| 故 郷 発 見 3 |
![]() 頓證寺殿
|
今日も快晴! 岡山までよく見渡せる。白峰に登り始めると、やっぱり「白峯寺」は素通りできないという気になり、「頓證寺殿」に寄ってから青峰に向かうことに。山の外側を走る白峰と違って、青峰への山道は内側となるため、空気がまるで違う。適度に湿気もあって、走りながら森林浴を楽しめた。 「根香(ねごろ)寺」は、想像通り深い緑に包まれた山寺で、天台系ながら山岳信仰の寺として独自の歴史を持っているという。寺伝によると、入唐前の弘法大師が五色台に立ち寄った折り、五つの峰に金剛界曼陀羅の五智如来を感得され、五大明王(重要文化財)を祀って花蔵院を建立。その後、天長9年(832)に、甥の智証大師が訪れて千手院を創建し、桜材を刻んだ千手観音像(重要文化財)を本尊とした。この二院の総称が「根香寺」で、のちに、この千手観音像を深く信仰した後白河法皇は、ここを祈願所にしていたと伝えられている。 「大師堂」と「本堂」にお詣りをして階段を下り始めると、前方のお遍路さんたちが振り向いて「この佇まい好(す)いとー」「うん、よかとー」と口にされた。私も心の中で大きく頷きながら、苔むした地面から立ちのぼる空気を思いっきり深く吸った。ここは完全に俗世から離れた別世界だ。 門を出ると、お遍路さんたちが、「ほら、あんな所に牛鬼が居るよ」と盛り上がっている。そう言えばNHKの番組でも「牛鬼」を紹介していたっけ。私も輪の中に入って写真を撮ってはみたものの、逆光ではっきりしないため、帰宅後、「根香寺」のHPで「牛鬼」を探し、リンクさせて頂いた。「牛鬼」の像は、どうやらこの掛け軸をもとに造られたらしい。私が撮った他の画像はこちら。 それにしても、400年も前にこんな怪獣が実在していたことが証明できれば、昨今の怪獣ブームどころの騒ぎではないだろう。「根香寺」の静謐な佇まいと「牛鬼」の姿のギャップに困惑しつつ、私は「五色台スカイライン」に向かった。 黒峰に入ってまた空気が変わった、と思った瞬間、目の前を緑色の羽と赤い冠を持った雉に似た太めの鳥が二羽地面を走って行く。すぐにデジカメを取り出してシャッターを押したが、低い木の茂みに入ってしまった(ネットで検索したところ、どうやら日本雉らしい)。五色台には、なにか珍しい生き物がたくさん居そうな気配がある。と思っていたら、五色台そのものが心霊スポットとして有名なのだということを、帰宅後ネット検索をして知った。 「大崎鼻」の展望台で、ぐるりと瀬戸内を見渡した時、母がどこを旅しても「瀬戸内海よりきれいな風景は見たことがない」と断言する理由がやっとわかった。そこから急勾配を一気に下りて海沿いの道に出た。王越を通り、乃生(のう)岬に出ると、聖通寺山から鷲羽山まで、瀬戸大橋が一望できた。今までこの景色を知らずに生きてきたとは……。 讃岐にはまだまだ私の知らない世界がある。何だか楽しくなってきた。 | ![]() 根香寺
|
|---|
