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パレスホテル
■スーペリアルーム■(2003年5月)


ホテル選び
評判の悪くないホテルを2軒泊まり歩こう、という目標の下、ホテル探しを始めました。
某男性ビジネスマン向け情報誌のホテルランキングで、御三家や外資御三家に伍して、
堂々のTOP10入りしていたんですよ。率直にいって、名前を辛うじて知っている程度で
はじめは眼中になかったの。でも身近にいる50代以上の男女に「パレスホテルって
泊まったことある?」と尋ねれば、「あそこは名門だよ」みたいな答えが返ってきました。
なんだかすごそうなホテルです。なので、適当なプランがないかサイトをチェック!

結局1泊目に選んだのは、【グレイスフルウィークエンド】。
オプションや特典がいっぱい付いている、典型的な女性向けプランです。
現在では1名宿泊の場合、朝食・特典・税サ込で\24,350。私が泊まった2003年5月当時は
\21,500ではなかったかと。総額表示を導入したからか、季節による価格変動なのかは不明。
ちなみに4名の女性グループならコネクティングルームにしてくれます。
特典は、クラウンラウンジでカクテル、ルームサービスでアフタヌーンティーセット、
チェックアウトを15時まで延長。クラウンレストランで\ 10,500のコースディナーを
半額で提供してくれるといった内容です。

他ホテルとの価格比較でいけば微妙な線。特典がなにもないビジネスプランとの価格差が
2000円前後なので、パレスに女性が泊まるならお得であることには間違いありません。
とくに、アフタヌーンティーセットと15時までのチェックアウト延長は、ポイントが高い。

また丸の内を巡る無料シャトルバスが発着していて、どこに行くにもとても便利なのです。
12時頃、バスに乗って車寄せに着くと、すぐにスタッフがフロントまで誘導してくれました。
フロントの造りは古くさめのゴージャス。照明のバランスやソファの配置、物品全体の質感に
後付けで作りあげた空間特有の違和感を感じます。開業当時とはずいぶん違うのでしょう。

地下には、これまた古くさめのショッピングアーケードと宴会場などがあります。
宿泊当日はタカラヅカ出身の女優によるショーを予定しており、宴会場向かいのレストランで
開場を待つお姉さま、おばさま方が大勢おいでになりました。あでやか、華やか。


(左)丸の内ビル(中)時には人のいない丸の内(右)お濠にかかる橋のたもと。台の上でかつては衛視が立ち番?




お部屋あれこれ
告知では「ゆったりとしたツインルーム」と書いてあります。ホテルサイトの客室説明では
一般的なツインにはデラックス・スーペリア・スタンダードの3カテゴリがあるらしい。
スタンダードじゃなくて、スーペリアだろうな……と思っていったら、予想通りでした。
映像で見る以上にゆったりしたつくりです。
チェックイン時に禁煙ルームを指定すると、スーペリアツインルームの場合5階か6階に
通されてしまいます。眺望優先の場合ははっきり伝えたほうがいいでしょう。

客室階のエレベーターホールにはカウンタがあり、何か用があれば声をかければいいように
なっています。しかし、宿泊中、1度もここに立つスタッフに会いませんでした。
たまたまだったのかもしれませんが、いつも空っぽというのはちょっと残念。

公称41u(12坪)の客室ですが、建造年代と立地を考えると、恐ろしく広く天井も高い。
作りつけのクローゼットは収納力抜群。木製で金属の細いラインがアクセントになっており
押しつけがましくない趣味のよさを感じます。また、この種の収納設備に関しては、
着替えを廊下でするわけじゃなし、やはり寝室にあるほうが使いやすいですね。
そして、建造年代やぼろぼろの外壁から考えられないほど、室内メンテナンスが見事。
古びている感じがありません。とても清潔でしっかり維持管理をしている気配がします。
年代を感じさせるとすれば、アルミサッシの二重窓でしょうか。
眼下のお堀には、白鳥が泳いでます。

ターンダウンサービスでは折鶴とチョコレート、翌日の天気情報も置いていました。

(左・中)寝室は丁寧なリノベーションを重ねている様子。 (右)浴室が贅沢な造りで洗面も広々しています。




特典あれこれ
【アフタヌーンティーセット】
まずチェックインしてすぐリクエストしました。滞在中ならいつでもいいのですが、
私はお昼ごはんがわりです。実際にルームサービス・メニューとして出されて
いるそのままの内容で、通常注文では確か2,000円台ではなかったかと思います。
テーブルワゴンいっぱいに載ったセット内容は、サーモンサンドやスコーン、タルト、
シフォンケーキ。紅茶は換えの葉が用意されているので、ワゴンを下げる際にも、
紅茶ポットとともに置いていってもらいました。夜まで楽しめて満足。

ただし、各部署間の連絡には問題が発生。ホテルサイトの画像を見ていてアレルギーで
食べられない食材を発見したので、事前に相談していたんですね。「●●に変更します」と
お答えいただいていたのに通常通りの食材で出してこられました。アウトです
部屋に持ち込まれた瞬間に漂う香りで「ぎゃ!近寄らないで」。
香りも分子レベルでは花粉と一緒の物質といってもいいものなんだだそうです。
まかり間違うと、発作を起こして大事になりますから自覚症状のない方も要注意。
なので部屋から出て、廊下でサービススタッフに事情を説明し、ワゴンを下げてもらうのと
換気をお願いして一時逃走(苦笑)
窓が大きく開けられる風通しのいい設計のホテルでラッキーでした。
戻って香りが残っていたら部屋換えしてもらうところでしたよ。しくしく。


アフタヌーンティーセットはとくにリクエストしなければ窓辺にセッティングしてくれます。


【カクテル】
10階のクラウンラウンジで『誕生日カクテル』かノンアルコールカクテルかを選択できます。

たまたまお客さんが他にいなかったこともあるのでしょうか、夜景がとても美しい、
一番良い座席ではないのか?という位置に座らせてもらいました。
店内全体のしつらえはやはりクラシカルというか、時代を少しさかのぼった空気が漂っています。
しかし、お酒をこういうラウンジで飲みなれていない人でも、イヤな思いをすることは
ないだろうな、という安心感があります。
1人で特典を利用する場合は本でも持ち込むといいでしょう。

その上、いい感じに年を重ねたバーテンダーから、「メニューに書いてあるものなら
何でもいいですよ」、という嬉しいお言葉。でもワタクシの好きなスパークリング系は、
他にお客さんがいない状況ではあまりに気の毒というものです。気泡が消えたら
残りは使いものにならなりませんからね。「それ以外でおススメは?」と尋ね返すと、
「あなた様の飲みたいものを作るのがワタシの仕事でございます」と一言。
黙ってキールロワイヤルを出してくれました。うーん、さすが。

チェックアウト時のアンケートでバーテンダーを褒めることに決めました。

ホテルに限りませんが、サービスする側は時々空しくなったり自信がなくなります。
これでいいんだろうか、出すぎたマネをしただろうか……客のために良かれと
思ってしたことでも上司や経営陣からボロボロに貶されることだってありえます。
なので、気に入ったスタッフがいたらその場で伝えるだけでなく、支配人や
周りのスタッフに伝わる紙ベースでもストレートに褒めましょう。
客からのプラス・マイナス評価の積み重ねが、彼らの評価査定につながっています。
そして短い一言でも文字なら読み返して反芻できますよね。だから、自分を名指しで
褒めてくれたアンケートやお礼状を心の支えにしているサービス業関係者は少なくないはず。
ムダなことだと思いますか?でもね、そうした積み重ねが、スタッフの心意気を支え、
後に続くお客さんの満足につながり、ホテルの空気を良くして、自分が次に泊まった時の
満足となって返ってくるかもしれないのです。結局はおのれにためになるんですね。




食べる愉しみ

夕食【クラウンレストラン】(10階)
なんと言えばいいのか。食事をしながら遊覧を楽しむレストラン併設クルーザーっぽい。
フロアにいくつか段差があるせいなのか。内装全体のトーンゆえか。窓がたっぷりあって、
周りに高い建物が少ないので180度以上見渡せる感覚になるためか。眺望重視のレストラン。
プラン特典で\10,500のコースディナーが半額に。3つあるディナーコースの最も廉価版です。
手の込んだフレンチが続々登場してきて、大満足。
私たちのテーブルを含め3組しか客が入らず、接客スタッフ2名で3テーブルのサービスに
あたっていました。いろんな意味でホテル経営の大変さをものがたる光景です。。
それだけ空いていると退席をせかされることもなく、貸切に近い状態のまま閉店時間際まで
話し込むことができたので、お得感倍増のディナーでした。

朝食【テラスレストラン スワン】(1階)
お堀に面していて、時おり白鳥が目の前を行きかう明るいレストラン。
朝食バイキング\2,625相当がプランに含まれていました。
朝食時は恐ろしく混んでました。しかしテーブル数がかなりあるのですぐに案内されます。
家族連れが多くて、とにかくにぎやか。メニューも豊富でオムレツはシェフが注文に応じて
作ってくれます。具もリクエストできますよ。
フレンチトーストまで出てました。牛乳と卵と砂糖を混ぜて、浸したトーストを焼いた
プレーンなものです。ビュッフェのアイテムとしては結構珍しい。そして美味しい。
何度も取りにいきました。お気に入り。

(左)クラウンレストランからの夜景 (右)大好き!フレンチトースト。お腹いっぱいになります

意外と掘り出し物でした、このホテル。老朽化をメンテナンスとサービスで補っています。
しかし女性客にとって、さほど居心地がよくないかもしれません。
その点、男性向けビジネス雑誌の高評価については素直に肯けないものがあります。
とにかく、ホテル内部でグレードの高いセクションのスタッフはベテランらしき中年男性だらけ。
時おり、彼らが常連男性客と親しく話しこんでいる光景も目にしました。
サービスの根幹を仕切っているメンバーが男性客に気持ちを向けている気がします。
パレスホテルは「バリバリと働く男のために、男たちが尽くすホテル」なのかもしれません。
それはそれで煩悩ですけれどね。

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