METAL ART MUSEUM HIKARINOTANI
2003/10/18
  〜11/16

10〜11月の企画展(屋内)

坂口喜美子展

―風のことば―

 *同時開催 屋外展示 竹中明子染展


会 期
 2003年10月18日(土)〜11月16日(日)

作家名
 坂口 喜美子(さかぐち きみこ)

作家紹介
 1983〜88 陶による卵シリ−ズ発芽する卵・learn・pleasure・labor ・sorrowの四つの海を持つ卵など<予兆空間>シリ−ズを発表。この直後、今、陶芸で何ができるか。何が面白いか。新たな内容を盛り込む構想を企ててみた。その中で、陶と金属を融合させることは最も新鮮ではないか。…など考えながら日比谷公園の側道を歩いているとき、並木の一本の梢がやたら賑やかなので、見上げるとカラスの巣が。カラフルな針金のハンガ−や缶ジュ−スの口金のような光るもの、光を通して透けてステンドグラスさながらのプラスチックか。カラスに先を越されてしまったショックが私の背中をポンと押してくれた。
 1989〜93 [金属と陶]針金を混入した<パトス>現代社会に生きる人のストレスを食み、爆発的に増殖する<Pathosの菌栽>を発表。
 1995〜 [金属と陶]金網との融合を図り<浮遊空間><堪忍袋><風船><風をはらむ形>を発表。

作 品
 内容 : 立体
 素材 : 陶・金属

制作意図
 陶芸における可能性の探求…金網と融合させることにより薄く軽い存在となる。薄い生地は焼成中にへたり易いが柔らかな曲線が生まれ易い。風は精神や心理への働きかけと同時に肉体へも働きかけてくる。そうした働きかけが、精神回路を通して、人が風に触れた時、過去の記憶が甦る。風をはらんだいろいろな形は、風の喚起力によって作品との交換を促し、遠い日に見た光景とそこにまつわる懐かしさの中へ誘い込む。−装置とする。

略 歴
1940 長野市生まれ
1958 長野西高等学校卒業
1962 女子美術大学芸術学部洋画科卒業
【個展】
1985 画廊椿/千葉市
1986 ギャラリ−銀/銀座
1988 ギャラリ−銀/銀座
1992 大丸ギャラリ−てん/東京
1993 ギャラリ−いそがや/新橋
1995 画廊椿/千葉市
2003 Metal Art Museum Hikarinotani/千葉・印旛沼湖畔
【グル−プ展】
1985 朝日陶芸展/名古屋
    '85現代美術の祭典/埼玉県立近代美術館
1986 朝日陶芸展/名古屋
1997 第1回千葉女性工芸十人の手から/
      千葉市民ギャラリ−いなげ
1999 第3回千葉女性工芸十人の手から/
      千葉市民ギャラリ−いなげ
2000 千葉北4人展/川村美術館付属ギャラリ−
2003 日本陶芸展・第2部(自由造形)優秀作品賞
      毎日新聞社賞受賞/東京大丸百貨店