2004.8.1. 京都αステーション
★「α-MONTHLY COLORS」キリンジ・第1回★


キリンジストーリー part.1

書き起こし/らみさん

〜キリンジと京都、デビュー前から直後〜
 デモテープ、レコード会社選び、キャンペーン...

泰《どうも、こんばんわ。キリンジの堀込泰行です。
高《堀込高樹です。
泰《八月のαマンスリーカラーズ、ね、
高《はい。
泰《えー。担当は我々キリンジ。
高《そうですね。
泰《はい。
高《がんばりましょう。
泰《ハイ。早速一曲目、キリンジの“YOU AND ME”を聴いて下さい。

  ♪ YOU AND ME

泰《と、いうわけで。どうも、キリンジの堀込泰行です。
高《堀込高樹です。
泰《八月のαマンスリーカラーズは、ね。我々が担当で今日一回目なんですけども。
高《そうです。一ヵ月丸まるキリンジがおしゃべりできるという、ね。まあ、そんな
喋るのうまくないんですけどもぉ。まあ。
(泰《うーん。)任されたからにはね、
(泰《ハイ。)ちょっと張り切ってやりますよ。(泰《ハイ。)がんばりましょう
ね。
泰《ハイ。キリンジと京都っていうと、旅行でね。
高《そう、旅行だな。
泰《二人が一緒に行ったりはしないけども(笑い)
高《うん。
泰《プライベートで行ったりはするよね。
高《うん、そうだな。僕は大阪キャンペーンとかさ、ライブとかの移動日はちょっと
京都まで足運んだりとか。
泰《だいたいいつも京都で降りるよね。あのー、帰りの日でしょ?
高《そうそう。別に新幹線でダラダラ帰るのつまんないからね〜。だったらちょっ
と、降りて、ね。
泰《まあね、うん
高《あのー。錦市場でしたっけ?とかね、行ってね、お麩(ふ)とか買うんですよ。
泰《はいはい。生麩でしょ?
高《そう、あれ、モチモチして美味しいよね。
泰《うーん。うんうん。
高《そー、お麩とか買うときに、“明日ライブ行きます、”って言われたことあった
けど(泰《あー。)
あれ、嬉しいような、恥ずかしいような。
泰《はいはい、うーん。
高《どっか行きました?京都で。
泰《僕はねー、ナントカ寺のねー、ふふっ、寺、(名前)忘れちゃった、あの、着物
とか骨董品とか。…東寺(トウジ)?
(高《とーじ?)東寺っていう寺があって、そこの骨董品とか着物とか売ってる、
ナントカ市(いち)、みたいな、いきましたね。
高《あ、そうなんだ。あ、“ナントカ寺のナントカ市”って全然わかんないから
(笑)、もちょっとハッキリしてると、いいよね。(笑)
泰《あとはねー、ツキムラっていうとこかな?釜飯を食べたね。
高《あ、そう。うん。
泰《3000円くらいの。うまかったねぇ。
高《ほんとー。僕はね、あれだね。あの、同志社大学とかプラプラしたね。なぜか
ね。
泰《あそー。
高《京都大学とか。で、同志社大学の中を歩いてたらね、“あ、今のひと、すごいキ
リンジに似てた!”くらいのこと言われて。
泰《へへへへ。
高《俺なんだけどね!って思ったけど。
なんかほら、大学の建物って綺麗でしょ?(泰《あー。)特に京都の大学とか
は。(泰《うーん。)それでその建物を見にいったんですけどね。
泰《うーん。なるほどねぇ。
高《はい。
泰《さあ、そんな我々ですけども。新しいシングルがね、ああ、最近3ヵ月連続リリ
ース、なんつって。
高《7月かな。5-6-7とやってたんですけども。さっきかかったのは五月に発売したも
の、なんですけどね、YOU AND MEって曲です。
泰《そーですね。
高《で、次にお聴きいただくのは、7月7日に発売したシングルですよね。(泰《そー
すでね。)これは泰行が曲をかいて、僕が詞をかくという。
キリンジとしては初めての形でやってみたんですけども、(泰《うん。)なかな
か新鮮でね、よかったですよね。(泰《うん。)
さすがにこう、何年もやってると、こう、ちょっとマンネリ気味になりますから
ね、作業がね。
泰《そうそう、だからね、そういえばやってない形があったね、なんつって、この
曲に着手したと、そんなわけで聴いてもらえますか、
キリンジで“十四時過ぎのカゲロウ”

♪十四時過ぎのカゲロウ

泰《えー.さて今夜第一回目なんでね。キリンジストーリーパート1と題してお送りし
たいなーと思うんですけども。
高《うん。あのー、一応確認しておきますけども、キリンジっていうのはー、あの、
兄弟で。
泰《そうすね。名字が同じってんで。
高《そうそう。で、僕が兄、高樹。で・あなたが…、あなたが?(←促してます。)
泰《そうそう。弟の、泰行、といいますね。
高《そう。
泰《うん。
高《それで弟の方が歌っているということなんですけども。
泰《うん。
高《だいたいそんな感じでお互いそれぞれ曲をかくんですけども、ま、基本的には
別々にかいて持ち寄る、という形が中心なんですけど
泰《そだね。
高《たまにさっきの曲みたく共作をしたりとかね、(泰《うん。やりますね。)そう
いうことなんですけども。
泰《そうそうそうそう…。
高《一応、生年月日をね、ふふ、なんかり・り・履歴書を説明してるみたいでちょっ
とはずかしいんですけど。69年、1969年に兄が生まれて、
泰《うん。
高《弟はいつですか?
泰《72年。5月2日。
高《だから僕がもう34で(←35だと思いますが;まさか6月以前の収録ってことは‥)、泰行が、
泰《32ですからね。
高《もう、いいオトナです。
泰《そうです。
かれこれ6-7年経ってもう、デビューしてから。
高《26くらいの時に弟を誘ってね。バンドを始めたんですけども。おそいよ…。
泰《そうだね、おそいね。
高《おそいよ。その歳からバンドやるなっつのもあるし、そんな歳で弟誘うなっての
も。で、いろいろあるんで。
泰《えへへへ。
高《かなりいろんな、こう、障害を乗り越えてやってきた(泰《うーーん。)バンド
だっていうことが分かるとおもうんですけども。
もともとまあ、なんですか。うちでいろいろな音楽が流れていて、父親が音楽好
きで。
泰《はい。そだね、でまあ、おのおの別々に音楽を好きになって、だから、あんま
り、二人とも音楽好きだったけど、そんなにね、
同じレコードを一緒に聴くとかは(高《そだね。)なかったね。たまたま居間に
ステレオがあって、あの、結果的には同じの聴いてたんだけど、
並んで一緒に聴こうぜ、ってのはあんま無かったね。
高《そだね。“おいおい、今度のストーンズの新曲、すげーんだよ、泰行い!”(だみ声・回想モード)みたいな(泰《へへへ)そういう会話は無かったですね 。
泰《そうだね。
高《だいたいこう、アルバムとか聴いてるとまあ、そのアルバムは好きだけどはまる
曲が若干違うとかね。(泰《そだね。うん。)
そういうとこがおもしろいね。そういうふうに、なんかこう、好きなものはだい
たい共通してるんだけどもポイントが若干違う

というとこが、まあ、そのなんつうか、キリンジ的というか、曲のバラエティが
多いけどなんとなくトータルとして馴染んでる、
みたいなね。
泰《そだね、幅があるかもしれないね。うん。ねー。なかなか自分達のことをこう、
追って話してくのはむずかしいね。
高《そーなんだよ、どこから、いつの俺を話せばいいんだ、って。(泰《そ。そー
そ。)で、あの、そうこうして特別 、
そう、もう一回言いますけど(笑い)特別仲のいい兄弟じゃなかった、んですけ
ど。(泰《んー。)お互い別々に
それからバンドやってて。で、僕は一回社会人をやってどうしようかな〜とおも
ってるときに試しにちょっと泰行にね、
声をかけてみて、
泰《そーすね。
高《ちょっと一回歌ってみないー?みたいな話でテープを作ったんですね。
泰《で、お互いの曲を持ち合っで三曲入りくらいのやつを作って、それまではね、お
互い別々でバンドやってるときは
そこそこいいとこまではいろんなオーディションとか送って、いいとこまではい
くんだけど、いまいち形にならなかった。
のが、二人でやってからは、わりかしトントン拍子になるっていう。
泰《あれはなんかおもしろかったね、だいたい五つくらい送ったら三つくらい返事き
たもんね。
高《うん、そだね。あれ、でもなんかおもしろかったね、あーいうふうにどんどん反
応が来るのは。
泰《おもしろかったね。
高《うん。それまで何かいまいちこう、どうもこう、なんか、なんかこう、つまづく
なーと思ってたけどそっからはこう、
結構トントン拍子に。
泰《フフ。そうだね。色々あったよね。でさ、あの、具体的にリリースの話をすぐに
出してきてくれるとことかさ、
あのー、フフ、なんだろ、すぅ〜ごい新人発掘オーディション、みたいなのに
さ、出ないかって誘いのとこもあったでしょ?
高《そうそう。
泰《24と26くらいの兄弟の、地味な兄弟の、グループにたいしてこう、20くらいの子
がこう、“バンドやろうぜ!”的に受ける
オーディションに、こう、でないか?、みたいなね。(高《そうそう。)そ
れ、東芝EMIなんだけど!フッハッハ!
(高《あっはっは〜。)ナニを隠そう!なんか女の人の担当者で…
高《そうそう、アハハハ。おれ、言ったんだよ、なんかさあ、我々の音楽をよく把握
してないな、と思って、それできいたんだよね。
“僕達の音楽のどこがいいって感じました?”ってきいたら、“いや、なんか、
うー・ん”みたいな感じで、わりとシドロモドロで。
で、東芝はやめよ!っつって。ハハハハ。(泰《ハハハハ。)今の事務所のレーベル
から、インディーズから出した、
そうだそうだ。思い出したよ。
泰《まあ、インディーズはやっぱり早かったんだよね。あのー、三ヵ月後にはもうCD
になって店にならんでいるという。
なんかイメージしやすかったんだよね。それまでは散々なんかこういいとこまで
行ってなんか話がぽしゃったり、っていうようなことがまあ、
おのおのあったんで、うん、飛びついちゃったね、ニンジンに。
高《そうそう。今思うとそんなに焦らなくてもよかった、とかね。(泰《ハハハ。)
でもしょうがないんだよ。
もうだって、27とか (泰《焦ってるからねえ)“ホリゴメくん、きみぃ、来月
あたり、もう昇進の試験があるんだけどどうすんの?”
(モノマネ風)
みたいなさ、そんな話も来るわけよ。サラリーマンだからさ。
(泰《うん)いやあ、ちょっとバンドが、
とも言えないからさ、どうしようかと思ってたんですけどね。(泰《そう。)
ま、そういうのもあってね、インディーズですぐ出るほうに飛び付いてしまいま
したっ!。なんつって…。
泰《ねー。
高《くふふふ。怒られるかな?こんな話。
泰《どーなんすかね?でも今となっては。ね?
高《うん。いいよ、ね。全然いいよ。うん。
泰《ね。
高《うん、そうだね、うん。ま、そんなことがあったと!そんで、ま、インディーズ
がでるよという話なんですけど。
でインディーズの曲を聴いてみますかね。
泰《それじゃ二曲ほど。風を撃て、という曲と冬のオルカ、と二曲続けてきいてみて
ください。

  ♪風を撃て ♪冬のオルカ

泰《8月のαマンスリーカラーズは、えー、キリンジの堀込泰行がお届けしていま
す。
高《いちおう、堀込高樹もお届けしてるんですけどね。(笑)
泰《そうですね、まちがえちゃった、今。
高《いや、いいですよ別に。気にしてないです。
泰《へへへ…、なかなかね、難しいね、一回目は。
高《今夜はキリンジヒストリーパート1 (泰《うん)、さっきインディーズの時の曲
きいてもらいましたけども、
  あのインディーズの一枚目が出て、その後かな、あのう、今の事務所から“ライ
ブやんなさいヨ!”っていわれて。
泰《そうだね、それまではほんとデモテープを作って送ってるだけだったもんね。
高《そ。友達に聴かせてるだけ。ハハハ。そう、だからライブ活動とかあんまり興味
なかったからね。
泰《当時はそうかもしれないね。あの、曲をつくるのがすごくおもしろくなったころ
だったからね。
高《そうそう、あとはやっぱりちょっとほら、コードとかがさ難しかったりするじゃ
ない。
  だからアマチュアの同じくらいの世代もしくはちょっと若いめだとできない、と
かね。そういうことはあって、だったら自分達で 
  やろうかな、とかさ。(泰《うん)ちょっと年上の人達に頼んでひいてもらって
デモテープにして、バンドはつくんない、とかね。
  そういう感じの活動をずっとしてたんですけども。
泰《うーん、とってたもんね。戸田市ってところにある、埼玉県のね。アマチュア用
の、っていうのかな、レコーディングスタジオ。
高《そうそう、とりましたね。ずいぶん昔の感じがしますけども。それでまあ、その
面子でライブやればよかったんですけどまあ、
  さっきもいったみたく、ぜんぜんライブやる気がなかったんでね。(泰《うー
ん。)とっておわり、でしたね。とって解散。
 (泰《フフフ。)あのバンドは。
泰《まあね、解散ってことも特別なかったんだけどでも、デモテープづくりを作って
もらいつつ、って感じだったね。
高《そうそう。解散ってこともなかったんだよね。そうね。
泰《インディーズになって今の事務所に入ってからは“きみたちもやらないと、”っ
てことでね。
高《うん、しぶしぶやって…、ハハハ。しぶしぶってこともないんだけど。
泰《最初はね、嫌いじゃなかったんだけどとにかく不慣れだったね、
(高《そうだね)もう緊張してしょうがなかった。最初なんかあれだもんねかせきさ
いだあ≡、というラップの人がいるんですけどね、
 そのオープニングアクト、っていうの?
高《そうですね、うん。ヒップホップの観客を前に。(笑い)やったんだよね。
泰《そうそうそう。
高《でもほら、“かせきさいだあ≡”っていう アーティストの曲も、なんつの?ア
ーティストの曲、っていうのもあれだけど、
  かせきさいだあ≡の音楽も非常にポップスと通じる部分があるかなって、だから
彼のお客さんも、キリンジを聴いてくれて、
 よかったよね。
泰《そだね。うん、そうだね。毛色がすごく違うわけじゃなかったからね。ヒップホ
ップとはいえ。
高《まあただ、インディーズの時はライブに関しては二人とも消極的だったなー、と
は思うよね。
泰《かもしんないねえ。
高《うん。そのころ、キリンジって名前だったっけ。
泰《もうキリンジだったと思うね、だって、CD出してるからね。
高《うん、そうだそうだ。もうキリンジだ。キリンジっていう名前はね、いつ頃から
かなあ、あ、そうだ。インディーズのCD出す直前に
  キリンジでいこう、ってきまったんだ。決まってなくて、ずっと。
泰《なんかデモテープはだから、ホリゴメズ、だったんだよね。
高《そうそう。ホリゴメズでもいいかと思ったんだけど、あの、ふざけてると思われ
るので
(泰《へへへ。)
  やる気がないんだと思われるのがシャクでね。だったらもっとこう、パキっとし
たものはないかなって。
  (泰《あー。うーん。そだね。)ま、それでキリンジだったんですけど。なんか
ね、意味としてはアレでしょ?将来有望な少年、とかいう、
  そういう意味らしいんですよね。あのお相撲さんの麒麟児
もそういう意味でつけたんでしょうけど。
  お相撲さんからとったわけじゃないんですけど、たまたまその単語をしっていた
んで使ってみました。
泰《ねー。で、偶然あれなんだよね、そのキリンジって名前に決まって、ってのは兄
から電話で告げられたんだけれども
  僕も実は偶然見てたんだよね、キリンジって。辞書みて名前かんがえてるとき引っ掛かってはいたんだよね。
  止まって。キリンジって名前のところで。
高《でも、ないなって思ってたんでしょ?(笑)それは無いなって。
泰《そう、おもしろいけどこれはないな、って。
高《俺はアリだな、っておもってたんだけど。
泰《あー、まあね、引っ掛かってるところは同じではあったんだよね。

高《で、また、おかしいのがその、ま、我々はキリンジでいいんじゃないかって話し
になったじゃない?で、周りの人に
  “バンド名どうなったの?”みたいな話で“キリンジで行こうかと思うんだけ
ど”、 みたいな話をすると
  “え〜?キリンジ?なにそれ?”みたいな反応なんだよ。そんで“ああ、そうか
あ。”と思って
  “じゃ、また考えます”みたいな感じで考えるじゃない?んで“バンド名なんで
すけど”
  “あ、キリンジでしょ?キリンジでいんじゃない?”みたいな反応だったんだよ
ね憶えてないー?
泰《そお?そおだっけ
高《うん、キリンジでいいんじゃない?別に。…あんなに嫌そうな顔したから、俺一
生懸命寝ずに考えたのに、信じていいのかよ、
  ってハナシ。ああ、じゃあいいんだな、って思って。
泰《あー、はいはい。そうだったかもしんない。
高《なんか投げ遣りなネーミングだったのかなあ。
泰《まあ、やっぱだから、あれじゃない?変わってる名前は変わってるんだよね。
  ただ、ま、なれたんじゃない?慣れたしなんかいいかも?っていうふうに思った
んだろうね。
高《うん・うーん。うん、
  最近はなんか若い子が“キ”リンジ(←アクセントね)っていうらしいですけど
ね。キリン、キリンジ…。
泰《ねー。ツェッペリン、みたいなのかね?
高《キリンジ…一番最後をあげちゃいけないんだよね。キリンジ、ならわかるけどキ
リン“ジ”になるとオヨヨ?ってかんじだね。
  キリンジ…キリンジのCDを、キリンジはキリンジ…?(←いろんなアクセント
で。)ちょっと違ってくるよね。
泰《まーねー。いやいやいや。まあ違うけどさ。我々はキリンジって言ってるわけ
だから
高《まあいいや、そうですね、はい。
泰《まあそんな我々ですけれども、
高《そんな我々ですけどね、メジャーデビューするんですよ、そんなこんないって
も。
  じゃあ、メジャーデビューしたときの歌を聴いてもらいましょうか。
泰《キリンジで双子座グラフティ。

♪双子座グラフティ

泰《はい、キリンジの“双子座グラフティ”を聴いてもらいましたけどもね。これが
メジャーのデビューの第一弾だったんですけれども。
高《そうですね、あのー、インディーとメジャーでそんなに制作の体制に変化はなか
ったんだよね。
  プロデューサーもエンジニアも一緒で、ディレクターも一緒だったから、ただ、
そのあれだよね、キャンペーン、だよね
泰《ああ、そういうのがでてきたね
高《キャンペーンとかラジオ、今出してもらってますけど、雑誌の取材を受けると
か。
泰《うん。それになれるにはちょっと時間がかかったね。
高《うん。意味がわかんなかったんだね、(泰《うんうん)3分間のコメントお願い
します、とかいって、
  “えー、3分間コメントしてこれ、どうなんの?”って感じだったんだよな。
泰《うんうん。まだね、あれなんだよね、だから、ファンの人とがどういう人がキリ
ンジを聴いてくれてんのとか、という存在が
  なんとなく分かりつつも、まだやっぱ、アマチュアのキブン、っていうか学生キ
ブンだったね。
高《そそ。そうそう。あとやっぱり同じコトを何回も聞かれるじゃないですか。あ
の、バンド名とか、結成の経緯とか、で、
  毎回同じコトを喋るのダルイから毎回違うこといってたんだよね。
泰《あ、そう?
高《プロモーターに“毎回言ってること違うよ”って言われて、“あ、そうです
か”って。
泰《そんなのあった?
高《いわれた、俺。大阪のキャンペーンの時。
泰《へぇー。
高《あ、すいません、って。
泰《あー、自分なりに工夫してかえてたのを?
高《そーそー。工夫しなくていいんだ、と思って。もう、こう、同じことを立て板に
水の如く、つらつらっと。
 “キリンジといいますのはっ!!”
 (泰《ハハハ)くらいのノリでいいってことに後から気付いて、そういうものか
と。
 (泰《うんうん。)あと失礼なこともいっぱい言われたよね!キャンペーン先で。
なあんか知らないけど。
泰《うーん。
高《ぼんやりしてるから、かもしれないけど。
泰《そだね。
高《なんかさ、プロモーターとマネージャーと我々とレコード屋まわりとかするじゃ
ん。
泰《あー、はいはい。
高《そうすっとさあ、お店のマネージャーがさ、“ほら、キリンジさんきたで!相撲
とってもらい!”

 (←お得意?モノマネモード。エセ大阪人風。)とかさ!ぜんぜんしょうもない、
つまんないコトいわれてさ
 (←ほんとに怒っている。)あとなんだっけなあ、そのお店のマネージャーが店員
にキリンジを紹介するときに
 “さて、この中でどれがミュージシャンでしょう?”
泰《あ〜、言われたね、どなたがキリンジでしょう、みたいな。
高《あれ腹(←巻き舌)たったな〜!あれでー、一瞬大阪嫌いになったね、ハハ
ハ!
泰《フハハハハ!
高《あのあとライブとかって行くと大阪のお客さんも反応がいいんで、
泰《うん。
高《あとメシも旨かったからどんどん好きになったんだけど。第一印象がガックリき
たね。
泰《ねー。ま、最初はあるよね、うん。地味だもんね、たしかに我々は。
高《ふふふ、そうそう。あと、あんまりネガティブなことを言っちゃいけないとかさ。
 “この曲失敗でした”とか言っちゃいけないんだ、ってことも知らなかったんだ。
泰《あー。はいはい。
高《あんまし気に入ってないんですよね〜、このテイクは、とか。平気で言ってた
ところが。
泰《あるよね、そういうのは。
高《でも、だったら教えてくれればいいんだよ、メーカーなり、事務所なりが。キャ
ンペーンっていうのはこういうもんでさ、
  みたいな、そういうことを。
泰《うーん、でもまあ、うん、そんなこというとは思ってないんじゃないの?
高《フハハハ。 まさか言うとは思ってない?でも言うんだよ、何も知らないと。
泰《そうだね、だからね、うーん、ね。
高《でも、もう言わないですよ、もう。なんか我々のマイナスになることは、も
う。口がさけても言わない!体質になってますから。
泰《さすがにそこはね。
高《さすがに。どうか分かりませんが。じゃ、もう一曲くらいきいてみますか。
泰《はい、シングルのカップリングででた曲から。では“雨をみくびるな”を聴いて
ください。

♪雨をみくびるな

泰《というわけで今夜はキリンジストーリー・パート1、としてお送りしましたけ
ど、来週はパート2としてね、お送りしようかなと
  おもいますけど。なかなか難しいね。
高《あー、忘れてますからね、んー、後あの、はしょっちゃう。
泰《うん、わかるわかる。
高《笑・どうしてもね、なんか。もう来週はバッチリ細かくやります!
泰〈リスナーの皆さんからのメッセージ等もお待ちしてますんで。えー、宛先 は***
(抽選で五名の方にキリンジのサイン入り色紙と
  好評のフリーペーパープレゼント。)えー、それじゃ、今夜はこの曲でお別れし
ましょう。
  キリンジの“スウィートソウル”。お相手はキリンジの堀込泰行と、
高《堀込高樹でしたー。

♪スウィートソウル

〜END〜

☆おまけ☆
東寺の弘法市
「こうぼうさん」の名前で親しまれている京都東寺の元祖(?)フリーマーケット。
毎月21日に開催。古着や植木など見ているだけでも楽しい!泰行さんはなにか買
ったのでしょうか??

2004.10.29. up



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