家元の『ジャングル大帝』

先日、TVでオンエアされた手塚治虫の『ジャングル大帝』を
子どもたちと一緒に観て感激した。(*≧∇≦)

噂では、家元が声優? として出演されている、と聞いたものだから・・・。
失礼ながら、ヒッチコックばりのチョイ役だろう、と見ていたら、
ナント!ナント! 
最後まで出ずっぱりの、それこそ準主役待遇ではないか。

しかも、立派なヒール役で。
家元のドスの効いた語り口調は見事にハマッていた。
それが証拠に、ウチのガキどもが
「お父さん。ハムエッグって、ワリーやつだね」
だって・・・(笑)。

そして、このハムエッグ氏がラストで、雪崩に巻き込まれ
断末魔を迎えると
「やったー。ザマーミロッ!」
と手を叩いて大喜び。

ところが、ところが・・・。
そっから再び蘇って、家元のハムエッグ氏、
銃は乱射するわ、善玉は殺すわ、
しまいにゃ、お宝飲み込んでの悶絶死・・・。 (°O°;)

もう、子どもらは眼がテンになって絶句してしまった。(・・)
親父としては、大喜び(笑)。
「家元。よくぞ、子どもらに人間の業を見せ付けてくれました」
・・・感謝感激・雨・ションベン。

薄甘い正義感ドラマや子どもだましアニメの多い昨今、
さすが家元が天才と崇める手塚治虫だなぁ、と改めて思った。
そのフィロソフィーで、人間の業、生き物万物の定め、を見事に表わしていました。



平成10年7月『テレビタックル』


先日放送の『テレビタックル』。
もう、家元の独壇場でした。

久しぶりに、腹を抱えて笑い転げました。 ギャハハ _(_ _)ノ彡☆バンバン!
もう、ピートたけしも、野坂昭如も、目じゃない。
いわんや、ゲストの伊藤弁護士や林寛子、
ホステスの阿川佐和子なんて、
もはや屁ェみたいなもん!
散れーッ! てな感じです。

いやー。さすがは、家元!
もう、イリュージョンそのもの。
感服つかまつりました。 キタァ ━━━━(゚∀゚)━━━━ ッ!!!

すごい存在感。
すごいパフォーマンス。
洒落の極みを見させていただきました。

ほんと。家元、万歳! です。
これまで参じた『ひとり会』のチケ(一部)
地方公演のメリット

新刊『談志が死んだ』を読んだ。

お弟子のひとりが、
「国立の『ひとり会』で、客が、
家元は三振かホームランのどちらだから、
いつか出るホームランを期待して見に来る・・・・
と言われたが、
地方公演では、毎回ホームランが多かった。
しかも特大の場外ホームラン級のが出ることがあった」
と言っている。

思えば、地方在住の人間として、
毎月、東京では『ひとり会』が聴けて、羨ましい
と思っていたが、
このエピソードを読んで、なるほど、
さもありなん、と納得した。

いつか、仙台で演じられた
『品川心中』を、談四楼氏だったと思うが、
「それは、見事なモノだった」
と某新聞の連載に書かれていた。
それを私は聴いている。

マクラに続いて、オッ! という処から
本編に切り込んだ家元。
仕舞いまで一気加勢に演じきった。
そして万雷の拍手を受けると
「いい出来でした・・・」
と素直に心情を吐露され、
さらなる拍手を浴びて幕を閉じたこの一夜は、
忘れがたき「特大の場外満塁ホームラン」であった。


三木助の死

三木助の訃報は、枝雀の訃報に次いで驚いた。

家元は高座で、
「はっきりとは言えないが、三木助には死ぬ理由があった・・・らしい」
とだけ言ったらしい。

ちなみに、私はその筋の者だが、
彼が「光を見て自転車で倒れた」とか、
大舞台の前に体調を崩した、というエピソードは
「解離性障害」という心の病が疑われ、
それと、何事もキチンとしなくてはいられない、という
完全癖的な「強迫的性格」らしく、
恐らくは「抑鬱神経症」か「鬱病」により、
自殺に至ったのではないか、と推察される。

つまり、完全に病気だったと思うのである。
その方の治療を受けていたのかは疑問だが・・・。

枝雀の場合も「鬱病」がようやく癒える頃(寛解期)に、
皮肉にも病勢が勝っていた時には失せていた「死ぬ気力」が出てきて、
行動化してしまった。

しかし・・・。
今となっては、何を言っても、後付けの、あまり意味のない病跡学的診断ではある・・・。
三木助も適切な治療を受け、周囲がその病理を理解していれば、
死なずにすんだのでは、と悔やまれまる。

「周囲の期待に応えて、ガンバリたいけど、ガンバレない。
こんな情けない自分は、この世から消してしまいたい・・・」
というのが、鬱病者の心理である。

私も鬱病だが、今のところ、薬とカウンセリングと「落語」のおかげで、
死なずにすんでいる。




家元雑考