国立大学法人静岡大学教職員就業規則(第1次案)

コメント

 

 

1次案に関する逐条コメントを述べるにさきだち、冒頭において、総論的な問題について言及しておきたい。

 

第一に、規則の作成方法について。第1次案は、あまりに多くの事項を別規程(細則)に委ねている。別規程(細則)を設けること自体を問題だというのではない。問題なのは、就業規則があまりに多くの事項について別規程(細則)への委任――しかも、事実上の白紙委任――を行っているところにある。

我々は、別規程(細則)を設ける場合には、就業規則において当該事項に関する基本原則を明示すべきだと考える。規則と規程(細則)の関係を法的効力の点で「上下関係」に置く必要があるからである。これに対し、第1次案の作成方法は、両者をいわば「並列関係」――いわば、就業規則1、就業規則2、就業規則3、というように――に置いているに等しい。

 

第二に、内容について。法人移行準備本部に対しとくに再考を求めたいのは、教育公務員特例法の継承問題についてである。人事労務部会は、従前より、「教員の人事制度については、教育公務員特例法の基本理念を活かす」と明言してきた。しかし、今回提出された第1次案を見る限り、教特法の趣旨はほとんど活かされていないと言わざるを得ない(具体的な指摘は、逐条コメントに譲る)。自らの言明を誠実に履行するという立場にたち、法人移行準備本部が全面的な見直しをなされることを強く希望する。

 

第三に、再度、内容問題について。いうまでもなく、就業規則を作成する上で、現行労働法、学説・判例等の水準を確保することが必要である。しかし、その水準に達していない条項がいくつか散見される(こちらも、具体的な指摘は逐条コメントに譲る)。こうした点についても、ぜひ真摯な見直しを行っていただきたい。

 

なお、我々は、新たに作成される就業規則は、こうした現行法の水準を維持するだけでなく、さらに時代の変化に対応したより豊かな内容を持つべきだと考えている。この点に関しては、逐条コメントのなかで具体的な提案を行った。ご参照いただければ幸甚である。

 

   第1章 総則

(目的)

第1条 この規則は、国立大学法人静岡大学(以下「本学」という。)の教職員の労働条件

及び服務規律、その他就業に関する必要な事項を定めたものである。

2 この規則及び付属する諸規程に定めのない事項については、労働協約、労働契約又は

労働基準法〈昭和22年法律第49号。以下「労基法」という。)その他の関係法令の

定めるところによる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(教職員の定義)

第2条 この規則において教職員とは、期間の定めのない雇用による常勤の教員、教務職

員、技術職員、事務職員、医療職員、技能職員及び労務職員をいう。

2 教員とは、教授、助教授、専任講師、助手、教頭、教諭及び養護教諭の職にある者を

いう。

(適用範囲)

第3条 この規則は、前条に定める教職員に適用する。

2 期間を定めて雇用する教職員の就業等に関する事項については、別に定める。

(職掌)

第4条 教職員の職掌に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員職

  掌規程」による.

 

 

   第2章 採用

(採用)

第5条 教職員の採用は選考による。

2 教員の選考に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教員採用規程」

  による

3 職員の選考に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学職員採用規程」

  による。

(労働条件の明示)

第6条 本学は、採用しようとする教職員に対しては、この規則の他労基法第15条及び

  労基法施行規則第5条に定める採用時の給与額、勤務時間等を記載した書面(労働条

  件通知書)を交付する.

(提出書類)

第7条 本学の教職員として採用された者は、次の各号に掲げる書類を速やかに提出しな

  ければならない。ただし、その必要を認めない場合は、その一部を省略することができる。

  一 履歴書

  二 卒業証明書

  三 住民票記載事項証明書

  四 各種免許・資格に関する証明書

  五 住所届

  六 通勤届

  七 家族届

  八 その他本学が必要と認めた書類

2 前項の提出書類の記載内容に変更があったときは、教職員は、所定の書式により、そ

 の都度速やかに届け出なければならない。

(試用期間)

第8条 教職員として採用された日から6カ月間は、試用期間とする。ただし、特に認め

 る場合は、試用期間を短縮し又は設けないことがある。

2 試用期間中の教職員は、勤務成績が不良なこと、心身に故障があること等の事由によ

 り、本学に引き続き雇用しておくことが不適格であると認められる場合には、解雇す

 ることができる。

3 試用期間は、勤続年数に通算する。

(本採用)

壷9条 試用期間を満了した者については、勤務成績、職務遂行能力及び健康状態等を総

  合的に判断し、適格であるときは本採用とする。

 

    第3章 服務規律

誠実義務

第10条 教職員は、本学の社会的使命と、その業務の公共性を自覚し、誠実に職務を遂

  行しなければならない。

2 教職員は、相互に人格を尊重するとともに、常に能力の開発、業務の改善を目指し、協力して本学の運営に当たらなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

(遵守事項)

第11条 教職員は、次の各号に掲げる事項を遵守して職務を遂行しなければならない。

  一 法令並びにこの規則及び付属する諸規程を遵守すること。

  二 業務命令に従い、職場の秩序を保持すること。

  三 職場の風紀を乱さないこと。

  四 本学の正常な業務の運営を妨害しないこと。

  五 職務上の地位を利用して金品の貸借関係を結んだり、贈与及び供応の利益を受けたりしないこと。

  六 本学の施設を許可なく利用し本学の正常な業務の運営を妨げないこと。

  七 本学の秩序及び規律を乱さないこと。

  八 本学の名誉及び信用を失墜させるような行為を行わないこと。

(秘密の遵守)

第12条 教職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。なお、退職後においても同様とする。

2 教職員は、別に定める「国立大学法人静岡大学情報管理規程」に基づき、本学に関する情報の管理の遵守に努めなければならない。

(コンピュータの使用に関する遵守事項)

第13条 教職員は、本学においてコンピュータを使用する場合には、別に定める「国立大学法人静岡大学情報管理規程」及び「国立大学法人静岡大学コンピュータセキュリティ規程」を遵守しなければならない。

(兼業)

第14条 教職員が兼業を行おうとする場合は、学長の許可を得なければならない。

2 教職員の兼業に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員兼業規程」による。

 

 

  (ハラスメント)

第15条 教職員は、人権侵害及びハラスメントをいかなる形においても行ってはならず、常にこれらの防止に努めなければならない。

2 セクシュアル・ハラスメントの防止等に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学セクシュアル・ハラスメントの防止等に関する規程」による。

(教職員の倫理)

第16条 教職員の遵守すべき倫理に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員倫理規程」による。

 

    第4章 勤務

    第1節 労働時間、休憩及び休日

(労働時間・休憩・休日)

第17条 教職員の労働時間、休憩及び休日等に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員労働時間等に関する規程」による。

 

     第2節 休暇及び休業

(休暇・休業)

第18条 教職員の休暇及び休業等に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員休暇等規程」による。

(育児休業)               、

第19条 教職員の育児休業に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員育児休業規程」による。

(介護休業)

第20条 教職員の介護休業に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員介護休業規程」による。

 

     第3節 人事異動

(昇進・昇格)

第21条 大学の教員の昇進及び昇格(以下「昇進等」という。)のための選考は、別に定める教育研究評議会の議に基づく「国立大学法人静岡大学教員昇進・昇格規程」により、教授会等の議に基づき学長が行う。

2 附属学校園教員の昇進等のための選考は、別に定める「国立大学法人静岡大学附属学校園教員昇進・昇格規程」の基準により学長が行う。

3 職員の昇進等のための選考は、別に定める「国立大学法人静岡大学職員昇進・昇格規程」の基準により学長が行う。

(配置転換)

第22条 教職員は、業務上の必要により、転勤、職場異動又は従事する職種の変更(以下「配置転換」という。)を命じられることがある

2 大学の教員の配置転換に当たっては、本人の意向を聴取した上で、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

3 第1項に規定する配置転換を命じられた教職員は、正当な理由なくこれを拒否することができない

4 教職員の配置転換に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員配置転換規程」による。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(出向)

第23条 教職員は、業務上の必要により、出向を命じられることがある。

 大学の教員の出向に当たっては、本人の意向を聴取した上で、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

3 前項に規定する出向を命じられた教職員は、正当な理由なくこれを拒否することができない

4 教職員の出向に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員出向規程」による。

 

      第4節 休職

(休職)

第24条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、休職とすることができる

  一 心身の故障のため、長期に休養を要する場合

  二 刑事事件に関し起訴され、職務の正常な遂行に支障を来す場合

  三 水難、火災、その他の災害等により生死不明又は所在不明の場合

  四 公職に就任し、長期にわたって本学の業務に従事できない場合

  五 大学、学校、研究所等の公共的施設において、その教職員の職務に関連あると認められる研究、調査等に従事する場合

  六 わが国が加盟している国際機関、外国の政府機関等からの要請に基づき教職員の派遣の要請があった場合

  七 労働組合業務に専従する場合

  八 その他、特別の事由により休職とすることが適当と認められる場合

2 試用期間中の教職員については、前項の規定を適用しない。

3 大学の教員の休職に当たっては、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

4 教職員の休職の取扱いに関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員休職規程」による。

 

 

 

 

 

(休職期間)

第25条 前条第1項各号に掲げる事由による休職期間(第2号に掲げる事由による休職の期間を除く。)は、3年を超えない範囲内において、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員休職規程」による。この場合において、休職の期間が3年に満たないときは、初めに休職した日から引き続き3年を超えない範囲内において、これを更新することができる。

2 前条第1項第2号で掲げる事由による休職の期間は、その事件が裁判所に係属する期間とする。ただし、その係属する期間が2年を超えるときは、2年とする。

(復職)

第26条 学長は、休職中の教職員の休職事由が消滅した場合は、速やかに復職させるものとする。

2 この規則第24条第1項第1号に該当する休職者の復職については、本学の指定する医師の休職事由消滅の診断書を提出しなければならない。

3 教職員を復職させる場合には、原則として休職前の職務に復帰させる。ただし、心身の状態及びその他の事情を考慮して、他の職務に就かせることがある。

4 休職事由が消滅し、復職を命じられたにもかかわらず、教職員が正当な理由なく復職しない場合は、復職発令の日より無断欠勤の取扱いとする。

 

     第5節 降格

(降格)

第27条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、降格を命じることがある。

  一 勤務成績が不良の場合

  二 心身の故障のため、職務遂行に支障を来す場合

  三 その他職務の遂行に必要な適格性を欠く場合

2 大学の教員の降格に当たって、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

 

    第5章 給与

(給与)

第28条 教職員の給与に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員給与規程」による。

 

 

 

 

(退職手当)

第29条 教職員の退職手当に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員退職手当規程」による。

 

 

    第6章 退職及び解雇

(退職)

第30条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、退職とし、本学の教職員としての身分を失う。

  一 死亡した場合

  二 定年に達した場合

  三 本人から退職の申し出があり、所定の手続きを完了した場合

  四 この規則第25条の休職期間が満了しても復職しない場合

  五 本学の専任役員に就任した場合(兼務役員の場合を除く。)

2 前項第3号により退職しようとする場合には、少なくとも退職を予定する日の14日前までに文書をもって届け出なければならない。

(定年制)

第31条 教職員の定年に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員定年規程」による。

2 定年制に関して、選択定年制を採用することがある。

(再雇用)

第32条 前条第1項の規定により退職した教職員については、再雇用することができる。

2 再雇用に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員再雇用規程」による。

(解雇)

第33条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、解雇する。

  一 勤務成績が著しく不良の場合

  二 心身の故障のため職務遂行に堪えられない場合

  三 事業の縮小、閉鎖その他やむを得ない経営上の必要がある場合

2 大学の教員の解雇に当たっては、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(解雇の予告)

第34条 前条第1項の規定により教職員を解雇する場合は、30日以上前に本人に予告するか、又は労基法第12条に規定する平均賃金(以下「平均賃金」という。)の30日分に相当する解雇予告手当を支給する。

2 前項の予告の日数は、平均賃金を支払った日数だけ短縮することができる。

3 本条の定めにかかわらず、次の各号の一に該当する場合は、予告することなく即時に解雇するものとする。

  一 試用期間中の者を14日以内に解雇する場合

  二 労働基準監督署長の解雇予告除外認定を受け懲戒解雇する場合

(解雇の制限)

第35条 前条の定めにかかわらず、次の各号の一に該当する期間及びその後30日間は解雇しない。

  一 業務上負傷し又は疾病に罹り、療養のため休業する期間

  二 産前産後の女性教職員が「国立大学法人静岡大学教職員休暇等規程」に基づいて休業する期間

2 前項の規定は、業務上の傷病の場合において、療養開始後3年を経過した日に労働者災害補償保険の傷病補償年金の給付がなされ、労基法第81条の規定によって打切補  償を支払ったものとみなされる場合は、適用しない。

(退職時の物品等の返還)

第36条 教職員が退職又は解雇された場合は、本学から借用している物品等を速やかに返還しなければならない。

(退職証明書の交付)

第37条 教職員から労基法第22条に定める退職証明書の交付の請求があった場合は、これを交付する。

 

    第7章 表彰及び懲戒

     第1節 表彰

(表彰)

第38条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、表彰する。

  一 永年にわたり誠実に勤務し、その成績が優秀で他の教職員の模範となる場合

  二 社会的功績により本学の名誉となり、他の教職員の模範となる場合

  三 本学の発展に大きな貢献を果たした場合

  四 本学において重大な事故、災害を未然に防止し、又は事故、災害への対処において、その功績が顕著であった場合

  五 その他、学長及び役員会が特別に必要と認めた場合

2 表彰に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員表彰規程」による。

 

     第2節 懲戒

(懲戒の種類)

第39条 懲戒の種類は、次の各号に掲げるものとする.

  一 戒告 始末書を提出させ、将来を戒める。

  二 減給 始末書を提出させるほか、給与の一部を減額する。ただし、減給額は、一事案について平均賃金1日分の2分の1を、数事案に及ぶ場合にも総額において給与算定期間の給与総額の10分の1を、超えないものとする。

  三 出勤停止 始末書を提出させるほか、14日間を限度として出勤を停止し、その問の給与を支給しない。

  四 停職 1カ月以上6カ月以下を限度として、職務に従事させず、その間の給与を支給しない。

  五 諭旨解雇 本学の諭旨を受け入れた場合、30日前の予告若しくは30日以上の平均賃金の支払いをして解雇する。ただし、これに応じない場合には、懲戒解雇とする。

  六 懲戒解雇 予告期間を設けないで即時に解雇する。この場合、労働基準監督署長の解雇予告除外認定を受けたときは、解雇予告手当を支給しない。

 

(懲戒の事由)

第40条 教職員が次の各号の一に該当する場合は、懲戒処分とする。

  一 正当な理由なく、しばしば遅刻、早退をした場合

  二 正当な理由なく、長期にわたり無断欠勤した場合

  三 正当な理由なく、みだりに職場を離脱し、業務に重大な支障を来した場合

  四 重大な職務怠慢により、本学で災害又は事故を引き起こした場合

  五 故意又は重大な過失により本学の施設、備品及び機器等を破壊したり、帳票類又はデータ等の資料を紛失若しくは破壊した場合

  六 本学の「国立大学法人静岡大学セクシヤルハラスメントの防止等に関する規程」又は「国立大学法人静岡大学教職員倫理規程」に反する行為を行った場合

  七 本学の物品を許可なく他に流用し、又は本学の金品を着服した場合

  八 正当な理由なく職務命令に反し、業務に重大な支障を来した場合

  九 本学の秘密を他に漏らし、本学に損害を与えた場合

  十 重大な経歴詐称をした場合

  十一 他人の発明、著作及び論文等を剽窃した場合

  十二 許可なく兼業を行ない、職務に重大な支障を来した場合

  十三 刑事事件に関与し有罪判決を受けた場合

  十四 素行不良で本学の風紀秩序を乱した場合

  十五 本学の名誉若しくは信用を著しく傷つけた場合

  十六 重ねて訓告又は厳重注意を行ったにもかかわらず、なお改俊の情が明らかでない場合

  十七 その他この規則及び附属する諸規程によって遵守すべき事項に違反し、又は前各号に準ずる行為があった場合

(懲戒手続)

第41条 大学の教員の懲戒に当たっては、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

2 懲戒手続に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員懲戒規程」による。

(訓告等)

第42条 服務を厳正にし、規律を保持する必要がある場合には、学長は教職員に対して懲戒処分によらず、訓告又は厳重注意(以下「訓告等」という。)を行うことができる。

2 大学の教員の訓告等に当たっては、教育研究評議会及び教授会等の議を経て学長が行う。

3 訓告等に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員訓告等規程」による。

 

    第8章 出張及び研修

(出張)

第43条 本学の業務上必要がある場合は、教職員に出張を命じることができる。

2 出張に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員出張規程」による。

(研修)

第44条 本学の業務上必要がある場合は、教職員に研修を命じることができる。

2 研修に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教員研修規程」及び「国立大学法人静岡大学職員研修規程」による。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    第9章 安全及び衛生

(遵守義務)

第45条 教職員は、この規則及び労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。)その他の関係法令に基づいて、常に安全、衛生及び健康管理に留意するほか、本学が行う安全、衛生に関する措置に協力しなければならない。

 

(安全衛生教育)

第46条 教職員は、本学が行う安全、衛生に関する教育訓練を受けなければならない。

 

 

 

 

 

 

(防災・事故防止)

第47条 教職員は、地震、火災その他の非常災害を感知、発見又はその危険を知ったときは、臨機の措置をとるとともに、その旨を直ちに上司その他関係者に連絡してその指示に従い、被害を最小限に止めるよう努めなければならない。

2 教職員は、常に事故防止に心がけ、職務遂行時には安全確保に必要な行動をとるよう努めなければならない。

3 教職員は、大規模地震の予知に関する法令に基づく措置がとられ、又は大規模地震が発生した場合には、別に定める「国立大学法人静岡大学自主防災規程」に従って、協力して事態に対処するよう努めなければならない。

(健康診断)

第48条 教職員は、本学が毎年定期又は臨時に行う健康診断を受けなければならない。ただし、特別な理由がある場合には、他の医師による健康診断を受け、その結果を証明する診断書の提出に代えることができる。

2 前項の健康診断の結果に基づいて、特に必要と認める場合には、教職員に対して次の各号に掲げる措置をとることができる。

  一 就業の一定期間の禁止又は制限

  二 勤務時間の短縮

  三 配置転換

  四 その他必要な措置

3 前項第1号により措置された禁止又は制限された期間は、出勤扱いとすることができる。

(安全・衛生の確保)

第49条 教職員の安全及び衛生に関し必要な事項は、この規則第45条ないし第48条による他、別に定める「国立大学法人静岡大学安全衛生規程」による。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    第10章 教育訓練及び福利厚生

(教育訓練)

第50条 教職員は、本学が行う教育訓練を受けなければならない。

2 教育訓練に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員教育訓練規程」による。

(福利厚生)

第51条 教職員の福利厚生に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学教職員福利厚生規程」による。

 

    第11章 苦情処理

(苦情処理)

第52条 この規則及び付属する諸規程の解釈並びに適用に関する疑義又は労働条件等に関する教職員の苦情を迅速かつ公正に処理するため、本学に苦情処理制度を設ける。

2 苦情処理に関し必要な事項は、別に定める「国立大学法人静岡大学苦情処理規程」による。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    第12章 雑則

(災害補償)

第53条 教職員が業務上若しくは通勤途上において負傷し、或いは死亡し、又は業務上疾病に罹った場合には、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。)による給付を申請する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(損害賠償義務)

第54条 教職員が故意又は過失によって本学に損害を与えた場合には、その全部又は一部を賠償するものとする。ただし、これによって、この規則に定める懲戒を免れることはできない.

(規則の改廃)

第55条 この規則を改廃する場合は、事業場の労働者の過半数を代表する者の意見を聴いて行うものとする。

 

  附 則

この規則は、平成16年4月1日から施行する。

 

 

@第1条における就業規則と労働協約、労基法等の法的位置づけ方には問題がある。この規定の仕方では、たとえば労働協約は就業規則の補充規定になってしまう。しかし、周知のように、法的効力の面で労働協約は就業規則に優位する。こうした法令関係について、「組合版就業規則案」は、次のような規定を置いた。参考までに掲げておく。

(法令関係)

第2条 職員の就業等に関する事項は、国立大学法人法(平成15年法律第■号。以下「国大法」という。)、労基法、労働組合法(昭和24年法律第174号。以下「労組法」という。)、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。以下「労災保険法」という。)、「障害者の雇用促進等に関する法律」(昭和35年法律第123号)、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「労安法」という。)、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」(昭和47年法律第113号)、その他法令の定めるほか、この規則の定めるところによる。

さらに、この規定を前提に、労働協約との関係については、次のような規定を置くのが望ましい。

第■条 就業規則と異なる労働協約の適用を受ける職員については、就業規則の当該部分は適用せず、労働協約の定めるところによる。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆「総則」中に、包括的な委任規定をおく必要はないか(「労働時間等に関する規程」に置かれていることとの均衡を図るうえで)。たとえば、「学長は、この規則に定める権限の一部を「国立大学法人静岡大学教職員職掌規程」に規定する管理職に委任することができる。」など。

 

 

@教員人事に関する事項――採用、昇格・降格、配転・出向、退職・解雇、休職期間、任期定年、懲戒、服務、勤務成績の評定等――については、採用だけを別規程に委ねるという作成方法をとっているが、たとえば東京大学第一次就業規則案(教員の就業に関する規程)のように、教特法の趣旨を踏まえた包括的な別規程を設けるのが規則構成上便宜である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@確かに人事院規則では「条件付任用期間」の定めがある。しかし、かりに「試用期間」の定めをおくとしても、「短縮」「設けない」場合の要件を具体的に明示すべきではないか。

A周知のように、試用期間中の留保解約権に基づく解雇については、本採用後の通常の解雇よりも広い範囲の自由が認められる。それだけに、試用期間の定めは、労働者の労働能力や勤務態度等について価値判断を行うのに必要な合理的範囲内でなければならない、とされている。その範囲を超えた長期の試用期間の定めは公序良俗に反し無効である〈名古屋地裁昭和59323〉。 こうした点を考慮すれば、試用期間6ヶ月は、たとえば3ヶ月程度にまで短縮するのが望ましいと考える。

 

 

 

 

@「誠実義務」という用語は公務員法的ではないか。たとえば、「職務従事義務」などと表記するのが適当ではないかと思う。

A一般的な職務従事義務のほかに、役職者の職務従事義務を定める必要はないのか?

B第10条とは別に、「職務従事義務の免除」規定を置くべきである。たとえば、以下のとおり。

第■条 職員は,次の各号の一の事由に該当する場合、予め承認された期間について、職務従事義務を免除される。

   一 勤務時間内に開催されるレクリエーション行事への参加

   二 勤務時間内に行われる組合交渉への参加

   三 均等法第22条の規定に基づく勤務時間内の健康診査の受診

   四 均等法第23条の規定に基づく通勤緩和のために必要な期間

   五 勤務時間内の総合的な健康診査の受診

   六 勤務時間内における研究集会への参加

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@国大協等の議論では、兼職兼業規制の緩和が求められている。具体的には、勤務時間内に従事する兼職兼業の範囲の拡大、勤務時間外での兼職兼業の範囲の拡大、勤務時間帯の取扱の弾力化、短時間勤務(週3日あるいは年間9ヶ月間勤務するなどの新たな勤務形態)の検討などである。したがって、これから就業規則を作成しようとするのであれば、より充実・整備された兼業規定を置くのが望ましいと考える。

 

@本条は、セクシュアル・ハラスメント以外のハラスメント(たとえば、パワハラ、アカハラなど)も対象としていると思われる。そうだとすれば、セクハラだけでなく、パワハラ等を含めた「規程」が必要になるのではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

@就業規則において、労働時間等に関する基本原則等を示すべきである。これでは、「規程」への白紙委任である。たとえば、標準的な勤務時間等を就業規則上で示すべきである。

 

 

 

@第19条以下において、休業の種類を――なお不十分とはいえ――「育児休業」「介護休業」と明示している。ところが、「休暇」規定(第18条)では、その種類――年次有給休暇、特別休暇、病気休暇など――は何も明示されていない。規則作成の仕方としてはアンバランスではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@たしかに、労働協約及び就業規則に転勤命令の根拠規定があり、労働契約成立時に勤務地を限定する合意がないときには、個別的同意なしに転勤を命ずることができると考えられている。〈最高2小昭和61714

 しかし、その一方で使用者側には、「本人事情の配慮」が求められる。したがって、第2項において、「本人の意向聴取」などという曖昧な表現ではなく、使用者側の「本人事情の配慮義務」を明確に規定すべきである。たとえば、「事前に本人の意見・事情を聞き、公正かつ職員の家族的責任などを考慮して実施しなければならない」など。

A教員に対する「職種変更命令権」を包括的に定めたのは、きわめて理解に苦しむ内容である。判例では、就業規則に「業務の都合により転勤・職場変更」を命ずる旨の定めがあっても、職種を特定して採用した者については、本人の同意なくして異職種に転属させることはできない、とされている〈名古屋地裁昭和4546〉。にもかかわらず、第22条は、使用者側に教員の異職種への変更命令権を包括的に与える(第1項)だけでなく、「正当な理由」がなければこれを拒めないとしている(第3項)。つまり、判例の要求する「同意」要件をまったく無視されているのである。

このような第22条の実際的な意味を理解するためには、現在、中小私立大学におけるリストラ策の一つとして、教員に対する異職種への配転命令が横行している事実を想起すれば十分である。

 

@ここにいう「出向」は、在籍出向と転籍出向のいずれも含むのか? 在籍出向(出向元の大学と出向先との間に二重の労働関係が発生するもの)を行う場合には、出向期間終了後の復職について確実な保障を与える必要がある。転籍出向(大学を退職して転籍先との間に新たな雇用関係を発生させるもの)については、均等待遇を保障する必要がある。

A学説判例は一致して、民法第6251項を根拠に、出向命令には労働者の同意が必要であると解している。にもかかわらず、第23条は、こうした同意要件(拒否権)を無視している(リーディング・ケースとして、〈東京地判昭和41331〉参照)。

 

 

 

@「とすることができる」という表現は不適当。→「とする」に修正すべきである。

A一般に休職とは、ある従業員について一定の事由が生じた場合に、使用者が労働契約関係を維持しながら労務の提供を免除・禁止すること。大別すれば、[1]労働者側の都合によるもの(傷病休職、事故欠勤休職、組合専従休職、起訴休職)、[2] 使用者側の都合によるもの(出向休職、派遣休職)、[3] 労使いずれの都合にもよらないもの(天災事変休職)などに分類できる。[1] の場合、休職期間中の賃金は支給されず、かつ勤続年数への算入もされないのが通常。[2] の場合は、賃金が支給され、かつ勤続年数に算入されることが多い。これらは、規定上、明確に区別する方がよいのではないか。

B公務員の場合には法律に根拠規定(国公法第61条、79条、地公法第28条第2項)があるが、非公務員の場合には、労働協約や就業規則に定めることによって制度化されるのが通常。したがって、こうした規定がない場合は、使用者は当然には休職を命じ得ないことになる〈神戸地裁昭和43329〉。それだけに、「その他」でどのような休職事由が想定されているのか――たとえば、「地方公共団体の議員等の公職につくとき」、「ボランティア活動に従事するとき」など――、何らかの共通理解が必要である。こうした点は別規程で定められるのか。

C第1項に「国及び他の独立行政法人との共同研究・委託研究に従事する場合」を明示的に入れておく必要はないのか?

D休職中の権利義務について明示的に規定すべきである。たとえば、

1項 休職者には休職の事由に応じて休職給が支給される。ただし、専従休職は無給とする。

2項 休職者は職員としての身分を保有し,職務に従事すること以外、職員として遵守すべき事項を守らなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@賃金は就業規則に必ず記載すべき、もっとも重要な事項の一つである。したがって、すべてを別規程(細則)に委ねるのは不適切である。給与(諸手当を含む)の種類、給与の支給日、給与の決定、給与表の種類、初任給、昇格・降格、昇給、特別昇給、昇給等の時期、給与の一部控除、減額など基本的なことは就業規則本体に盛り込んでほしい。給与表など、毎年変動するようなものや詳細にわたる事項について給与規程に委ねるようにすべきである。

 

@退職手当支給に関しても基本原則を示しておくべきである。たとえば、懲戒解雇の場合でも、一律に不支給とせず、減額支給とするなど。

 

☆慶弔見舞金規定を置くべきである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@第33条第1項第3号は整理解雇の規定。整理解雇とは、使用者の作成した整理基準に該当する者を一方的に解雇することをいう。現状では、整理解雇を規制する法令は存在しない。しかし、判例により、「整理解雇の4条件」が確立している。

●人員整理の必要性(特定事業部門閉鎖の必要性)

●人員削減の手段として整理解雇を選択することの必要性(配置転換、出向などで人員削減を回避できないかどうか検討したか)

●解雇対象者の選定の妥当性(選定基準は客観的、合理的か)

●解雇手続の妥当性(労使協議を行うなど十分な説明がなされているか)

大学が業績不振を理由に職員を解雇した場合、その解雇の有効性が訴訟で争われるのは、当該解雇がこの4要件に該当しているかどうかという点について。いずれにせよ、本号のように「経営上の必要」のみによる包括的な整理解雇規定を置くことには問題が多い。より具体的な要件を示すべきである。

A教授会の審議を経ずしてなされた私大教員の解雇は、追認があっても瑕疵は治癒されず無効とされている。〈神戸地裁昭和51914〉 本条第2項は、その趣旨を明文化したものとして肯定的に評価できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@非公務員型には不利益処分に対する人事院による事後救済の制度は適用されない。それだけに、就業規則において、解雇手続、不服申立てなどの手続を整備しておくことが必要である。

そこで、たとえば解雇手続に関しては、「「懲戒解雇には行政官庁の認定を得る」旨の就業規則がある場合には、その認定があるまで解雇の効力は発生しない」などの規定を盛り込んでほしい(たとえば、〈東京地裁昭和38528〉参照)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@懲戒解雇に相当する行為については、紛争になる場合が多い。それだけに、紛争防止の観点から、懲戒解雇事由を明示的に規定しておくのが望ましい。それゆえ、すべての懲戒事由を包括的に規定する第40条を修正し、懲戒解雇事由を定める規定とそれ以外の懲戒事由を規定する2つの条文を新たに設けるべきである。

懲戒解雇事由を定める規定は、たとえば、以下の通りである。

 (懲戒解雇)

 第■条 労働者が次の各号の一に該当する場合は、懲戒解雇とする。ただし、情状により、通常の解雇、減給または出勤停止にとどめることがある。(以下、例示)

   一 正当な理由なく、無断欠勤が1月に14日以上に及び、再三にわたる出勤の督 促に応じないとき

   二 他の労働者に対して暴行脅迫行為に及んだとき

   三 故意または重大な過失により、大学に重大な損害を与えたとき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@第44条でも教特法の趣旨が無視されている。以下に掲げる教特法19条(研鑚の努力義務、研修計画等、学長の責務)、同法20条(研修機会の保障)の趣旨を第44条に盛り込むべきである。

19条 教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければ

  ならない。

2 教育公務員の任命権者は、教育公務員の研修について、それに要する施設、研修を

  奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければな

らない。

20条 教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない。

2 教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を

  行うことができる。

3 教育公務員は、任命権者の定めるところにより、現職のままで、長期にわたる研修

  を受けることができる

 

@労働安全衛生法は、職場での労働者を災害から守り,健康を確保することを目的とし、事業者の責任として、労働災害防止計画,安全衛生管理体制,労働者の危険または健康障害防止措置,機械等および有害物に関する規制などを義務づけている。したがって、第45条は、なによりもまず使用者側の責任を明示すべきである。

 

@労働安全衛生法は、事業主に以下の3つの安全衛生教育を義務づけている。第46条も、まず事業主の責任を明示すべきである。

[1] 労働者を新規に雇い入れたとき、作業内容を変更したときに、労働者に安全衛生教育を行うこと(労安法第59条第1項、第2項)。

[2] 労働省令で定められた一定の危険・有害業務に従事する労働者に対して特別の安全衛生教育を行うこと(同第59条第3項)。

[3] 政令で定められた一定の業種において職長などの職務に就くことになった労働者に対して安全衛生教育を行うこと(同第60条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@就業規則中に「安全衛生委員会」の規定を置くべきである。参考までに、「組合版就業規則案」の規定を呈示しておく。

(安全衛生委員会)

63条 学長は、労安法第19条第1項により安全衛生委員会を設置し、次の事項を調査審議させ、学長に対し意見を述べさせなければならない。

   一 労働者の危険を防止するための基本となるべき対策に関すること

二 労働災害の原因及び再発防止対策で、安全に係るものに関すること

三 前2号に掲げるもののほか、職員の危険の防止に関する重要事項

2 安全衛生委員会の委員は、次の者をもって構成する。

   一 総括安全衛生管理者

二 安全管理者及び衛生管理者

三 産業医

四 当該事業場の職員で安全・衛生に経験を有する者

A労働省通達「VDT作業のための労働衛生上の指針」(昭和601220基発705号)は、1日の作業時間から、VDT作業常時従事者に対する健康管理、VDT作業者全般に対する労働衛生教育の実施まで定めている。しかし、電磁波の防止については何も規定していない。そのため、安全衛生委員会等で電磁波に関する衛生基準を確立することが必要。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@良好な職場環境を築き、健全な労使関係を維持するためには、学内に発生するさまざまな紛争を適切かつ早期に処理することが必要である。そのために、「組合版就業規則案」では、たんなる苦情処理制度だけでなく、コンプライアンス(法令遵守)制度の導入も提案し、学内における紛争処理手続の整備・拡充を図っている。参考までに、その条文を掲げておく。

(法令遵守)

68条 職員は、法令違反又は不正な慣習等の不適切な業務遂行行為が大学の存続を脅かしかねない重大な問題であることを認識し、次の各号を遵守しなければならない。

  一 常に法令及び学内諸規則を遵守して行動する

   二 常に学生と大学の利益を第一として職務に従事する

2 学長は、法令遵守を徹底するために、学長を委員長とする法令遵守委員会を設置する。

3 法令遵守委員会は、学長、事務局長、顧問弁護士、労働組合代表、その他学長が推薦した者により構成される。

4 法令遵守委員会の所掌事項については、別にこれを定める。

 

 

@第52条の規定では、使用者(大学)側の責任が不明確である。使用者は、労働者が業務上又は通勤途上で負傷し、又は疾病にかかった場合、その費用で必要な療養を行うか、必要な療養費用を負担しなければならない(ただし、療養開始後3年を経過しても負傷・疾病が治癒しない場合は、平均賃金の1200日分の打切り補償を行えば、その後の補償は行わなくてもよい。賃金が支給されない場合は、平均賃金の100分の60の休業補償を行わなければならない)。第52条は、こうした趣旨を明確に盛り込んだ条項に改めるべきである。具体的には、「労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。)による給付を申請する」の部分を「大学は、労働基準法および労働者災害補償保険法の定めるところにより、災害補償を行う」と修正すべきである。

A「組合版就業規則案」では、以下のような「上積み補償」規定を設けた。参考までに掲げておく。

(上積み補償)

65条 前条第1項に基づく法令上の療養補償費と実際に要した療養費との間に差額

が生じた場合は、大学がこれを負担する。