オンライン・レッスン No. 14


EBAKOS ON LINE LESSON NO.14

アーバン金管教本を使って(5)

今回は譜例NO.28からです。これまでのレッスンと同様、新しく学んでゆくことは、全て、今までに習ったことにプラスされます。ですから、ここまでに習ったことを忘れてはいけません。跳び箱のように、新しく習ったことを積み重ねていって下さい。

では、譜例を見ましょう。初めて8分音符が登場します。今回は、この8分音符の吹き方の練習です。これまでは4分音符の吹き方を練習してきました。それは、もう、皆さん、吹けるようになったと思って、これから先を進めてゆきたいと思います。うまくゆかないと思われる人がいらっしゃいましたら、もう一度、出来るところまで戻って、練習をしましょう。

さて、8分音符です。8分音符は4分音符のちょうど半分の長さですね?しかし、ちゃんと2等分できている人は、なかなか居ません。日本人はどうしても、前の8分音符が短くなって、後ろの8分音符と少しくっついてしまう傾向があるようです。西洋音楽を演奏する場合は、これでは、きちんとしたリズムとは言えません。西洋音楽と言っても、すべてがメトロノームとぴったりというわけではありませんが、まず、きちんと2等分できることで、少し長めにとか、少し前目にとかという微調整が出来るようになります。ブレスは4小節に1回吸うようにしましょう。

NO.29は4小節ずつ吸うと、2小節余ってしまいますが、そこは2小節吹いて、休符の所でブレスを取りましょう。1小節ごとの音の高さによる音量の増減に気をつけて、登って行きましょう。その1小節の形が、少しずつ大きく相似形になるように気配りしながら、息の力で、大胆に登っていって下さい。

NO.31からNO.35までは、殆ど同型の練習です。2小節ごとのブレスで良いと思います。2小節目の最初の2分音符まで、しっかりクレッシェンドして下さい。3拍目の2分音符は、勢い余って、大きくならないように、しっかり支えて、音量をコントロールして下さい。そうです。オクターブは、約半分の音量で吹きましょう。9小節目からは、逆になります。下降形はディミニュエンド(デクレシェンド)して、10小節目の二つ目の2分音符は、しっかりと息を吹き込んで下さい。この際、唇から先に動いてはいけません。唇はあくまで、受け身であることが望ましいのです。息に対して、反応するようにしましょう。

この先の練習曲でも、新しく気をつけることはありません。3拍子という事と、音の高さと音程の関係に気を配りながら、大胆に登って行き、慎重に降りて行くことです。ここで、大胆と申し上げましたのは、上行形の時に、多少の失敗は恐れず、楽器に息を吹き込んで行きましょうという事です。慎重というのは、下がって行くときに、急に弱くしたりしないで、徐々に弱くして行くということです。

譜例NO.36を見て下さい。3拍目まで音は音階的に一音ずつ上がって行きます。そこまでは、徐々に大きくして行きましょう。3拍目の裏から次の小節の1拍目にかけては、ディミニュエンドします。2小節目の2拍目は、1小節目に1段ずつ上がっていった5度を一気に上がります。1小節目の5度の感覚と同じ感覚で一気につかめるように、これも大胆に吹いて行きましょう。この5度と次の3度を確実につかむのが、この練習曲の狙いです。そしてこの2小節のパターンが、相似形になるように登って行き、頂点まで達します。最初はメゾフォルテで始めるようにし、この頂点辺りはフォルテで吹くようにしましょう。

下降形は、全く逆の音形になります。最初はフォルテで始めるようにし、終わりにはメゾピアノくらいになるようにしましょう。ここでは、5度下がり、3度上がる形を自分のものにしましょう。

こうやって書いて行くと、なんだか、難しそうなことをやっているようですが、そんなことはないのです。普段、歌を歌うときに、深く考えなくても、頭の中にその音さえ浮かんでいれば、自然に音程は取れるでしょう?楽器を吹くときに、同時に頭の中でその音程を歌っているつもりになれば、口の中や舌の位置、そして呼吸の仕方などは、自然にその音を出す形に動くのです。

どうも、私は歌は苦手という人もいると思います。実際に声に出さなくても良いですから、歌っている気持ちになって、吹いてみて下さい。きっと、身体が何かをつかんでくれると思います。

このやり方で、譜例NO.40まで、練習を進めて下さい。

皆さんのご意見、体験レポートお待ちしています。


オンライン・レッスン No. 13に戻る

オンライン・レッスン No.15に進む

目次に戻る


Exclusive rights reserved. Last update 12/15/1997
Site authored & maintained by ebakos@jade.dti.ne.jp