いやいや、というわけで、現在の開発状況をお知らせする”今日のWLA1640”のコーナーです。


 

11/08 PM2150

現況

今地震がありましたが、関東地方では震度1以上の有感地震が週1回平均あるそうですから、例えば作成中のものを座りの悪いところにおいておくだとか、上から物がおこってくるような場所に置くのは不可逆的なカタストロフを招きますから、注意しましょう!

今日は明日の画像工学のレポートが早く終わったので、長めです。



 

・設計ノート5冊目に入る

 

なんだかんだ言って、設計ノートは5冊目に突入してしまいました。なお、実際には今回使用する制御用基本プログラム(HYS)はもともとこのために作ったものなので、その開発関係を含めるともっと多くなります。また、オンラインドキュメントは、こうしてホームページなんぞを作ったりしていることもあって、各種設計ファイルなどとともに過去最高レベルの量に達しています。

 



・普段はあまりノートを残さない

 

これだけ資料が多いのは今回が特別です。書類を書く暇があったら製作に回したいというのが本音ですが、あとで思い出せない時の苦労を考えて、特に今回は後の拡張も予想されるので、過去にないくらいきちんとデータを残しています。

その他に、今のアルバイトでは、えらい量の書類を書かされるので、きちんとした資料を書き残すといういい癖(?)が身についたといえるかもしれません。

 

 



右は上ぶたをとった様子です。なお上ぶたと両サイドはケース加工が終わっていません。

LCDがほとんどの面積を占めています。左にスイッチ基板がありますが、スイッチはタクトスイッチを使用します。タクトスイッチは、自作品にはなんとなく使いづらい感じがしますが、今回は銘板をOHPシートで印刷しますから、結構きれいな仕上がりになる予定です。

今回はスイッチが8個で、少なくて使いづらい可能性がありますが、スペースの都合上しかたないので、ソフトで機能性の高いようにします。

 



 

右はLCD基板と、スイッチ基板を取り外したところです。上の写真をみると、”なんだ、ほとんど出来あがっているではないか”と思われるかもしれませんが、実際、右の図では、中央上段の基板はがらがらですし、だいたい、ソフトウェアにほとんど手をつけていないという状況で大変時間的にきびしいところです。

バッテリーはジャンクのNi−Cdを使用していまして、Ni−Mhを使用すれば同じ容積で運転時間を倍にできると思いますが、充電回路が抵抗一本でできなくなるという不利な点があります。

 



 

右は、さらにA/D変換基板と、マイコンボード、トリガボードを取り外したものです。

この、メイン基板ですが、システムの速度に似つかわず、紙エポ基板を使用しています。これは、私の持病である、慢性金欠病が原因となっていますが、今回、エレクトロニクスコンテストから最高2万円まで制作費が支給されること等があり、その後は安堵感から上のほうの基板などは用もないのにガラエポ基板を使っていたりします。

 

 



 

右は、バスコントロール部の拡大図ですが、案外ここのハンダ付けは大変でした。74VHCのSOPを使用していますが、変換基板はサイズがあまりに大きすぎるので直接ICのピンにからジャンパを飛ばしていますが、二本/ピンのジャンパが連続しています。良く見えないかも知れませんが、この部分で8つICが乗っていて、ピン総数162本、ジャンパをおおよそ250本飛ばしています。

 

 



 

右はマイコンボードです。バックアップ用の回路等が追加されています。ソフトウェアはリモートデバッグで作成し、バックアップのかかったS−RAM上にそのままプログラムを配置した状態で完成としますから、EP−ROMを焼きなおすことはほとんどありません。

つい5−6年前までは、手作りのMSXのスロットに刺すROMライタで、ハンドアセンブル、50ms書きこみモードで256kEP−ROMの書きこみに4時間、という開発環境でした。それから比べると、便利便利。

 

 




上は全体を写したものです。

どうもハードウェアの自作というものは、街作りに似ている感じもします。まっさらな基板の上に、部品を配置してゆく。こうやって組上げて行ったシステムが動くというのは非常に達成感があります。最近、全てのものが出来あがりすぎていて、ともすると、特に、私や私より若い年代の人についてですが、閉塞感というか先の見とおせない遠さから退廃的なものへ走るような感じがなんとなくするんのですが、どうなんでしょう、そういういったことを満たせてくれる面白いことだと思います。自作は。最近パソコンの組み立てが流行っていますが、これも一つのきっかけだと思うので、その流れでハードウェアの自作まで挑戦なさるとことを強くお勧めします。

 



 

話がそれましたが、右はやっと入手できたPLDです。コンテストの方へ2万円の予算の中で提出したパーツですが、入荷が遅れるということでしたので、独自に自腹で購入しておきました。

これで2400ゲート分の容量を持っていまして、また、ISPデバイスですので、基板に貼りつけたまま内部の論理回路を更新できます。

まだこのPLDについての設計は終わっていませんが、

やっとまともな開発ツールも手に出来まして、74シリーズを使い始めて紆余曲折10年、やっと現代の設計環境まで追いつけたと、感慨もひとしおなのであります。



 

右は、今回の製作に関して用意した資料です。

設計資料収集に関しては、最近急激にその環境が良く良くなってきていまして、自宅からインターネット経由でいつでも最新の情報を取り出せることも多くなってきました。

<本音>
なんだかこのように作った(作っている)ものを俯瞰で眺めるということは普段ないことで、どうも自分で書いていて違和感がありますが、私自身としては、たまにはこれもいいんじゃないかと思っています。いつも作っている時は真剣でも、作り終わると興味がなくなる。作った当人は作ったものに対してもうなんとも思っていわけで、これがともすると人から見ると奇異で、場合によっては淡々と状況だけを述べることに対して悪い感情を抱かれる場合があるかも知れませんが、実際、本当に出来あがってしまうとすぐに褪せて見えて誇りもなにもないわけです。果たして、こういうのは微分的人間という表現をするのが一番ぴったりくるのだと思います。これは大概にして現在または過去についてなんらかの問題を抱えていて、それから常にある速度を持って離れて行かないと不安でならない、という心理があるのではないかと考えますが、今度、就職して社会に組み込まれれば、それは個人の特質云々ではなくてそうやって生きて行かなければ社会が成り立たないわけで、ともかくはこうやって勝手に好きなものを作っていられるのもきちんと幸せなことであると現状認識をする必要があると思います。
ああ、今日は風引いて熱っぽいのでなにいってんだかわからない。



 

 

戻る