●庁内報 平成16年1月6日(火)

土屋市長年頭の挨拶要旨


 新年明けましておめでとうございます。年頭にあたり所信を述べたいと思います。 
数年前から世界の新しい秩序の再編が始まっていると感じています。昨年は、米・英を中心としたイラク戦争があり、12月にはフセイン元大統領が拘束されました。核開発を進めているとみられているイランが核査察の無条件での受入れを表明し、カダフィ大佐率いるリビアも核開発を断念すると表明するなど、まさにイラク効果が現れていると考えています。しかし、これらのことも1989年ベルリンの壁崩壊後の東西融合による新しい秩序の大きな流れの中にあるのだと思います。世界市場の形成により人・物・情報が流れ、賃金が高いところから低いところに流れる現象が起こっています。例えば、かつて日本と中国の賃金較差は50対1といわれていたのが最近は10対1といわれています。先進諸国の経済が足踏みをしているということがうかがえます。また、情報通信の発達などによる、グローバリズムの進展に対し、いかにローカルアイデンティティを調和させていくかが最大の課題となってきています。これに失敗すれば滅亡が待っています。まさに20世紀型秩序から新しい21世紀型秩序へと大きく流れていると感じているところです。
 さて、日本に目を移してみると、様々な問題があります。昨年の統計で112万人出生し、死亡が102万人を超えたとあります。自然増が10万人を切ったわけであります。人口が減少に向かい絶対数が減少するということは労働人口が減り、納税者数が減るということであり、構造的な問題であると考えています。もう一つの大きな問題は、国の莫大な借金であります。昨年の暮れに発表された国の来年度予算は82兆円程度でありますが、37兆円が国債であります。国と地方の公債残高は700兆円であります。償還利率が3%の利率にもなれば、利子だけで20兆円を超える莫大なものになるわけです。難しい局面にさしかかってきていると感じています。歳出削減、増税など行わなければならない状況もあるのではないかと考えています。
 世界の流れ、日本の流れの中に武蔵野市政もあるわけです。昨年、第四期基本構想長期計画の策定に着手し、市民意識調査を実施しました。市政に対する評価は高いものがありますが、特徴的なことは、1200のサンプルの内136人が面接による回答を拒否したことであります。この調査は4年ごとに行っていますが、回答を拒否する人の数が徐々に増えています。プライバシーを大切にする、わずらわしい人間関係を拒否し、孤立して生きる人が増えているということだと思います。しかし、私たちはこのような人たちに、市政に参加してもらい、責任を担ってもらうことを考えなければなりません。このような市民意識の変化をふまえ、基本構想・長期計画を策定していくわけですが、今後10年間を概観すると、まず武蔵境のまちづくりをある程度完成させること。二番目は、大規模な土地が売りに出されるだろうと思いますので、その土地をいかに後世に残していくか。三番目は、吉祥寺の再開発の問題です。また、武蔵野市は日本一の行政水準でありますが、努力しなければ劣化します。計画的に管理していかなければなりません。ソフト面での最大の課題は、家族を中心とした暖かい地域の関係をどのようにしてつくっていくかということです。
 公務には、先進的な分野もあれば生活保護のように地味ではあるが大切な分野もあります。それぞれ持ち場持ち場で、武蔵野市の職員として誇りを持って公務にあたってもらいたいと思います。

◎主管者会議の概要
12月26日(金)に開催された第25回主管者会議の概要をお知らせします。

・年末年始の勤務について(富田総務部長)
・武蔵野市総合防災・安全推進本部について(三宅防災安全監)
・武蔵野市国際交流施策検討懇談会の設置について(会田交流事業担当部長)
・未来をひらくはたちのつどい(成人式)について(南條教育部長)
・吉祥寺南町三丁目遺跡調査会遺跡発掘調査事業について(南條教育部長)

◎主管者会議の概要
1月5日(月)に開催された第1回主管者会議の概要をお知らせします。
・職員非常参集訓練及び防災ボランティア訓練の実施について(三宅防災安全監)

<報告事項>
○年末年始の勤務について(富田総務部長)
今年の年末年始の勤務者は、ごみ収集作業のごみ総合対策課、保育園、図書館など、延べ人数で456人です。

○武蔵野市総合防災・安全推進本部について(三宅防災安全監)
具体的な防災対策及び安全対策(交通対策を含む)を武蔵野市として総合的に検討・推進し、市民が安全に安心して生活できるまちづくりを目的に設置します。所管事項は、@防災及び安全対策に対する全般的な検討及び推進 A防災及び安全対策に対する個々の諸施策の調整及び推進 B防災及び安全対策の全般的な推進状況及び個々の諸施策の推進状況点検 C前3号に掲げるもののほか、防災及び安全対策の推進に関し必要な事項です。

○武蔵野市国際交流施策検討懇談会の設置について(会田交流事業担当部長)
武蔵野市の国際交流のあり方について、施策や国際交流協会の組織のあり方など総合的に検討し、第四期基本構想・長期計画に反映させるため設置します。12月16日(火)に第1回会議を開催しました。

○未来をひらくはたちのつどい(成人式)について(南條教育部長)
今年の対象者は1580人です。出席者は、例年45%前後ですので700人程度と考えています。アトラクションは元小結の舞の海秀平さんのトークショーです。

○吉祥寺南町三丁目遺跡調査会遺跡発掘調査事業について(南條教育部長)
吉祥寺南町3丁目4番(埋蔵文化財包蔵地)において三菱地所鰍謔阡ュ掘届が提出され、試掘調査を行った結果、旧石器時代・縄文時代の遺物、遺跡の存在が確認されました。事業主と協議の結果、本調査を実施することで合意し、調査会を設立しました。現地調査は、平成15年12月22日から16年8月の予定で実施します。

<報告事項>
○職員非常参集訓練及び防災ボランティア訓練の実施について(三宅防災安全監)
特別非常配備体制確立及び職員の非常参集における参集経路の確認のため、1月17日(土)午前8時30分から職員非常参集訓練を行います。対象者は、災害対策本部員、本部代行者及び本部連絡員、課長職以上の管理職です。また、午前10時から「むさしの市民公園」において、防災ボランティア訓練を実施します。

 


 

 








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