にんぷ日記/臨月の巻〜半分ほんとで、半分は嘘かも〜。

  8月6日(39週2日)   陣痛?破水?


  未明、蒸し暑くて目が覚めた。腹の張りに加えて、腹の表側がチクチクする感じ。陣痛か?
  エアコンを除湿にしてタイマーをかけ、再び横になる。痛みの回数を数えているうちに眠ってしまった。
  いつもの時間に起き、シャワーを浴びるが、眠りが浅かったせいか頭がぼんやりして、動作が緩慢だ。
  腹の軽い張りが10分おきくらいに起こる。午前10時半ごろ、血混じりの水っぽい液体が出てきた。何?破水?
  でも水が出たのは1回きりだしー。母親学級のテキストを見ながら迷うが、11時半になって医院に電話。
  「破水したの? 破水なら即入院って習ったでしょー。とにかく入院の準備をして、すぐいらっしゃい!」。
  暴風雨のなか、夫とタクシーで医院へ。内診の結果、破水ではなく、薄いオリモノが大量に出ただけと分かった。
  ただ、子宮口がかなり柔らかくなっており、開きかかっていて、お産は間近らしい。
  ちょうど助産婦の卵の研修中で、医師に続き、先生役の助産婦、学生と、3人に内診された。
  助産婦と学生たちは口々に「安産でしょうね」「肉がついてないもの」などと言う。さあ、どうでしょう?
  おしゃべりをしている間に、腹の張りは遠のいてしまった。
  本格的な陣痛は、何かにつかまっていないと立っていられないような痛みが20〜30秒ほど続くものらしい。
  本格的な破水は、少し動いてもジョボジョボと水が出続けるものらしい。
  そんなわけで、「もうちょっと様子を見てね」と、帰宅することに。ははは。
  仕方がないので、夫とランチして、ついでにタワレコで矢野顕子さんの新譜『GO GIRL』を買って、帰った。
  夕方になって、本格的な陣痛がやっと来た。夜8時台は15分間隔、10時現在で7〜8分間隔に。
  日付がかわった後、産みに行くことになるでしょう。いざいざ。ではでは。

  8月5日(39週1日)   おしるし?


  気合い生活2日め。せっせと働く。玉のように吹き出る汗が気持ち良い。胎児も少しは下りてきたよう。
  雨の合間をぬって、夫が自転車で精米に行ってくれた。助かった。
  夕方6時、ドロリとしたゼリー状の出血があった。腹は全然痛くもなく、張りもない。
  内診の影響? まさか“おしるし”? 今晩は膣座薬を入れねばならないし(→治すのに必死)どうしたものか。
  とりあえず医院に電話する。看護婦さんに状態を話したところ、「それは“おしるし”でしょうね。
  ここ2,3日のうちに陣痛が来ますから、様子を見ちょってください。膣座薬は入れちょってください」との返事。
  半信半疑だったが、とにかく治療は続行できるのでホッとする。夜11時に再びゼリー状の出血。いよいよかも。

  8月4日(39週0日)   むおー!


  「母ちゃんはやるぞ!」と気合いを入れ、眠気にかまけて放っていた事共を片付けた。吹き出る汗。
  治療にも気合いを入れ、シャワーを浴びては軟膏を塗るのであった。ちきしょー、治してやる!

  8月3日(38週6日)   久々の内診


  検診へ。子宮口熟化剤を注射され、ノンストレステスト(NST:腹の張りと胎児の心臓の動きを見る)を受ける。
  NSTは「お腹にモニターをつけられたまま、30分ほど動けない」と前回説明されていたので、
  用意しておいた本を読みふける。続いて、超音波画像のチェック。3000g近くになっていた。
  ここまでは余裕だった。次が内診。妊娠3ヵ月以来だから久しぶり。内診台に載せられたまま、しばし待つ。
  医師が戻ってきて手袋をはめた……と思った瞬間、激痛! いでででー!! こんなに痛かったっけ?
  そのうえ「このオリモノは良くないねー」と言うか言わぬかの間に、膣座薬と薬止めのタンポンを入れられていた。
  看護婦さんが、「3時間後にタンポンを取り出してください。そのとき血や水のようなものが
  出るかもしれませんが、破水じゃありませんから、びっくりしないでくださいね」と言われた。
  ショックでボーッとしたまま、医師の説明をきく。カンジダ膣炎とのこと。放っとくと、お産時に
  子供に感染するかもしれないので、一日おきに膣座薬を入れて治すようにとのこと。合わせて軟膏も出された。
  オリモノが多いなーとは思っていたが、「妊娠中だから当たり前」となめていた。
  「これがあのカンジダ膣炎か〜」と今頃理解しても後の祭り。薬を使えば1週間で治るらしい。
  妊娠中は膣の自浄能力が低下するので、通常ならなんでもない常在菌にも感染してしまうとか。うう。
  NSTの結果、胎児が非常に元気が良いこと、まだ腹の張りは少ないことが分かった。
  胎児の頭もまだ下がっていないし、この調子だと、出産は予定日ギリギリまで引っ張るだろうとのこと。
  最後に助産婦さんの指導。今日の担当は婦長さん。この医院式の呼吸法をおさらい。
  「フーフーウン!」の「ウン!」は、力むんじゃなくて、言っていきみを逃すのだった。
  「お産を恐れないことが、安産の一番の秘けつ」と、力付けられた。
  とにかくあと一週間で膣炎を治さねば。子供は元気に育っているのにダメ母だ。母ちゃん頑張るよ。

  8月2日(38週5日)   眠い眠い眠い


  朝起きたときから眠かった。メールを打っている最中にも眠りそうになってしまう。
  昼寝をしてもまだ眠い。目覚まし時計を止めて眠りこける。胎動の位置が心なしか下がってきた。
  今日は祖母89歳の誕生日。祖母が叔母を産んだ時は、ギリギリまで田植えをしていたそうだ。
  なのに私ときたら、このテイタラク。

  8月1日(38週4日)   夏祭りへ


  夫と散歩がてら、コンパルホール(大分市中央公民館)の夏祭りへ。外国の屋台で、珍しい味を堪能した。
  マレーシアのミースープ、台湾の大根餅、フィリピンの青紫色の餅米のお菓子(ココナツがけ)など……
  東京は神田勤めのころ、エスニック好きの先輩たちに連れられて行った、様々な店を思い出したことだった。
  ついでに、先日の妊婦写真の現像を受け取り(すごい腹!)、百貨店の文具売場にて、温湿度計を購入。
  疲れたので、帰りはバス。家に着く直前になって、台風7号の雨が降り始めた。
  図書館で借りたタレント育児本2冊(紺野美沙子、南美希子)を一気に読了。大して面白くもなし。
  ちょっと一息…と、秘蔵CD『ぞうのババール』(朗読:忌野清志郎氏!)をかけたら、いつの間にか眠ってしまった。

  7月31日(38週3日)   虹を見たかい?


  久々に好天。洗濯をし、風呂釜を掃除。がしかし、その後猛烈な睡魔に襲われ、またも昼寝。
  体操もしないで安産できるのかと心配になるが、身体が言うことをきかない。
  夕方、気温が下がったのを見計らって、散歩兼買い物に出た。帰り道、家の手前の坂の途中で、
  大きな虹を見た。急いで家に戻り、休日出勤中の夫にも電話で知らせる。良いことの前触れだといい。

  7月30日(38週2日)   里帰りも善し悪し


  出産のために里帰りしている友人から電話。実家近くの総合病院に通い始めたらしいのだが、
  診察のたびに医師も助産婦も違うし、検査がやたら多い、流れ作業的……と不安になっている様子。
  大分では、私と同じH医院に通っていた。同じような個人医院を探すも、実家の近くにはないらしい。
  とりあえず、同じ県に里帰りしている、もう一人の友人の連絡先を伝えておいた。
  彼女はまだ37週なのだが、今から転院するのは大変だろうと思う。
  「お産が近づくにつれ、どんなに痛いんだろうかと怖くなってきて。無痛分娩したいな」とも。
  旦那さんと離れている寂しさも、不安材料になっているのかもしれない。里帰り出産も大変だ。
  今日は、曇天で風も涼しかったので、3時間半ほど歩き回って、消耗品などを買い揃えた。

  7月29日(38週1日)   高校ではバスケ部、中学では卓球部でした……


  朝、夫に、カメラの慣らし運転?を兼ねて、妊婦写真を撮ってもらった。全身と、腹のアップ(笑)。
  昼、高校時代の恩師から、暑中見舞いの返事をいただいた。松永が母親になるとはイメージできぬが、
  「彼女も人の子の親になるのだ、と折り合いをつけ納得」とは、これいかに。父になるならOK?(苦笑)。
  ともあれ、バスケに遊びに元気一杯だった高校時代を思い出して、懐かしく嬉しいことだった。
  夜は9時から、バンバンバザールのライブ。私は出歩けないので、夫だけ参加。
  深夜、めちゃめちゃ楽しそうに帰ってきた。例によって大分の客はおとなしかったが、入りは良く、
  帰りに福島さんとお話までしたらしい。次はバンバンDXで来てくれるとか。きあー。
  バンバンの皆さんは、明日は別府温泉に浸かり、その後四国は松山に渡るそうな(熱を出さないといいが)。

  7月28日(38週0日)   甘い血


  蒸し暑さと身体のかゆさで、早朝に目が覚めた。今夏の虫刺され状況は、
  小学生のときの夏のキャンプ(福岡県八女郡星野村にて3泊4日)以来の酷さ。
  薄い血がそんなに美味なのか、蚊よ。寝不足のせいで今日も昼寝。

  7月27日(37週6日)   この期に及んで虫歯


  4日ほど前、“親知らず”の1本に虫歯の穴があるのを発見した。痛みはないが、ポッカリ大きい穴。
  昨日の健診時に医師に相談したら、失笑を買った。そうだよね、この期に及んで虫歯とは。
  「もー、さっさと歯医者さんに行って、応急処置をしてもらってください!!
   歯医者さんには臨月である旨を伝えるように。ま、誰が見ても妊婦だと分かりますけど」。ううう。
  という訳で、今日は久々に歯科医院へ。15年前に歯石を取って以来だ。虫歯の治療に限ると20年ぶりか。
  歯科医曰く、「この歯を普通の歯ブラシで磨くのは不可能ですから、虫歯になるのも仕方ないですね」。
  おいおい……。親知らずが4本とも生えているのを、どういうわけか珍しがられた。
  相談の結果、今日は大穴をセメントで埋めるだけとし、
  問題の親知らずは、産後、体調と家庭事情の良いときに、改めて抜くことになった。
  抜歯の際の痛み止め薬/化膿止め薬が、母乳に出てしまうのは避けたいので、
  断乳までは、痛まないように歯をもたせなくては。その前に、母乳自体の出具合が心配だけども。

  7月26日(37週5日)   マイリス注


  台風5号の影響による暴風雨のなか、健診へ。胎児は皮下脂肪もついてきて約2600g。
  2500gあれば保育器に入れられずに済む、ホッ。顔の横で握りこぶししてるのが、可愛かった。
  診察後、子宮口熟化剤のマイリスを注射。太かった。カルテには「マイリス+ブドウ糖」と書いてあった。
  産後の助産婦訪問ための地図を提出したら、助産婦さんに感嘆された。案内図描きは、趣味です(笑)。
  体重は9日間で1.1kgも増えていたが、なぜかもう、お咎めなし。現在の腹囲は90cm。

  7月25日(37週4日)   ぐたっ


  本格的な夏空。本日は、夫がコンパクトカメラを買うのに同行した。
  とはいえ、街に出るだけで疲れてしまい、ソファに座ってあーだこーだ言っていただけ。

  7月24日(37週3日)   眠る前の儀式


  ある種のマタニティーショーツは、ゴムの長さを自分で調節できるようになっているが、
  とうとう全開大になってしまった。心なしか、お腹が下がってきたような気がする。
  ところで最近の眠る前の儀式といえば、夫の胎児への語りかけ。
  布団に仰向けになって腹を出すと、胎児の腕や尻や脚が、腹の皮にぼんやりと姿を表す。
  そこに夫がやってきて「◯◯ちゃーん、元気ですかー」。しばらく色んなことを話し掛けている。
  最後に心音を確かめて、おしまい。
  医師が「心音を聴くにはラップの芯を腹と耳に当てて使うといい」と言ったので試してみたが、
  夫によると、「腹にじかに耳を当てるのが一番はっきり聞こえる」とのこと。

  7月23日(37週2日)   ウンコ座り


  入院している間に夫に頼むことをリストアップしながら、ちょこまかと雑事を片付け。合間に、
  安産にいいスクワッティング(いわゆるウンコ座り)をしつつ、母親学級のテキストをおさらい。
  ところで『赤ちゃんにご用心!?』(なかじまこもも/毛利子来/おおはしゆかこ 1995 双葉社)は、
  漫画中心だが、あなどれない。赤んぼとの生活の パニック/楽しさ を具体的に理解させてくれる。
  子供の成長の流れも分かるし。絵柄がお目目パッチリじゃなくアッサリ系なのもいい。

  7月22日(37週1日)   謎のピシピシ音


  じっと座っていると、時おり胎動とともに、ヘソ(だったところ)の上あたりで「ピシッ」と音がする。
  胎動で、着ているジャンスカの飾りボタンがぶつかっているのだろう…と思っていたが、
  今日はTシャツにスパッツと、ボタンなどないのに、ピシピシ鳴っている!明らかに身体の中からだ。
  破水のときはかなり派手に「パーン」と聞こえるらしいが、一体何なんだこれは??

  7月21日(37週0日)   ありがたき夫


  今日からは正期産になる。いつ産気づいてもおかしくないわけだ。
  朝、いつもの時間に起き、新聞を読んでいるうちに、お腹が痛くなってきた。
  夫にゴミ出しだけ頼み、再び布団に入って横になったら、そのまま熟睡。単なる寝不足だったらしい。
  気付いたら、普段の出勤時間は過ぎているのに、夫が心配そうな顔をして枕元に。
  台所には、夫のつくった味噌汁とご飯が……。うううう、感謝(涙)。
  夕方は、二人で父親教室へ。本日は沐浴実習。エプロンを着けて恐る恐る人形を抱く父親たち。
  夫はなかなか上手だったが、慣れない姿勢と緊張とのせいか、終了後「腰が痛い」と言っていた。

  7月20日(36週6日)   漢字集め


  昨晩、やっと夫から子供の名前についてオファーがあった。私が考えていた名前を古風にした感じ。
  で、さっそく「これを機会に、白川静氏による日本最高級の漢和辞典を買おう!」ということになり、
  大分で一番大きい書店へ。蒸し暑すぎて歩いて行くと倒れそうなので、私はバス。夫は自転車。
  残念ながら、目ざす辞書は品切れしていたが、名付けの本を見て、候補の漢字を集めることはできた。
  帰りにミスタードーナツでお茶。売り子の一人が「あら!」。夫が教えている学生の一人だった。
  こんなオッサンが、今回のキャンペーンの“ピングータオル”を狙っているとは……想像できまい(笑)。
  私も学生の時、ミスドで2年間もバイトしていた。店主はじめ善い人たちに囲まれて、愉しかったな。

  7月19日(36週5日)   祝・出島優勝で冷蔵庫動かす


  大分に住んでいながら悪いけど、千代大海より出島の方が私好みだなー。地味で真面目そうで。
  夫も、バンバンの安達さんも(夫&その弟に骨格がそっくり)、出島も、北陸人なんだよなー。
  ……ってな馬鹿を言いながら、今日は冷蔵庫や食器棚の裏を掃除した。大量の埃を退治。
  冷蔵庫を動かしている格好は、相撲の取り組みに似ているような気がした(笑)。
  子宮口の熟化剤について書かれたHPを検索。注射されるのはおそらく“マイリス”という薬であろう。
  分娩直前に強い薬を使われるよりは、数週間かけてジワジワと柔らかくしておいた方が、
  副作用も少なくていいかもしれない……と思い直す。
  ピアス穴を開けるのも献血も平気な私だが、薬を体内に入れるのには抵抗があるのだ。

  7月18日(36週4日)   怠惰


  早起きしたら眠くなった。昼寝して起きたら日が暮れてた。あんまりなので夜になって冷蔵庫の掃除をした。

  7月17日(36週3日)   夫と一緒に健診へ


  夫と一緒に健診へ。待つこと1時間半。これまでの最長記録だ。どうやら分娩があったらしい。
  診察ではいつもより丁寧に画像を説明してもらい、胎児の心音スポットも、夫が直接目で見て確かめた。
  胎児は、診察中も、私の腹が四角く見えるほど暴れていたが、大きさは標準〜やや小さめ。推定2400g弱。
  「お産時には2700gか2800gくらい。お産にはちょうど良い大きさでは」と医師。助産婦さんも同意見だった。
  帰りに2階の入院室なども見せてもらった。土曜なので、お見舞いや付き添いの男性も多かったが、
  夫の感想は「さすがに産婦人科には男は居づらい」。何しろ“松永さんの旦那さん”で、添え物扱いだからな。
  ところで、初産婦は子宮口が固いため、37週から子宮口を熟化させる注射を受けることになっている。
  これでお産が早まるとか陣痛が促進されるとかいう薬ではないらしいのだが、
  助産婦さんによると、どうしても嫌なら受けなくても良いらしい。どうしよう? 来週までに決めなくては。

  7月16日(36週2日)   大げさですかね


  医療技術の発達により、お産で死ぬ人は減少したが、それでも絶対に死なない訳じゃない。
  ……と、今頃になって思い立ち、不義理の数々に手をつけようとするものの、
  量が多すぎてダメだこりゃ、焼石に水。そうそう、ちゃんと“遺言”も書いておかなきゃ。
  ある弁護士によると、15歳になったら、財産はなくとも、遺言は書いておくべきだそうな。

  7月15日(36週1日)   捨てられず


  またしても中華鍋のカラ焼きをしながら(コゲがポロポロと剥がれていくのが、たまらぬ快感)、
  ガスコンロの側で読書。話題の『<超>整理法3』から“捨てる技術”を学ぼうとするも、
  既にやっていることばかりで参考にならず。子供が腹から出てくる前に、もっと捨てたいんだがな。
  それより問題なのは、最近、私の知的生産能力が顕著に低下していることだ。ハッハッハー(笑ってていいのか)。

  7月14日(36週0日)   大丈夫


  車をほったらかしにしていたことに気付いて、慌ててエンジンをかけた。バッテリーはまだ大丈夫、ホッ。
  夜、美術館仲間のMさんと電話で話した。その後、実家から面白いFAX。


 妊娠9ヵ月へさかのぼる
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