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12月15日号 
ニュース 同一労働同一賃金部会 派遣方、パート有期法規則・指針の改正案を了承
      ガイドライン案で「問題とならない例」を整理 
企画 18年 労働行政の解雇
連載 深沢 孝之先生 新・働く人の心と体の心理学 
連載 窪田 千貫先生 長時間労働の削減策を人件費管理から 
連載 柴田 武男先生 韓国の非正規労働者
2018年索引  管理職Q&A 相談室 判例事例  

NEWS 

12月15日号

同一労働同一賃金部会 派遣方、パート有期法規則・指針の改正案を了承

 
 労働政策審議会同一労働同一賃金部会は11月27日、 厚生労働省が示した労働者派遣法と短時間・有期雇用労働法の施行規則や関係指針の改正案を了承した。 2020年4月、 21年4月の2段階施行で制度化する同一労働同一賃金について、 待遇説明義務などルールの詳細を明記。 新しく法定指針化する同一労働同一賃金ガイドライン案では 「問題とならない例」 などを整理したほか、 長澤運輸事件の最高裁判決の論旨を追記している。

待遇説明義務を強化 
 施行規則・指針に書き込む事項は、 派遣法のほうが多い。 均等・均衡確保の方法を複線化するなど、 派遣法の同一労働同一賃金のルールは複雑だが、 基本的にパート・有期法で事業主に求められる対応は、 派遣法でも同様に求められる。
 パート・有期法関係では、 施行規則と雇用管理指針を改正する。 まず雇入れ時の労働条件明示について規則で、 労働者が希望した場合の電気通信による明示方法を拡大するとともに、 「事実と異なる明示をしてはならない」 旨を明記した。
 労働者の求めに応じた説明義務は指針で、 比較対象者を 「職務内容・人材活用の仕組みなどが最も近いと判断する通常の労働者」 と定義。 待遇の相違の内容としては 「両者間の待遇の相違に関する基準の相違の有無」 とともに、 「両者の待遇の個別具体的な内容」 か、「両者の待遇に関する基準」 の説明を求めた。
 待遇の相違の内容と合わせて説明する待遇の相違の理由は、 「職務内容・人材活用の仕組みなどのうち、 待遇の性質・目的に照らし適切と認められるものに基づいた理由」 とした。 説明方法としては 「資料を活用した口頭」 を原則としつつ、 「全説明事項を記載した容易な資料の交付」 も認める。
 均衡を考慮した決定を努力義務とする賃金は、「通勤手当」 のほか 「家族手当、 住居手当、 別居手当、 子女教育手当など名称を問わず支払われる賃金」 を引き続き対象外とした。 職務に関連する可能性があるとして、 現行規則の例示から 「退職手当」 は削除する。
 他方で派遣法関連は施行規則のほか、 派遣元・先指針を見直す。 まず事業所ごとの関係者に対するマージン率などの情報提供義務で、 規則で定める情報項目に 「労使協定方式の協定を締結しているか否かの別」 「締結している場合の協定対象者の範囲と協定の有効期間」 を追加。 また派遣契約の記載事項に、 「派遣を協定対象者に限るか否かの別」 のほか、 「派遣の従事業務に伴う責任の程度」 を加え、 派遣元の管理体制を強化する。
 待遇の明示義務事項も規則で、 雇入れ時は 「昇給・退職手当・賞与の有無」 「協定対象者であるか否か」 「申出による苦情処理対応」、 派遣をしようとするときは 「労働契約の期間」 「有期契約の更新基準」 「就業場所
・従事業務」 「始業・終業時刻、 残業の有無、 休憩時間、 休日、 複数の者に分ける場合の就業時転換」 「退職」 「申出による苦情処理対応」 とそれぞれ規定した。
 派遣先から派遣元への待遇情報の提供では、 比較対象者を 「職務内容・人材活用の仕組みなどが派遣労働者と同一と見込まれる通常の労働者」 と定義。 その上で、 いない場合には 「職務内容が同一と見込まれる通常の労働者」、 さらにいない場合は 「これらに準じる労働者」 と規則に定めた。
 
12月15日号
同一労働同一賃金ガイドライン案 

通勤手当や福利厚生は同一。長澤運輸最高裁判決を受け、「定年後の再雇用者であることのみを理由とした相違が直ちに不合理ではないと認められない」と追記。


12月5日号
女活・パワハラ対策強化へパワハラ措置義務提案
定義・措置の詳細を指針化



厚生労働省は11月19日、 労働政策審議会雇用環境・均等分科会に対して、 報告書のとりまとめに向けた方向性を提示した。 女性活躍の対策強化として、 女性活躍推進法が現行301人以上規模の企業に義務づける行動計画と情報公表を、 101人以上企業まで拡大すべきと整理。 他方でパワーハラスメント対策については、 事業主に対して防止措置を義務づけるよう正式に提案している。 使用者側委員から反対の声が上がったが、 厚労省は施行までに十分な準備期間を設けるなどの配慮で、 年末までに報告書案の了承をとりつけたい考えだ。  厚労省はこの日の分科会で初めて、 正式にパワハラ防止措置を事業主の雇用管理上の義務として法定する旨を提案した。

パワハラ防止措置の義務化に当たっては、 すでに手当しているセクシュアルハラスメント防止対策を下敷きにする。 措置義務と併せて、 紛争解決の調停制度や、 助言・指導など履行確保措置を法定。 その上でセクハラ指針を参考に、 措置の具体的内容やパワハラの定義を、 新たに策定する指針で明示する方針だ。
 パワハラ指針では、 まず措置の具体的内容について、 「事業主による防止方針の明確化」 「行為確認時の厳正な対処方針や対処内容の就業規則などへの規定」 「相談体制整備」 「迅速な事後対応」「当事者のプライバシー保護」 などを明記。 また事業主が行うことが望ましい取組みとして、 職場環境改善など 「パワハラ発生要因の解消」 に加えて、 「顧客や取引先からの著しい迷惑行為に関する対応」 なども示す。
 一方、 パワハラの定義は 「①優越的な関係に基づく、 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、 ③就業環境を害する (身体的・精神的な苦痛を与える) こと」 の3要素を満たすものと整理。 定義をどこまで法定するかは未知数だが、 3要素を満たすものが職場のパワハラである旨を示し、 「職場が業務遂行場所を指す」 「就業環境を害することは平均的な労働者の感じ方を基準とする」 ことを明確化する。
 また指針には、 「優越的な関係」 「業務上必要かつ相当な範囲」 の考え方や、 パワハラの該当例・非該当例なども盛り込む。

12月5日号 賃金請求権時効「5年」で集約
起算点など論点も民法合わせ延長

賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会は11月22日、 厚生労働省が提示した論点整理に沿って議論を行った。 賃金請求権の消滅時効期間については、 現行の2年間から 「5年間」 に延長することで検討会の意見がおおむね一致した。 2020年4月施行の改正民法では、 一般債権の消滅時効が 「主観5年間、 客観10年間」 に統一。 有識者委員からは、 「起算点はどうするかも5年しかない」 「延長するロジックはないが、 民法より短くするロジックはもっとない」 などの意見が出され、 民法の特則の労働基準法115条を見直す方向で今後議論を集約する見通しだ。

年次有給休暇の請求権の消滅時効は現行の2年間を維持する見通しだが、 消滅時効の起算点は現行が客観的起算点一本で解釈・運用されていることもあり、 考え方を整理しきれなかった。 療養補償といったその他の請求権の消滅時効期間や記録の保存期間、 施行日と経過措置などとともに、 とりまとめに向けてさらに検討を深める。

11月15日号
高度プロフェッショナル 対象5業務の素案を明示
①金融商品の開発業務、②金融商品のディーリング業務、アナリストの業務、④コンサルタントの業務、⑤研究開発業務。労働者側委員は反発。省令に「使用者の具体的な業務時間で指示を行うものを除く」旨規定し、指針で限定列挙業務の該当例と非該当例を示す。

11月5日号 高度プロフェッショナル 省令審議入り

労働政策審議会労働条件分科会は10月15日、 2019年4月から施行される改正労働基準法の高度プロフェッショナル制度に関する省令の審議を開始した。 年収要件や対象業務など、 制度の詳細について建議や附帯決議を参考に検討。 厚生労働省の素案では、 選択的措置の勤務間インターバルを 「11時間以上」 とするほか、 決議事項に 「有効期間」 を含める旨、 報告様式の記入事項に 「制度の同意者数」 を設ける旨を示唆したが、 労使の最大の攻防は「1075万円を参考に定める」 年収要件になりそうだ。
 この他、深夜業の回数を 「月4回以内」、 健康管理時間の上限時間数を 「1カ月当たり100時間及び3カ月当たり80時間」 などと示した。

11月5日号 外 国 人入管法に新在留2資格
特定技能1号・2号を創設 政府は10月12日、 外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議に出入国管理及び難民認定法改正案の骨子を提示した。
 外国人材の新在留資格として、 「特定技能1号」「特定技能2号」 の2資格を創設するのが柱。 出入国在留管理庁を新設する法務省設置法改正案とともに、 来年4月の施行に向けて臨時国会に提出し、 早期成立を目指す。

11月5日号 雇用類似の働き方検討会 初会合
来年夏ごろまで報告書をまとめる方針。



10月15日号 派遣労働者の均等・均衡確保策
派遣労働者の均等・均衡確保策のうち、 賃金の決定方法などを協定で定める 「労使協定方式」 の詳細を原案として厚生労働省が提示。 賃金については 「同種業務の一般労働者の水準と同等以上」 と法定しているが、 具体的に省令・通達で賃金構造基本統計調査などの数値を用いた上で、 地域や能力・経験を一定程度加味して算出することを示唆した。 勤続年数指数も加味 改正派遣法では、 派遣先に待遇情報の提供義務を課した上で、 「派遣先均等・均衡方式」 「労使協定方式」 のいずれかによる派遣労働者の均等・均衡確保を派遣元に新たに求めている。
 この日の部会に厚労省は、 労使協定方式の詳細を定める省令・指針・通達の原案を提示。 「同種業務の一般労働者の水準と同等以上」 と法定する賃金については、 職種別に把握可能な統計データを用いつつ、 省令に明記する 「派遣先の所在地を含む地域」 「派遣労働者と同程度の能力・経験」 を一定程度加味して、 比較対象の平均額を算出する案を示している。
 具体的には、 職業安定局長通達で明確化。 活用する統計データは原則として、 賃金構造基本統計調査と職業安定業務統計の2点に絞り、 地域指数と勤続年数指数などで調整した賞与込みの職種別の平均賃金額を求める。

10月15日号 働き方改革推進の7本柱明示 基本方針策定
厚生労働省は9月5日、 労働施策基本方針部会を新設した。 雇用対策法から衣替えした労働施策総合推進法が国に義務づけた 「基本方針」 の策定のため、 労働政策審議会本審の直下に新部会を設置。 基本方針には、 働き方改革の着実な推進に向けた施策の方向性を盛り込む予定で、 厚労省所管の施策は 「労働時間の短縮等の労働環境の整備」 など7本に整理する。 根拠法がすでに公布と同時に施行されていることを踏まえ、 厚労省はできるだけ早期に基本方針を閣議決定する考えだ。 新設部会に原案提示 厚労省は5日の新部会の初会合に基本方針の骨子案を、 13日の第2回会合に原案を提示した。
 
基本方針には、 働き方改革を着実に推進するための施策を列挙。 厚労省所管の施策は①労働時間の短縮等の労働環境の整備や、 ②雇用・就業形態の異なる労働者間の均衡待遇の確保、 多様な就業形態の普及といった改革の2本柱のほか、 ③多様な人材の活躍促進、 ④育児・介護、 治療と仕事の両立支援、 ⑤人的資本の質の向上と職業能力評価の充実、 ⑥転職・再就職支援、 ⑦働き方改革の円滑な実施に向けた取組みと合計7本のテーマに分け、 それぞれの施策の方向性を示す。

日本郵便65歳雇止め適法、実質無期を否定
日本郵便の期間雇用社員9人が雇止めの無効と雇止め後の賃金の支払を求めた上告審で9月14日、 最高裁判所第2小法廷は原告側の請求をいずれも棄却する判決を言い渡した。

最高裁はまず、 会社が原則として 「満65歳以後、 雇用契約を更新しない」 などと就業規則で規定した上限条項について、 加齢による業務適性の低減を前提にするなど 「労働契約法7条にいう合理的な労働条件を定めるもの」 と認定。 また旧公社当時の労働条件を変更したものとは認められず、 就業規則の周知方法も適切だったとして上限条項が期間雇用社員の労働契約の内容になっていたと断定した。


被用者保険 適用拡大を検討

社会保障審議会年金部会は9月14日、 被用者保険の適用拡大に向けた審議を開始した。 勤務時間や勤務日数が常時雇用者の4分の3未満でも、 厚生年金保険や健康保険の適用対象となる短時間労働者の要件を具体化。 来年9月までに意見を集約し、 2020年の通常国会への関連法案の提出を目指す。

適用要件は16年10月から、 ①週労働時間20時間以上、 ②月額賃金8・8万円以上、 ③雇用期間1年以上見込み、 ④学生適用除外、 ⑤従業員規模501人以上企業に拡大。 さらに17年4月からは500人以下企業でも、 労使合意によって適用拡大を可能とするなどの変遷を辿る。

この日の部会で厚生労働省は、 柔軟な働き方や再分配機能、 人生の長期化に対応する被用者にふさわしい保障を実現すべきと強調した。 出席委員が 「中小企業で働くパートの老後の不安軽減が期待できる」 と発言するなど、 労使関係者も含めて適用拡大に向けて大きな異論は出されなかった。

今後の検討は、 ⑤が最大の焦点となる見通し。法本則で定める他の4要件と異なるだけに、 経過措置を一気に撤廃するか、 従業員規模を 「301人以上」 「101人以上」 などと段階的に縮小するか議論を深める。

産業医の役割大幅強化
安衛則改正案ではまず医師による面接指導について、 対象労働者の要件を規定し直す。 現行では時間外労働時間数が 「月100時間超」 の労働者の申出があった場合に義務づけているが、 新たにこの時間数を 「月80時間超」 へと引き下げる。 同時に対象労働者に対し、「月80時間超」 となったことを速やかに、 つまり「2週間程度」 で通知する義務規定も置く。
時間外労働の上限規制の適用除外となる 「新技術・新商品等の研究開発業務従事者」 に対する面接指導については、 対象労働者の要件となる時間外労働時間数を 「月100時間超」 に設定。 一般の 「月80時間超」 とは異なり労働者からの申出は必要としないが、 時間数算定後遅滞なく、 つまり「1カ月程度」 で面接指導を行う規定も設けた。
特に産業医に照準を絞って役割を大幅に強化する。事業者に対してまず、産業医に提供する健康管理に必要な情報を提示。①健康診断や面接指導後に実施した措置内容に関する情報、 措置しなかっ場合の理由、 ②時間外労働時間数が 「月80時間超」 の労働者の氏名と時間外労働に関する情報、 ③その他産業医が必要と認める労働者の業務に関する情報とした上で、 提供時期を①は医師などからの意見聴取後遅滞なく、 ②は時間外労働時間を算定した後速やかに、 ③は産業医の求めの後速やかにとそれぞれ整理した。
健康管理に必要な勧告については、 産業医にあらかじめ事業者から勧告内容の意見を求めることとする一方、 事業者には勧告の内容と勧告に基づく措置の内容、 措置しなかった理由などの記録と3年間の保存を義務化。また記録した勧告内容などを、 勧告後遅滞なく衛生委員会などに報告することも義務づけた。


同一賃金部会を再開ガイドラインの指針化急ぐ 

厚生労働省は8月30日に労働政策審議会同一労働同一賃金部会を開き、働き方改革法で成立したパートタイム・有期雇用労働法と改正労働者派遣法の施行に向けた審議を再開した。
パート有期法と改正派遣法の施行は早くても2020年4月1日と、 時間外労働の上限規制などを定めた改正労働基準法などに比べると時間的な余裕はある。 ただ法定指針に仕上げる同一労働同一賃金ガイドラインをはじめ、 2法の関連省令・指針を速やかに固めて公布することで、 来春の労使交渉時に同一賃金をめぐり活発に議論してもらう狙いがある。
 
同日の部会には、 パート有期法に関する法定指針のたたき台を早くも提示した。 ガイドライン案からの主な変更点としては、 基本給の部分に 「長澤運輸事件最高裁判決」の論旨を追記。


36協定様式9号は7種 労基規改正、36指針了承
健康措置、年休管理に保存義務


労働政策審議会労働条件分科会は8月27日、 厚生労働省が示した労働基準法施行規則を改正する省令案要綱のほか、 新36指針などを定める告示案要綱、 働き方改革法の施行に伴い整備する政令案要綱を一括して了承した。 時間外労働の上限規制の大企業適用など、 改正労基法とともにいずれも来年4月1日に施行する。 労基則の改正では36協定の新様式を示した上で、 「有効期間」 「起算日」 「健康確保措置」 など記載事項を列挙。 また時季指定化される年次有給休暇について前倒し付与の考え方を整理し、 管理簿の作成・保存を義務づけている。 特例延長様式2枚組に 労基則改正案はまず時間外労働の上限規制について、 36協定で定める事項を明示。 ①協定の有効期間、 ②対象期間の起算日、 ③36条6項2、 3号の要件を満たすこと、 ④限度時間を超えて労働させることができる場合、⑤限度時間超えの労働者の健康確保措置、 ⑥限度時間超えの割増賃金率、⑦限度時間超えの労働の手続の7点を列挙した。
特に⑤は①の満了後3年間、 実施状況など記録の保存を義務づけた

4割訓練給付を設計専門訓練上限額引上げも

労働政策審議会雇用保険部会は8月22日、 雇用保険制度の教育訓練給付の見直しの議論を開始した。 専門実践教育訓練給付ともに、 一般教育訓練給付も抜本的に拡充する方針で、 来年4月施行を視野に年内を目途に報告書をとりまとめる。
受講費用の最大7割を助成する専門実践教育訓練については、 すでに人材開発分科会が施行3年後の見直し審議で大幅な拡充を了承。 社会人の学び直しのさらなる促進のため、 指定基準の改正で新類型に 「専門職大学等の課程」 を追加するなど、 訓練期間を現行の3年から4年に延長することを決めている。
 部会では、 4年課程の専門実践訓練が指定されることに伴い、 給付金の額の見直しに着手。


最低賃金全国平均874円

 中央最低賃金審議会は7月26日、 2018年度地域別最低賃金額改定の目安を答申した。 焦点の引上げ額の加重平均は26円と過去最大を更新し、 「年率3%引上げ」 を3年連続でクリアした。
 目安小委員会は今年度も労使の意見を集約できず、 地方最低賃金審議会に対して公益委員見解を提示するよう中賃に報告。 ランク別の引上げ額の目安については、 Aランクの6都府県を 「27円」、 Bランクの1府10県を 「26円」、 Cランクの1道13県を 「25円」、 Dランクの16県を 「23円」 とした。 4ランク全てで引上げ額が20円を超えるのは3年連続で、 いずれも引上げ額の過去最高を更新した。

改正健康増進法が成立 国が受動喫煙対策強化
受動喫煙防止対策を強化する改正健康増進法が7月18日の参院本会議で可決、 成立した。 2020年4月に全面施行するが、 東京都では独自条例成立で法を上回る規制が敷かれることになる。
 施設の類型・場所ごとの規制は、 学校や病院、行政機関、 旅客自動車・航空機などを 「屋外を除く敷地内禁煙」、 それ以外の多数の者が利用する施設、 旅客船舶・鉄道などを 「専用室でのみ喫煙可とする原則禁煙」 と大別して、 罰則付で受動喫煙防止を担保。 ただ 「原則禁煙」 のうちの飲食店は、 小規模既存店の 「客席面積100㎡以下」 で標識を掲示すれば、 経過措置として喫煙を例外的に認める。 規制対象の飲食店は全国で約45%にとどまり、 「従業員未使用店のみ喫煙選択可」 と限定した東京都内の約84%を大きく下回る。
 飲食店に対して国は当初、 「延べ床面積30㎡超」 からの規制を模索していた。

【判例】3年の更新上限の雇止め
高知県公立大学法人事件 (高知地裁平成30・3・6判決)

【賃金データ】人事院、民間給与の実態調査

【相談室】期間途中の解雇、夜勤専門の職員が夜勤ができず/同日得喪と労働者の減給


働き方改革労基法省令事項を検討36協定「健康確保措置」必要に
(7月25日号)
 
働き方改革法が6月29日に成立したのを受けて、 厚生労働省は7月10日から省令・指針で定める事項の検討を開始した。 労働政策審議会の労働条件分科会で労働基準法、 安全衛生分科会で労働安全衛生法のそれぞれの施行規則改正案などをまとめる。 36協定事項として 「限度時間超えに対する健康確保措置」 を義務づけること、 医師の面接指導義務対象となる時間外労働の要件を 「月80時間超」 へ引き下げることなどを明確化する。
 労働条件分科会を7月10日、 安全衛生分科会を同11日に開き、 省令・指針事項の議論を開始。 改正労基法の一部と、 改正安衛法の施行が2019年4月に迫り、 厚労省は今夏に集中審議を強いてでも9月中に改正省令などを公布したい考えだ。改正労基法については、 時間外労働の上限規制や年次有給休暇の新ルールなどの事項を先行審議し、 高度プロフェッショナル制度の事項を遅らせて制定することも視野に入れている。

17年度過労死等の労災補償精神認定506人と初の大台
(7月25日号)
精神障害の労災請求・認定がともに最多を更新したことが7月6日、 厚生労働省が発表した2017年度の過労死等の労災補償状況でわかった。請求は前年度比146人増の1736人と5年連続で、 認定は同8人増の506人と2年連続でともに増加

働き方改革待ったなし
改正8法成立上限規制・高プロ・年休 19年4月先行施行
(7月15日号)
 
働き方改革法が6月29日の参院本会議で、 自民・公明党などの賛成多数で可決、 成立した。 時間外労働の上限規制や高度プロフェッショナル制度の創設、 年次有給休暇の指定義務化などを盛り込んだ労働基準法をはじめ、 正規と非正規の不合理な待遇格差を解消する規定を設けるパートタイム労働法など8法を一括改正。 法本体の改正労基法の施行は来年4月に迫り、 企業は対応を急ぐことになる。法成立に先立ち、 前日の参院厚生労働委員会で附帯決議が可決された。法改正の対応が困難な中小企業の支援、 監督指導の徹底を求めるなど47項目を柱立て。 うち最も対立した高プロでは、 13項目を費やした。 特に対応を急ぐ必要がある2019年4月からは、 中小を除いて罰則付の時間外労働の上限規制の適用が始まる。

年収1075万円以上の労働者を念頭に、 高収入の専門職を労働時間規制の対象外とする高プロも規模を問わず導入が開始される。
対象者の同意撤回を可能にするなど衆院可決時に修正が図られたが、 附帯決議では 「全導入事業場への労働基準監督署による立入調査」「導入決議の自動更新を認めない旨の省令等への規定」 などさらに厳格化するよう注文。

「同一労働同一賃金」 の原則適用は中小を除いて20年4月から、 中小は21年4月からの施行。
不合理な待遇差を解消するための規定を改正後のパート・有期法と労働者派遣法に規定するほか、 労働者に対する待遇に関する説明義務の大幅な強化や、行政ADRを整備することなどを明確化した。 同一賃金の附帯決議では、 「非正規の待遇改善で実現すべきで、 通常の労働者の待遇引下げが法の趣旨に反する旨を指針で明記すること」 「派遣労働者の待遇決定で労使協定方式は例外である旨を周知・説明すること」などを改めて要求した。同一賃金については、現在案として示すガイドラインが20年4月から正式な法定指針として告示される。 6月の2つの最高裁判決の判断枠組みを加筆する以外は内容を踏襲する見通しで、 文体を平易に口語体に修正するかに注目が集まる。

労災保険「合算」を検討複数就業賃金を給付基礎日額に
7・5号 労働政策審議会労災保険部会は6月22日、 労働者災害補償保険制度の見直しの議論を始めた。 副業・兼業の普及促進に向け 長年放置してきた複数就業者への労災保険給付の課題解決を目指す。 具体的に、 給付額で全就業先の賃金合算分を算定基礎とするか、 労災認定で全就業先の業務上の負荷を合わせて業務の起因性を判断するかを検討する見通しで、 労働基準法の使用者の災害補償責任との関係性を整理しきれるかが最大の焦点になる。  

中小賃上げ率1.91%と最高更新 非製造業好調 
7・5号 経団連は6月15日、 中小企業223社が回答した2018年春季労使交渉の第1回集計を発表した。 定期昇給分を含む賃上げ額の加重平均は、 前年の初回集計比110円増の4805円、 賃上げ率も同0・07増の1・91%と2年連続で上昇した。 賃上げ率は、 今回の集計方式となった05年以降の最高値を更新。 ただ同0・12増となった大手との規模間格差は、 前年から0・05拡大した。

受動喫煙防止法案を衆院本会議可決
 7・5号 受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案が6月19日の衆院本会議で可決、 参院に送付された。与党は翌20日、 通常国会の会期を7月22日まで32日間延長することを決定。 働き方改革法案やカジノを含む統合型リゾート (IR) 関連法案などとともに、 健康増進法改正案も今国会で成立する可能性が高まった。

外国人技能実習監督指導状況 法令違反4226カ所 
 7・5号 違法な時間外労働・割増賃金が横行 2017年に監督指導を行った外国人技能実習実施者5966カ所のうち、 4226カ所で労働基準関係法令違反が認められたことが6月20日、厚生労働省の調べでわかった。 前年比222カ所増と最多の更新が続いたほか、 違反率も同0・2増の70・8%と4年ぶりに悪化に転じている。違反事項別にみると「労働時間」 が1566カ所で最も多く、 以下、1176カ所の 「安全基準」、 945カ所の 「割増賃金の支払」、 551カ所の 「就業規則」、 541カ所の 「労働条件の明示」 の順で続いた。 労働時間違反の監督指導事例としては、 22人の技能実習生が勤務する事業場に夜間臨検を実施したところ、 月最長約95時間の違法な時間外労働を行わせ、 割増賃金も実習1~3年目に応じて時間単価400~600円しか支払われていないことが判明。 また17人の技能実習生が勤務する事業場に立入調査した結果、 安全衛生委員会が開催されておらず、 作業中に怪我をした技能実習生を殴るなど暴行事案を起こしていたケースもあった。 このほか、 重大・悪質な法令違反の送検件数は同6件減の34件と減少したが、 技能実習生から法令違反の是正を求める申告件数は同1件増の89件に微増した。 申告内容別では、 81件を数えた 「賃金・割増賃金の不払」 が突出して多くなり、 実際に領事館に対して 「定期賃金や割増賃金が法律を下回っている」 と相談が持ち込まれたケースもみられた。



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