3 完全5度(完全4度)の練習


 ユニゾンとオクターブが合わせられるようになったら、次は5度上を合わせる練習をします。ようやく西洋音楽の入り口に来たという感じですね。西洋音楽ではこの5度のハーモニーのことをドゥローンと言います。バグパイプのメロディの後ろで鳴っているハーモニーや、最近では映画「タイタニック」で印象的に使われていましたので、なんとなくイメージはつかめると思います。

 さて、どうやってこの完全5度を正確に捉えるかですが、まず次の表を見て下さい。

 これは、低いCの音を基準にした金管楽器の倍音列の振動数の表です。純正調の場合、低いCの音の振動数をaとすると、倍音の振動数はそれぞれ表のようになります。ちょっと見づらいので横に引き延ばしたものを用意しました。

 これで解るようにドとソの振動比率は2:3になります。皆さんは、きちっと合った5度音程を聴く必要があると思います。そして、耳で覚えるしかありません。最近はそのようなことができるキーボードも売られているようですが、金管楽器は他のどの楽器と比べても、この5度を体験しやすい楽器です。少し上手になった人はリップスラーの練習をすると思いますが、同じ運指で出る音がいくつかありますね?最近の楽器はよく作られて音程も良いですから、下のドの指(何もピストンを押さない)で、ドから順番に上がってみましょう。唇を巻き込んだり、締めすぎたり、押さえつけすぎなければ、正しい音程で、倍音が鳴ってくれると思います。その音程を良く聴いて覚えるようにしましょう。そして「ドー」を聴いて「ソー」を吹いてみましょう。吹く前に声に出して歌ってみるのはかなり効果があります。絶対音感のある人はちょっとやり方に工夫が必要ですが、相対音感の人は、概して上のようにしてハーモニーを聴き取るようです。これは、このあとに出てくる長3度の取り方の時も同じやり方をします。

 次に完全4度下がる練習をしましょう。

 次に完全4度の取り方ですが、今度は先になっている音を「ソー」と感じるようにします。そして自分はその「ソ」に対して「ド」と吹くようにします。

同様に完全5度下がる練習です。


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