●第12
号 1995年(平成7年)11月発行

水道事業会計決算 監査審査意見書を市長に提出

 9月5日から22日間の会期で平成七年度第三回定例議会が行われた。山下議員は、水道事業会計の決算を審査する建設委員会に監査委員として出席した。今議会では水道事業会計の決算の認定、一時利用駐輪場の新設などの議案が可決された。


監査意見書の要旨

  平成六年度の水道事業会計の決算に対し、山下議員は監査委員として審査を行い、市長に監査意見書を提出しました。主な監査意見書の内容は以下の通りです。
(1)東京都から受水している受水契約料金が平成6年6月より値上げ(平均16%)されたことに伴い、本市でも、平成7年1月より水道料金の値上げが行われたが、トン当たりの供給単価(料金)151・06円に対し供給原価は159・53円となり経営は悪化している。経営の安定化に一層努力されたい。
(2) 石綿管を鋳鉄管に替える工事を積極的に進め、防災対策にも配慮した住民サービスに取り組んでいることが認められる。
(3) 深井戸の取水量は微増しているが、資源有効利用のため、今後も市民の節水に対する理解と協力を得られるよう、引き続き啓発に努められたい等を指摘した監査意見書を提出した。尚、9月議会では賛成多数で認定されました。


26年ぶりに新井戸掘削おいしい水に向けて前進

 吉祥寺北町四丁目の第一浄水場内で新しい水源用深井戸の工事が終わり、9月4日通水式が行われました。武蔵野市の水源としての深井戸は現在25ケ所ありますが、新たに堀削されたのは昭和44年以来26年ぶりのことです。
  水源用の深井戸の掘削は、地盤沈下等の原因になるとして昭和47年の都公害防止条例改正により全面的に禁止されていました。しかし、近年の地盤沈下鎮静化等により、同規模、同敷地内という条件を満たせば一部掘り替えが認められるようになったことを受けて、今回の新井戸掘削が行われました。
  この深井戸は第4水源と呼ばれ、昭和28年5月より稼働していたもの、近年、25u/時まで能力が下がっていましたが、今回の掘り替えにより、深さ250mで揚水能力73u/時、地下水使用量700u/日と大幅に能力がアップしました。
  武蔵野市の水はおいしいと言われていますが、その大きな要因は25ケ所の深井戸から汲み上げられた地下水が約60%含まれているからです。今回の工事により、おいしい水の安定供給が一層図られることと期待できます。
  今後は、さらに市内にある老朽化した井戸の掘り替えを求めていきたいと思います。


新自転車条例施行2ヶ月 改めて自転車問題を考える

新自転車条例に対するご意見が数多く寄せられたとお聞きいたしましたが

山下議員 はい。大別すると次のようになります。
賛成  54%
◎新条例大賛成。我が事務所前も、人間がちゃんと通行できる歩道に復しました。(西久保Uさん)
◎本当に安全になりました。歩いている人の表情がゆったりとしています。(吉祥寺北町Sさん)
◎たいへん結構なルールです。ルールの連用は厳正に実行されるべきです。(吉祥寺本町Sさん) 賛成の方は、道路がすっきりとし歩行がスムーズになったことを評価。さらにこの条例の運用の徹底をご意見として寄せる方が多かったですね。また、この機会に出来るだけ歩くという人もいました。

賛成だが意見付き 6.7%
◎自転車をちょっと置きたいときに不便。(御殿山Yさん)
◎歩道が広くなり良いが、一時預かり所がいつも一杯で困る(西久保Tさん)

新条例を評価しっつも、一時預かり所の確保を今後臨むご意見が多くありました。

反対  13%
◎抽選で登録でさなかった市民に対するフォローが甘すぎる。一時預かり所を使えといっているが、通勤日数×使用料が幾らになるのか。(吉祥寺東町Mさん)
◎もう少し駐輪場を増やしてから取り締まりをして下さい。(桜堤Mさん)
◎新自転車条例については、たいへん憤っている。もっと調査をし、市民の生の声を聞いてからにして欲しかった。(西久保Wさん)
◎一時利用駐輪揚がわずかしかないのに、このような規制をされ利用する人の身になって考えていない(境南Tさん)

その他賛成・反対のはっきりした意思表示がないが、自転車問題について書かれた方が31%おりました 。

賛成の人が60%以上いたということですね。

山下議員 そうなります。しかし、この数字は「新条例についてどう思うか?」と聞いたものではありませんが、一つの傾向は判断できると思います。

新条例の実施後2ケ月たった時点で山下議員は、どこが問題だとみておりますか。

山下議員 私は議員になった時から、この問題は、駐輪場の全面有料化と規制をしなければ解決しないと言い続けてまいりました。昭和58年に4、295台だった駐輪場を平成7年に1万5千台以上と増設し、また法律の改正もあり今回踏み切った訳です。しかし、いざ実施をしてみると皆さんのご意見にもあったように、「空きがあるのに登録できない」「一時利用がすぐ満杯になってしまう」ということに集約できると思います。

これらの問題点について今後どの様に対処すべきだと考えますか。

山下議員 登録制の駐輪場には通勤・通学者以外の登録もかなりあったと思われます。今後は登録方法をもう少しきちっとする必要があると考えます。例えば、来年の登録に際しては、通勤・通学証明書の提示を求める必要があるかもしれませんね。事前の調査では、十分に間に合うだけの登録駐輪場は確保されているということでスタートしてますから。

通勤・通学以外の方々の便についてはいかがですか。

山下議員 買い物客などの便をどの様にするかが大きな問題です。休日には銀行の駐車場を買い物客用に開放するという案などが検討されています。また買い物の自転車等は禁止区域でも撤去しない弾力的運用が望まれます。先日も再募集があり4300台が新たに登録されました。今後も、このようないち早い対応を市の方に要望していきたいと思います。

すると、この条例が定着するため必要なことは何でしょうか。

山下議員 駐輪場の増設はもちろんですが、条例の弾力的な運用と同時に、市民の側にも基本的なルールを守るモラルが問われてくると思います。
  まだ、実施されて2ケ月。抽選に外れた方を初めとして、不満をお持ちの方はたくさんいると思います。しかし、新条例は防災面のみならず、歩行者にとってやさしい街、無公害な乗り物自転車と人とが共存する街・武蔵野を実現するための第一歩として施行されたわけです。この基本的な精神を忘れずに、皆さんのご意見をお聞きしながら、この条例が定着するように頑張りたいと思います。


第4回山下倫一後援会総会開催
〜監査委員としての活躍に期待〜

 去る9月22日、JA武蔵野に於いて「第四回山下倫一後援会総会並びに懇親会」が開催された。例年は6月に開いていたこの会ですが、参議院選挙などにより今年は時期をずらしての開催となったため出足が心配されたが、例年にも増して多くの方々に各地区よりお集まりいただくことができました。
  小川列後援会長の 「大学で学んだ「監査論」を生かして監査委員の職責をしっかり努めて欲しい」との挨拶から始まり、「監査委員は、行政内部のことが良く解る立場ですので、しつかりと努め、さらに飛躍して欲しい」と来賓の土屋市長らの挨拶をいただいた。
  その後山下議員が挨拶に立ち、4月の選挙に対する御礼に始まり、監査就任の報告、新自転車条例等の市政報告を交え、「議会の中堅議員として、また本物の議員になるよう初心を忘れることなく、2期日を努めていきます」と決意と抱負が語られた。
  懇親会は武蔵野市民社会福祉協会、水村七五三彦会長の乾杯で始まった。そこかしこで山下議員を囲んで話の輪が広がり、途中で帰る人も少なく、この会も確実に根付いてきていることを実感した。


返信ハガキから

 総会の出欠の返事とともに様々なご意見が寄せられました。今年は新自転車条例に関するご意見のほか、例年になく多くのメッセージが寄せられました。ありがとうございました。今後の山下議員の活動に生かさせていただきますが、その一部をご紹介させていただきます。

◎まずまず良くやっておられると思います。これからは財政事情も厳しさを増しますので、政策の選択を一層慎重に。また、既得権の打破には積極的に努力して下さい。監査はきわめて重要な職責です。しかし、時として監査のための監査に終始し、また法令違反の結果のみにとらわれ、法の目的、趣旨、なかんずく住民の真の利益を見失いがちになります。議会選出の重要性を常に忘れずに。(吉祥寺南町Sさん)
◎市の収入が減少傾向にあると思いますが、それにともない市役所内部の合理化、簡素化が必要と思われます。(西久保Tさん)
◎衆愚政治に陥らないように「人に迷惑をかけるものはダメ」といった態度も必要です。普通の市民の視線レベルを常に維持して下さい。(中町Mさん)
◎種々の会合でお目にかかっております。議員としてお仕事が多いのに、どんな会合にも出席され市民の声を熱心に聞いていらっしゃるお姿を拝見して、力強く良く感じています。(吉祥寺北町Aさん)
◎吉祥寺南口の再開発の前向きなプランを。(吉祥寺南町Kさん) ◎町並み条例をつくって統一ある美しい町並みづくりをやって欲しい(境南町Sさん)
◎水系の整備及びおいしい水道を提供することが市民の健康につながるのでご尽力下さい。(吉祥寺本町Nさん)
◎日の出町処分場のニュースを聞くたびに心が痛みます。ゴミに対する市民の意識を高めることにご尽力下さい。(西久保Yさん)
◎教育・福祉・環境問題について特に重視してほしい。(関前Kさん) 。



編集後記

・長年の懸案事項であった自転車問題が、新条例の施行で解決に向けて有意義な一歩を踏み出しました。今回は第10号に引き続き自転車問題を考えてみました。
・賛否両論ある中でこの条例の施行は、市民の理解と協力なしにはできないと強く感じました。
・ある程度、規制をする事によって快適な環境を作る事も時には必要なのかも知れません。
・これからもゴミ問題を始めとして、このような課題に山下議員と共に取り組んでいきたいと思います。
・皆さんのご意見を是非お寄せください。




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