気になる注目銘柄

 第11回・古河電気工業 (5801)

 第11回は古河電子工業(5801)です。古河電子工業は野村證券が
大口顧客向けに推奨した銘柄であります。
この会社は電線・光通信関連などの先端分野に経営の力を入れています。
2001年3月決算は大幅増益、4円の増配を予定、
JDSU株の含み益の増大によって株価は上げていったわけですが、
ソフトバンクのように含み益に依存している点があることは
裏を返すと株の含み益がなくなり含み損が発生すると、
経営基盤が揺るぐということです。大手銀行がいい例だと思います。
これは懸念材料の一つといえます。
確かに業績は伸びていますが、光通信システムWDM関連部品が
アメリカ向けの売上が拡大し、利益に貢献。
来期(2002年3月決算)もWDM中心に好調と会社は予想。
 さて株価分析ですが、98年10月に333円をつけた後、2年間で3710円の高値をつけ、
実に11倍以上の株価をつけ、その後は下げトレンドに転じています。
連結ベースでは2000年9月中間決算では1088億円の純利益を出しました。
しかし株価は下落していってます。外国人買いが一巡し、
外国人持ち株比率は36.1%(2000年9月)
1株純資産は2053円(2000年9月決算連結)で割安といえますが、
しかし単体ベースでは434円であります。
1株資産の純資産増大した原因は米JDSU社の株式売却益によるもので、
営業利益は上がっていますが、それ以上に株式売却益が大きいのです。
2000年3月期は連結1株純資産は334円、9月には2053円になっています。
半年で実に8倍ほどになっており、これが株価を押し上げたことは事実ですが、
この極端な変化は気になります。
目先または中期的に1000円まで下げても妥当といえます。底値は800円位
長期的に見ても4000円以上になることには疑問符がつくと思います。
2000円が目標値と考えています。1000円前後で株価は推移するのではないかと思っています。

 

買い判断―短期(1〜3ヶ月)・D 中期(3ヶ月〜1年)・D 長期(1年以上)・D

(2001年4月16日作成)

 

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