興隆県教育状況

劉(興隆県教育局長)さんの講演

2001.8.18 於:広興賓館 

 

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 大きい視点から中国の山地教育について少しお話ししたいと思います。

 中国の教育は基本的には政府がやりますが、私たちはレベルに分けて学校を作るというシステムを採ってます。例えば大学は国、各省、各市がやります。高等学校は県が経営します。中学校は基本的には郷と鎮がやります。村の小学校は村がやります。学生は基本的には9年義務教育制度ですから6・3制が基本的で、あとは5・4制もあります。今年の6月、中央政府国務院は会議を開いて、これから6・3制に統一するという方針を出しました。学校を作る、学校を経営するシステムも変わります。これからは県にその権限が属することになりました。基礎教育つまり小学校と中学校の責任は県の政府にあるということです。この政策はこれから実施することになります。

 興隆県には鎮は7つ、郷は13,行政村は297あります。人口は31万5000人ぐらいです。面積は3123平方キロメートルです。興隆県は山地ですから交通が非常に不便で、そして人口も広範囲に分布してますから教育をやることにも困難があります。興隆県の事情に基づいて私たちは20の中心校を作っています。7つの学校は県が直接に管理しています。

 小学校は290ありますが、子どもたちが学校に通うには交通が不便なので、分校も51あります。私たちは複式教育というんですが、つまり1つのクラスには2つの学年の生徒が一緒に勉強することが多いです。あるところは生徒が10人足らずで先生が1人ということもあります。小学生は大体2万1000人ぐらいです。

 中学校は21校あります。生徒は2万5千人です。中等職業技術学校は1つあって1000人ぐらいいます。普通の高校は2つあって在校してる学生は1800人くらいです。県が直接管理している幼稚園は一つあって300人ぐらいの児童が通っています。今、就学前のクラスは275あります。7000人が通っています。それから先生の研修学校が1つあります。これは教職員の新任教員と普通の教員が研修するところです。近年県の政府が9年の義務教育を発展させて職業教育をやっています。今中国は素質教育というスローガンを出していますが、それにも力を入れて県のために中級初級の人材を養成しています。

 毎年、大学に入れる学生は300人から400人ぐらいです。基礎教育というのは基本的に義務教育を指していますけれども、素質教育というのは、今までは受験のために教育をやって来たんですけれども、これは全面発達というか学生の資質を重要視するというようなスローガンなんです。今年は大学の入学率は例年よりは良いです。今年は短期大学以上に入れた学生は480人以上です。

 ここの就学前教育は、河北省でも全国でも非常に有名です。興隆の就学前教育のモデルを作りました。基本的にはあちらこちらといろいろなところに分布している人数の少ない子どもの教育問題を解決するためのモデルです。ユニセフなどの関心も呼びました。ユニセフの人や中国の教育部の人がよくここで視察しています。小学校と中学校の教育は近年質が良くなりました。入学率は100%です。そしてドロップアウトも0です。小学校から中学校に入る時に試験なしに入学して入学率は100%です。中学校はドロップアウトは2%ありましたが、基本的に9年義務教育は実現されました。97年から9年義務教育の基準に達しました。

 農村部の義務教育の問題は国が非常に重要視しており、3年に1回検査します。去年は1回目の検査を受けて既に合格しました。中央政府はこれを非常に重要視していまして、もし不合格だったら大変なことになります。私が教育局長になってからここの教育改革をいろいろやりました。1つは今年から興隆県の5・4学制は調査に基づいて基本的に6・3制にしました。今年から6・3制に統一するということです。大体小学校は2年、中学校は3年ぐらいかかると思います。

 2つ目は小学校があちらこちらといろいろなところに散在していますので、それを調整します。特に1人っ子政策もあって農村の人口の事情も変わっていますのでそれに基づいて実状に合わせて数などを調整したいと思います。方法はいくつかありますが、1つは連合学校経営です。つまり生徒数が減っていますので生徒数の足りない学校を連合して、1つの学校を経営するという方法です。例えばA学校とB学校の例を挙げますと、A学校の3年生が少なくてB学校の3年生が多い場合はA学校の3年生の生徒がB学校に通います。しかしB学校の4年生が少なくて、A学校の4年生が多い場合はBの学校の4年生はAの学校に通うようになるという方法です。これは交差経営ということになります。もう1つは学校の学区、通学区域の一体化という方法です。例えば大きな村があって周りに小さい村が幾つかあって、今までは小さい村も1年生から6年生までの学校を作らなければならない。しかしとても力がないので、1年生2年生3年生は小さい村がやって、4年生からは中心にある大きな村で教育するという方法です。

 もう1つの方法は寄宿制です。つまり遠隔地に住んでいる子どもは、学校で生活して1週間か2週間に1回家に帰ります。人口が多いところは9年一貫制という形をとります。先ほど言ったのですが、中学校は21校あって分校も15校あるのです。合わせて36校もあるのですけれども、これから郷は1つの中学校だけを経営するようになります。また、小学校は290校あって分校も51校あり、全部で340ぐらいありますが、これから186に減らしたいと思います。学校を減らすことによって教職員の質を高めて、それから資源の配置も合理的になると思います。

 高校の話をしたいと思います。高校はこれからもっと力を入れたいと思います。現在高校生は4000人くらいですけれども、2005年には6000人にしたいと思います。次第に高校教育を普及したいと思います。今は山地ですからまだ高校教育を普及させることは難しいと思います。興隆県は徳育を第一という方針を採っています。守っています。知識もあって理想もあって道徳もあって規律を守る公民を養成するために頑張っています。道徳教育は授業の中だけでなく特別活動とかいろんな形でやります。いろんな道徳教育の資源を利用したいと思います。ですから学生に対して思想、政治、愛国主義,方正、人生観の教育をやります。私たちのスローガンとしては徳育、知育、体育、美育、労働教育という全面発達の、社会主義の建設者と後継者を養成するというスローガンです。これは興隆だけでなく中国の 教育の方針です。

 今までの社会主義というのは私たち政府がすべての教育の責任をもっていましたが、しかし実際やってみるととてもそういうような責任を負えないところが多くあります。経費の面やその他です。ですからこれから日本の言葉で言えば、例えば私立学校のような形でやりたいと思ってます。中国では私立という言葉をさけて社会力量、社会の力を借りて社会力量学校経営という様な形で発展させたいと思っています。全国から見てもこの部分は始めたばかりのことなので興隆県もこれからやろうと思います。ト小平の言葉なのですけども「教育は近代化、世界、未来を目指さなければならない」という言葉があります。今、知的経済が発展してて特に情報技術がすごく進んでいる中で、私たちは情報教育もやらなければいけません。そして国際化の問題もあり、小学校3年生以上、3年生から英語教育もこれからやるつもりです。

 もう1つ私たちの考えていることは興隆の教育をどうやって興隆の経済発展のために貢献させるかということです。ですから私たちは義務教育だけでなく、職業教育と社会教育をも発展させています。義務教育、職業教育、成人教育の3つの教育をよく連携して農業、科学、教育の3つの部門を発展させたいと思います。職業高校はありますけれども郷とかに委嘱の職業学校もあって、大学に入れない学生に農村で生活するための技術とか、農業をやるための技術を教え、興隆の経済発展に貢献をさせたいと思います。進学には希望がある、なるべく進学させて希望を見つけさせたい、つまり教育に力を入れる。豊かになることも希望がある。進学がダメだったらじゃあ自分の労働によって豊かになる、そういう技術を与えるということです。

 成人教育のことを言いますと、各郷と鎮には成人学校があります。成人学校の仕事は2つあります。1つは現在の農民のために短期の技術訓練のクラスを設けて、例えば今回はトマトをどうやってつくる、今度はキュウリをどのようにつくるというような短期の技術訓練をやることです。もう一つは9年義務教育を終わって、しかし高校には入れない、入らない生徒のために農業技術の訓練をやることです。農村の事情に合わせて小学校でも少年技術クラスというようなことも考えています。1つはカリキュラムに労働技術という科目を入れたいと思ってます。基本的な目的は職業道徳とか職業のための意識を養成することです。興隆の教育は見込みのある状態になってます。非常に希望があると思います。私は教育局長として日本の皆さんに日本の教育の良い経験を教えていただきたいと思っています。皆さんの貴重な時間をありがとうございました。私の話はここで終わりにしたいと思います。

J(司会)さん

ありがとうございました。では、質問をどうぞ。

Iさん

 私は日本で全校17名の学校に勤めております。複式学級なんです。中国は一人っ子政策で子どもの数が減っているそうですが日本でもたくさん減っていってます。で、いろいろ問題が起こっています。先ほど学校が統廃合する、幾つかの学校がなくなってると言いましたね。それで困ったことはないかどうか。質問の2つ目は、素質教育についてもう少し詳しく聞かせていただきたいのです。日本でも総合的な学習といって学び方とか生きる力を育てる教育が叫ばれて今実践されているわけです。この素質教育というのはどういう点に力点を置いているのかということです。

劉さん

于(県教育局副局長)の方から答えます。

于さん

 先ほどの小学校の統廃合のことですけれども、子どもの出生率に合わせて、学校をいろいろと調整をしなければなりませんが、問題として小学校の子どもが年齢が小さくて、統廃合すると距離がさらに遠くなるということです。子どもが学校に通うことがもっと難しくなるという面があります。もう1つの問題としては寄宿制です。子どもは小さいときに学校で生活して、自分の家でも生活を経験して、親との関係を持ちながら教育を受けることが必要ですけれども、しかし寄宿制というのはほとんど家庭生活というものがなくなるということです。それも問題です。もう1つは経費の問題です。寄宿制をやると学校だけではなく、宿舎とか食堂とかいろんな生活の施設、設備を作らなければならないことになりますから、費用がかかります。資金の問題もあります。そして今までなかった保育の先生もこれから養成しなければならないことになります。

 先ほど申し上げたのは、問題ですけれどもしかし総合的に見ればこういう統廃合によって資源は最大限に利用することになると思われます。

Iさん

今、寄宿でなくって通学している子で何キロぐらいあるんですか?

于さん

 5キロ以内です。合理的になると思います。ある程度の規模がないと効率が低いのです。もう1つの質問ですけれども素質教育のことですが、素質教育というのは「民族の素質を高めるための教育」と理解してくれて結構です。民族全員の素質を高める教育です。狭い意味の素質教育といえば、学校教育の中で学生にまず、どうやって人間になるか、人間として生きるかということを教育する、つまり道徳教育です。どのようにその知識を与えるかという教育です。

 2つ目ですが学生のレベルに合わせて知識を与えます。それから体育ですが、いい体をしなければならないので、これも重要視しなければならないと思います。美しいものを味わえる能力も必要です。もう1つは創造力です。ですから学校教育の中での素質教育は創造力と実践力、新しいものを作る能力、考える想像力でなくもちろんそれも含めていますが、創造力と実践力を重要視しています。これも中国の教育方針と一致しています。中国には教育方針というものがあって、それは全面発達した建設者と後継者を養成するという、さっき言ったのですが、それと一致しています。 

Iさん

知の部分でレベルに合わせてということですけれどもクラス別に分けるんですか?

于さん

中学生でもクラス分けをしますけど就学前教育、小学校、中学校、高校これは世界的に同じだと思うのですけれども、しかし今からはちょっと変えたいと思います。国が新しいカリキュラムの基準を定めて、学生の学習指導要領の国家基準を出しましたので、それに合わせてやります。就学前教育なんですけれども、例えば4歳とか5歳とか、どういう年齢でどうやってやるかという基準があるわけです。例えば先ほど全面発達と言いましたが、中国人は普通は徳育・体育・知育・美育というような順番で言うのですが、就学前の場合は徳育というよりまず体育、それから知育、それから徳育、それから美育というような順番でやります。ですから教育部が定めた国家カリキュラム基準が非常に明確です。そういう機関があります。 

Jさん

 今の質問は日本ではレベルに合わせたというときに、習熟度別学級といいまして、例えば同じ3年生の算数の授業を、算数の能力の高い子と算数の能力の達してない子、レベルの低い子を分けて教えるというようなことをやっても良いということになっているのですけれども、そういうふうにやるのですかというのが質問の意味ですね。一人一人の子どもに合わせて教育するというのがありましたので、そういう質問が出てきたと思います。

于さん

 方針としても許されるようになっています。今のスローガンとしてはこういう基準があります。分類して指導するという、つまり能力の高い子と低い子を分けて指導する方針を出しています。だけどクラスを分ける根拠はやっぱり年齢です。学校教育はもちろん学生の才能を認めています。

白(副県長)さん

 もう1つは授業だけでなくて授業以外のこと、日本の特別活動とかクラブ活動のようなものがあって、クラブ活動は学年という基準ではなくて同じような趣味があって、例えば美術に対して同じ趣味があって能力も似たような子どもは同じクラスで勉強しています。だから全員基準に合わせて教育すると共にそれぞれの趣味を満足させます。 

Jさん

 ありがとうございました。時間がもう迫ってますが、他の質問を御願いします。

Iさん

 じゃ御願いします。主にこの興隆県と私の新潟県とは大変似ていて、教育問題についても共通の問題点が多いんですけれども、そこで先ほど大学に進学するものはそれなりの希望があり、進学しないものは経済的な利益を得るようなということで、職業教育に力を入れてるということがありました。そこで中学ないし高校を卒業した生徒たちがこの県内で就職して満足できるような収入をえることができるのか、そういう地域の産業開発ということと迎合していかないとなかなか大学進学できない子どもたちに希望を持たせることは難しいと思うのですけれどもその辺りの実体はどうなっているのかということをお聞きしたいと思うのですが。

Jさん

 質問を先にさせていただきたいと思います。

Oさん

 中学校の中途退学について2%とおっしゃいましたが、退学していく理由は何なのか、家の経済的な理由とか家の働き手にならなければならないとか、そういう理由があるとか、退学者を出さないような対策が何かあるのか。日本では経済的に困難な生徒には修学援助の制度とかあるのですけれども、中国ではどうなのでしょう。

于さん

 まず、Iさんの質問ですけれども中国のシステムとしては、政府が責任を持つのは9年義務教育で、中学校を卒業した後は何をしても政府は責任を持たないということです。教育としては。ですから農民になっても良いし養殖とかいろんなこと、どんな仕事をしてもよろしいということです。

 今までは計画経済ですから大学生が卒業した後は国が仕事を与えますけれども、今はもう変わって大学を卒業しても仕事を自分で責任を持って探します。もちろん中学校の卒業生も同じです。うちの県の中学校を卒業した人は、農業とか商業とかの職に就いてる人が多いです。私としては、中学を卒業した生徒の生活状況は問題ないと思っています。

 ドロップアウトのことなんですけれども、今中学校は98%の学生は卒業できていますが、退学する人の理由はいろいろです。もちろん貧困という理由で退学、あるいはついていけなくて続けられない生徒もいます。

 貧困学生への支援ですけれども、今県には1つの基金があって、これは日本で生活している華僑、トウさんという方なんですけれども、彼がお金を出してこの基金を作ったのです。これはちょっと加えた方がいいかもしれません。中国の義務教育というのは、日本の場合は国庫が全部お金を出すわけですけれども、中国は違います。中国の義務教育は郷の学校は郷が出す、県の学校は県が出す、村の学校は村が出すという形を取ってます。ですからさっき私が言ったのは、県の人に対して基金で援助しています。郷や鎮や村の貧困学生にはそれぞれのレベルの各政府が責任を持って支援をしているということです。例を挙げますと、皆さんは帳構峪郷に行かれたことがあるんですけれども、そこの郷は興隆県の中で割と遅れている所です。そこの郷の政策として、郷の政府の幹部は必ずそこの1名の貧困学生を自分の給料で援助しなければならないのです。副郷長以上の方は1名、生活費と学費を援助します。基本的には生活費とテキスト代です。郷の幹部が自分の給料で1名の貧困学生を助けます。それから学校、帳構峪中学校の学校の幹部も、ある程度出さなければならないです。その郷の政策です。

 道は基本的に2つあります。1つは学生の生活費とかいろいろな雑費を学校はなるべく減らすことです。もう1つは学校の教職員が貧困学生を援助することです。大体以上です。

Jさん

 ちょっと先ほどのですね、職業教育についての話がまだ納得できないと思いますが、どうぞIさん。

Iさん

 さっきの続きで、中学卒業者が農業なり商業なりに従事していて、問題はないということでしたけれども、それは現在私たちがぐるっと廻っているときに見ているような、その今までのあまり豊ではないあの生活を繰り返すのであれば、あまり希望を持った職業教育ではないと思うんですよ。それで親たちよりも遙かに豊かな暮らしを、自分たちがこの村でやっていくんだという、そんな希望が持てるような職場を与えるとか、新しい農業技術を郷とかが彼らに示すとか、あるいはよその町に出ていってもっと給料の高い仕事をつくる道がひらけているとか、そんなふうなものへのつながりが職業教育にはあるのかしらということでもう1回。

于さん

 職業教育の話ですが、今まではいろんな形をとっていました。昔は3プラス1という形です。つまり中学校3年を卒業してプラス1年の職業教育を受けて卒業するわけです。今は職業訓練センターもあって、それから各地に職業学校があって興隆県の現在の事情に合わせて専攻を設けるわけです。例えば興隆県は山査子が有名です。果物が有名です。じゃあ果物をどうやって栽培するのかという技術を教えるわけです。それで果物加工なんですが、ここのホテルの後ろに大きな企業があってそういうようなトレーニングをやります。つまり、もし進学できなければある程度の技術を与えます。技術で自分を豊かにする手段になると考えます。

 もちろん別の選択もいろいろありますけれども、一部の学生が卒業してから北京とかいろんな所に出稼ぎをして、自分の生活の状況も大いに改善されます。

Jさん

 それではちょっと補足質問ということで。先ほどね、卒業させるところまでは国の責任政府の責任、後は自由にという話がありました。日本の学校では、高校にほとんどの生徒が行きますから、高校卒業した後どういう人生を選ぶかということについて、一人一人の教師が面倒を見るわけですね。果たしてそういう選択、進路を選んで将来幸せになるかどうかというようなことを、生徒と一緒に考えて進学をするとか就職をするとか、就職するならどういった企業が良いかということまで相談して、そしてその企業に実際に就職できるところまで付き合う。さらに就職した後、そこを訪ねて、どうですか、うまくいってますかというようなことも聞いてその結果を次の生徒の指導に役立てるとかね。そういうようなことを今やっているから、中国の場合はどうなんですかと、そういう質問の意味もあったと思います。

劉さん

 そういうような個人的な指導があるのですけれどもシステムとしては、制度としてはないです。

白さん

 さっきの話の続きなんですが、基本的にはそういう指導があります。つまり中学校を卒業したときに「あなたは成績が良いから高校に入って、それから大学に入って良いですよ」と言う。あなたは大学には今の事情で入れないと思うから、どういう職業に就けば良いか、そういうような助言をします。しかし組織的にそういうシステムがあるとは言えません。助言はやってます。しかし中国の場合は、教育資源が限られていますから、選択肢がそれほど多くはありません。例えば興隆県の卒業生は基本的に興隆県内の職業高校に入りますけれども、しかし興隆県の職業高校はあまり多くはない。専攻も観光とか果物の加工とかそれほど多くはないです。選択肢はそれほど多くはないので、これは問題ですけれども、進路指導というようなことはやっていると言えます。