2013/01/23 修正
rixard さんによる、Haiku GUI: or how old can still feel fresh. Part 1 の本文の訳です。訳のおかしいところは、原文を参照ください。

Haiku の GUI または、どうすれば古い GUI がまだ新しく感じるか

Part 1 09/01/2013

Haiku のフォーラムに潜んでいると、遅かれ早かれ改良を提案する投稿に出会います。それらの多くは、グラフィカルな改良だけのものです。この投稿は、わたしが Haiku (もちろん BeOS も) が GUI に関して成功していると考えていることに焦点を当てます。Haiku の GUI は、古臭く、90 年代後半からそのまま来たように見え、グラフィカルなオーバーホールがもっと必要だと訴えている人々の投稿をみます。それらの発言のいくつかは正しいでしょう。実際、実に正しいのです。しかし、それはユーザーと Haiku が相互にやりとりする方法が古臭いという事を意味するでしょうか? 私はそうは思いません。Haiku が成功しているいくつかのところを見直してみます。

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背景以外は、Haiku が起動を完了したときに見えるものです (はい、わたしはごみ箱を移動しています。いまいましいクラシック MacOS め)。デスクトップのアイコン以外は、ほとんどのコンピューターユーザーにとって馴染み深いものでしょう。Deskbar が右上隅に見えます。Deskbar はスクリーンの上に水平に伸ばすことができ、クラシック MacOS の見た目を真似ることができます。また、同様にスクリーンの下にも伸ばせます。それは、Windows 95/98/XP の見た目の動きを真似るでしょう。そのモードの画像はあとでいくつか見せましょう。今は、右隅にあるぎっしり詰まった四角形に集中しましょう。

最初に、マウスカーソルを上に動かすことは簡単です。スクリーンの端がガイドになるため、スクリーンの隅を突くのはもっと簡単です。Deskbar が高速の作法でいるためには言うまでもなくここは良い場所です。もうひとつ、わたしが良いデザインとして印象づけられたのは、Deskbar 自体のとても集中したレイアウトです。Deskbar を一目見ることで、それから情報を集めることが容易です。あなたの目を左から右へとスクリーンの上部全体に動かして、捜し物を見つけるのと比べてみてください。同じことがマウスの移動にも適用されます。カーソルを隅に持ってくれば、その後、Deskbar の任意のポイントをクリックするのに、極めて狭いエリアしか使用しません。この最後の点は、同時にたくさんのアプリケーションを開いた時には幾分否定的です。それでも、縦に伸びていくアプリケーションリストは (すくなくともわたしには) 見やすいものです (Fitt の法則を参照してください)。

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この画像では、2 つのことを指摘したい。すなわち、実行中のアプリケーションリストが縦に伸びていくやり方です。そのアプリケーションリストをクリックすると、ウィンドウのリストやオプションが利用できます。ウィンドウ名の横にある小アイコンの意味は次のようなものです。白いアイコンは、現在のデスクトップにウィンドウが表示されていることを示します。灰色のアイコンは、ウィンドウが隠れていること (最小化されていること) を示します。Untitled3 ウィンドウには、2,3 の水平線がありますが、これは他のデスクトップに表示されていることを示しています。さて、あなたがたくさんのキーボードショートカット (ctrl+tab*げほげほ*)、または twitching、つまりアプリケーションの切り替え、の素早いやり方を学びたくないなら、実行中のアプリケーションやそのウィンドウをマウスを使ってナビゲートするためのとても素敵でコンパクトなビューを手に入れることができます。

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はい、Haiku のウィンドウです。魔法、ミステリー、願わくば生産的なもの (または単に愚かな娯楽) から成るウィンドウの内容は特にたいしたことではありませんが、ウィンドウのタブはとても魅力的です。デフォルトの設定では、現在選択されてアクティブになっているウィンドウには、ウィンドウ名が記載された黄色のタブがあります。その他のウィンドウのタブはすべて灰色です。これは、ほとんどの場合、どのウィンドウが入力を受け入れるのがとてもわかりやすいことを示しています。多くのモダン OS (そして Haiku フォーラムでも提案されますが) では、非常に一貫したカラースキーム、影、透明、パーティクル効果、輝くプラスチックなどを追加することが、どういうわけかユーザーをハッピーにすると考えています。すてきなスクリーンショットを見れば確かにハッピーになりますが、長期の使いやすさの観点からは、それらは邪魔になるものです。しばしば、それらのビジュアル的な完成品は、どのウィンドウがアクティブなのか見分けるのを難しくし、一般にあなたの作業などから気をそらします。それらを好む人々とは違って、わたしは、どのウィンドウがアクティブかをひと目ですばやく見つけるほうが好きです。Haiku のルック&フィールの改良は必ず来ますが、わたしは、長期の使いやすさ、明快さ、一貫性がその一翼を担うことを望みます。

もうひとつ指摘したいことは、左にある小さな四角形がウィンドウを閉じるボタンであることであり、右に離れてある交わった四角が最大化 / 元に戻すボタンであることです。このレイアウトは、クラシック MacOS (MacOSX 以前) および、Amiga Workbench 環境のレイアウトを大体まねています。いまのところ、最大化ボタンは無視して、閉じるボタンに注目してみましょう。それは単独でそこにいて、近くにほかのボタンがないことに気づいてください。これは意図的なものです。ウィンドウを最大化するときに、まちがって閉じるボタンを押さないようにマウスで細かくピクセルを探すことはありません。さきほど言ったとおり、Amiga はそのように行い、Mac はそれを行ってきたということです。わたしは、それは適切な UI デザインと考えます。

ほかに、タブについて記載すべき少しのこと

最後の 2 項目は、(書類の) ウィンドウの想像上のスタック中にあるウィンドウを前後にめくれることを示しています。タブのスライドと組み合わせると、かなりの数のウィンドウをこのやり方で管理できます。

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しかし、先に述べた特別なアプローチより、ウィンドウを扱うずっとよいやり方があります。それは stack and tiling として知られているものです。上の画像ではいくつかのウィンドウがスタックしているのが見えます。これらのウィンドウはすべて同じサイズであり、一緒に移動し、ひとつのタブつきウィンドウのようにふるまいます。あなたが現在この記事を読んでいるブラウザー中のタブにそっくりです。単純化すると、いくつかのウィンドウをひとつのウィンドウが通常占めるスペースと同じぐらいで持てることを意味します。欠点は、いちどにひとつのウィンドウの中身しか見られないということです。これは、いくつかの作業には良いですが、他の作業にはあまりよくないかもしれません。

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これは tiling です。それは、stacking と同じ原理で動作します。つまり、いくつかのウィンドウを、リサイズ、(ウィンドウを) 隠す、移動ができるひとつのユニットに結合します。stacking との違いは、どのウィンドウの中身も一度に見られるということです。この方法で、必要な作業に対するウィンドウをなんでもグループ化できます。これらのユニットは簡単に切り替えられます。上の画像で、わたしは WebPositive (ブラウザー) とStyledEdit (なんと思いますか! テキストエディターです) を tile しました。これにより、わたしはウェブページからノートをとって、次にそれを隠し (最小化し) て、いくつかのことを同時にモニターするために、いくつかのターミナルからなるもうひとつのユニットを前面にもってくることができます。その可能性は終わりがありません。なので、あなたの想像力で使ってください。Haiku にはワークスペース (仮想デスクトップのようなもの) があるので、同様なウィンドウのグループ化をそちらで実現できます。つまり、特定の作業に対して、それぞれのワークスペースに対して、なぜウィンドウのユニットをひとつ持たないのでしょうか。

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これは、mmadia から提供された stacking and tiling の創造性に富んだ使い方です。

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なぜこれらのタブがウィンドウ全体に完全に沿っていないのか不思議に思いませんか? 以下が理由です。ひとつのウインドウ、またはこの場合だと 3 つのタブつきウインドウを最大化した時でも、まだ葉っぱ (またはこれは羽毛でしょうか) のメニューにアクセスできます。これにより、ウィンドウが (ほぼ) スクリーン全体を覆っていても、新規アプリケーションの立ち上げ、アプリケーションの切り替え、ボリュームの変更がまだ容易にできます。

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これは、葉っぱのメニューをクリックしたときに起こることです。Mac や Windows のユーザーにはお馴染みのはずです。

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水平方向へ伸ばした Deskbar について、わたしはこの記事の最初に述べました。これを好む人もいますが、私の意見では、それはスペースの無駄であり、デフォルトのコンパクトなレイアウトと比べて探し物を見つかるのが難しくなります。

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これは、とてもコンパクトな DeskBar、小さなやつをクリックすると実行中のアプリケーションリストが現れます。

Part1 はここまでです。