音楽のお部屋 7
次は、フラメンコギターで〜す。

オーレッ!
ジャラン!!
これは、中出阪蔵という、日本で
初めて手工のギターを作った人の
作品なんですよ。

あ〜。
お父さんの名前がアップになって・・・。

実は、30年前に高校合格のお祝いに
亡き父に買ってもらったものなんです。

ナッちゃんのおじいちゃんですね。
もう30年経つんで、ネックのニスは剥がれ、
背板も2ケ所でヒビが入っています。

それでも、現役で弾いているんですよ。

フラメンコギターはシープレス(糸杉)という
軽く柔らかい木で、薄く出来ているんで、
その分、木質が早く退縮してしまい、
音質も劣化するんですね。

寿命の短いギターなんです。

これも、70歳くらいかなぁ・・・。

30年前の音はもう出ませんね。
木のペグです。
古楽器よりも無骨な感じで、
野性的ですね。
ヘッドの形がなんとなく、「富士山」みたい
ですよね。

ペグの先端は、かつてカットガラスが6ケ
ハマっていたんですよ。

ステージでスポットを浴びると、それが
キラキラ輝いて、とってもステキだったん
ですが・・・。

一つなくなり、また一つと・・・。
『そして、誰もいなくなった』・・・(笑)。
黒いナイロン弦は、不純物が入っているために、
透明ナイロンにくらべて、
硬くてシャリシャリした音がするんです。

それが、フラメンコには合うんですね。

赤い弦もあって、カッコイイんですよ。
透明のセルロイド板が貼ってございましょ。

これは、ゴルペ板といって、
叩くときのためにあるんです。

ロゼットはクラシックギターにくらべて、
やや派手目ですね。
こっから、クラシックギター
になりますよ〜!
これは、スペインのマドリッド工房で
買ってきました「ソブリノ・サントス・エルナンデス 1977年」です。

杉とローズウッドという木で出来ています。

25年も弾いてきたので、一部、塗装が剥げていたり、
ぶつけて凹んでいる所もあります。

でも、これで数々のコンサートをこなしてきたんですね。

大切な愛器です。
このヘッドは「サントス系」トレードマークです。

「ソブリノ」というのは「甥っ子」という意味なん
ですね。

実は、古楽器製作家の山下さんも、
何年かソブリノの工房にいらしたことがある、
と伺ったことがあります。
このペグ・・・実は、ヤマハの高級大正琴
のペグなんです。

楽器店でひと目見て、
「カッコイイなぁ・・・」
と思い、ヤマハに注文したものです。

ただ、お師匠様からは
「ナンカ・・・安っぽいなぁ・・・」
とグサリ!
これ練り物だと思うんですけど、
バリ跡もなく、
うまく成型してあるんですね。

色が珍しいんで・・・。
ソブリノは、ネック裏に黒檀が1本
埋まっています。

コーノは黒檀2本ですが、スペイン系は
黒檀1本が多いですね。

材質はセドルという木です。
ロゼットとパーフリングです。
わりと地味めですね。

表面板はスギです。
70年代はオレンジっぽいニス仕上げ
が主流だったんですね。
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