箔のあかしについて

 

  • 箔をあかすということは

     箔を画面に定着させるとき、とくに金箔のように極薄のものを操作することは大変むずかしいため、「箔をあかす」という作業が必要になる。「箔をあかす」とは、箔を箔紙にくっつけることで,箔を紙にあかすために油分を使うのであるが、この油は昔からくるみ油、椿油などが使用されていた。

  • 1.必要な道具
      新聞紙・油・バレン・箔箸・箔・箔紙(箔よりひとまわり大きなもの)

  • 2.油を付ける台を作る
      まず椿油等を数滴油付台(新聞紙)の上にたらし、上に箔紙を適枚のせて油の濃さを調節する。
        ※決して油を直接こすることのないように

     

     

  • 3.油分をバレンに移す
      油付け台上を竹のバレンで擦り、油分をバレンに移す。

     

  • 4.箔紙に油分を移す
      油分のついたバレンで、箔より一回り大きな箔紙をこする。
        ※ 箔紙にまんべんなく油分がいきわたるように四隅から3.4.の動作を繰り返す

     

  • 5.箔に油をつけた箔紙を載せてくっつける
      油を移した紙をすぐ金箔の上にもってゆくと、静電気で箔がもち上がり、作業が困難になるのでしばらく置き、それから箔の上に重ねる。
        ※箔の上に重ねるときに、箔の一つの角と箔紙の一つの角を合わせる。(箔押しのときの見当とするためである) ↓下図参照

      箔箸の腹を使って軽くこすると、箔紙にきれいにくっついてくる。

     

      これをつぎつぎに行い、必要枚数をあかす。(実際には10〜20枚程度箔紙に油を移す作業をし、それから箔をあかすことにしたほうが効率がいい)
        ※箔紙に裏表が無いので、油をつけた面がわからなくなることがあるので注意する。

        ※あかしをした箔はあかしたまま長く放置すると、紙に密着したり、剥がれたりしてしまい箔押しが困難になるので、必要枚数だけをあかすことがのぞましい。

  • 6.あかしした箔はカッターなどで切ることができる。
      あかしした箔の上に箔紙を一枚載せて、定規などで固定してカッターなどで切る。直線・曲線いろいろな形にカットできる。

     

※最近は蝋引きのあかし紙も市販されているが、接着能力が高いため金箔などの薄い箔は画面からの引きが弱いとあかし紙に付いたままになってしまいます。使用に関しては重々注意してください。

 

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