●第15
号 1997年(平成9年)8月発行

監査委員を終えて

 山下議員は平成7年5月に議会を代表して監査委員に就任して以来市長その他執行機関の行財政運営をチェックする立場で活躍してきました。今年度6月議会でその任期を無事に終え退任いたしました。今日は監査委員として過ごした2年間をお聞きいたしました。

ご苦労さまでした。就任にあたって後援会報11号で監査委員の役割についてお知らせいただき、私たちとしては初めて監査委員の役割を知ることが出来ました。監査委員としての二年間を振り返っていかがですか

山下議員 そうですね。私が就任する前後から北海道庁のカラ出張問題をきっかけに東京都、秋田県、宮城県等で不正経理が慢性的に行われていることが発覚するなど自治体の監査体制のあり方が問われました。そういう点からすればこの二年間ほど監査委員の役割が問われた時期はなかったと思います。

武蔵野市の状況はいかがでしたか。

山下議員 武蔵野市では、カラ出張や官官接待といわれるような不正は行われていないということを皆様にご報告できることを嬉しく思います。
  もちろん、各課をチェックする「定期監査」、あるいは「工事監査」を実施したなかでは、例えば期間内に伝票の処理が終わっていないとか、解釈の違いによるミスを指摘し改善をお願いすることはありましたが、組織ぐるみで、長期にわたる不正は行われていないということです。
  その要因として、職員が千三百名たらずの職場では個々の行動に必ず目がいきとどいていること。また、ひとつの支出をするのに担当課、財政課、出納課でチェックされ、さらに監査を受けるシステムになっていること。そして私が一番感じた最も大事なことは職員のモラルが高いという点です。

今後の監査のあり方についてはどうでしょうか。

山下議員 武蔵野市では不正は起こっておりませんが、今後さらに行政の透明性、効率化のためにも外部監査の導入は必要かと思われます。平成11年度から政令都市、中核都市には外部監査制度の導入が義務づけられましたが、ただ単に公認会計士や、弁譲士など専門家を入れれば良しとするのではなく、例えば近隣各市で外部監査法人を設立し独立した機関として監査を行うなど組織の様態、運営方法など工夫が必要ではないかと思います。

監査委員の経験を今後どのように生かしていきたいと思いますか。

山下議員 監査委員として一般の議員としては経験出来ないような行政の仕組みを内部に入って見ることが出来ました。今後はこの経験を生かして、議員として行政の効率化の問題、透明性の確保、財政の問題等に取り組んでいくことが私の使命と考えます。

ありがとうございました。これからも頑張って下さい


1997年山下議員、2期目の折り返し点を総括
〜明日の武蔵野を考える公約は!!〜
着々と実現に向けて

 山下議員も再度皆様に議会に送っていただいて早くも二年を経過いたしました。当選してまもなく監査委員に就任、我々の期待通りの活躍をされております。
  今回は山下譲員が先の選挙戦で公約に掲げたことが現在どのような状況なのかをお聞きいたしました 。

2年間の監査委員ご苦労さまでした。さて、山下議員が掲げた公約についてお尋ねしたいのですが

山下議員 大事なことですね、これは。平成7年度からの内容を簡単にまとめてみました。


高齢者がはつらつと暮らせる街

●高齢者の就業機会の拡充
  →現在進行無し。しかし労働という観点と福祉的な側面からも必要と思われる
●吉祥寺、境地区にも特養の設置を
  →南町に 「ゆとりえ」開設(平成8年7月)。現在特養280床(市内80床、市外200床)、関前に30床の施設オープン予定(平成10年末)
●在宅介護支援センターの充実
  →「ゆとりえ」 内、桜堤ケアハウス(春秋館)内に開設(平成8年6月)
●高齢者住宅の確保
  →平成8年1月境に21戸オープン 計201戸
●三鷹駅吉祥寺駅にホームまでのエスカレーター設置
  →吉祥寺駅 二ケ所完成(平成9年2月)/三鷹駅1ヶ所完成(平成8年3月)11年度1基増設予定
●障害者の自立を支援するグループホームの設置と住宅の拡充
  →桜堤公団完成時設置(平成15年頃完成予定)を公団と基本協定締結


いきいきのびのびはばたけ子どもたち

●「0123吉祥寺」を中央地区、西部・地区にも設置
  →平成12年中央地区設置を目指して第2「0123」建設検討委員会(平成9年度予算)設置
●全児童対策の推進
  →平成9年度地域児童育成基本計画策定委員会(平成9年度)予算スタート
●普通学級と障害児学級の交流拡大
  →いぶき学級、大野田小学校に移設
●小・中学校で環境、福祉教育を充実
  →本宿小環境教育研究校に指定される(平成9年より)
●「子どもセンター」の設置と地域り−ダー養成
  →地域児童育成基本計画の中で検討
●セカンドスクールの推進
  →平成7年度より小学校本格実施、平成8年度より中学校全校開始


安全な水と豊かな水と豊かな緑で健康な暮らし

●浄水場及び水源用深井戸の機能と監視体制の強化
  →クリプトスポリジウム対策のために3ケ月毎に定期検査実施(平成8年度より)
  →赤水対策としてマンガン除去装置等の設置を要望
●水圧不足地域解消のため管網整備の推進
  →平成10年度に最適管綱計画を立案、全市的にさらに推進
●石綿管取り替えの促進
  →平成7年度より今までの二倍の4千m以上を実施。順調に推移
●雨水の有効利用の促進
  →既存の公共施設に浸透桝を設置完了(平成7年度末)。新設施設にも設置予定。平成8年より建築指導主事の導入で民間にもきめ細かい指導開始
●緑化条例、緑のトラスト制度を制定し民有地や生け垣の緑化の保全と推進
  →平成27年までに緑被率30%を目指す「緑の基本計画」作成
●境浄水場の公園化
  →「緑の基本計画」の中で明確化
●玉川上水の自然環境を守り沿道の整備と西久保公園、野鳥の森一帯を緑のネットワークに
  →「緑の基本計画」の中で検討


快適で活力ある街へ

●駐輪場の確保
  →平成7年9年6月まで約4千5百台増設。三駅で計2万台の駐輪場確保(一時利用含む)
●吉祥寺サイクルの普及とレンタサイクルの導入
  →買い物対策として利用の調査準備中
●コミュニティバスの運行
  →吉祥寺地区運行開始(平成7年11月)。 北町地区運行開始予定(平成10年2月)
●JR三鷹・立川間連続立体化事業推進
  →側道部分の買収が始まり平成15年の完成を目指し順調に推移
●農水省跡地利用
  →跡地利用計画検討特別委員会(平成9年9月)設置へ
●三鷹駅前再開発
  →三鷹駅北口歩道整備(平成9年11月完成予定)


リサイクルで守る地球環境

●生ごみコンポストシステムの導入
  →既存の施設に順次設置。新施設も設置予定
●過剰包装の廃止
  →「すすめよう簡易包装」のキャッチフレーズで推進
●牛乳パック、廃油、空缶の回収促進
  →空き缶の回収は新方式でさらに推進(平成9年10月)
●リサイクルセンターの設置
  →平成13年度完成を目指しリサイクルセンターの設置検討(平成9年度予算)
●プラスチック系ゴミリサイクルの堆進
  →容器リサイクル法に基づくリサイクルをリサイクルセンター内で検討
●環境教育の充実
 →五大学による環境についての公開連続講座(平成9年9月〜10月)


効率的で計画的な市政運営を

●外部機関による市役所業務内容の点検実施
  →第3期長期計画第一次調整計画に「外部評価手法の活用」が記載
●休日夜間の窓口開設
  →市民部を中心に検討
●市役所の総合窓口化
 →全庁的に調整検討
●広域行政の推進
  →平成7年より五市職員の合同研修開始


実施されたもの、まだこれからのものなど良く分かりました。検討中の施策など今後もフォローをお願いいたします。

山下議員 はい。監査委員の役割も終わりましたのでこの経験を生かして、行財政問題、高齢化、環境問題等これからも全力で取り組んでいきたいと思います。

今回は中間点ということで公約がその後、どのようになっているかをお聞きいたしました。限られたスペースのため言い尽くせない点が多かったと思います。これからも山下議員の活躍に期待します。



平成9年度議会内での役割きまる

 6月議会で山下議員は、2年間務めた監査委員を無事に終え6月8日付けで辞職し次のような役割を今年度より受け持つことになりました。

議会関係

(1)総務委員会委員長 (任期1年)
  企画部・総務部・市民部など各部に関する案件のほか、どの委員会にも属さない事項に付いても担当します。山下議員が新人の時、早く市政全般を知るためにと2年度にわたって所属した委員会です。委員長としては初めての務めになります。
(2) 議会報運営委員会委員(任期1年)
  皆様に議会の様子を知らせる「議会報」を作成する委員会で、平成5年度には「副委員長」として活字を少し大きくし読み易くする改革をしました。
(3) 武蔵野三鷹地区保健衛生組合議会議員(任期2年)
  武蔵野、三鷹の両市が、武蔵野日赤内に確保している伝染病棟の運営と焼却場の管理を担当。現在日赤の改築 計画に併せ伝染病棟の建替問題が進んでいます。8月7日の初議会で同議会の監査委員就任。
(4) 武蔵野市土地開発公社評議員(任期2年)
  土地開発公社の重要業務について審議する。市議会議員、学識経験者、市の職員の13名で構成されており,事業計画及び予算、事業報告及び決算、定款の変更等について審議します。
(5) 防災会議委員(任期1年)
  「災害対策基本法」により市に設置され、地域防災計画の作成とその実施の推進を行う組織で市長を会長に、警察、消防を初めとする防災機関から電気、ガス、医師会、病院等の防災に関するあらゆる機関の代表26名により構成されています。
(6) 武蔵野文化事業団評議委員(任期1年)
  (財)文化事業団の運営充実を図るため年間事業計画、予算、決算、事業報告などをチェックすると共に、運営全般に関し意見を述べる機関で助役、企画部長等行政側の関係者と総務、文教両委員長が就任。
(7) 技能功労者等選考委員会委員(任期1年)
  永年にわたり同一の職業に従事し技量はもちろん後進の指導などに貢献した技能者を関係機関より推薦を受け功労者を決定する機関。総務委員正副委員長他各業界関係の代表13名により構成されています。

市民クラブ関係

会派代表
  メンバーは4名ですが、市民クラブの代表としてどの政党にも属さず、という伝統を守り会派の人たちと協力し責任ある立場で市政運営にあたっていきます。  以上大変多くの委員会に所属することになりました。今年も新たな経験を積み、皆様にさらに様々な情報をお届けすることが出来ると思います 。



第6回総会及び懇親会多数の参加者で終了

 6月13日JA武蔵野で恒例の山下議員を囲んでの総会及び懇親会が開催されました。来賓として土屋正忠市長、井口秀男都議会議員を始め市内各地域から多数の参加をいただきました。
  山下議員の監査委員を終えての感想から始まり、抱負を交えて今年度の市政報告を行い、懇親会に移りました。出席者の中からも「さらに頑張ってほしい」という励ましの言葉をいただくなど、和気あいあいのうちに終了いたしました。



編集後記

・前回の選挙からあっという間の二年間。もう二期目の折り返し点。二年間の総括ともいえる15号を出すことができました。今回、二年前の公約の追跡調査をしていく中で、思った以上に実現或いは実現に向かって進んでいるものが多いことを感じました。武蔵野市政が着々と進んでいることを実感。もちろん山下議員の活動がそれを支えているということも。これからの後半、山下議員の活動に期待。




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