音楽のお部屋 5
さぁ・・・。
今度は「ヴィオラ・ダ・ガンバ」を
ご紹介しましょう。

なんか、一見、チェロみたいですが・・・。
どこが、違うか、探してみてください。



まず・・・。
1.弦が6本ありますね。
  (チェロは4本)
2.音孔がc字型をしています。  
  (チェロはf字型)
3.フレットがあります。
  (チェロはなし)
4.肩が「なで肩」です。
  (チェロはも少し張ってます)
5.エンドピンがありません。
  (チェロは金属のものあり)

・・・他にも、いくつか構造的には
あるんですが、ざっとこんなところが
違うんですね。

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」はイタリア語で
「足のヴィオラ」という意味なんですね。

チェロのようにエンドピンがないので
足で胴をはさんでおさえるんです。

サッカーの「ガンバ大阪」のガンバも
「足」っていう意味なんですよ。
それと・・・、
「ガンバ!」(ガンバレ!)との意味も
掛けてると思うんですけど・・・。
ここはチェロやヴァイオリンと同じ
渦巻き部分で、スクロールといいます。

あ、そうそう・・・。
フランス語ではガンバを「ヴィオール」
というんですが・・・。

イタリア語では「弓で弾く楽器」をすべて
「ヴィオラ」といったんですね。

で・・・。
『小さなヴィオラ』という意味の
「ヴィオリーノ」が後の「ヴァイオリン」
という言葉になっていくんです。

このスクロールの曲線も工芸美ですよね。
ペグも立派ですね・・・。
ウォルナットという木だそうです。




白いのは傷じゃなく、
ガット弦の切れっ端です・・・。
ペグボックスですね。

やっぱり、ここが指で弾いて
ポロリンと鳴るように
弦を張るんですね。

弦は1〜3コースは、ベア・ガット・・・
つまり裸のガット弦で、
4〜6コースはガットを金属で巻いた
ものを用います。

フレットは、チャチャメチャで^^;
‘ほんまもん’は、ガットの二重巻きに
します。

なんと、赤いのはフラメンコのナイロン弦
だったり、下のはギターのナイロン弦だったり
・・・。
ほんとに古楽器を愛しているのやら???
ガンバ様の後ろ姿でございます。

なんか、ちょっと色気があって
ゾクッとしませんか?(笑)

エッ???
しないって??(笑)

実は、ここもチェロとは違う部分で
ストン! と切り込んだような肩から背と、
フラット・バック・・・いわゆる丸まっていないんですね。

メープルの木目のストライプ・・・たしか「カーリー」とも言ったかな? がキレイですね。

でも、やっぱりワタシには
『湯上り女性の後ろ姿』にみえるんですけど・・・(笑)。
アングルという画家の絵にありましたよ。
たしか、こんなポーズが・・・。

これは、ちょっと珍しいアングルかも・・・。

ナンカ、想像が貧困ですが・・・。
送電線みたいで・・・(笑)。

もう一つ、珍しいアングルですが、
意外な発見がありました。

なんと! ネックの内部には
空間があったんですね。

もしかしたら、ここも音響に貢献しているかもしれません。

う〜ん・・・。
ガンバ、恐るべし・・・。
これは、ちょっとお恥ずかしいもので・・・。
楽器内のエチケット(ラベル)に
ぬぁ〜んと!
カタカナで・・・。

なにもワザワザ書くことないだろうに、
と思うんですけどね。

よく解釈すれば、これは教育用に作られた
楽器なんだと。
お勉強用にですね・・・。
「これは、チェロではありませんよ〜」
って、ですか・・・。

それにしても、トホホホですよね。
もひとつトホホの部分です。

なんですかッ!?
このパーフリング部分はッ!?
(あ、ワタシ怒ってますね・・・)

まるで、中国製の廉価ヴァイオリン
と同じではないですかッ!

これを作った全音楽器の人、
出てきなさい!

エッ?
安いのにモンク言うな?
「ヒェ〜!!」
ムンクの叫びになってしまった
アタシ・・・(笑)。
「安かろう、悪かろう・・・」
ですか〜。
ここがお尻・・・じゃなく、
オケツ・・・じゃなく、
エンドです。

こんな風になってるんですよ。

なんか、素朴でしょ。
ナッちゃんです〜!

これがアングルの
『ヴァルパンゾンの浴女』(1808年/部分)
なんだよ〜!

ガンバの背中に似てるでしょ〜!

(引用:パリ ルーヴル美術館)
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