●第1
号 1992年(平成4年)1月発行

新時代の議員像を求めて東奔西走!!


昨年は山下さんにとって生涯忘れられない一年だったと思いますが。

山下議員 私は一昨年の十二月に”ニュー世代の代表”として市政に参画することを表明して以来、選挙までの間、無我夢中に多くの市民の方々と接することができました。私自身も議員定数削減運動に携わり、成熟した武蔵野市において、全市的な立場から個々の政策をみなければならないと痛感しました。

山下さんは一年間走り回られたわけですが、どのようなことを肌で感じたのですか。

山下議員 昨年一年間、新人議員として、まず様々な角度から実態を見ようと心がけ、例えば議会においては、自分の所属する総務委員会以外の傍聴もしました。街では、子供達からお年寄までを対象として行なわれている様々な活動に接しました。単に活動に接しただけではなく、例えばお年寄りや、障害者の方とお話しをしたことが大きな収穫となりました。他市と比ベハードな面はもちろんのこと、ソフト面でもかなりきめ細かく行政が取り組んでいるなあと感じ、また市民の方々も様々な立場で活発に自主活動を行なっていると思いました。一方、駅前にあふれる自転車に象徴される都市整備問題、水・緑・ゴミなどの環境問題、急速に進む高齢化社会の問題、その他教育、福祉、文化など行政に求められている課題は数多くあると感じました。

そういった意味からも、まずは幅広い視野が必要となってきているわけですね。

山下議員 そうですね。

ところで山下さんは議会では「市民クラブ」に所属されましたね。

山下議員 私は複雑多岐に渡る市民ニーズに応えるためにイデオロギーや政党にしばられることなく、市民の立場で考え、発言し、行動していくべきだと考えました。その意味からも私は、議員が個々の責任で活動できる「市民クラブ」に所属しました。
  自分にあった合派に所属したと思いますが、「市民クラブ」での活動は、その性質から政党などのバックボーンがないため、情報収集、調査等すべて自分自身で行なわなければなりません。したがって常に街を歩き、実態を見、市民の皆様の考え、ニーズがどこにあるのかを直接お聞きしました。大変ですが議員として一番大切なことと思っています。

最後に後援会の皆様に一言。

山下議員 皆様のおかげで堂々の成績で議会に送っていただきありがとうございました。山下倫一は常に責任のある立場で、市政に取り組み、さらに負託に答えるよう、今年も全力投球いたします。

山下さん、新時代の議員像を目指してがんばって下さい。


全力で走りぬけた’91年
〜ニュー世代の代表として見て聞いて、発言した一年〜


4月 21世紀へGO!GO!

21日 投票日

朝5時30分、起床。選挙戦は終った。

10時30分、西久保コミュニティセンターに投票に行く。道すがら多くの人達から声を掛けられる。「頑張ったネ」
 公営掲示板前で誰に投票するか相談している人達がいた。思わずその人達の前に立ち、自分のポスターを指し示したくなりました。
  選挙事務所に行く。すでに何人かの支援者が集まっていた。選管に電話をし、各投票所の投票率を聞いていた。支援者の熱い気持に頭がさがる思いでした。


22日 開票日〜一番長い日〜

昼過ぎ当選確定  2,155票 第4位
 その時、「二十一世紀へGO!GO!」 と語呂合せする者あり。
 思わぬ得票をいただき、改めて多くの人々に支えられてきたことを感じ、胸がいっぱいになりました。同時に責任の重大さを痛感した一日でした。


5月 緊張の初登庁

8日 玄関で議員バッジを議会事務局の人につけてもらう。緊張する。

13〜18日 新人議員研修
  各部の部長より市役所の機構、役割について集中講義を受ける。
  さまぎまな分野にわたって市民仕活を支える行政の役割を考えさせられた一週間でした。

21〜24日 臨時議会
  初めて議員として議場に入る。身が引き締まる思いで一杯でした。
  席次は二番。目の前には土屋市長。畠山、本間の両先輩女性議員にはさまれた席に。
  議案は議長、副議長、監査委員と所属委員会を決定する議会人事が中心でした。私は次の委員会に所属することに決まりました。
  ●総務委員会
  ●議会報運営委員会(副委員長)
  ●議会運営委員会
  ●個人情報保護審議会
  ●自転車対策審議会
  議員としてのスタートにあたり市政全般にかかわる総務委員会、10年来、市民アンケートで最大の懸案になっている自転車問題に取り組むために自転車対策審議会を希望しました。


6月 すべての委員会を傍聴

12日〜7月2日  第二回定例議会
  改選後初めての議会のため土屋市長の「施政方針演説」が行われ、各会派の代表質問で始まりまた。
  私は、この定例会を通じて議会の雰囲気、流れ、ルールを理解するように努めました。そのために所属委員会の総務委員会はもちろんのこと、すべての委員会を傍聴しました。
  また、総務委員会で7月にオープンする中央市政センターについて、
(1) 人員配置の根拠は?
(2) 開館時間の延長は?
などの質問をすると同時に、さらに市民に利用しやすい市政センター運営をめざすよう要望しました。議員としての第一歩を踏み出したことを、実感しました。


7月 ごみの減量化に向けて

5日 新人議員研修視察
  日の出町にあるゴミ処理の最終処分地を視察に行った。当初、平成八年まで持つと思われていた東京ドームの5倍の広さのこの処分地も、平成7年には一杯になってしまうとのこと。環境問題の視点からもゴミの減量化、リサイクルなどに取り組むことが急務と痛感。

10〜11日 議会報運営委員会視察
  「議会報」は市民の皆様に議会の情報を伝える大事な役割を担っています。武蔵野市の「議会報」は大変密度が濃く内容も充実しています。しかしその内容を損なうことなく、もっと読みやすく出来ないものか? が目的でした。
  枚方市ではブランケット版(新聞紙大)を採用し、図表などを使って大変見やすい紙面構成でした。
  宝塚市では、活字の大きさやインクの色、掲載記事の整理の仕方で読みやすくしていました。
  武蔵野市でも取り入れられるいくつかの点がありました。ぜひこの成果を武蔵野市の「議会報」に生かしてみたいと思います。


8月 子どもに自然体験を

24日 ジャンボリー参加
  大自然の中で遊ぶ子供達を見て、原体験を知らない都会の子供達をどのように育てていくのか。大きなテーマです。

21〜23日 姉妹都市利賀村・豊科町へ
  「世界そば博覧会」など村の特色を生かした「村おこし」をしている利賀村。安曇野の中心で観光に力をいれている豊科町。
  経済交流の段階から今後ますます多様化する市民のライフスタイルに対応するような交流。たとえば保養所の設置をはじめ福祉、教育、文化などでの絆を強くする必要があると感じました。


9月 「水と健康で」一般質問

9〜26日 第三回定例議会。初めての一般質問
(1) これからの行政サービスとは
  労働時間の短縮、女性の社会進出、二十四時間休むことのない街。社会が大きく変化している今日、土、日曜行政サービスの問題など、これからの市役所のあるべき姿を指摘しました。
(2) 安全でおいしい水を供給するためには?
  九月より始まった受水槽清掃の奨励金制度を評価すると同時に受水槽を使わなくてもよい施策の実施等、水を守る立場から提言しました。(参考:2002年3月議会)

5日 都庁
  土屋市長とともに青年会議所主催のシンポジウム「これからのオンブズマン」にパネラーとして参加。
  スウェーデンで始まったこの制度も日本の実状に合わせて実施すべしとの立場で発言しました。実施して一年たった川崎市の例を聞き参考になりました。さらに研究してみたいと思います。

14〜16日 出雲市へ総務委員会で視察に行く。
  土日サービス、総合福祉カード、樹医制度など一流のビジネスマンから転進した岩国市長のもと出雲市は−「行政は最大のサービス産業である」の旗印を掲げて、次々と新しい施策を行ない全国から注目されています。武蔵野市で、はたして取り入れられるのか?ビジネスの感覚でどう役所を変えて行こうとしているのか?今後予想される公債費比率の増加にどう対処していくのか?興味は尽きませんでした。


11月 「市民クラブ」を代表して

5日 今年は市内で七校の創立記念式典がありました。
  私が進学した時、開校した五中。同窓会、ナイトハイクで十数年接している五中。恩師・旧友に会い感慨もひとしおでした。

20〜12月17日 第四回定例議会
  臨時議会をいれて四回目の議会を迎えた。今回の定例会では平成2年度の決算が中心になった。
  11名の委員を選出し決算特別委員会を設置。連日九時間におよぶ審議が行われた。
  私は、この特別委員会に「市民クラブ」を代表して出席し、
(1) 予算に対しどの様に執行されたのか?
(2) 執行された事業が真に市民のために役だったのか?
(3) これからの施策にどの様に結びついていくのか?
などの観点から人件費、福祉、教育、文化、都市基盤の整備など連日持ち時間を使いきるまで質問をしました。また、さまぎまな要望と共に第三者機関に委託をし行政診断を受け、さらに効率的な運営を目指すよう要望しました。
  今回の委員会では、行政全般をチェックすることが出来、行政に対し一層理解が深まりました。この経験を三月の予算特別委員会に生かしたいと思います。


12月 今年も参加ユニークダンス

1日 12月恒例のユニークダンスパーティが開催された。青年会議所時代にもお手伝いで参加していましたが、年々盛んになり、さまぎまな障害を持つ方が心より楽しんでいる様子を見てうれしく思いました。私も慣れない手つきで車椅子の方と楽しい一時をすごしました。活動を支えるボランティアの皆さん本当にご苦労さまです。

4日 本会議
  平成二年度決算の認定について決算委員会で審議された決算にいて、本会議で認定された。
  私は、「市民クラブ」を代表して、賛成討論を行った。



都議会議員の役割を考える

 12月4日本会議において、野川第二幹線工事の作業基地の設置に対する地元の反対運動に関して質問がなされた。
 基地の設置について付近の住民の方が、工事中のトラックの出入りなどのことで反対し平成3年11月19日、知事宛てに、作業基地の見直しについての陳情が出され、地元の武蔵野市選出の新実都議会議員が立ち会ったとのこと。

  この工事は東京都の雨水管が完備していないため、大雨が降るとマンホールが吹き上がったり、冠水したりするなど、トラブルが発生する境・桜堤地区にとって、一日も早い完成が望まれていたもので、武蔵野市全体の都市基盤整備にとっても重要なものです。
  又、近隣の小金井市などにも大きな影響を与えます。ただ単に反対するのではなく、大所高所からの視点を忘れず、迷惑を受ける近隣の皆様の理解協力を求めるとともに、工事中に発生するトラブルを極力少なくするよう、企業者である東京都に要望することが都議会議員としての役割と考えます。政治家として、責任ある立場での判断を今、求められています。



編集後記

・新年を迎え皆様にはいかがお過しでしょうか。
・本人も、やっと背広姿が板につき、愛車(自転車)にまたがり武蔵野市を所狭しと東奔西走している毎日、市民相談も五十数件を数え我々の期待通りに頑張っています。
・さて、「山下倫一後援会だより・創刊号」をお届けします。今回の創刊号では、当選以来の活動を中心にまとめてみました。
・寒い日が続きます。どうぞお体をご自愛下さいますように。




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