富士通 FMV BIBLO NB7〜14の分解、修理、アップグレードについて

NB10ALの分解方法を、下記の同シリーズとの部品の互換性などにも触れながらご紹介します。
NB7 NB8 NB9 NB10 NB12 NB14
15インチ NB8/1000L
NB8/900L
NB9/1600L
NB9/1130H
NB9/1000L
NB9/95L
NB10AL
NB12A
NB12AC
NB14A
14インチ NB7/75R
NB7/80R
NB7/80C
NB8/90D
NB8/90DR
NB9/95
NB9/90R
NB10A
NB10AR
NB14B
NB14B/R
さらに詳しい情報はメーカーのサイトでご確認下さい。
同時期に発売されたNEシリーズやLIFEBOOKシリーズにも共通するところも多いと思います。
その他の機種は「Fujitsu ノートパソコン改造のページ」が役に立つと思います。

<キーボードの取り外し方(メモリー増設方法)>
スイッチパネル取り外し方スイッチパネルのゴム蓋を手前からめくり上げるとネジがありますので、そのネジを外します。
スイッチパネルを左方向へスライドさせて外します。

スイッチパネルは、全ての機種で互換性があるようです。
(これ以後、画像をクリックすると拡大表示されます。)
キーボード取り外しキーボードを固定しているネジ2本を外します。
キーボード取り外しキーボードは両面テープで筐体のアルミ板にくっついていますので、奥側から手前方向へ慎重に持ち上げます。
キーボードは薄く、破損しやすいのでくれぐれも慎重に・・・。

キーボードも全機種で互換性があるようです。

キーボードに飲み物を溢してしまうトラブルが多々ありますが、もし水を溢してしまった場合には、即座に電源を切り、十分に乾燥させると故障から免れる場合があります。
コーヒーやジュースなどの飲み物を溢してしまった場合には、即座に電源を切りキーボードをお湯に浸し、十分に乾燥させるとよいようです。
何度か、ジュースを溢して故障したというジャンクキーボードを入手した事があり、実際に試してみましたが、復活させることは出来ませんでしたので、溢した直後の対処が大切なようです。
メモリー増設方法キーボードを外すと、メモリー増設用のスロットが見えます。
メモリーの種類や上限は機種によって異なりますので、メーカーHPなどでご確認下さい。
NB9/1600Lは富士通では上限512MBと公表していますが、メモリーメーカーの中には768MBまで載ると公表しているところもあります。
相性等々・・・あるのかもしれません。

<液晶パネルの取り外し(バックアップ電池交換)>
液晶パネルの外し方ヒンジカバーを固定しているネジを1本外し、ヒンジカバーを外します。
(画像は外した状態ですが、ネジ位置は○印のところです。)

液晶パネルを奥側へ倒し、ヒンジカバーを真上方向へ引っ張ると外せます。

NB8/1000L(900L)やNB9/1000Lなどの機種ではヒンジカバーを外すとバックアップ用電池が見えますので交換可能です。
ヒンジを固定しているネジ4本を外すと液晶パネルが外れます。

液晶の開閉がガクカクする場合には、ヒンジの不良よりも、ヒンジとボディ(筐体のアルミ板)を止めるネジが破損している事が多いようです。
ボディ側のメスネジはリベット止めになっており、ネジの緩みなどでガタついたまま開閉を繰り返していると、リベット(メスネジ)が外れてしまいます。
割と負荷がかかる部分でもあり、リベットが外れてしまった場合には、修理は難しく、アルミ板そのものを交換する事になってしまいます。
液晶には、15インチの場合、東芝製、日立製、日立製の高解像度の3種類が存在するようです。(同一モデルでもメーカー違いがあるようです)
この違いは、ケーブルに記載がありますのでキーボードを取り外した時点で識別できます。

画像の状態で交換する分には、メーカーが異なっても問題はないようです。

ここから先も分解できますが・・・キズや破損のリスクが高いのであまりお勧め出来ません。
分解方法は、クッションゴムと目隠しゴムを外すと見えるネジ6本を外して分解します。
ゴムの取り外し時に、フレームにキズが付きやすく、分解時にはフレームが折れやすいので少々コツがいります。
中身は、液晶パネル、ケーブル、インバーター基板が入っています。
ケーブルはメーカー毎に異なりますので、パネルだけ交換またはケーブルだけ交換といった場合には同一メーカーのもので揃える必要があります。

液晶の表示が、赤っぽくなったりちらついたりする場合には、バックライトの寿命である可能性が大きいようです。
この機種に使われているパネルの場合、バックライトの交換は難しいようですので、パネルごと交換するか専門業者に依頼した方が良いと思われます。
いきなり、表示が真っ暗になってしまったり、ちらついたりする場合には、インバーターの故障の可能性があるようです。
ノイズが出たり、表示が真っ白になってしまったり、液晶パネルの角度を変えると良くなったり悪くなったりする場合にはケーブルの破損が原因であることが多いようです。
重い物を重ねるなどして、液晶パネルに圧力がかかると白っぽく明るさのムラが出来る場合があるようで、これを修理するのは素人には難しいようです。
ドット抜けや常時点灯も同様に難しいようですので、パネルごと交換した方が無難だと思います。

<光学ドライブの取り外し>
DVD CD コンボドライブの外し方光学ドライブを固定しているネジ2本を外し、引っ張り出すと外せます。
CD-ROMドライブ搭載機種ではDVDドライブへ交換も可能と思われます。
殆どの機種で交換可能ですが、NB9/1600Lでは若干形状が異なっており、他機種のドライブへの交換は出来ませんでした。
逆にNB9/1600Lのドライブは他機種へ取付可能でした。

<フロッピーディスクドライブの取り外し>
フロッピーの外し方フロッピーディスクドライブを固定しているネジ2本を外し、外方向へ少しスライドさせると外れます。
フィルム状のケーブルがつながっており、破損しやすいので注意が必要です。
フロッピーディスクドライブは、各機種と交換可能ですが、15インチモデルと14インチモデルではベゼルの形状が異なります。

<ハードディスクの取り外し>
ハードディスクの外し方フロッピーディスクドライブを取り外すと見ることが出来ます。
ハードディスクを固定している4本のネジを外すと取り外せます。
ケーブルが付いていますので破損しないよう注意が必要です。

Webの情報ですが80〜100GB程度のハードディスクと換装可能なようです。
それ以上も可能かもしれませんが・・・試したことがないので不明です。
ついでに、HDDのデータのバックアップやデータ復元について触れてみます。
単にHDDを大きい容量の物に換装したい場合には、予め外付けHDDなどを利用して一時的にデータを移し、復旧後に戻すようにしています。
Windowsが不安定になったり起動しなくなってしまった場合にはHDDケースを使い、他のPCからバックアップを試みます。
大切なデータが消えてしまったり壊れてしまった場合には、復元ソフトを利用します。
私はファイナルデータ(未だ旧バージョンですが・・・)を利用していますが、大変重宝しています。

<更なる分解>
筐体の分解底蓋の画像を撮影し忘れてしまいましたが・・・残りのネジを全て外します。
バッテリーが収まるところにあるネジと光学ドライブの下に隠れていた銀色のネジも外します。
スピーカーは全てのモデルで共通のようです。
ワンタッチボタンと小窓液晶パネルが付いた基板も、全ての機種で共通のようですが、14インチモデルと15インチモデルでケーブルの長さが異なります。
HDDケーブル、FDDケーブルなど、その他のケーブルは共通のようです。

<オーディオ端子基板の取り外し>
オーディオ端子基板基板を固定している2本のネジを外すと外れます。
ケーブルも引っ張れば外れます。
機能的には全ての機種で共通のようですが14インチモデルと15インチモデルでは形状が異なります。
ヘッドホンなどに雑音が入る場合、交換すると直る確率が高いです。

<フラットポイントの取り外し>
フラットポイントの外し方フラットポイントを固定しているネジ1本を外します。
この部品も全機種共通のようです。
使い込んでくるとピカピカにテカってしまいますので、程度の良い物と交換するといいでしょう。

<CPUファンの取り外し>
CPU換装CPUファンを固定している4つのネジを外すと取り外せます。
ファンは機種によって2種類存在し、AMD系とPentiun4搭載機種は大型の物、PentiunIIIやCeleronは画像と同じ小型の物が使用されているようです。
大型のファンが取り付けられている機種では筐体底蓋のファンの位置に膨らみがあります。
ファンやケース底蓋を流用する際には注意が必要です。

CPUの換装については、NB10シリーズ、NB12シリーズはマザーボードが共通のようでNB10ALやNB12ACでもPentiumIII1.2GHzに換装可能でした。
また、NB9/95、NB/95LはAthlon1.1Gに換装可能です。(量販店モデルで換装済みの仕様もあります)
推測になりますが・・・NB14AはNB9/1600Lとマザーボードが共通なら1.6GHzも載るのではないかと思われます。
NB8/1000L、900L、NB9/1000Lは共通のマザーボードだと思われますが、CPU直づけの為、換装は出来ません。

<モデムボードの取り外し>
モデムボードモデムボードを押さえている金具を広げ、手前に起こすようにすると外れます。
ケーブルも引っ張れば外れます。
モデムボードは、画像のものの他に、LAN機能も搭載されたものも存在します。
マザーボードにLAN機能がない機種(NB8/1000L、900L、NB9/1000L、NB9/95L、NB9/95等)ではモデムボードにLAN機能が付いた物が使用されています。

<マザーボードの取り外し>
マザーボート換装
マザーボードを固定している11本のネジを外すと取り外せます。
マザーボード単体でもヤフオクなどで入手可能ですので、壊れてしまった場合にはするのも良いかと思います。

<CPUファンの取り外し>のところでも触れましたが、型番が異なっても同一(または酷似した)マザーボードが使用されている場合もあります。
未確認ではありますがリカバリディスクが共通な機種はマザーボードの換装も容易ではないかと思います。

また、NB8/1000LやNB9/1000Lなどは、設計が古い(?)ようで、拡張性に乏しい上、HDDの転送速度も遅いのでNB10〜12辺りのマザーボードと換装してしまうのも良いかもしれません。
(ただし、別途リカバリCDが必要になります)

<バックアップ電池の交換>
バックアップ電池の交換
この機種(NB10AL)の場合、マザーボードを外すとようやくバックアップ電池が見えます。

<カードスロットの取り外し>
DCジャック丸印のネジを外すと、アルミ板を取り外せます。

ついでですが・・・ノートパソコンに多い、ACアダプターの接触不良は、画像にあるDCジャック(レセプタクル)を交換すると直る可能性は大きいです。
半田を付け直したり、接点復活剤をつかっても、一時的に良くなることがあっても直ぐに接触不良になることがありましたが、交換すると直ってしまうことが多いです。
ただし、交換にはそれなりのリスクが伴いますので、上級者向きです。
ACアダプター(の差し込み口)はNB9/1600Lとその他の機種では形状が異なり互換性がありません。
他にも互換性の無い機種もあると思いますが、未確認です。
(NB9/1600L同様、Pen4搭載機種辺りは異なるかも・・・)
話が逸れてしまいましたが・・・マザーボードを裏返し、スロットを固定している4本のネジを外し、スロットを真上方向に引き抜くとカードスロット部分が外れます。

<筐体の流用について>
筐体(ケース)の流用についてこの機種に限らず、長く使い込んでくると色あせや塗装剥げなどで見苦しくなりますので、程度のよい中古品でリフレッシュするのも良いと思います。
14インチモデルはあまりいじったことがありませんので、15インチモデルについて触れてみます。
ケースの上蓋(パームレスト)は全機種共通のようです。(NB8は色が異なります)
ただし、ケース裏側に付いているアルミ板は2、3種類あるようです。
PentiumIIIとCeleronは共通のようでが、NB9/95LやNB9/1600Lは形状が異なります。
アルミ板は、ツメで固定されているだけですので、簡単に外すことができます。

前にも触れましたが、底蓋にはCPUファンの大小により2種類ありますので、流用する際にはご注意下さい。

<リカバリCDについて>
リカバリCDが共通のものは、マザーボードも同一(または酷似しているの)ではないかと思います。
こちらで分かっている範囲でまとめてみました。
NB8/1000L NB8/900L NE8/900 NE8/85
NB9/95L NB9/95
NB9/1000L NE9/1000
NB9/1600L
NB12A NB12AC NB10A NB10AL
NB14A
おまけの情報として、NB8/1000LのリカバリCDでNB9/1000Lのリカバリは可能でした。

<修理依頼について>
修理依頼につきましては、現在受け付けておりません。
また、メール等によるご質問も受け付けておりません。

<ご注意>
このページの情報は、個人的に調べた物であり誤りなどがある可能性があります。
分解などは、全て自己責任でお願いします。


2006.09.18