-----第3回平和教育交流会議-----

東京お茶の水総評会館

2000.5.27〜5.28  

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当会世話人による開会の挨拶 会議の参加者たち

 第3回平和教育研究交流会議開催 今年も温州・興隆を訪問した人たちを中心に、平和教育研究交流会議を5月27日、28日、総評会館で開くことができました。60名ほどの参加者でした。

 Uさんの「<戦争論>を読む若者たち」の講演の後、中国帰還者連絡会のKさんとKさん、おふたりの貴重な裏付け証言を得て、討論は深められました。Uさんは公と個の問題について、個に対する概念として衆をあげられ、公は即国家ではないこと、個を私にすりかえるまやかしに警戒しなければならぬと警告されました。

  夜は小・中・高・大学における平和教育の実践研究交流がもたれ、日本全国において、嵐の中の島のように毅然とたつ人々のたのもしさに励まされました。散らされたその人々を核にして、確実に真実を伝える教育実践は広がっているのです。

  Kさんの問題提起、人々は戦争の残酷な話にどこまで耐えうるか、は平和教育に携わる者への貴重な助言でした。戦争を語る前に例えば幼児期には人に対するやさしさを、自然に対する感動を、のびのびと空想の世界に飛躍するたのしさを経験させることが必要でしょう。耕されたこころの土壌に正義の種が播かれるとき、はじめていじめの罪悪も、戦争の罪悪も感覚的に拒否できる<ひと>に育つのかもしれません。子どもの状況にあわせて、必要な教材でともの考える道筋を教育課程というのでしょう。
  大分の先生たちのつくられた「いえをやかれ、ものをうばわれ、そして・・・」というお話は、子どもたちにここまでかみくだいて、無人区の実態を語ることができるのかという感動を聞くひとびとに与える珠玉のような作品でした。
  千葉のTさんの「松花江上物語」はふるさとを失った悲しみを抗日の歌として歌いつがれた「在松花江上」の作者の生涯を追う旅の報告、Jさんの興隆の旅の意味を生徒と共につっこんで考える報告、現代の問題として、ユーゴ空爆から戦争と平和について学ぶ授業を構築した新潟のNさんの報告を契機に討論は活発に展開し、ホテルに帰っても、12時まで、話ははずみました。

  2日目は、今春卒業式、入学式に「日の丸・君が代」がどのように強制されたかの実態報告を、広島、神奈川、千葉、東京、埼玉、石川等から、報告があいつぎ、その他の県滋賀や、熊本の実態も出されて、「神の国」発言の布石のように、処罰を伴う戦前回帰の現状に教員の良心をかけた戦いが、問われる<とき>がきたこと、市民と共に考える場をつくっていく必要が話されました。

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OHPを使い、漫画の効果について分析するU氏

会場参加者からの発言

助言者、当会理事長の山住氏

大学生の若者も参加

学生たちの参加

  学生たちの参加 最近当会へ関心をもつ大学生がふえて感謝しています。 郵便局の窓口、インターネットによって知ったとのことで、自分に何ができるでしょうかと道を遠しとせず、事務局まで訪ねてきてくれます。平和教育交流会議にも参加してくれました。昨年の興隆行には、南開大学に留学中の学生4名が参加し、言葉の面を助けてくれましたが、今年は、慶応大学医学部の学生8人が、僻地の医療実態に関心をもって参加してくれます。一ツ橋大のOさんは、授業通訳をかってでてくださいました。今年の興隆の旅は8月17日〜24日。お問い合わせは事務局まで。

 

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