気になる注目銘柄

 第29回・雪印乳業(2262)

 第29回雪印乳業(2262)
『スタンダード&プアーズ(S&P)は24日、雪印乳業の会社格付けを「BBpi」から
「B+pi」に引き下げたと発表した。』(時事通信)
『雪印乳業に関しては2000年7月に発生した食中毒事件をきっかけに株価は急落、
その影響は同社の関連会社だけでなく食品業界の信用全体にも
波及する社会問題化したことも記憶に新しい。それだけに毎年のように発覚する
不祥事に事件の根本的な原因は会社の体質そのものに根ざしているのではないか、
といった不信感が改めて市場で拡大したことが今日の雪印グループ関連株の
急落の要因になったものと見られている。
今回の狂牛病対策関連の助成金の不正申請で受け取った金額は
900万円と報じられているが、今回の不正申請で失った社会的信用や
それに伴う売上の減少は間違いなく900万円程度の金額では済まないことは確実だろう。
尚、雪印乳業と雪印食品の両銘柄は23日だけで167億円の時価総額が失われる格好となっている。
25日の東京株式市場で雪印乳業が前日比29円(-16.48%)安の
終値147円と改めて急反落となった。株価の下落は同社の子会社となる雪印食品が
起した牛肉偽装事件の余波を嫌気したものとなっている。
武部勤農水相は事件は「極めて悪質」とした上で詐欺罪で
刑事当局に告発を行う方針であることに加えて、牛肉事業の自粛を求める発言を
行ったことも悪材料視されるものとなったようだ。』(テクノバーン)
店舗への商品の復帰を優先し納価を大幅値下げ、早期値戻し狙うも
主力の市乳・乳製品価格は事故前比95%で停滞、しかし狂牛病による不正事件によって
またも悪化が懸念される。経費削減も営業損失は見通しよりも悪化。
2002年度も無配が濃厚、500人削減、市乳5工場見直し、
市乳製品半減等リストラ大幅追加。それでも赤字は必至と思われる。
 株価分析およびこれからの株価予想ですが、
PBRは急落して1倍程度で妥当といえますが、赤字のためPER・ROEはマイナス。
100円以下になってもおかしくないと思います。今までは何とかブランド力で
株価を支えていたところもあり、さらなるイメージダウンで
売上悪化の懸念は大と思います。2003年度の会社予想では黒字転換を
予想していますが、それは難しいものと思います。
短期的には147円(1/25終値)と大きな下げによって一つのメドはたったと思いますが、
まだ下げる可能性は高いと思います。しかし200円くらいまで反発するかも知れません。
中長期的には100円割れする可能性は大です。50円以下もありうるのでは。
400円の株価回復にはかなり険しい道であることは確かだと思います。

 

買い判断―短期(1〜3ヶ月)・D 中期(3ヶ月〜1年)・D 長期(1年以上)・D+

(2002年1月26日作成)

 

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