いのちの学び165号(06.7月)
前号
1項 表紙
ブッタの言葉

  あるお弟子が、お釈迦様に「死んだ
  らどうなるのか」とお訊ねになりました。
  お釈迦様は「死は恐れるものではない。
  赤子が母の胎内より誕生するときに、
  胎内で子をつつんでいた胎盤が死ぬことを恐れるものがあるだろうか。
  胎盤は役目を終え、赤子が生み出て
  くるように、私の身体から、仏さま
  を思う心が、仏そのものとなっていくのです。
  それが死と言うことです」
  と仰せられました。
  

2項  いのちの実話

 セルフ・ヒーリング、自分で自分を癒す歌と物語を持っていることの大切さが思われます。

 いつか正信偈を、神話風物語にして書いてみたい。私のささやかな願いです。

【弱肉強食のいのちの連鎖は、花の美しさから、果物の美味しさ、また動物の腕力の強さまでゆきわたり、強い種として次の世に受け継がれていた。
それは同時に、悲しみと苦しみの中に終わっていのちを生み出していた。涙の中に終わっていったいのちの数は大海の潮をしのいだ。弱く終わっていった無数のいのちの連鎖から、強くあれと願わず理想を求めず、ありのままのいのちをそのまま肯定し満し育むという英知が一つの光になろうとしていた。その光のみなもとをダルマカーラといった】
といった具合です。

 でも残念ながらガチガチの頭からは蝶が舞うような言葉は生まれそうにありません。
「生んでくれた、ありがとう」(葉 祥明著 サンマーク出版刊)は短い文をそえた絵本ですが見事です。私はこうした物語を「いのちの実話」と名づけています。
 …
ママ、ボクがうまれたとき、
ボクの身体のことを知って
おどろいたでしょう?
ごめんね。ボクがみんなと
すこしちがっているんで、
しんぱいしたんだね。


ボクのカラダは、
けっしてまちがいや、ぐうぜんで
生まれたんじゃないんだ。
もちろん、なにかのつぐないなんかでもない。
ぼくがほかのことちがうのには
ふかいわけがあるんだ。

ボクはしっていた。
ママのおなかのなかで、このカラダができるまえから…。
ボクが、どんなふうにうまれてくるかを。
それだけじゃなく、これからさき、
ぼくがどんなせいかつをおくることになるのかも
ぜんぶわかっていたんだよ。

すべてわかったうえで、
ボクはママをママにえらんだ。
なぜって、こんどのじんせいで
ぼくがちゃれんじしようとしていることに
もっともふさわしいカラダのボクをうけいれる
おおきな、おおきなあいが、ママにはあったからだよ。
ママも心のどこかで、そうかんじていなかった?

ボクのねがいは、
ママがだれにもひけめをかんじることなく、
むしろほこりをもって、いきてほしいってこと。
きそいあったり、くらべたりするせいかつとはちがう、
おだやかで、おもいやりにみちた、やさしいせかい。
それが、ぼくがいきているせかいなんだ。
ママも、みんなも、すこしづつ、
そのことがわかってくるはずさ

あまり書くと、出版妨害になるので書きません。いい本です。がん患者のいのちの実話や、おじいちゃんと死別した人への「いのちの実話」、そんな「いのちの実話」ばかりを集めた本があればいいなーと思います。

3項 仏事アラカルト

Q法事・法要のつとめ方は。
A 
●日時の決定・お寺との打ち合わせ
●会場の決定(自宅・寺・貸し会場)
●お仏壇の掃除・準備(自宅の場合)
 法事にあたっては、まずお仏壇の内外をきれいに掃除し、荘厳も、法事らしく整えます。いつもお仏壇を安置している部屋が狭い場合には、別の部屋にお仏壇を臨時に移動させてもかまいません。
 できれば焼香用の香(香盒にいれて)、香炉、焼香盆を用意します。焼香盆がないときには、小さ目のお盆等で代用します。
●僧侶の座る場所の確保を
 僧侶は、読経中には仏壇の正面に座りますが、僧侶が来てまず座ってもらう仏壇に向かって左右どちらかの上座に別に用意します。ここで、読経に入るまでお茶の接待をします。

@親類参集(遅くても法要開始の十五分前には参集)
A僧侶の到着
B お茶の接待 衣を変えるので「先にお茶をお持ちしてもよろしいですか」確認し接待する。
Cお仏壇の準備(点火、点燭、供香、供飯ー施主が行います)
D一同着座
E 施主の法要開始の挨拶(ただ今から釋○○の○忌法要を、○○寺ご住職をお招きしてお勤めいたします)
F 一同合掌・念仏・礼拝
G 読経の開始
H 焼香(全員)
I 読経終了
J 一同合掌・念仏・礼拝
K法話
L 施主による法要終了の挨拶(僧侶と参集者へ)
M お斎(おとき)(会食)

4項 集い案内

住職雑感

● 第19回第一生命サラリーマン川柳が紹介されていました。
第1位は、
【昼食は妻はセレブで俺セルフ】でした。
以下、面白いところは、
【コンビニの「あたためますか?」で 癒される】【喫煙所 名前は知らぬが 顔見知り】。世情がユーモアに語られて面白い。
歴代の第一位を挙げてみます。
【オレオレに 亭主と知りつつ 電話切る】
【「課長いる?」 返ったこたえは 「いりません!」】
【タバコより 体に悪い 妻のグチ】
【デジカメの エサはなんだと孫に聞く】
【ドットコム どこが混むのと聞く上司】
【プロポーズ あの日にかえって ことわりたい】
【コストダウン さけぶあんたがコスト高】
【わが家では  子供ポケモン パパノケモン】
【『ゴハンよ』と 呼ばれて行けば  タマだった】
 家庭円満の秘訣は、自分を低く保つことのようです。

● 20年ぶりで新宿の歌舞伎町へ行きました。さすがに大東京の遊楽のメッカです。仕事は、歌舞伎町のホテルで東京中小企業同友会という経営者の集まりでの講話でした。
 経営は弱肉強食ですが、メンタルな部分は弱さを受け入れる優しさが不可欠です。