昨今、保育施設で集団感染が発生した事例は、そのほとんどが二次感染によるものです。 給食等では生ものは一旦煮沸するなど、法令に基づき徹底された衛生管理を行っているため園内からの一次感染はほとんどありません。しかし一般家庭ではそこまでの衛生管理は非常に困難です。ある家庭で一次感染した子ども、または職員が保育施設に登園することにより、人から人へ、感染源が増えることにより爆発的に保育施設中へと感染が拡大されていくのです。これが現在、集団で生活する保育施設で起こる集団感染の仕組みなのです。
ではどのようにしてこの恐ろしい二次感染を防ぐか、基本的には手洗いとうがい、現在方法はこれしかありません。O157などに見られる危険な菌は排便時に出菌します。それが何らかの形で菌が手などに付着し、そこから口に入り感染します(下図:経口感染)。
従って、排便後いかに菌をシャットアウトするかが問題であり、特に手洗いが重要なポイントになります。 一般家庭における一次感染をなくすことは現実的に非常に難しい問題です。ではどうするのか? 保育施設での手洗いを「何時」、「何処で」、「どのように」という方法をシステムとして構築する必要があります。