METAL ART MUSEUM HIKARINOTANI | |
2004年 5月29日 〜6月27日 |
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Yusaku Kawai Exhibition |
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2004年5月29日(土)〜6月27日(日) |
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河合 勇作 (かわい ゆうさく) |
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タイトルの "Migration" (マイグレ−ション)は、渡り鳥などの動物たちが暖かい場所を求め、はるばる大移動するといった、わりと大きな「移動」の意を含んでいる。数年前にある機会をいただき1年間ほどアメリカに滞在した。その頃必要があって偶然手にしたコンピュ−タ関係のガイドブックにこの "Migration"が頻出した。よくあることでわからないまま読み飛ばしていたが、あまりにもガイドの大意がわからなくなっていたところ、しばらくして、これが大人数で使うようなソフトウェアのバ−ジョンアップの意味にあてられていることがわかった。コンピュ−タソフト群の新天地への大移動とでもなるのだろうか。もちろん辞書の中にその意味はなく、業界共通の専門用語でもなさそうだった。一瞬の些細なことだったが、小難しい用語と慣れない文字の羅列の中にあって、何だか暖かさを感じた瞬間であった。というよりはむしろ、ある意味では曖昧で異質なこの小さな単語(言葉)を定型化された脈絡の中にポロッとおいてしまうことで、これをきっかけとして自身の中にマ−ジさせ、視覚的に膨らむイメ−ジや、多様な意味性の振幅を、結構しっくりと認識でき得たことに面白みを感じた。何事も限定しない、思想の中での「移動」を考えた。作品はその表現のための大切なトリガ−であって欲しいと思っている。視覚化されるここでのトリガ−は、ドロ−イングといったらよいのか、描かれたミニマムな線によってダイレクトに立体化する。自身の知覚、身体をすり抜け、なるべく早く、なるべく真摯に、表現として奥深く程よい全体感を得たいと願っている。 |
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内 容 : 彫 刻 素 材 : 金 属 |
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メタルア−トミュ−ジアムは、屋外と屋内での同時発表が可能なことから、内外の意味性のバランスを使い分けられれば面白いものになると思っています。大きな空間ですが、イベント的でない、今までの延長線上での仕事を、スケ−ルをもって発表できたらと思います。 |
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1964 神奈川県生まれ 1989 東京芸術大学美術学部彫刻科卒業 1991 東京芸術大学美術学部大学院研究科彫刻専攻修了 1997〜98 (財)ポ−ラ美術財団の助成によりアメリカ滞在 【個展】 1990 ア−トフォ−ラム谷中(東京) かねこ・あ−とGI(東京) 1993 なびす画廊(東京) 1994 INAX Gallery 2(東京) 1995 かねこ・あ−とギャラリ−(東京) 1996 Gallery gen(埼玉) 1997 『ANOTHER FIELD』ぎゃらり−日鉱(東京) 2000 『MIGRATION』ガルリSOL(東京) 2001 『MIGRATION MOON』ガルリSOL(東京) 2002 『さまざまな眼126 -MIGRATION』 かわさきIBM市民文化ギャラリ−(神奈川) 『MIGRATION -fron the wall-』ガルリSOL(東京) 2004 Metal Art Museum Hikarinotani(千葉・印旛沼湖畔) 【主なグループ展】 1997 神奈川ア−トアニュアル 神奈川県民ホ−ル(横浜) 1998 彫刻作家展 みゆき画廊(東京) 1999 TRACE展 ガルリSOL(東京) 2000 第29回現代日本美術展 大賞・いわき市美術館賞 東京都美術館 2001 Adieu 20 century! ア−トフォ−ラム谷中(東京) 2003 彫刻の身体 東京芸術大学美術館陳列館(東京) |
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