-----興隆県教育委員会来日-----

新潟・広島・東京他 で教育視察

1999.2.28〜3.15  

 

 

CONTENTS

 

 

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 2月28日から3月15日までの日程で興隆県より教育視察団4名(内通訳1名)が来日しました。「中国山地教育を支援する会」の仲介し、文部省教育研究所の招待によって実現したものです。

 一行は、日本の一般の学校(幼・小・中・高・大)の視察は東京で、僻地教育の視察として新潟県の上川村を訪れました。また、平和教育の視察として広島を、文化交流として京都をまわりました。当会でも各地で会員が随行、お手伝いをしてきました。4名の視察団の的確な問題把握に案内するものは、驚嘆しました。かれらは自ら文化を持つ人でした。

3月14日の早稲田大学国際会議場での研究交流会後には、当会主催で「お別れ晩餐会」を開き、約20名が参加しました。

国立教育研究所にて
東京都目黒区立不動小学校・幼稚園
東京都目黒区立第四中学校
東京都目黒区立第四中学校
東京都立園芸高校
東京都立工芸高校
 みどりが丘幼稚園
早稲田大学での座談会
中国興隆県教育局の
劉副局長(左)と孫局長(右)
中国興隆県の教育事情について説明する狄教研室副主任

日本からは高校を卒業したばかりの若者3名も参加し、積極的に意見を述べた。

お別れ晩餐会(新宿)

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中国・興隆県から山間地の教育視察 

3月5、6日 上川

新潟県上川村にて

 「中国山地教育を支援する会」(会長・山住正己都立大総長、埼玉県川越市)の仲介で、中国河北省興隆県の教育視察団が3月5、6日の両日、東蒲上川村の小中学校を訪ね、複式授業など山間地の教育事情を視察する。

 訪日する興隆県教育局の孫国孝局長ら一行4人は2月28日に来日、東京都内の国立教育研究所を訪問した後、都内の学校を見学、3月4日に県内入りする。視察団来日は支援する会が橋渡し、国立教育研究所が招いた。

 上川村では5日、村役場を訪問した後、山間の西川小神谷分校(12人)へ。児童らと一緒に食堂で給食を楽しんだ後、校舎見学をする一方、国語の複式授業を参観する。分校の教職員、村教委などとの懇談会では僻地校の教員確保対策、学校統廃合など山地教育特有の問題について意見交換する。6日は同村内の上川中、上条保育園などを訪ねる。

 興隆県は北京市に隣接、長城の北側の山岳地帯に位置する。人口は31万人。日中戦争当時、日本軍が同地域を侵略、今もその傷跡が残るとされる。支援する会は元教員らを中心に組織され、戦争への反省から興隆県などの小中学校に使用済みハーモニカ、鍵盤ハーモニカ、算数の教材を送る一方、現地を訪問、モデル授業など教育活動を進めている。

新潟日報 1999.2.28

 

山間地 国越え交流

上川の分校に中国視察団

 来日中の中国河北省興隆県教育視察団一行が5日、東蒲上川村を訪問、同村の西川小学校神谷分校で複式授業の見学や村教委などとの懇談会を行った。一行は同県の孫国孝教育局長を団長とする視察団メンバーや日本側の随行員ら7人。民間の「中国山地教育を支援する会」(会長・山住正己東京都立大総長)による橋渡しで、国立教育研究所が招いた。山岳地帯に位置する同県では学校統廃合などの教育施設近代化、教師の資質向上に力を入れているといい、今月14日までの日程で上川村のほか東京、広島などの学校や研究所を訪問、日本の教育事情を視察している。

 一行は午前中、村役場に加藤勇八村長らを表敬訪問。この後、同村の最奥部の山間地にあり児童12人の神谷分校へ向かい、児童らと一緒の給食を楽しんだほか、卓球で子どもたちと交流する一幕もあった。孫局長らは「将来機会があったら中国へ来て下さい」と子どもたちに呼びかけていた。

 また、3、4年生の国語の複式授業を見学したほか、同村の加藤冨男教育長や白井守同小校長らと僻地校が抱える問題について懇談した。一行は6日も同村の上条保育園や上条小学校などを見学する。

新潟日報 1999.3.6

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 原爆資料館
 大久野島
 

中国の教育関係者一行

原爆資料館見学し被爆者から話聞く

 来日中の中国河北省興隆県の教育関係者一行が9日、広島市中区の平和資料館(原爆資料館)を見学した。

 文部省国立教育研究所がアジア・太平洋地区を対象に、日本の教育現場を視察してもらおうと昨年度から始めた取り組み。同県教育局長の孫国孝氏(55)らの希望で広島を訪れ、被爆者らからも話を聞いた。

 資料館では、畑口実館長が、被爆の被害を示す資料や広島の街の様子などを説明。孫氏は「原爆が人に与えた痛み、苦痛が印象深かった。戦争の教訓を忘れてはならない」と感想を述べた。」

同県は山地にあり、日本の市民団体「中国山地教育を支援する会」や教職員組合が教材を送ったり、生徒向けの寄宿舎建設を支援したりしている。

朝日新聞 1999.3

 

平和資料館を見学

中国の教育関係者が来広

 中国河北省興隆県の孫国孝教育局長ら4人が9日、広島市を訪問。平和記念資料館の見学や被爆者の証言を通して被爆の実相に触れ、平和教育に生かすことを誓った。

 教材提供や教師派遣で同県を支援、交流している教師らのグループ「中国山地教育を支援する会」(事務局・埼玉県川越市)の紹介で、国立教育研究所が招いた。先月28日に来日し、東京都内や新潟県上川村などの小、中、高校を視察。広島訪問は一行たっての希望で、広島平和教育研究所が案内役を引き受けた。

 同研究所で被爆証言を聞いた後、同資料館へ。畑口実館長から原爆投下に至った背景や放射能による健康被害などについて解説を受けながら、原爆で破壊された街の模型や、投下時刻の8時15分を指したまま止まった時計などの資料に見入った。

 見学後は、劉海明・副局長(35)が「心血をささげて平和に貢献する若者を育てよう。」などの意味を込めた自筆の書を畑口館長に贈呈。孫局長は「原爆が人に与えた痛みが印象に残った。中国も同じ戦争の被害者。教訓を忘れず、歴史を繰り返さぬよう、若い人たちを教育しなくてはならない」と話していた。

読売新聞 1999.3.10

 

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