2009年2月14日(土)〜3月15日(日)

佐藤 杏子展 「識閾」
(Kyoko Sato)(屋内展)


■ 会期
 2009年2月14日(土)〜3月15日(日)
 休館日:月曜日、祝祭日の翌日

■ 作家名
 佐藤杏子(さとう きょうこ/Kyoko Sato)

■ 作家紹介
 銅版画の技法の中で、直接法であるドライポイントを中心に制作しています。ドライポイントは、直接版を引っ掻いて描くので、版画ではありますが、大変ドロ−イングに近い仕事です。そしてその筆致がインクの滲みとなって現れます。私にとっては、引っ掻く行為そのものが助けになって、ドロ−イング以上に自分自身心のひだを表現できると考えています。

■ 作品
 
内容:銅版画
 素材:紙・絵の具

■ 制作意図
 銅版画の仕事をする中で、版の上で繰り返される数えきれないドロ−イングとライフワ−クである無数の紙のドロ−イング、その二つのドロ−イングの果てに、最終的に引っ掻き描く時には、「大変シンプルな、そして白い空間を大切にしたい」と日々仕事をしています。その作品は、無意識の中から現れる線、あるいはふと戻る意識の中からの線、その繰り返しから生まれてくるものです。そのシンプルさの中にこそ、心のひだである生きた線や空間になるであろうと願って制作しています。
 今回は、そうした作品の連作展示と、もう一つの試みは、あえて「一つの版に描いて刷り、また同じ版に描く、そして刷る」その繰り返しの作品を数点制作し、展示することにより「時の流れと識閾(しきいき)」を二つの連作から感じ取れるか自分自身の試みでもある。

■ 略歴
1954 茨城県生まれ
1980 多摩美術大学大学院修了
    日本版画協会会員
個展・グル−プ展】
1978 日本版画協会展に毎年出品('95 準会員優作賞受賞)
1988. '97 クラクフ国際版画トリエンナ−レ/ポ−ランド
1990 インタ−プリント国際版画展/LVIVロシア
1993 第10回フレッヘン国際版画ビエンナ−レ/ドイツ
1994. '97 マジョダネック国際版画トリエンナ−レ/ポ−ランド
1995 第29回現代美術選抜展(文化庁主催)
1995. '98. '02. '05 東京国際ミニプリントトリエンナ−レ/東京
1997. '99. '01. 国際ミニプリントトリエンナ−レCLUJ('97. '02 2回受賞)/ル−マニア
1997〜98 文化庁芸術家一年派遣在外研修員としてチェコ・プラハ芸術大学に留学
1999. '00. '02. '04 3人展 版遊泳展/あかね画廊企画
2002 第4回国際ミニグラフィックプリントトリエンナ−レ「ITARY 2002」受賞
   ONE FOURTEEN GALLRY/つくば美術館
2003 日米交流展/東京・ギャラリ−砂翁、NY・HOWARD SCOTT GALLRY
    第6回 BHARATBHAVAN国際版画展ビンナ−レ・招待出品/インド
2005 未来を担う美術家たち DOMANI明日展・文化庁主催/東京
2006 ドロ−イングをめぐって・つくば美術館/茨城
    8人のモノクロ−ム/水戸
2008 羊画廊30周記念展/新潟
2009 個展/Metal Art Museum Hikarinotani(千葉・印旛沼湖畔)
    東京、神戸、名古屋、新潟、福岡など企画個展多数。