何の因果か「船の旅」
其の七/明石海峡大橋をくぐる。

   大阪から別府に帰る便の、最高の娯楽が
   ライトアップされた明石海峡大橋をくぐることです。
   19時に大阪南港を出て、明石海峡大橋をくぐるのは、20時ちょうどくらい。
   サクッと夕飯を食べて、一風呂浴びたくらいの時間です。

   ほんとに橋の真下を通ります。
   夜ということもあって、
   甲板に立って橋が近付いてくるのを見ていると、
   マストが橋に引っ掛かって折れてしまうのでは?と思えるほどの近さ。
   ライトの色は、時々刻々と変わるようで、見るたびに橋は違う色に彩られています。

   進行方向左手側に淡路島、右手側に明石の街。
   ダイエーの看板も、橋のたもとにある「舞子ビラ」の窓も一つ一つ見えます。
   やけに白く光る、イカのようなオブジェが港近くに立っているのが見えます。
   地図でみたら、このあたりに消防署があるようです。火消しのオブジェなんでしょうか。

   ある日はちょっと出遅れて、
   Bデッキ(客室階の1階にあたる)から直接甲板に出ようとしたら、
   もうすぐに橋の真下にさしかかるところでした。
   開いた扉の向こうに、幅いっぱいに、闇の中で光る橋の裏側が広がりました。
   まるで映画の壮大な描写、いわゆるスペクタクルのようでした。

   (30.Nov.1998)

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