方はどうなったのですか。

山下議員 事業系ごみは収集日の朝、専用の有料袋で原則として各事業所の前に出すことになっています。ただ、道路が狭く収集車が入れないなど、前に出せないところでは今までのごみ停に出すところもあります。また、資源物についてはすべて今までのごみ停に出すことになっています。なお、どこに出すかを含めてこの新方式がスムーズにスタートが切れるように、この夏、収集現場の職員の方がごみ収集後手分けをして、約6千ある事業所を1軒1軒説明に回ったそうです。
  なお有料袋を使っていない事業所があるのではないかという問い合わせもございますが、違反シールを貼って注意を促しているほか、今後、使用状況の調査等を行い不公平が生じないように制度の徹底を図っていく予定です 。

段ボールなどの出し方が分かりにくいという声を聞きますが・・・。

山下議員 事業系の資源物の有料袋は20リットルの小さいものしかありません。これでは、ダンボールなどは入らないため、どう出していいか分からないということを私も聞かれました。これは何もかも市でやるのではなく、事業者自らが資源化に取り組んでもらいたいということで、あえて市では資源用の袋を小さくしたからです。そのかわり市は、民間の古紙回収業者に働きかけて資源回収協同組合というものをつくり、この協同組合が主として商店街単位で契約をして、収集日を決めて段ボール等の収集を行っています。これは個別でも契約できるようで、詳しいことは市役所のごみ総合対策室で聞くことが出来ます。

今回、事業系のごみの有料化とともに資源の日が設けられましたが、こちらの方はどう変わったのですか。

山下議員 今までは、古紙・古布とびんを不燃物の収集日に資源物として収集していましたが、不燃物と一緒ということもあってか、資源の中に他のごみが混ざったり、分別が徹底されない状況がありました。また、缶は不燃物として収集し、クリーンセンターで機械で選別し回収していましたが、機械選別には限界があり、より分別を徹底し資源化を促進するために、資源の日を設け今までの古紙・古布、びんに加えて空き缶の収集を開始しました。ここで大きく変わったのは、缶も分けて出すことと、資源を出す日が変わったということです。なお、可燃物・不燃物の日は従来通りです。

有料化になって約1ケ月たちますが、この反響や、効果はいかがですか。

山下議員 街を歩いていると有料ごみ袋を随所で見かけます。職員が1軒1軒説明したこともあってか、有料化はかなり浸透しているようです。生活環境課でも10月当初は問い合わせやごみ苦情等の電話の対応にてんてこ舞だったようですが、今はだいぶ落ちついてきたということです。

資源の日についてはどうですか。

山下議員 資源の日の初日、私の家のあたりでは暗くなるまで缶の収集が来ませんでした。聞いてみたら、缶の分別収集をしている他市のデータをもとに出した予定量を上回る量の缶が出されて、始めたばかりということもあって収集が追いつかなかったとのことでした。今では夜までかかることはないようですが、市民の皆さんの協力により予想以上の成果をあげているようです。

今回の新方式もごみ減量という大きな狙いがあることが良く分かりました。ごみの減量ということは行政ばかりでなく我々市民も考えなければいけませんね。

山下議員 そうですね。武蔵野市の焼却残灰は現在日の出町にある谷戸沢処分場に捨てていますがそれも本年度で一杯になり第2処分場を来年から使用することになります。日の出町の町長を初め近隣の関係者のご理解を得て捨てさせていただくわけですが、これが一杯になると処分場がなくなる可能性があります。ごみの問題はますます大きな問題になります。私たちも自分達の生活そのものを見直し減量とリサイクルを進めなくてはいけないと思います。
  先日も東大助教授の松井孝典氏の講演をお聞きいたしましたが、私たちもこの地球の環境をどのように守っていくかが問われている時代に、今、まさに生きていることを忘れてはいけないと思います。

本日はありがとうございました。


新制度もスタートして一ケ月。制度に対するご意見がありましたらお寄せ下さい。



活動日誌(平成9年4月〜9月)

4月
・1日 『的場裕子南インドのタベ=ヴィーナコンサート』
・3日 臨時議会
・ 5〜6日 桜まつり
・ 7日 第五小学校入学式
・ 8日 利賀村議員団視察案内
・ 12日 境保育園落成式、西一町会住民総会/三谷公園開園式、武蔵野紫芳会総会
・ 19日 干川小学校竣工記念式典
・ 20日 西久保コミセン住民総会
・ 22日 東京を元気にする武蔵野フォーラム
・ 23日 東京都監査委員会定期総会
・ 25日 武蔵野太極拳連盟総会
・ 26日 立川高校卒業30周年記念同期会
・ 28日 例月出納検査

5月
・ 11日 NKHラジオ体操特別巡回全国放送大会
・ 13日 西久保コミセン委員会
・ 14〜15日 関東都市監査委員会定期総会、第四分団優勝祝賀会
・ 20日 『ダン・タイ・ソン』ピアノコンサート
・ 22日 むらさき育成会総会
・ 23日 第35回東京河川改修促進大会
・ 24日 五中体育大会、MX協会総会
・ 28日 最後の例月出納検査
・ 31日 五小まつり、「ジャワの影絵芝居とガムラン」

6月
・ 5〜30日 第2回定例本会議
・ 7日 青少協地区委員委嘱式
・ 8日 第五地区「地域の集い」
・ 13日 第6回山下倫一後援会総会及び懇親会
14日 第30回よい歯のための集い
・ 15日 四商店会青年部ビーチボールバレー大会
・ 16日 総務委員会
・ 19日 代表者会議
・ 20日 不発弾処理に伴う反省会
・ 21日 東京を元気にする草の根大集会
・ 27日 都議会議員選挙告示
・ 30日 本会議、代表者会議

7月
・ 6日 都議選投票日、ラボック市ジュニア大使さよならパーティ
・ 7日 市技能功労者等選考会
・ 8〜9日 武蔵野三鷹地区保健衛生組合議会視察、白根市、上越市
・ 14〜17日 韓国ソウル市江東区及び忠州市訪問
・ 18日 議会報運営委員会、議会改革懇談会
・ 23日 名誉市民選考委員会
・ 27日 1トン爆弾処理対策本部視察
・ 28日 全員協議会=農水省倉庫跡地取得について
・ 30日 議員野球対立川市戦 ★満塁ホームランを放つも敗れる

8月
・ 3日 第31回東京都市町村総合体育大会開会式
・ 5〜6日 ジャンボリー
・ 7日 武蔵野三鷹保健衛生組合議会‥監査委員に選任される
・ 18日 ルーマニア・ブラショフ市日本語学習者さよならパーティ
・ 19日 姉妹都市締結10周年式典のため豊科町訪問
・ 20日 防災会議、消防団役員の就任に伴う防災関係者との懇親会
・ 25日 総務委員会
・ 27日 武蔵野三鷹地区保健衛生組合議会監査
・ 30日 防災訓練

9月
・8〜25日 第三回定例議会
・ 12日 総務委員会
・ 13日 「小杉文部大臣と教育を語る」/「シンポジウム行政改革と公会計制度」
・ 14〜15日 秋祭り
・ 20日 「地球環境シンポジウム」 松井孝典氏の講演に感激。
  ★有限な地球環境に対する思いを常に頭に置き行動する大切さを改めて感じさせるすばらしい講演であった。
・ 21日 社)武蔵野青年会議所25周年記念式典
・ 25日 本会議、武蔵野稲門会総会
・ 27日 太極拳連盟合同表演会
・ 30日 技能功労者等選考委員会。



インターネット始めました

 山下議員が10月よりインターネットを始めました。
  将来はホームページの開設も考えていますが、とりあえずEメールでのご意見、市政相談をお待らしております 。



編集後記

・缶の分別に始まって、それまで無造作に捨てていたビールの空き缶を今度はゆすいでから分けて捨てなければならなくなり、その面倒くさいこと・・・と思いながら一か月。今では何となく習慣づいて違和感がなくなり、普段はあまり考えずにごみを捨てていたことに改めて気がつきました。
・ところで、山下議員が始めたインターネットではEメールでご意見ご希望が聞けるのではと期待しています。いつかEメールで寄せられたご意見の特集も考えたいなと私も期待しています。




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