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 第12回・ ヤフー(4689)

 第12回はヤフーです、皆さんの知っているあのヤフーです。
インターネットのことをヤフーと言う人さえいるほど有名な検索エンジンサイトの
会社です。かつてはヤフーの株価が1億円を超えたことがあります。
Yahoo!リサーチによると、2002年3月期の1株あたり純利益予想は46951.60
2003年3月期は73946.70円となっています。
2000年・2001年決算を比較すると、

  売上高 営業利益 当期純利益 1株利益
2000年 56,95 20,31 11,53 63515
2001年 130,39 53,08 29,72 39328

(単位は百万円・1株利益は円)

これを見たら成長企業であることは一目瞭然です。
しかしこのことが株価を上げるとは限りません。なぜならヤフーの不安材料があるからです。
それはヤフーの株価は100年以上後の成長性を予想している株価で、
ヤフーの業績が悪化することになると株価は下落する、つまり成長性に疑問があると
考えられるからであります。株価は将来の収益を見込んで買われたもので、
逆にいうと収益悪化が見込まれるなら、株は売られることになります。
2000年2月1億6790万円の高値をつけたのは、IT企業の成長期待から
上げたものであり、これはいくら何でも割高感があるのではないかということで
株価は暴落する結果となりました。インターネット広告市場が急拡大していることは
確かですが、その成長性の限界があることはヤフーも他の企業と同様にあるのです。
ヤフーの収益の90%が広告収入で成り立っています。
それほどヤフーはインターネット業界では有名なのです。
インターネットをやっていてソフトバンクを知らない人はいても、
ヤフーを知らない方はいないといっても過言ではないでしょう。
ジオシティーズなどの買収によって、さらに広告収入の期待もできます。
それでは株価分析ですが、株式分割をこの2年間で
1999/3/26 [1:2], 1999/9/27 [1:2], 2000/3/28 [1:2], 2000/9/26 [1:2]
4回も実施しています。1株で16株に増えたことになります。
1997年の151万円で買っていたら、525万×16株で8400万
実質的に株価が約55倍上がったことになります。
PER(株価収益率)は133.5倍と単純に割高といえますが、
しかしナスダックが上がってくればまだ上がる可能性もあります。
ヤフーの成長性、成長余力を考えるとまだ上がるといえますが、
その反面ROE15.46%、PER133.5倍とファンダメンタル的に見ると
決して割安とは言えず、さらなる株価の下落の懸念があるといえます。
株価はワタ菓子のようなものであり、
期待を裏切ることがあったら株価は暴落することはいうまでもありません。(2001年5月8日作成)

「ヤフーBB」、12月の接続回線の増加数は11月に比べて減少している。
ただ、オークション取扱高は前月に比べて拡大した。なお、
ドイツ証券では総じてはポジティブな状況と判断し、投資判断「Hold」を継続した
ようだ。去年2回の1→2の株式分割を実施している。
2002/03/26 [1:2], 2002/09/25 [1:2]。株式市場低迷の中、
株価は堅調に推移しています。成長余地はまだあると考えられるためでしょう。
これからの株価推移を予想するなら、ナスダックの動向および業績の推移が
カギとなると考えられます。消費者金融も高成長が止まったと言うことで
消費者金融株が暴落したのは記憶に新しいでしょう。
リスクはいくつの要因が考えられますが、中期的には堅調に上がっていくと
考えていいと思います。しかしファンダメンタル的には若干の問題があります。
PER50倍以上と割高な基準であるということです。
その点を加味すると強気で買い推奨というわけにはいかないでしょう。(2003年1月13日)

買い判断―短期(1〜3ヶ月)・D+ 中期(3ヶ月〜1年)・D+ 長期(1年以上)・D+

(2001年5月8日作成)

 

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