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 第25回・みずほフィナンシャルグループ(8411)

 第25回はみずほフィナンシャルグループ(8411)、銀行株は総じて下げています。
純粋金融持株会社で傘下に興銀・一勧・富士が統合しみずほグループ結成、
総資産は世界最大。不良債権も多く経営統合を推進中。
2001年度の不良債権処理額が2兆円になるとの見通しを正式発表した。
今年度中に3000億円の資本増強を実施し、
2001年度末のBIS自己資本比率は10.5%程度になることを明らかにした。
さらに、2001年度9兆円のリスクアセットを圧縮する。
2001年9月中間期の連結経常赤字は3910億円、最終赤字は2646億円となった。
3行合計で8616億円の不良債権の処理を実施した。
下期には1兆1500億円の不良債権処理を見込み、
今通期の処理額は約2兆円に達する見通し。
下期は要注意先を中心とした引き当ての強化で8000億円を見込んでいる。
通期の経常赤字は1兆円、最終赤字は7200億円を計画している。
 株価は半年で半値になりましたが、今までが高過ぎたではないのでしょうか?
数年前ならともかく、今の銀行の財務状態は悪いといっていいでしょう。
その中不良債権が増大していく中、上げていくでしょうか?
割安とは言えませんが、しかし反発はあると思います。
しかし金融不安が払拭されない限り株価は下げる一方でしょう。
持ち合い解消も悪材料、倒産でもしない限り外資は銀行を買収しないのでは?
というわけで株価の動きは重く、下げトレンドが続くかと思います。
長期的には上げてくると思いますが、下げてから株価が回復するということですので
あまり期待はできないと思います。10万くらいが妥当株価では?
これから1年間の下値のメドとしては20万円以下、上値は40万円ぐらいと見ています。
残念ですが、まだ下げる公算が高いと思います。(2001年12月2日作成)

 みずほホールディングは12日、前2002年3月期の連結最終赤字が1兆100億円に
達する見通しだと発表した。従来は7200億円の赤字を予想していた。
年間の不良債権処理額を従来計画の2兆円から2兆2300億円に積み増す。(ラジオたんぱ)
さらに、一連の報道によると、みずほ銀行は4月1日の正式統合に前もって
3月29日の深夜からシステム統合の準備を行っていたが、
既にこの段階で支店コードに誤りがある口座振替のデータが大量に発生。
前田晃伸社長を始めとする経営陣もこの事実を知りながらも4月1日の
正式統合の予定に変更を加えることはできないとしていわば統合を
見切り発車したというもの。(テクノバーン)
みずほフィナンシャルグループのシステム障害は日本の金融機関に
大きな波紋の残る事件であったと思います。直接、ムーディーズなどの
格付けには関係ないが、しかし金融機関の信用を失墜したことは
いえると思います。一昔前の株式市場の常識なら買いでしょうか、
しかし今はどうでしょうか?銀行も潰れる時代に買いと強気にはどうしてもなれません。
 これからの株価分析・予想ですが、一言で言うと調整でしょう。
来期は黒字転換を予想していますが、来期(2003年3月期決算)の1株利益予想11227.35円
と市場予想していますが、よほど景気が好転しないと難しい数値といえるでしょう。
強気のアナリストもいるようですが、私は買いではないと見ています。
短期的にはある程度の株価の動きがあると思います。30万をにらむ展開になるのでは
ないでしょうか。1株純資産から見るとやや割安感があると見えますが、
不良債権問題がまだ解決したとはいえない今、額面通りに見ないほうがいいでしょう。
妥当株価は20万円程度だと思います。例え来期の予想通りの利益が出たとしても
決して高収益体質とはいえませんし、そうなるには相当の時間がかかると思います。
4〜5年は最低かかるのはないでしょうか?そう考えると、短中期的に上値は38万円、
下値は20万割れも考えられると思います。長期的には今は買い時といえるかも知れませんが、
50万円まで上がっていくにはしばらく時間がかかると思います。
みずほ銀行が倒産しないともいいきれませんし、リスクは十分あると思います。
(2002年4月15日作成)

  みずほフィナンシャルグループ(8411)が下げ止まらない。連日の上場来安値。
「生保の売りつなぎとみる向きもあるが、実際に手口が出ているのは、
モルガンスタンレー証券、ドイツ証券の外資系証券やイー・トレードなどの国内ネット証券。
外国人の売りにディーラーや目先筋のチョウチンがついた結果の下げ」
(準大手証券・営業企画部)としていた。ただ、「ディーラーは規制の強化などで
事実上動けないことから、代行返上や持ち合い解消といった実需の売りも
株価の暴落で先を争って出てきている」(同証券エクイティ部)ようだ。『東経投資クラブ』
4月11日現在株価は70800円ですが、まだ下げる気配すらあります。
それでは株価分析&これからの株価予想ですが、まだ短期的には値動きは荒いと思います。
60000円〜80000円のレンジで動くと見ています。一方でこういう意見もあります
「その一方で、下値が見えているのも事実で、そろそろ買い戻しの動きも
期待できるところにきているとの見方もでてきた。」(某証券エクイティ部)
短期的にはそうかも知れませんが、中長期的には何ともいえないのが現状ではないでしょうか。
長期的に株価が上がる可能性はありますが、2003年3月に1兆円の増資を実施、
このことは経営の非効率化となり、株価高騰の足を引っ張ることになります。
収益が好転すれば自社株買いするものと考えられますが、優先株の買い戻しが
先になると考えられますので、期待はできないと思われます。発行済株式数は10,582,426株
50円を額面に換算すると105億株の大型株でしかも優先株もかなりあります。
資産圧縮響き、実質業純減額。不良債権処理は中核2行で2兆円に拡大。
「税効果追加計上できず、最終赤字過去最大に。03年度は不良債権処理負担が大幅減。
株式損益も改善、最終黒字化。ただ、優先株の配当負担重く、
普通株復配は期待薄か。 『会社四季報』より
みずほフィナンシャルグループが完全国有化による、100%減資も否定できません。
現在では財務もかなり悪化しており、アメリカの基準でしたら倒産しても当然といえる状況です。
100%減資はないとしても無償減資の可能性は十分あるため、
どうして積極的に買いとはいえません。中長期的には減資も考えられますので、
実質的には何分の1になるかも知れないということです。長期的に上がったとしても
1年、数年後に12〜15万円くらいだと見ています。この株の最大のリスクは減資です。
(2003年4月13日作成)

 

買い判断―短期(1〜3ヶ月)・D 中期(3ヶ月〜1年)・E+ 長期(1年以上)・E+

 

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