オンライン・レッスン No. 12


EBAKOS ON LINE LESSON NO.12

SUBJ:EBAKOS ON LINE LESSON NO.12

アーバン金管教本を使って(4)-1

この連載も随分長くなりました。 皆さん、お読みいただいたご感想などお寄せ下さい。 さて、前回お知らせしましたように、今回のテーマは「ブレス」です。 あたりまえのようですが、管楽器は息を吸わなければ、 続けて次のフレーズを吹くことは出来ません。 循環呼吸という方法もあるようですが、この場合は無視してもよさそうです。 譜例NO.11を見て下さい。 そして、この練習曲にブレスマークを付けて下さい。 皆さんはどのポイントで息を吸いますか? 吹いてみなければ、解らない、とお思いの方はおられないでしょうか?

通常の楽曲はフレーズによって区切ることが出来ます。 そして、そのフレーズの切れ目で、息を吸うのが、賢明なやり方です。 どんなインテンポの音楽でも、フレーズの切れ目は少しあいた方がよいのです。 フレーズの切れ目を見つけて、そこで息を吸うことによって、音楽を表現しましょう。

さて、先ほどの宿題は出来ましたでしょうか? 皆さんのご回答を待って、後半を続けたいと思います。

(このレッスンは、当初、ニフティサーヴ教育の部屋の音楽室で始まりました。読者とはそのフォーラムの参加者です。)

〜ある読者の答え〜

わたしは吹奏楽部の顧問ではないのですが、学生時代にトランペットを吹いて いたので、EBAKOS ON LINE LESSON を興味深く読ませていただいていたのですが、 アーバンの教本を持っていなかったので、なかなかレスを付けられませんでした。 しかし、アーバンを学校の吹奏楽部で借りることが出来たので、それをもとに EBAKOS先生の宿題に答えようと思います。

   これに答えないとLESSONの続きが見られないようですし。(^_^)

 EBAKOS ON LINE LESSON NO.12-1 での宿題は、アーバンの 譜例NO.11を見て下さい。 そして、この練習曲にブレスマークを付けて下さい。 皆さんはどのポイントで息を吸いますか?

 というものでした。

 それで、譜例11なんですが、アーバンを持っていない人にはこのあと話を 続けてもわけが分からないと思います。そこで、譜例11を昔のBASICの PLAY文形式で書いておこうと思います。Oはオクターブを表し、数字が一つ あがれば一オクターブあがります。それ以外は音名で、そのあとの数字が音の 長さ(4=4分音符)を表します。-はフラット、Rは休符です。

 in B、4/4で、テンポは4分音符が60から108、

 O4F2A4F4|O5CO4A4F4A4|G2E2|C4D4E4C4|F2A4F4|E4G4O5C4O4B-4|

A4O5D4C4O4B4|O5C4O4B-4A4G4|F2A4F4|D2B-2|A4O5C4O4F4A4|G2C2|

F2A4F4|O5C4O4F4A4O5C4|O4B-4E4G4C4|F4A4F4R4|

 という楽譜です。本当は、クレッシェンドなどがあるのですが、そこまでは 表現しきれません。参考までにご覧ください。

 で、本題の息継ぎの場所ですが、最初楽譜を見たときには4小節ごとかな、 と思いました。それで、実際に吹いてみたところ、10小節目と11小節目 の間は息を吸ってもいいかな、その方がそのあと楽かもしれないと感じました。

 ただ、4分音符を吹いたあと息継ぎをするのでそうゆっくりは息継ぎは出来 ません。ゆっくり息継ぎをしたかったら2分音符の間ですればいいのでしょうが、 それだとEBAKOS先生がいう「フレーズの切れ目で息継ぎをする」ということに 反していると思います。

 これがわたしが考えた回答です。どうなんでしょうか。

>>これに答えないとLESSONの続きが見られないようですし。(^_^)

お察しいただいてありがとうございます。 では、一緒に考えましょう。

>>最初楽譜を見たときには4小節ごとかな、 そうですね、自然な考え方だと思います。

>>10小節目と11小節目

>>の間は息を吸ってもいいかな、その方がそのあと楽かもしれない

そうかもしれません。 ですが、4小節を一息と決めたら、なるべくその原則に従って練習を進めた方が、 呼吸法の練習にはなります。同じ量の息を同じ時間を掛けて吐けるようにします。 ですから、ここは、繋げて吹くようにした方がよいと思います。

アーバンがどんな狙いを持ってこのエチュードを書いたのか、 今では想像するしかありませんので、私の推論をご披露したいと思います。

>>O4F2A4F4|O5CO4A4F4A4|G2E2|C4D4E4C4|F2A4F4

                    ↑ここで吸う、でしたね?

この場合、フレーズはそこで切れるわけです。 ですが、ちょっと見て下さい。

>>C4D4E4C4|F2

ここだけ取り出してみると、繋がって聴こえませんか?ということは、

>>O4F2A4F4|O5CO4A4F4A4|G2E2|C4D4E4C4|F2A4F4

                      ↑ここで吸う方法もありです。

はやくも結論を申し上げますが、このエチュードはフレーズの切れ目がないのです。 全部を一息で吹くしかない。ですが、通常それは無理です。 そこで、聴いている人に解らないように、ブレスをする。 その場所は、上にあげた二つの内、どちらかが普通ですが、 解らないように吸えれば、

>>O4F2A4F4|O5CO4A4F4A4|G2E2|C4D4E4C4|F2A4F4 

                     ↑ここでも良いかもしれません。

ブレスの場所は3カ所あると思いますが、 それぞれ同じ場所で吸わなければ行けません。 3拍と4拍の間で吸ったら、次もそこで吸います。 小節線の所で吸ったら、次もそうする。 5小節目の2拍目と3拍目の間で吸ったら、 次は、9小節目の同じ所でというようにです。

アーバンの意図した目的は、どこで吸うのか決めることではなく、 上に書いたようなことを演奏者が考えて譜面に向かうことではないか、 というのが、私の推論です。 このようなことを考えて、以下、譜例NO.12~15にブレス記号を付けて、 練習しましょう。 ここまでに習ってきた音の高さと音量の関係にも気を配りながら、 トランペットらしいダイナミックな音楽表現を心がけて下さい。

皆さんのご意見ご感想をお待ちしています。


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