気になる注目銘柄

 第19回・ローム(6963)

 第19回はローム(6963)、最近下げている銘柄です。
特色は特注LSIでトップ、ダイオードなど半導体素子や抵抗器でも有力、
顧客対応力に強みがあるということです。
集積回路はカスタムIC中心で売上を伸ばしているが、
半導体素子は携帯電話関連が振るわず減収となりました。
青色LED、有機EL表示装置にも参入予定。
ここ数年間業績は順調に伸びているわけですが、
しかし今年に入って成長に陰りが見えてきたようであります。
そのためアナリスト予想も相次いで格付けを下げました。
 それではこれからの株価予想・分析ですが、
外国人持ち株比率が高く(39.5%・2001年3月現在)、外国人投資家の動向に
影響され易いことはいうまでもなく、外資系証券会社が売っていけば
10000円割れも夢ではありません。この株価なら割高ともいえませんが、
決して割安ともいえません。99年12月に44000円の高値を付けましたが、
今までの下げはIT相場で上げていったもので、下げるべきして下げたものであります。
日経平均の低迷およびナスダック指数の低迷がその原因といえます。
株価が回復する可能性はありますが、まだ不透明感があります。
最近株価を下げましたが、実は底値かも知れませんが、
しかし半導体市場はまた不況に立たされています。
半導体生産高世界一位の韓国のサムスン電子は約33%減収となっております。
このような悪材料があることも事実であり、これからの株価高騰も考えにくいと思います。
これからの展開としては短期的に多少のリバウンドもあると思いますが、
基本的に下げトレンドだと思います。底値は10000円割れが一つのメドではないでしょうか?
中長期的に底値をつけてから上がっていく可能性はありますが、
16000〜20000円といったところでしょう。これも成長が続くということが前提になりますので、
その期待を裏切ることになりますと、更なる暴落も予想されます。
結論としてはリスクが高いということであります。(2001年8月18日作成)

特注LSIでトップ、ダイオードなど半導体素子や抵抗器でも有力、顧客対応力に強み
2001年度の決算では減収減益ということになりました。連結売上高は約3212億円
(2000年度は4093億)、営業利益は約664億円(前年度は1377億)
当期純利益は約392億円(前年度は861億)でした。アナリストの予想では
来期は収益改善と見ていることが大勢となっています。2002年度の1株利益予想は495円、
2003年度は606円。増収を見込んで強気になっているようです。
株価予想は今の株価で割高があると見ています。短期的に20000円回復の可能性も
あります。実際3月には相場が好転したために20000円を回復しています。
前に10000円割れを予想しましたが、10000円割れはなく
この銘柄は人気のある銘柄だと思いました。PER(株価収益率)は約52倍、
PBRは3.2倍(いずれも6月17日現在)、株式資本率は高いということと有利子負債がないことは
ファンダメンタルズ的には好材料ですが、しかしPERがやや割高であります。ROEは6.38%
悪い数値ではありませんが、来期予想でも約10%以下と予想しています。
なのでどうしてもファンメンタルズでみると割安とは言い難いものがあります。
10000円前後が妥当でしょう。ただ業界の水準では高収益体質といえますが。
短期的、3ヶ月の間に上値は20000円、下値は15000円と見ています。
中長期的には日経平均の動向に左右されると考えられます。なので10000円割れも
あるかもしれません。相場が好転するなら23000円ぐらいまで上げてくるかも。
今は調整局面、いや下降局面に入っているように見えます。
買わない方がいいと思います。15000円まで落ちる可能性は高いと思います。
(2002年6月18日作成)

買い判断―短期(1〜3ヶ月)・D+ 中期(3ヶ月〜1年)・D 長期(1年以上)・D+

 

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