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ザ・リッツ・カールトン大阪
■ザ・リッツ・カールトン・クラブフロア エグゼクティブスイート ツイン■(2003年3月)
*注記 ホテルサイトを作るとは思ってなかったので資料写真がほとんどありません。ご容赦を。


ホテル選び
開業時から興味津々。各種雑誌のホテルランキングでもしばしば大阪No.1を獲得します。

とりわけクラブフロアはものすごく評判がいい。飲食面は、朝・昼・アフタヌーンティー・
夕・カクテルタイムまで室料やプラン料金に入っているんですね。1日5食のブロイラー状態。
さらにシャンパンからノンアルコール飲料まで自由に飲めるという、恐るべき充実ぶり。

2005年1月現在でもこのレベルでふんだんに飲食を提供する、国内ホテルのクラブフロアは
知りません。福岡のグランドハイアットのグランド・クラブフロアもがんばっていますが、
それでもリッツの1日5食には及ばない。開業は1997年のことだから、他ホテルも当然のように
研究・検討はしているわけです。けれど、8年経っても追随できないのはどうしてなのかしら?

それはホテル好きなら自分の目で確かめてみたくなるテーマなのではないでしょうか。


某クレジットカード会社提供の半額宿泊プランを使いました。通常の室料は土曜日・祝前日で
11万円、平日で10万円に、消費税・サービス料13%が加わります。なので、半額だと一般フロアの
スーペリアツイン・ダブルの室料より高く、デラックスより安くなってしまう。しかし、1日5食は
そのまま付いてくるので、どう考えてもものすごくお得。発見した時は狂喜乱舞でした。

ちなみに、クラブフロアのエキストラベッドは1台\17,797(税込)で、クラブ利用権込みの料金。



まわりを探検
大阪駅桜橋口改札から、のんびり歩いて10分程度。建物1軒の敷地が大きいエリアなので、
見えてはいても結構歩きます。もとはホテル阪神かなにかがあった、梅田としてはややさびれた
あまり記憶にないエリアでしたが、阪神電鉄の威信をかけた再開発ゾーン「ハービス大阪」で
ずいぶん様相が変わってきました。ザ・リッツ・カールトン大阪(以下リッツ大阪)は、
一連の再開発のシンボル的存在です。東京のFS椿山荘同様、運営をリッツ・カールトンが担い、
阪神はいわば大家さんとして実を取る形ですね。でも03年の阪神優勝時には記念宿泊プランが
出ていて、あらためて阪神系列のホテルなんだなあと実感しました。

ホテル直結の「ハービス大阪」には各ジャンルの飲食店が揃っていますが、クラブフロアに
泊まれば、飲食費に一切の追加なく過ごすことも可能です。もちろんワタクシはクラブに
入り浸って、1円も追加費用は発生しませんでした(笑)結果的にお得なんですよね。




お部屋あれこれ

クラブフロアといっても、部屋の造りは一般フロアと一緒です。33、34、35階という上層フロアに
位置していますが、部屋の位置取りしだいで他のビルが眼前にくるので眺望リクエストは必須。
方角はあまり意味がありません。大阪駅方面を見るのも、生駒山方面や中之島方面を
見るのもそれぞれの味があります。夜景の派手さでは西梅田方面がやや地味めかな。
本気でクラブフロアを満喫するならラウンジに入り浸りになるので、客室には異なる方角を
リクエストしておくと違いを楽しめるのではないでしょうか。

(左)左手の白っぽい四角柱はウェスティンホテル大阪 (右)右手の縦に灯が並ぶビルがホテルグランヴィア大阪

客室はとにかく広い。約76平米あります。3、4人で泊まっても圧迫感はないでしょう。
寝室とリビングの2室に完全分離しているので生活ペースの異なる人と同宿する場合でも
比較的過ごしやすいかと思います。寝室のコーナーにはどーんと広がる大型の窓があり、
ツインベッドからは空が見えます。高層階すぎて寝そべったまま夜景は無理でした。
ちなみにエキストラベッド1台はツインベッドの足元側に横置きされていました。
ちょっと歩くのに邪魔ではありますし、頭上にテレビの入った家具が迫るので寝心地としては
微妙な位置取り。しかし、1人がけのソファや書き物机、附属の椅子なども入りながら、
寝室全体には圧迫感がありませんでした。

リビングにはルームには3人がけのソファ1脚と1人がけのソファが2脚。書き物机もあります。
とにかくゆったり広々、テレビはもちろんリビング直結のトイレもあるので、生活時間帯の
ズレるメンバーで同宿する時に、やはりスイートっていいなあと思いました。

また、ローテーブルにはウェルカムギフトとして、トリュフ・チョコレートなどが数点詰まった
三角錐の紙箱が置いてありました。こういうものが置いてあると、ワクワクしますよね。
ただし、ここに入っていたチョコレート類はラウンジでも出されるものと同一品だったので、
きゃーと感激するほどではありませんでした。やや工夫が足りない印象。

チョコレートは1階のラウンジやショップだとバカ高いが、クラブフロアではありがたみが今ひとつ。

浴室はさすがの広さ、豪華さ。アメニティも数え切れないほどあって、大満足です。
1階のホテルショップですべて売られており、シャンプー類はポンプ式の大型版の販売も有。
とくに、統一感ある青色の包装やや切子調のガラス器、ジノリ・イタリアンフルーツの
石鹸トレー、九谷焼風トレーなど、とにかく使っているモノがいい。あと、ダブルシンクで
使いやすい。籐の丸椅子が置いてあるのも使い勝手がよかったですね。シンク周りには
私物の置き場所が十分にあって、メイク用品などいろいろ広げられます。
また浴室内トイレがドア付分離タイプなのも、気になる方にとってはポイントでしょう。

(左) スイートの寝室から浴室へ直結(中・右)全面の白に要所で明紺色、そしてアメニティのカラフルなボトル




クラブラウンジ
1日5回の飲食サービスは質・量ともに十分。朝っぱらからビールやシャンパンをかっくらって
気持ちよくなっている大人がたくさんいました。お酒がそれなりに飲めるなら、クラブへの
アップグレード料金は十分ペイするでしょう。食べ物・飲み物ともに基本はバイキング形式ですが
飲み物はラウンジ担当者にリクエストすれば、作ってくれたり持ってきたりしてくれます。

食べ物に関してはとにかく間断なくドンドン補充されていきます。30分程度のインターバルを挟み
また次の飲食タイムが始まるという、強制ブロイラー状態(笑)運動と腹八分目を心がけないと
おなかいっぱいで動けなくなります。食べすぎで体調崩すかもしれません、冗談ではなく。
夕食タイムのメニューの4、5割程度は、館内各レストランと宴会部門が日替わりで担当します。
日によってはその場で何か作ってくれたり切り分けてくれるサービスもありますので、
中華がいいとか、和食を食べたいと希望があるなら、予約時に宿泊曜日を確認のこと。



スパ

6階すべてがジムとスパとプールになっています。スパは有料(\1,000)なので未使用。
ジムはのぞいただけですが、30平米ぐらいのスペースにサイクリングマシンが並びます。
プールは約20m×3レーンと、半月型にせり出した水深の浅いジャグジーから成ります。
宿泊時はかなり混みあっていたためか、メイクなどの油分が全面に浮いて不快度高し。
宿泊中、昼間、夜、翌朝と利用しましたが、最後まで水質は改善されませんでした。
ちなみに子どもは17時頃までで退出することになります。夜や朝は空いていましたね。

プールの奥にある深めの長方形ジャグジーは3、4名が入ればいっぱいの、そっけない造り。
プールサイドにはリクライニング・ベッドが10台前後あるでしょうか。リッツ・ブルーの
タオル地で覆われたベッドの上に、くるっと円筒状に巻いた白いバスタオルが置いてあり、
目に鮮やかでした。

屋内ジャグジーの両脇からは、5階の屋上部を利用したイングリッシュ調の庭に出られます。
ここにある円形の屋外ジャグジーが、ワタクシにとってのリッツ大阪のスパですね。
オフィスビルとホテルの高層階に囲まれ、見上げれば青空。立ち上る湯煙の中ひたすらポーッ。
フォーシーズンズ椿山荘東京のスパには到底及ばない施設規模ですし、ディズニー・ミラコスタの
ように子ども連れで楽しい空間でもありません。
でも「私、今日は仕事してません。お休みです。バカになってます、アホになってます」と、
おのれに宣言するには絶好のシチュエーションだったのですよ。

そう悟って以来、泊まる時は食って泳いで、食って泳いで、また食って……エンドレス決定。



サービスもろもろ
ホテルにおけるサービス論を語る時、『リッツ・カールトン物語』 は欠かせない1冊でしょう。
しかし、ザ・リッツ・カールトンといえども、ダメダメでガタガタな日はあるのです。

残念ながら、クラブフロアを含め全館満室状態の日に当たってしまい、サービス面の不備は
数え上げればきりがないほどでした。たとえば3名1室で予約しているのに、アメニティがすべて
2名分しかなかったとか。予約時にリクエストした貸し出し備品がまったく揃っていなかったとか。
チェックイン・アウト時の手際悪さだとか。プールの水質だとか。

目の前の忙しさに追われ、形優先の流れ作業になっているツケが噴出した、という印象でした。

ホテル好き仲間の評判、各メディアの高評価など吹っ飛んでしまいました。ラウンジでご一緒した
年配のご夫婦と、顔を見合わせて「今日の状況では、サービス料には値しないですよね」などと
しみじみ語り合うはめになるとは!なんてことだ!!

半額とはいえ決して安くはない室料を払うだけに、巨大な不満が残ったのはあまりに悔しい。
宿泊客の時間は戻りません。誰も過去の1日をやり直すことはできないのです。

さて、この「リッツにあるまじき」状態を、リッツ大阪はどう始末をつけるのか。
ワタクシの興味はそこにありました。
言い換えれば、サービス業におけるクレーム処理がどうあるべきか、ということですね。
担当者との仁義があるので誰もが読めるこの場では書きませんが、「クレーム処理とは
やっかいごとの後始末ではない。マイナスをゼロに戻し、ゼロをプラスにできるチャンス」
そんな顧客対応の基本を再確認できたことだけは、言い添えておきます。

ただ、同宿したメンバーの間ではいまだに「あの日の、混乱をきわめていたリッツ大阪」が
語り草なんですよね。つくづくホテルって大変な商売だわ……以って他山の石とすべし。



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