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読書ノート:My book report

2004年

鷲田清一 『教養としての「死」を考える』洋泉社新書 

小松美彦『自己決定権は幻想である』洋泉社新書 

鷲田小彌太『学者の値打ち』ちくま新書 

羽太雄平『峠越え』『新任家老 与一郎』角川文庫

川優三郎 の諸作品 

2003年

クライブ・カッスーラー「アトランティスを発見せよ(上下)」新潮文庫

ダークピットとアルディーノを主人公としたシリーズで、これがシリーズ17作目。
一時期あまりに荒唐無稽な展開について行けなくなったかと思いましたが、まあ今回はそれ相応のできです。やっぱり主人公のかっこ良い冒険活劇物は、ストレス解消にはもってこいですなあ。
危機一髪に強い男、これは理想です。
しかし、そういう時に逃げ腰になる人間が、普段は良い事ばっかし言うんだよなあ・・・。

アレグザンダー・ケント「提督ボライソーの最後」「決然たる船出」ハヤカワ文庫

ああ、このシリーズは、ついに終了のようです。ただただ、悲しい。
ボライソーのような友人関係とか上下関係は、理想的だ。
こういう風に、誠実で勇気に溢れた人でありたいと思う。権力者に媚びないのも良いなあ。

と言うことで次の帆船シリーズを物色中で目に付いたのが、ジュリアン・ストックウィン「風雲の船出」パトリック・オブライエン「新鋭艦長、戦乱の海へ」。後者は、映画化決定で2003年夏公開との事。ラッセル・クロウ主演らしい。何処まで帆船の魅力が描かれるものやら・・・。本の方は、私には今のところ魅力あるものとはなっていないなあ・・・。前者は、かなり期待できそう。一水兵から、提督へと出世する成長物語らしい。第一巻は、まだ子供の主人公の艦船内での成長が描かれている。面白かったよ。どうも私が、後者にしっくり来なかったのは、主人公の成長と言う要素がないからなのかもしれない。

林以一語り「木を読む」小学館文庫

教育に少しでも携わっているなら、読むべき。
画一的な方法論や対応が、如何に素材をだめにし、結果的に、多様な人材からなる社会の構造的な強度をいかに無くすものであるのか。
口先だけで教育を行おうと言う事が、単に知識の伝達に過ぎず、智慧は行為の中からしか伝わらないと言うことまで読み取るのは、読みすぎかなあ・・・。
銘材だけが良いのではない。材料を生かすように加工するのが、教育者なのではないかなあ・・・。
何にしろ、経験に裏打ちされている知識こそ智慧だな。

楡周平「ガリバー・パニック」「朝倉恭介」講談社文庫

後者は題名は異なるが一連のシリーズ物で、最後の巻と言うことで読んだ。私は、けっこうハード・ボイルド好きだから、面白かった。しかしそういう作者へのイメージが、完全に覆されながらも、最も面白かったのが、前者の作品。人を食ったパロディーのようで、実は深い社会批評を含んでいると思う。

浅田次郎「壬生義士伝」文春文庫

昨年末に読み出し、涙した。小説で泣いたなんて何年ぶりでしょうか。南部藩は、私の出身ではないけれど(私は伊達藩領と言うことになる)、今は同じ岩手県内。妻子を養うためと言う境遇にも、見につまされるものがあり過ぎたのでしょう。
 岩手県人は、貧しくとも泣き言は言わないのだ。
   利によって動かされること無く、理によって動くのでもない。
      「義によって推参つかまつらん!!」
年末にテレビ番組の再放送を見て、また涙。映画の方はどうでしょうか・・・。
 同文庫の「月のしずく」「日輪の遺産」徳間文庫も読みましたが、それほどでもなかったのは、やはり私のこの作品への思い入れが強いからなのでしょう。まあ、それで何と言われようが、良いさ。

妹尾河童「河童が除いた『仕事場』」

この人のこのシリーズ、いろいろありますが、全部面白いなあ。細密に構成された絵は、作者の視点を表したもののはずですが、そうであるが故に、彼が対象となる人物や物をいかに理解して描いているのかが窺われます。「写真」でなく「写生」とはこういう事ぞ、なんてことを言っておきましょうか・・・。

滝口康彦「拝領妻始末記」講談社文庫

正直言って、私はこの作者を知りませんでした。何気なくウェブ検索をかけ、自分の苗字で見たら、この映画化作品が引かかったのがきっかけです。ちょっとした小金入りの私は、そのままビデオを注文し、原作をネットの古書屋さんのお世話で手に入れたと言うわけです。
氏の作品は、時代というどうしようもない体制的な矛盾に抗する人間を、非常に上手く、いや矛盾に満ちたものではありますが、等身大の人として共感を持てるように描ききっている所だと思います。この時期、歴史物にはまり、山本周五郎三部作などもまた読み返してしまいました。同文庫に「落日の鷹」、また「悪名の旗」中公文庫もありますが、全て絶版のようです。この作品から結果的に、最近は時代物にはまっています。BookOffなど探して見ていますが、なかなか見つからないなあ。古書屋さんは、高いんだよね。

高橋克彦「火炎(上下)」講談社文庫

今年年頭に久々に会った村林君は、これを読まなければいかんと言っていましたが、きちんと私も読んでいます。虐げられた東北人、と言うよりは我々は、生き方が理想主義的に過ぎるのかね・・・。
この作者は、先にこの物語の前史と言える「風の陣」PHP文庫を書き、後史にあたる「炎立つ」講談社文庫もものされていますが、一連の物語が上手く重なり合えば、エミシ・ワールド、一大サーガの完成だ。頑張って欲しいものです。他に、この世界は、別の作者のものですが「北天の魁」とか、「闇の弁慶」とかも面白いんだよなあ。だいたい東北が京都のまねのみで、遅れまくったアホの集まりなんて言う話自体が、東京人はみんな地方より進んでいるなんて意識と同じ物なんだから、そろそろ脱却した方が良いような気がするんだよなあ。考えれば、当時は今よりも中央の締め付けは無いはずなんだから、自由に大陸との交流も行えたわけで、朝廷や鎌倉だけが日本を動かしていましたなんてのは、たまさかの結果的な見方なんだと、私は思う。
 だいたいだなあ、鎌倉の幕府と言う支配体制だって、安部―藤原の東北支配体制から学んだやり方なんだぞ・・・なんてことを誰か実証してくれないでしょうか。その可能性強いと思うんだがなあ。だいたい東北支配の資料が残されていないと言うこと自体が、頼朝の焚書坑儒の結果ではないのか?
うがって見れば、彼は進行藤原氏の抱えたノウハウと人材を抱え込んだがために、鎌倉政権をこしらえられたのだ。なんてなあ・・・。良い小説の題材くらいにしかならないのかなあ・・・。
 朝廷中心史観に囚われない東北学の構築も盛んな様子。
成果を踏まえて、新しい史観を打ち立てて欲しいものです。
ところでこの作品の主人公「アテルイ」に関しては、今年アニメも公開の様子。見に行けるのでしょうか?そう言えば何の脈絡も無いが、高橋敬三氏の死去に伴って、新県人会会長に井上ひさし氏との事。うーん、文学しているなあ・・・。ナンダカ・・・。

 

2001−2002年

北方謙三「余燼(上下)」 講談社文庫

これは、江戸時代の田沼期を題材にした歴史剣豪小説です。北方謙三と言えばハードボイルド小説、例えば人気が復活する兆しが見られる故松田優作の主人公で映画化もされた「野獣死すべし」とかで有名ですが、歴史小説でもしっかりハードボイルドしています。北方歴史ハードボイルドでは、ほかに室町初期の南北朝時代を題材にした一連のものもあり、これももう一つの日本を感じさせる大変雄大なスケールのものになっていてお奨めです。

井沢元彦「逆説の日本史」 小学館文庫「日本史の反逆者」 角川文庫

井沢元彦は歴史推理小説とでも言うべき分野の人ですが、時々テレビのコメンテーターとしても出ていますね。これは歴史評論に入るものでしょう。彼の功績は過去から現在にいたるまで、いかに日本人が論理的かつ実証的思考をしていないのかという事を、「言霊(ことだま)思想」として指摘していることにあると私は考えます。ちょっと政治的な言論や人間の物の考え方に興味がある人は是非一読です。日本人の宗教観なんかに興味がある人も良いのではないでしょうか。

吉田桂二「民家に学ぶ家づくり」 平凡社新書

シックハウス症候群に代表される現代の家造りが、いかに不合理な思考に基づいているのかが解ります。古民家をどういう風に見れば良いのかもお勉強できます。個人的に今そういう家に住んでいるので、ちょっと興味が湧いて読んだものです。

杉山隆男「兵士を見よ」 新潮文庫

自衛隊のF15という最新鋭戦闘機の中でも、また特殊な部隊の人達の日常の活動や訓練の様子をレポートしたものです。現代の日本でこういう人達が存在していることにまず驚かされます。PCのシュミレーター・ゲームでも難しいのに、これで実際のGの中で空中戦するのは、もはや普通の人ではないことに改めて気づかされます。

パトリシア・コーンウウェル 「審問(上下)」 講談社文庫

おなじみ(もちろんファンには)のDr.スカーペッタ(女性)検死官の活躍するシリーズ第11作目です。このシリーズは長く読んでいますが、最近だれている気がしますな。しかし、まあ大きくは外れることが無いのでお奨めしましょう。

アレグザンダー・ケント「聖十字旗のもとに」 ハヤカワ文庫

これは確か10数巻目ですが、ナポレオン戦争期のイギリス海軍の中で、リチャード・ボライソーという人物が様々な戦闘や男たちとの出会いの中で成長していくという長大な歴史戦闘絵巻のようなものですね。帆船が活動場面なのでそういう面での支持がある他に、描かれている主人公がかっこいい事と、それがまた良い女性と出会うので、恋愛小説として女性からの支持も多いシリーズのようです。しかし本国のイギリスではもうすでにシリーズ最終作が出ているんだったんじゃなかったかな。

スティーブン・ハンター「極大射程」Dirty White Boys」 扶桑社ミステリー文庫

のシリーズもいいですね。一匹狼のスナイパー(狙撃手)が主人公の手に汗握るハードボイルドです。アメリカのテロもありましたが、国際テロなどの大きな舞台を主題にしたものとしては、

小室直樹「痛快 憲法学」(確か小学館ライブラリー)

けっして憲法学者の書かないであろう内容を、ビジュアルにしかも近現代史から社会学・思想関係までをふまえ解りやすく、かつ(これが問題ですが)ラディカルに論じている本です。私も法学者の端くれなので、おそらくは公には誉められないといういわく付きというか、問題のある(本当は面白いと思っている)奇書です。

出口顕「臓器は商品か」 講談社新書

文化人類学の視点から臓器移植を論じてたもの。

ははきぎ・ほうせい氏の「臓器農場」や「安楽病棟」(新潮文庫)

前者は、臓器移植と臓器売買問題、それに無脳児の問題を扱ったものですし、後者は痴呆介護あるいは老人介護の問題を扱ったもので、これからの医療問題を考える上でタイムリーでしょう。何より小説ですから、肩肘張らずに読めますね。

 

以下2001年まで

椎名誠 怪しい探検隊 焚火酔虎伝 角川文庫
 クダラネーナーと本屋では鰐目でにらみつつ、けっこうこの人の本は読んでいるなあ。こういう事して生活できるなんて理想的だろうなあ。

アリアドネ 調査のためのインターネット ちくま新書
 使える。

江下雅之 ネットワーク社会の深層構造 中公新書
 ネット社会には、過剰な期待も恐怖も無駄だと思う。ネット社会を含めた現実社会の方がもっと奇々怪々だなあ。もっとも特殊な社会領域だから、特殊な網掛けは必要だと考えますが。

アレグザンダー・ケント 聖十字旗のもとに ハヤカワ文庫
 シリーズ物の23巻。このシリーズとカッスーラーのダーク・ピットシリーズには、はまっています。リチャード・ボライソーの成長物語が、組織論や友情論、愛情論にも読めるのがいい。この主人公は女性にも人気があるらしいが、私はこの話は硬派な話だと思う。帆船もより好きになったし。

S・ハンター Dirty White Boys 扶桑社ミステリー
 「極大射程」から読み始めましたが、久々に面白い作者に出会ったという感じ。この作者のものは、一連のシリーズになっていますが、やはりヒーローが魅力的な話は面白い。

ジョン・レヒテ 現代思想の50人 青土社
 友人が翻訳に参加している。辞書的にも使える。私は無理いってもらいましたが、買ってください。ためになります。

小浜逸郎 「弱者」とはだれか PHP新書
 この人の物も最近読んでいる。面白いと思うし、もっともだとも思う。

谷岡一郎 「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ 文春新書
 やっぱりなー、数学不得意な私としては昔から数字を挙げての話は不得意でしたが、今後はもっと眉唾で聞くことになるでしょう。

大崎善生 「聖」の青春 講談社
夭折した棋士の話。恥ずかしいが、久々に涙した。師弟関係、対象への取り組み方など、およばねーなー・・・。

井沢元彦 逆説の日本史 小学館文庫
 
歴史解釈の仕方が面白い。彼の反「言霊」思想には共感する。こういうものから脱却できない限り、馬鹿なままなんだろうなあ。

西村公朝 仏像の声 新潮文庫
 
私にとっては仏像の世界入門になった。少しこの関係を読んでみようという気になっています。

クライブ・カッスーラー コロンブスの呪縛を解け 新潮文庫
 ポール・ケンプレコスとの共著であるこの新しいシリーズよりは、やはり単著のシリーズのほうが面白いような気がする。やはりダーク・ピットとアルディーノが好きなんだな、私は。楽しく読書するには、冒険活劇にかぎる。全シリーズお奨めだが、後期のものよりは、前期のものが特に好きだ。(以上、2000年までの分)

 

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