興隆県教育状況

孫(興隆県教育局長)さんの講演

1997.8.19 於:興隆県政府招待所 

 

CONTENTS

 

 それでは興隆県の教育状況について簡単にご紹介させて頂きます。興隆県はここに書いてありますように、9つの山と水半分、水田半分の山間地帯です。総面積は3213平方キロメートルで、下には7つの鎮と13の郷を管轄しています。全県の人口は31万人います。現在小学生と中学生を合わせて58313人います。そのうち入学前のクラスの生徒は7585人います。小学校に在校している生徒は33760います。初級中学校の在校生は14657人です。高校生は1390人います。それから職業中学校の学生たちは921人います。

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教育システム

 興隆県の教育システムは6つに分かれています。ひとつは入学前の幼児教育と小学校教育、中学校(初級中学)教育、あと職業教育、成人教育です。

 これは学前教育と言いますけれども、幼稚園は今14個所あります。学前班(クラス)は271あります。満6歳のこどもたちの入班率(クラスに入る率)は98.8パーセントです。それから満5歳のこどもの入班率は42.4パーセントです。幼児教師(こどもの先生)は305人います。興隆県はみなさんご存知のように山間地帯にありますので、県の面積が広くて各学校も結構離れているので、私たちの県の実際から出発して農村での幼児教育の新しい道を探し始めました。この興隆県の実際と結びつけて、10種類の興隆県特色を持つ農村幼児教育の方式(モデルと書いてありますけれども)で柳河口に模範小区をふたつ作りました。私たち興隆県の幼児教育に対して、中国の国と省、市に任命されています。それから国連教育従事者が次々に我が県に見学、視察しにいらっしゃいました。後で皆さんも御覧になると思いますけれども、ある幼稚園(県の中の職員たちのこどもを預けている幼稚園)を見学することになります。それは今の話の中のひとつの方針、形です。今県全体では入学前の一年間の普及教育を行っています。1997年、河北省教育委員会の方から幼児教育先進(すばらしい)県の賞を得ました。

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小学校

 次に小学校をご紹介します。県全体には小学校は451校あります。その内157の教学点があります。ちょっと説明しますと、小学校の他に教学点があります。辺鄙な農村には小学校がなく、だいたい10人足らずの生徒たちが入って勉強するところを教学点と言います。こういう教学点を設けてありますので、小学校入学適齢のこどもたちは100パーセント入学できるようになりました。そして学校に入って(小学校あるいは教学点に入って)勉強を続けられるこどもたちは99パーセント以上になっています。山間地帯の県のこどもたちがどれくらい学校に入っているのか、皆さん関心を持っていると思います。今興隆県の、省の教育委員会の検査も受けました。93年の時からだいたい小学校教育は普及されました。後で皆さん興隆県第一小学校をご覧になると思いますが、この小学校は県の教育改革・教育研究の中心模範学校になっています。JPプロジェクトは皆さんご存知ですね。アジア太平洋地域での文化教育組織ですが、興隆県でJP実験小学校を作る会議をしたりしています。

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中学校

 今全県の中学校の数は合わせて38校です。クラスが367あります。先生の人数は1569人です。中学校の入学率も100パーセントに達しております。それからここは、安定率(中学校に入ってからずっと勉強を続ける率)が99.8パーセントです。今、中学校教育の普及の努力をしています。今年、省の教育委員会の検査を受けることになります。実際達したかどうか検査してもらうことになっています。

 今この県の小学校の就学年間は5年間です。中学校は4年間。合わせて9年間普及教育ということを提唱しています。それは中国国家教育委員会が全国で実施している大きなプロジェクトで、中国全体に対して小学校5年、中学校4年、9年普及教育を実施するよう国家の教育委員会の方から力を出しているところです。先生のレベルですが、小学校の先生の学歴は少なくとも中等専門学校の卒業生、中学校の先生は大学の卒業生でないと先生になれません。

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高校

 高校教育について。我が県には高校は2校あります。クラスが42あります。先生は194人います。入学率が34.08パーセントしかない。高校教育はまだ普及していません。興隆県だけじゃなく全国的に見てもまだ高校教育は普及していません。今目標として50パーセントに達するように頑張っています。

 以上紹介しました学齢前教育、小学校教育、中学校教育、高校教育全部をこちらの言い方として基礎教育と言います。

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成人教育と職業教育

 成人教育と職業教育について簡単に紹介します。職業教育について。我が県には現在職業教育センター(中心)が1個所あります。28クラスあり、先生が216人います。この職業教育センターは県庁内に置いてあります。授業の内容としては2種類に分かれており、1種類は職業専門学校で、あとは高校です。他の高校と違って職業高校という言い方もあります。教育方針としては県全体の経済に携わる部門のために人材を養成するためです。この学校を卒業したら、もうそれ以上の学校には入らないのですけれども、地元に帰ってくるのです。例えばこの職業専門学校にはデザイン・ファッションの科目を設けているし、建築、鉱山、食品加工の授業科目を設けています。興隆県は皆さんご存知のように果物がよく採れますので、興隆県内での食品加工は、特に果物の加工の仕事が沢山あります。それから缶詰とか飲料。そのために人材を養成する必要があるからその授業をしています。缶詰の作り方と飲み物の作り方を学校時代に覚えます。郷の2個所の学校にこれらのコースを置いています。先に中学を4年と紹介しましたが、3年間は文化教育を行い、あと1年間は職業教育を行います。この1年間は、自分が何を覚えたらいいのか、将来どういう仕事をしたらいいか、どのような職業がいいのか、いろいろ指導をします。それからどのように社会に入るか、社会に入る前の心の準備をする段階です。中学校38校ありますけれども、その中に3校がテスト的にこういう教育方針でやっています。

 それから成人教育もあります。各省・鎮には、それぞれの成人教育学校が1つずつあります。教育方針は、これから農村に帰る人のための、科学技術・農業技術を教えることです。中学校を卒業したり高校を卒業してもう大学には入らない人が郷・鎮の農村教育学校に入って訓練を受けることになっているのです。農村の経済の発展と結び付けて農村のために人材を養成するルートのひとつです。以上、興隆県のだいたいの教育状況をご紹介しました。

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教育体制

 2番目に、教育体制についてご説明します。中国全体、それからこの興隆県でも、教育体制は国家が運営することが中心です。それから社会各界と協力しながら学校を運営する2種類があります。例えば、さっき申し上げました基礎教育は全部国家が行う。職業教育と成人教育は各県なり各企業が協力し合って運営する。管理体制は各級毎に(段階に分けて)責任をもって管理する。例えば小学校は村が運営する。中学校は郷・鎮が運営する。教育の用具は教育委員会が統一的に管理しています。

 繰り返しますけれども、入学前は1年間、小学校5年間、中学校4年間、高校3年間ですが、今中国全体では2つの体制をとっています。1つは、大都会では6・3制、小学校6年、中学校3年制をとっている。もう1種類は5・4年の体制で、この興隆県はこの5・4の方をとっている。出来るだけ条件を作って、学齢前、今1年ですけれども、2年にするよう努力しています。

 学校運営の方針について簡単にご紹介します。今教育方針については、社会主義現代化建設に奉仕し、清算労働と結びつけさせなければならないというのがあります。徳育・知育・体育を全面的に発展させていく人材を養成することであります。教育方針は、以前は学校教育だけを方針にしていましたが、今は社会と結び付けて全面的に能力を持つ人材を養成することを方針としています。例えば、先ほど言いました徳育・知育・体育と結び付けて、思想道徳のレベルを高め、文化、科学のレベルを高めること、労働の技能を持つようにすること、健康と心理の素養を良くすることに力を入れています。学生たちのそれぞれの特長を生かして、生気溌剌、愉快に成長させることを目指しています。

 各学校それぞれ自分の状況に適応した特色を持つ学校を運営するよう今要求しています。今中国教育委員会では、「品質を高める」という言葉をよく使いますが、この言葉には先ほどから申しましたこうした内容が含まれています。どういう人間になるのか、どう生きていくのか、どう仕事するのか、いろいろ学校時代から教えていくのです。

 最後に、どのように今学校の先生のレベルアップに力を入れていくかです。高いレベルの生徒を養成するためには、高いレベルのある校長と先生が必要です。幹部、長に対して教育委員会の要求があって、免許証を持ってその部所に就くということを実施しています。また免許証のある人に対しても、引き続き自分のレベルをアップしないといけないと要求しています。小学校の校長に対しては教育委員会の研修学校があります。高校のは省の研修クラスに入って研修を行います。小学校と中学校の先生は県内で研修します。高校は市クラスの研修班で研修します。私の方からは以上簡単に紹介させていただきました。皆さんの方からご質問ございましたら遠慮なくおっしゃって下さい。お互いに交流しあいましょう。謝謝。」

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質疑応答
  • A.M「小学校教育のそれぞれの教学点には、専任の先生がいるのでしょうか。」
  • 孫「います。」
  • A.M「その先生は必ずその付近に住みついて仕事をしているのですか。」
  • 孫「はい、地元の人です。」
  • A.M「その場合、その近くの分校という扱いになっているのですか。」
  • 孫「そうなんです。」
  • M.S「幼児教育、入学前の教育で、時間は何時から何時までですか。それからこどもは親がその園に連れてきてまた迎えに行くのですか。」
  • 孫「時間は午前8時から午後の4時までです。昼は又いっぺん帰るのです。午前中は8時から11時までです。午後は2時から4時までです。家の遠い所のこどもは、家の人が朝連れてきて、昼迎えに来て午後又連れてきて、夕方迎えに来ます。近いところのこどもは、たいてい自分たちで来ます。方針としては近いところのこどもを入れる、それぞれの近い所に入る方針です。」
  • M.I「寄宿舎はないのですか。」
  • 孫「まだありません。条件が整っていません。」
  • M.S「教育の内容は。学校に入る準備としての勉強を教えるのですか。」
  • 孫「学校に入る前の授業じゃなくて、まず身体を鍛えること、知能を開発すること、ゲームをして遊んだり、歌を歌ったり、踊りをしたりすること、勉強に対する興味を持たせるようにすること等です。」
  • Y.I「日本でいえば幼稚園だと思うんですが、日本では親が2人共働いているためにこどもたちを日中預ける保育園というのがありまして、特に農村などでは朝から夕方までこどもを預かって保育をするところが多いんですけれども、そういうのはないでしょうか。」
  • 孫「今そういう方向に向けて作っているんですけれども。郷と郷の単位では、中心幼稚園に6、5、4、3歳まで入れられるようにということを目標として教学点を撤去して寄宿舎制にする考えがあります。」
  • M.S「感心したことがあります。今日本では悲しいことに、せっかく入学しても学校に行かないこどもたちが増えています。中学校も高校も。それがここでは入学して99.8パーセントと。なにかこどもたちがすごく喜んで学校に来ているんだなあと思ったんです。」
  • A.J「違った質問ですが、親が負担する授業料は小学校、中学校、高校とそれぞれどれ位ですか。」
  • 孫「小学校と中学校は学費というのはありません。雑費はあります。本代や文房具代など1学期60元〜80元の間です。小学校入学前の学校と高校は授業料があります。入学前のは1学期20元位で、高校は100元です。」
  • S.K「高校への進学率があまり高くないのは、こどもたちの希望が少ないのですか。」
  • 孫「入学試験もありますけれども、高校の数が少ないから競争が激しくて入れないのです。」
  • A.J「職業教育のことを伺いたいのです。先程の説明で、地域に還元するような職業教育をなさっているということで大変感激したのですけれども、皆地元に就職できるんですか。」
  • 孫「卒業したら殆ど全部地元で就職できます。生産の必要から設けた科目だから、例えば農業技術者が1人必要な場合は3人のクラスを作って人材を養成するので、全部就職できます。」
  • Y.I「この興隆県で、例えば北京などに就職したいという場合にはどういうことになりますか。」
  • 孫「人材服務公司、人材サービスセンターなどがあります。そこで責任持って紹介します。仕事の情報を提供してチャンスを作ります。」
  • A.M「その場合、戸籍は移れるのですか。」
  • 孫「戸籍は変われないです。」
  • N.A「お話でこどもたちの将来に期待していることに大変感動しましたけれど、こどもを養成するには、環境と教師のレベルアップが必要とお聞きしましたが、先生方の交流とか研修とか転勤とかそういうことはあるのでしょうか。」
  • 孫「あります。交流と転勤があります。効率的に県の方から命令を出します。県の教育局の下には教育研究室があります。教育研究室の仕事は、各学校について教育改革、水準、レベルの向上、先生方の交流活動を行っています。学校間のお互いの研究活動、交流活動などそういう活動は県内に限るのではなくて、他の県や都会にも行って研修します。他所の方から招いて来て講義をしてもらったり授業をしてもらったり、大学に入って研修することなど、能力の向上のためにいろいろ教育研究室でやっています。」
  • A.J「高校の資格を持った先生たちは、もともと興隆の人で他の大学にいって興隆へ戻ってきているのですか。」
  • 孫「大多数は元々興隆県の出身で、大学へ入って又戻ってくるのです。あとの一部分は他所から来た人たちです。」
  • A.J「それで感心するんですけれども、日本では都会に出ていったらもう戻ってこないということが往々としてあるんですけれども、自分の故郷に誇りと関心を持っているからだと思うんですけど、そういう自分の故郷に対する誇りをどうやって育てたのですか。」
  • 孫「先程紹介しましたけれども、自分の故郷に根ざす教育も行います。幼い頃からそういう教育を行っています。基礎教育の科目の中でいろいろな形で自分の故郷をいかに愛するかということを教えています。」
  • M.U「小学校での徳育・知育・体育の具体的な科目の内容を教えて下さい。」
  • 孫「ひとつひとつ説明します。小学校の科目は、思想、道徳、歴史、地理、自然(社会)、語学(国語)、数学、音楽、スポーツ(体育)、美術、簡単な労働技能です。」
  • M.U「日本では受験のために学校教育の他にお金を出して、塾というものに行っています。それにスポーツ関係のクラブ活動(部活動)もあって、日本のこどもたちは非常に忙しいのですけれども、中国ではどうなのでしょうか。」
  • 孫「あります。日本語の塾というのは、こちらでは家庭教育と言っています。先生の所へ行って指導してもらったり、先生に来てもらって自分の家で教えてもらったりすることがあります。それから日本のクラブ活動に当たるものとしては、今中国は2日休暇(土、日休み)があるから、休日を利用して学校で特別クラスとして行っています。学校は授業の他に又特別の教育−書道が好きなら書道のクラス、美術が好きなら美術のクラス、音楽のクラス、コンピュータのクラスも今流行っていますし、英語も人気があります。体育もあります。その学校の先生が担当していますが、時々他所の技能を持っている人から来てもらっています。有料です。1時間20角〜50角です。」
  • A.M「二つお聞きしたいのですが、教育体制のところで小学校・中学校の校長免許証ということがありましたけども、免許証制度というのはこれまで聞いたことがなかったんですけれども、その場合その免許証はどこが発行するのですか?」
  • 孫「国家教育委員会です。」
  • A.M「それはいつからですか?」
  • 孫「92年です。教育法が変わってからそういうふうになりました。」
  • A.M「わかりました。それからもう一つ先生方のことなんですが、公弁と民弁と両方いらっしゃるわけなんですけれども、その割合と、民弁の先生の状況と給料の問題とか待遇とか、この興隆県でどのように行われているのかお聞きしたいのです。」
  • 孫「公弁(公費採用)の先生は1ヶ月に給料400元です。民営(私費採用)のは平均して月に260元位です。公営と民営では全然違います。両方とも今若い先生が多いです。給料の基準は、同年齢の公務員より少し高くしています。例えば同じ年齢の公務員が250元なら先生は260元にしているんです。」
  • A.M「時々民弁の先生の給料がなかなか払われなかったと聞いたことがあるのですが、今現在はどうなのでしょうか?」
  • 孫「そういうことはありません。一部貧しい村の民営の先生に一時期払えないところもありました。年末になると全部払うようにしております。皆さんご存知のように農村は秋に収入が入ってきます。」
  • A.M「手当などはどうですか?」
  • 孫「ここの山間地区の先生には手当が出てます。何人か先生がいると、中心の先生には手当が付きます。働いた年期による手当もあります。それから学歴にも関わります。中等専門学校以上の先生になる場合も手当が付きます。それから辺鄙地区の給料は他の地区より1級高いです。」
  • M.S「生徒たちは学校へお弁当を持って行くんですか?」
  • 孫「これは2種類に分かれます。小学校と中学校と、学校によって違います。中学校の場合は、家が遠い子どもの場合は全部寄宿舎制です。食事はもちろん全部学校の食堂で食べます。遠い所の子どもは弁当を持ってきて学校で食べます。」
  • M.S「中学校の寄宿舎の費用はいくらですか?」
  • 孟「1学期100元位です。先ほど申しましたように卒業率が安定できるのは、県政府の幹部が1対1で、生徒1人に対して1人が援助を出しているからです。そうしないと、貧しい山間地区の貧しい家庭がまだ結構あるから学校には入れなくなるし、あるいは途中で寄宿舎の費用が払えなくなって学校を辞めなければならなくなる場合も出てくるので、1対1の体制をとって費用を出しているのです。今県全体の幹部たちは、毎年1ヶ月の給料の80パーセントを出して、貧しい家庭の子どもが卒業するまで援助をし続けています。」
  • A.M「もらった生徒は、奨学金だとすると、卒業したらそれは返すのですか?返済義務は?」
  • 孫「返さなくていいのです。」
  • M.S「小学校の場合の遠い、近いというのはどの位で分けるのですか?」
  • 孟「2.5キロ以内を近い所にしています。10キロとか7.5キロとかを遠いとしています。だいたい、お昼の食事に帰ってきて遅刻しなければ近い所ということになります。」
  • M.S「一番遠いところはどの位ですか?」
  • 孟「片道15キロです。5年間の学校を終わったら、3万キロ近い道のりを歩いたことになります。」
  • M.S「その15キロの登下校は自転車ですか?」
  • 孟「山道で急な坂道が多いので、歩いてです。毎日です。寄宿舎制を目標にしたのはそういうことだからです。」
  • K.M「家に帰ってお昼を食べるということですが、家には誰かいるんですか?」
  • 孫「中国の田舎の場合には、親もお昼は家に帰って食べるのです。いっしょに食べます。」
  • M.S「だいたい公務員の人も、2.5キロまで位の人は家へ帰ってお昼を食べるのですか?」
  • 孫「そうなんです。」
  • K.M「じゃあ昼休みの時間はどの位なんですか?」
  • 孫「だいたい1時間から3時間位です。夏は3時間です。冬は2時間です。」
  • A.J「私たちは45分です。」
  • 孫「時間は往復の時間も入れてです。時間が無駄に使われている感じですね。」
  • F.N「お話も尽きないのですが、細かい点は後で山に行きまして、直接山の様子を見てからお聞きしましょう。それでは、発言をしなかった人に感想を言っていただいてお礼の言葉に代えたいと思います。」
  • S.K「中国全体と興隆県と一緒になって、教育に対して強い努力をしているなと感じました。特に小学校と中学校については、入学率、卒業率とも100パーセントを目指してやっているというようなところは、基礎教育をきちんとやろうという中国や興隆県の教育に対する強い現れだと思います。あと若干私もお聞きしたかったのは、子どもたちそれぞれが教育内容に対してどれくらい理解しているのかというようなところを、これから現地に行ってお尋ねしたいと思っています。いずれにしても非常に教育全体に強い意欲を持っている中国全体並びに興隆県の教育担当者に大変感動いたしました。どうもありがとうございました。」
  • Y.T「今日はどうもありがとうございました。私のクラスに学校から家まで2キロの子どもがいるんですが、その子は遠いからバスで通わせてくれということで、学校としては許可しているんですけれども、なんかそういうことで、日本の子どもが便利さの中で学べることの素晴らしさを感じ取る力が希薄になっているかもしれないなと改めて感じさせられました。私自身学校へ帰りましたら今一度、沢山ある問題を皆と一緒に考えてみたいと思います。」
  • 孟「F.N先生のご努力で、日本の郵政省の寄付金を戴いて今モクイ中学校の寄宿舎を建設中です。それは先程ご紹介した子どもたちの学校に通う往復の時間を解決する一つのプロジェクトです。感謝します。紹介はこれくらいにしまして見学しながら又お話ししたいと思います。」

 

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