オンライン・レッスン No. 2
EBAKOS ON LINE LESSON NO.2
姿勢:立ち方 まず、立ち方です。人間は立つことによって、頭が肩に乗り、 脳の発達が進んだ事は皆さん御存知だとおもいます。 脳というのは思いのほか重いものなのです。 「立つ」という姿勢を苦もなく長い時間続けられることは、 トランペットを演奏する際にまず大切なことです。(多分他の楽器でも)
そのために先ほど言ったことを思い出していただきたい。 苦もなく立つと言うことは、骨の上に骨が乗ると言うことであり、 ひいては肩に頭が乗るという事です。 多くのプレーヤーは手で楽器が支えられなくなって、お腹が突き出し、 首が前に出る形で演奏しています。 この姿勢では余計な力が腹筋や背筋にかかってしまい、 長い時間この姿勢を続けられないというだけでなく、肝心なときに息に力がこもらな い。 このことは音楽家のみならず、あらゆるスポーツマンや野生の動物にも当てはまりま す。 優秀なアスリートは無駄のない姿勢からあらゆる運動に向かうのです。 柔道に於ける自然体然り、ヨガのポーズ然り。 チータが獲物を追いかける寸前の姿勢に感動を覚えるのは私だけでしょうか? また、以前美しい歩き方などといって、本を頭に乗せて歩く美容法がありましたが、 それなども同じ考え方からきたものでしょう。 さて、ではどういう立ち方が良いのか、実際にやってみましょう。 難しいと思わないで。誰でも出来るはずです。
1 まず足の裏全体に体重を感じて立ってみよう。 そして積木を積み上げるような気持ちで骨を骨の上に乗せてゆく。
2 肩の上に頭が乗った感じがしたら、誰かに頭の真上から、 静かに押さえてもらってみましょう。その時、身体には力を入れないこと。 軸がしっかりして、足の裏に体重が感じられたら、「立ち方」は合格。 最初は身体が前傾しているようで、気持ち悪いかもしれませんが、 少し続けることによって、徐々に軸を意識できる様になると思います。
また、仲々身体の力が抜けない人は、 頭のてっぺんを、天上から釣り下げられているように、意識してみてください。 肩はダラリとぶら下がるようにしましょう。 ため息を吐くように、脱力してみてください。
姿勢:座り方 上半身の使い方は、立った場合と同様です。 しかし、高さ(座高)が低くなるのと、 背骨はたくさんの小さな骨がつながって出来ているので、 仲々一本の棒のように認識するのはやや難しい。 (厳密に言えば、どんな場合でも背骨が真っ直ぐになるなんて事は有り得ません。 そういう意識を持ってということです。) また、立った場合と顕著に違うのは、この場合お腹を突き出すのでは無く、 背中が丸くなる、つまり猫背になる人がほとんどです。 肥満気味で、お腹の出た人は猫背にはなりにくいので、どっしりと座ることが出来ま す。 この体型の人は逆に椅子にもたれかかるようになりますが、 この方が呼吸はしやすいはず。 しかし高音域での息の吐き方に問題が生じます。 もたれているため下腹部の筋肉をうまく使えないのです。
練習中だけとはいわず、常に意識することです。 背骨が真っ直ぐになる感覚を覚えて欲しい。 あくまでも回りの筋肉に支えられて一本の棒になるのでは無く、 積木の状態で(何の支えもなく)、自立出来るようにして欲しいのです。
皆さんの御意見をお待ちしています。
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