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9月25日号
【News】改正女活法把握・公表項目を区分/リクルートキャリアに行政指導
【管理職Q&A】最低賃金と給与計算法令に違反していないか
【人事考現学】山本 圭子先生 働き方改革の半年
【判例】労組法の除斥期間の起算点 国・中労委(明治 〔昇格・昇給差別〕) 事件 東京地裁平30・11・29判決
【企業情報 データ】働きやすい職場
【労働行政】 濱口 桂一郎先生 EUの透明で予見可能な労働条件指令
【企画】検証!最低賃金1500 月20万円を確保するために必要な時間と額
【連載 仕事を訪ねて】アマゾンとの戦い続けて20年の出版社社長
【相談室】休職発令に必要な期間


次号は10月5日号です。


同一労働同一賃金部会 派遣方、パート有期法規則・指針の改正案を了承

 
 労働政策審議会同一労働同一賃金部会は11月27日、 厚生労働省が示した労働者派遣法と短時間・有期雇用労働法の施行規則や関係指針の改正案を了承した。 2020年4月、 21年4月の2段階施行で制度化する同一労働同一賃金について、 待遇説明義務などルールの詳細を明記。 新しく法定指針化する同一労働同一賃金ガイドライン案では 「問題とならない例」 などを整理したほか、 長澤運輸事件の最高裁判決の論旨を追記している。

待遇説明義務を強化 
 施行規則・指針に書き込む事項は、 派遣法のほうが多い。 均等・均衡確保の方法を複線化するなど、 派遣法の同一労働同一賃金のルールは複雑だが、 基本的にパート・有期法で事業主に求められる対応は、 派遣法でも同様に求められる。
 パート・有期法関係では、 施行規則と雇用管理指針を改正する。 まず雇入れ時の労働条件明示について規則で、 労働者が希望した場合の電気通信による明示方法を拡大するとともに、 「事実と異なる明示をしてはならない」 旨を明記した。
 労働者の求めに応じた説明義務は指針で、 比較対象者を 「職務内容・人材活用の仕組みなどが最も近いと判断する通常の労働者」 と定義。 待遇の相違の内容としては 「両者間の待遇の相違に関する基準の相違の有無」 とともに、 「両者の待遇の個別具体的な内容」 か、「両者の待遇に関する基準」 の説明を求めた。
 待遇の相違の内容と合わせて説明する待遇の相違の理由は、 「職務内容・人材活用の仕組みなどのうち、 待遇の性質・目的に照らし適切と認められるものに基づいた理由」 とした。 説明方法としては 「資料を活用した口頭」 を原則としつつ、 「全説明事項を記載した容易な資料の交付」 も認める。
 均衡を考慮した決定を努力義務とする賃金は、「通勤手当」 のほか 「家族手当、 住居手当、 別居手当、 子女教育手当など名称を問わず支払われる賃金」 を引き続き対象外とした。 職務に関連する可能性があるとして、 現行規則の例示から 「退職手当」 は削除する。
 他方で派遣法関連は施行規則のほか、 派遣元・先指針を見直す。 まず事業所ごとの関係者に対するマージン率などの情報提供義務で、 規則で定める情報項目に 「労使協定方式の協定を締結しているか否かの別」 「締結している場合の協定対象者の範囲と協定の有効期間」 を追加。 また派遣契約の記載事項に、 「派遣を協定対象者に限るか否かの別」 のほか、 「派遣の従事業務に伴う責任の程度」 を加え、 派遣元の管理体制を強化する。
 待遇の明示義務事項も規則で、 雇入れ時は 「昇給・退職手当・賞与の有無」 「協定対象者であるか否か」 「申出による苦情処理対応」、 派遣をしようとするときは 「労働契約の期間」 「有期契約の更新基準」 「就業場所
・従事業務」 「始業・終業時刻、 残業の有無、 休憩時間、 休日、 複数の者に分ける場合の就業時転換」 「退職」 「申出による苦情処理対応」 とそれぞれ規定した。
 派遣先から派遣元への待遇情報の提供では、 比較対象者を 「職務内容・人材活用の仕組みなどが派遣労働者と同一と見込まれる通常の労働者」 と定義。 その上で、 いない場合には 「職務内容が同一と見込まれる通常の労働者」、 さらにいない場合は 「これらに準じる労働者」 と規則に定めた。
 
12月15日号
同一労働同一賃金ガイドライン案 

通勤手当や福利厚生は同一。長澤運輸最高裁判決を受け、「定年後の再雇用者であることのみを理由とした相違が直ちに不合理ではないと認められない」と追記。


12月5日号
女活・パワハラ対策強化へパワハラ措置義務提案
定義・措置の詳細を指針化



厚生労働省は11月19日、 労働政策審議会雇用環境・均等分科会に対して、 報告書のとりまとめに向けた方向性を提示した。 女性活躍の対策強化として、 女性活躍推進法が現行301人以上規模の企業に義務づける行動計画と情報公表を、 101人以上企業まで拡大すべきと整理。 他方でパワーハラスメント対策については、 事業主に対して防止措置を義務づけるよう正式に提案している。 使用者側委員から反対の声が上がったが、 厚労省は施行までに十分な準備期間を設けるなどの配慮で、 年末までに報告書案の了承をとりつけたい考えだ。  厚労省はこの日の分科会で初めて、 正式にパワハラ防止措置を事業主の雇用管理上の義務として法定する旨を提案した。

パワハラ防止措置の義務化に当たっては、 すでに手当しているセクシュアルハラスメント防止対策を下敷きにする。 措置義務と併せて、 紛争解決の調停制度や、 助言・指導など履行確保措置を法定。 その上でセクハラ指針を参考に、 措置の具体的内容やパワハラの定義を、 新たに策定する指針で明示する方針だ。
 パワハラ指針では、 まず措置の具体的内容について、 「事業主による防止方針の明確化」 「行為確認時の厳正な対処方針や対処内容の就業規則などへの規定」 「相談体制整備」 「迅速な事後対応」「当事者のプライバシー保護」 などを明記。 また事業主が行うことが望ましい取組みとして、 職場環境改善など 「パワハラ発生要因の解消」 に加えて、 「顧客や取引先からの著しい迷惑行為に関する対応」 なども示す。
 一方、 パワハラの定義は 「①優越的な関係に基づく、 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、 ③就業環境を害する (身体的・精神的な苦痛を与える) こと」 の3要素を満たすものと整理。 定義をどこまで法定するかは未知数だが、 3要素を満たすものが職場のパワハラである旨を示し、 「職場が業務遂行場所を指す」 「就業環境を害することは平均的な労働者の感じ方を基準とする」 ことを明確化する。
 また指針には、 「優越的な関係」 「業務上必要かつ相当な範囲」 の考え方や、 パワハラの該当例・非該当例なども盛り込む。

12月5日号 賃金請求権時効「5年」で集約
起算点など論点も民法合わせ延長

賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会は11月22日、 厚生労働省が提示した論点整理に沿って議論を行った。 賃金請求権の消滅時効期間については、 現行の2年間から 「5年間」 に延長することで検討会の意見がおおむね一致した。 2020年4月施行の改正民法では、 一般債権の消滅時効が 「主観5年間、 客観10年間」 に統一。 有識者委員からは、 「起算点はどうするかも5年しかない」 「延長するロジックはないが、 民法より短くするロジックはもっとない」 などの意見が出され、 民法の特則の労働基準法115条を見直す方向で今後議論を集約する見通しだ。

年次有給休暇の請求権の消滅時効は現行の2年間を維持する見通しだが、 消滅時効の起算点は現行が客観的起算点一本で解釈・運用されていることもあり、 考え方を整理しきれなかった。 療養補償といったその他の請求権の消滅時効期間や記録の保存期間、 施行日と経過措置などとともに、 とりまとめに向けてさらに検討を深める。



働き方改革労基法省令事項を検討36協定「健康確保措置」必要に(7月25日号)
 
働き方改革法が6月29日に成立したのを受けて、 厚生労働省は7月10日から省令・指針で定める事項の検討を開始した。 労働政策審議会の労働条件分科会で労働基準法、 安全衛生分科会で労働安全衛生法のそれぞれの施行規則改正案などをまとめる。 36協定事項として 「限度時間超えに対する健康確保措置」 を義務づけること、 医師の面接指導義務対象となる時間外労働の要件を 「月80時間超」 へ引き下げることなどを明確化する。
 労働条件分科会を7月10日、 安全衛生分科会を同11日に開き、 省令・指針事項の議論を開始。 改正労基法の一部と、 改正安衛法の施行が2019年4月に迫り、 厚労省は今夏に集中審議を強いてでも9月中に改正省令などを公布したい考えだ。改正労基法については、 時間外労働の上限規制や年次有給休暇の新ルールなどの事項を先行審議し、 高度プロフェッショナル制度の事項を遅らせて制定することも視野に入れている。

17年度過労死等の労災補償精神認定506人と初の大台
(7月25日号)
精神障害の労災請求・認定がともに最多を更新したことが7月6日、 厚生労働省が発表した2017年度の過労死等の労災補償状況でわかった。請求は前年度比146人増の1736人と5年連続で、 認定は同8人増の506人と2年連続でともに増加

働き方改革待ったなし
改正8法成立上限規制・高プロ・年休 19年4月先行施行
(7月15日号)
 
働き方改革法が6月29日の参院本会議で、 自民・公明党などの賛成多数で可決、 成立した。 時間外労働の上限規制や高度プロフェッショナル制度の創設、 年次有給休暇の指定義務化などを盛り込んだ労働基準法をはじめ、 正規と非正規の不合理な待遇格差を解消する規定を設けるパートタイム労働法など8法を一括改正。 法本体の改正労基法の施行は来年4月に迫り、 企業は対応を急ぐことになる。法成立に先立ち、 前日の参院厚生労働委員会で附帯決議が可決された。法改正の対応が困難な中小企業の支援、 監督指導の徹底を求めるなど47項目を柱立て。 うち最も対立した高プロでは、 13項目を費やした。 特に対応を急ぐ必要がある2019年4月からは、 中小を除いて罰則付の時間外労働の上限規制の適用が始まる。

年収1075万円以上の労働者を念頭に、 高収入の専門職を労働時間規制の対象外とする高プロも規模を問わず導入が開始される。
対象者の同意撤回を可能にするなど衆院可決時に修正が図られたが、 附帯決議では 「全導入事業場への労働基準監督署による立入調査」「導入決議の自動更新を認めない旨の省令等への規定」 などさらに厳格化するよう注文。

「同一労働同一賃金」 の原則適用は中小を除いて20年4月から、 中小は21年4月からの施行。
不合理な待遇差を解消するための規定を改正後のパート・有期法と労働者派遣法に規定するほか、 労働者に対する待遇に関する説明義務の大幅な強化や、行政ADRを整備することなどを明確化した。 同一賃金の附帯決議では、 「非正規の待遇改善で実現すべきで、 通常の労働者の待遇引下げが法の趣旨に反する旨を指針で明記すること」 「派遣労働者の待遇決定で労使協定方式は例外である旨を周知・説明すること」などを改めて要求した。同一賃金については、現在案として示すガイドラインが20年4月から正式な法定指針として告示される。 6月の2つの最高裁判決の判断枠組みを加筆する以外は内容を踏襲する見通しで、 文体を平易に口語体に修正するかに注目が集まる。

労災保険「合算」を検討複数就業賃金を給付基礎日額に
7・5号 労働政策審議会労災保険部会は6月22日、 労働者災害補償保険制度の見直しの議論を始めた。 副業・兼業の普及促進に向け 長年放置してきた複数就業者への労災保険給付の課題解決を目指す。 具体的に、 給付額で全就業先の賃金合算分を算定基礎とするか、 労災認定で全就業先の業務上の負荷を合わせて業務の起因性を判断するかを検討する見通しで、 労働基準法の使用者の災害補償責任との関係性を整理しきれるかが最大の焦点になる。  

中小賃上げ率1.91%と最高更新 非製造業好調 
7・5号 経団連は6月15日、 中小企業223社が回答した2018年春季労使交渉の第1回集計を発表した。 定期昇給分を含む賃上げ額の加重平均は、 前年の初回集計比110円増の4805円、 賃上げ率も同0・07増の1・91%と2年連続で上昇した。 賃上げ率は、 今回の集計方式となった05年以降の最高値を更新。 ただ同0・12増となった大手との規模間格差は、 前年から0・05拡大した。

受動喫煙防止法案を衆院本会議可決
 7・5号 受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案が6月19日の衆院本会議で可決、 参院に送付された。与党は翌20日、 通常国会の会期を7月22日まで32日間延長することを決定。 働き方改革法案やカジノを含む統合型リゾート (IR) 関連法案などとともに、 健康増進法改正案も今国会で成立する可能性が高まった。

外国人技能実習監督指導状況 法令違反4226カ所 
 7・5号 違法な時間外労働・割増賃金が横行 2017年に監督指導を行った外国人技能実習実施者5966カ所のうち、 4226カ所で労働基準関係法令違反が認められたことが6月20日、厚生労働省の調べでわかった。 前年比222カ所増と最多の更新が続いたほか、 違反率も同0・2増の70・8%と4年ぶりに悪化に転じている。違反事項別にみると「労働時間」 が1566カ所で最も多く、 以下、1176カ所の 「安全基準」、 945カ所の 「割増賃金の支払」、 551カ所の 「就業規則」、 541カ所の 「労働条件の明示」 の順で続いた。 労働時間違反の監督指導事例としては、 22人の技能実習生が勤務する事業場に夜間臨検を実施したところ、 月最長約95時間の違法な時間外労働を行わせ、 割増賃金も実習1~3年目に応じて時間単価400~600円しか支払われていないことが判明。 また17人の技能実習生が勤務する事業場に立入調査した結果、 安全衛生委員会が開催されておらず、 作業中に怪我をした技能実習生を殴るなど暴行事案を起こしていたケースもあった。 このほか、 重大・悪質な法令違反の送検件数は同6件減の34件と減少したが、 技能実習生から法令違反の是正を求める申告件数は同1件増の89件に微増した。 申告内容別では、 81件を数えた 「賃金・割増賃金の不払」 が突出して多くなり、 実際に領事館に対して 「定期賃金や割増賃金が法律を下回っている」 と相談が持ち込まれたケースもみられた。



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