東日本災害支援ボランティア報告

                               平成23821

時   :平成23817()820()

活動場所:8/18 石巻市稱法寺  8/19 七ヶ浜菖蒲田浜海浜公園

メンバー:堂下俊宏・湫 徹朗・松尾俊彦(3)

報告者 松尾 俊彦

  

左から   称法寺入口      日和山より望称法寺       墓地

今回は公共交通機関を利用しての現地訪問にしました。(往路は高速バス、復路は新幹線利用) 

 817日東京駅前をAM10:30発の高速路線バス(3列シートで28名乗り、トイレ付)に乗車し途中3か所休憩(羽生・那須高原・国見)しました。予定時間より30分早く仙台駅前にPM4時到着しました。仙台別院に到着ごPM6:00より参加者の挨拶・当日のボランティア活動の報告、明日の活動のエントリーて終了。今回の参加者で仏荘の理事長・副理事長2名、福井教区仏婦・ビハラーの方13名、長野教区の方がお茶の接待・ソバの炊き出しの参加ありました。

 818AM7:00より朝のお勤めは正信偈和讃をお勤めいたしました。

西方寺チームは、石巻市稱法寺さんでの墓地の草刈り、瓦礫の撤去を行いました。本堂の中を津波が通り抜け何もない状況で、山門、鐘楼も流され今現在も鐘楼は見つかっていないようです。瓦礫を回収する時は必ずマスク装着、ゴム手袋か皮手袋は使用するのが一番いいようです。瓦礫の中にはガラス、陶器の破片等が多くありケガされた方もおられ十分注意する必要があります。墓石が津波に流され一部カロートがむき出しになり空になっていたお墓もありました。それでもお盆にはお花を添えてお参りされた様な光景を目にしました。ご先祖様を大切にする心を見ました。墓地を元通りにするには長い時間がかかるようです。これからもできる限りボランティア活動を続けたいと思います。

PM6:00よりミーティング、明日の天気予報では雨模様で別院のボランティア全員七ヶ浜VCでの活動になりました。

 819AM7:00より朝のお勤め後、23名3台の車で七ヶ浜VCに出発・・・・。到着後、マッチングで西本願寺チーム全員は菖蒲田浜海浜公園での花壇作り、防風林の枯れた松木の切断、かたずけ、瓦礫の回収作業でした。PM2:30頃地震があり津波警報が発令されたがメンバー全員が軽く見ていて避難もゆっくりしていて消防の方から早く避難するよう促され、それからあわてて車の置いてあるところまで避難しました。この時情報は只地震発生の情報で携帯電話も繋がり難い状態でした。リーダの指示の後は自己責任で避難することが大事である様です。避難後は作業中止してVCに帰り本日の活動終了。

 820AM7:00より朝のお勤め後、VCを辞し午後の新幹線で帰りました。

                                    松尾俊彦

 

西方寺災害支援活動報告

 

2011822日  湫 徹郎


2011817日から19日まで、西方寺門信徒として3名が仙台西本願寺別院内に設置された東北教区災害ボランティアセンターに赴き被災地での奉仕活動を行った。

今回のメンバーは、松尾俊彦会長、堂下俊宏殿(両名は8/178/20)と下名である。

 

日程、活動の内容は以下の通り。

817日朝10時半に東京駅八重洲からJR仙台駅行きバスに乗り、約5時間半を経て夕刻別院に到着。18時より別院で滞在中のボランティア全員と事務局員による定例ミーティングに参加した。 当日参加者総数20数名。

ミーティングの内容は、先ず始める前に本堂に安置されている阿弥陀如来に向かって一同合掌、礼拝を行う。それからは自己紹介、当日奉仕活動をされた人(指名されたリーダーとその他)から活動状況の報告、感想を述べる。その後事務局からの連絡事項、及び明日の活動要請項目・内容・場所の通知とその要請に対する活動希望者の募集、振り分けを行うものである。

 

818日朝7時に本堂にて全員でおつとめ、正信偈を読経。我ら10数名のグループは745分に石巻市の称法寺に向け出発。マイクロバスにて約2時間を経て称法寺に到着。

称法寺は海岸から数百メートルの距離に在り、津波が6メートルの高さで襲い周辺の建物を壊滅状態にして寺の本堂、庫裡、境内に在る墓地にも大きな被害をもたらした。梵鐘まで流され未だ行方不明の由。

その日の作業は、津波で破壊されたお墓に流れこんだ瓦礫を取り除く事と、既に墓地の歩道や倒れた棹石を覆い隠す程に生い茂った雑草を除去する事であった。 

お墓の数は800基を超える由、既に修復、復元されたお墓も僅かに有るが殆どが手つかずの状態である。中には芝台がずれて骨壷が見えるものもあった。流入物とお墓の中の玉砂利とが混ざり撤去作業は相当困難であった。

 

819日朝7時に本堂にておつとめ、正信偈を読経。この日は別院から23名が七浜ボランティアセンターに向かい約1時間で到着。 現地にて当日の作業内容とボランティアとのマッチングが行われ、本願寺別院からのもの全ては七浜海岸の菖蒲田浜海浜公園に移動。

そこでは津波被害を受けた海岸沿いの松林の伐採、漁網等流入物の撤去と集積場所への運搬、更に手作りによる建設中の記念公園周辺の草取り、小さな池作りの作業を行った。

女性の参加者も多く、作業内容を考慮され15分活動後10分休憩をとるパターンで行なわれた。 

 

<所感>:今回二度目の参加である。前回は主に支援物資が保存されている体育館で物資の搬入・搬出・仕分け・棚卸・雨漏り対策等室内での活動が主であった。 今回は海浜エ

リアでの活動で正に記録的な地震・津波による被災現場を直視し、自然の脅威を肌で感じた。

大きな被害を受けた石巻市の称法寺は本堂、庫裡、それに境内に在る墓地の復旧にどれほどの労力、資金、歳月がかかるか想像もつかない。今回の東北地方での災害は、阪神大震災と比較出来ないほど大規模且つ広範囲に地震、津波それに放射能汚染による二次、三次災害をもたらし自然の脅威を人類に突き付けた格好である。

 大規模地震の発生後5か月を経て未だ避難所での生活を余儀なくされている被災者、家族ばらばらになって生活せざるを得ない人々、仮設住宅に入居されているものの、不便を強いられている人々が多いと新聞やTVでも報道されている。 

問題はいつになれば今の不自由な生活から解放されるのか、かって住んでいた場所にいつになったら戻れるのか、家族共々安心して衣食住ができるのか誰もが不安に思い、知りたいとの思いであるのに違いない。 もはや国政は政局・政権維持云々でなく超党派レベルで早急に対応策を講じ、この難局を乗り越える勇気と気概を持って欲しいと思う。

我々は被災者に対して、慰めの言葉を掛けるのみならず、聞き手となり、手足を動かし共に前に向かって進んでいこうという態度を示していくことが大事であると感じている。

以上


 
 称法寺本堂            称法寺墓地



 がれきの撤去作業