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藍川 由美(ソプラノ)& 高須 亜紀子(ピアノ)
![]() カメラータ 25CM−620 |
幼稚園の子供たちの「つぶやき」をお母さんや先生たちが書き留めたものに作曲したという、きわめて特殊なアルバム。学生時代から前衛的な作風で知られた福永百子さんが、かつて二人のお子さんが戸塚幼稚園に通っていた御縁で作曲を引き受けられ、やさしく、それでいて陳腐さが微塵もないメロディーを書いておられる。中には、幼稚園のお母さんコーラスなどによって歌われるため、二部で作曲された歌もある。歌詞は一応「詩」と表記されているものの、いくつかの類似した「つぶやき」を組み合わせたり、作曲者が囃子言葉を入れたりして再構築したもの。それでも、子供たちの生きた言葉を歌うのは楽しい。誰にでも子供時代があるんだよね、と素直に頷ける作品ばかりだ。 「金魚に耳があったら お耳に水が入っちゃうでしょ だから金魚は耳がないんだよ」 「お空がお化粧しているよ 夕焼けってきれいだね お日さまがオレンジ色を残しておいてくれたんだね」 (テキストはすべてひらがな) 私自身、このアルバムを聴くとリフレッシュできるし、いつのまにか失ってしまっていたものの大きさに気付かされる。 遠い日の子供時代を取り戻せる不思議な一枚。 (藍川由美)
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